カテゴリー「013 The Kinks」の記事

2017/07/12 Wed *向き合って、面と向かって / The Kinks

20170712facetofacemono


何かを読んでも。
何かを見ても。
誰かから聞いても。
どう手を尽くしても。
そこには限界がある。

本であろうが。
ネットであろうが。
メールであろうが。
あるいは。
電話であろうが。

何かが。
挟まっている。
間にある。
その存在が。
曇らせるものがある。

だから。
面倒でも。
手間はかかっても。
最後は。
向き合うしかない。

向き合って。
面と向かって。
対峙して。
聞かない事には。
見てみない事には。

信じてはいけない。
鵜呑みにしてはいけない。
皮算用してはいけない。
そいつだけは。
変わらないのだ。

『Face To Face』'66年リリース。
そのジャケットも不思議な印象を残すキンクスのアルバム。
この4枚目のアルバムから、いよいよレイ・デイヴィスのあの個性。
奇妙にねじれて、多分にひねくれて。でも愛情に溢れたあの世界が前面にと。
何か直接的なきっかけがあったのか。何から影響を受けたのか。定かではないものの。
ストレートなロックンロール、ブリティッシュ・ビートなナンバーが減って。
フォーク、トラッドを思わせるナンバーや。サイケデリックを思わせるナンバーとか。
ジャケットに描かれている如く。急に多彩になり、幅を広げ始めたなと感じます。
思えば。ここら辺りからレイとデイヴ・デイヴィスの確執も始まっているのかな。
電話のベルや雷の音がSEとして挿入されているナンバーもあるのですが。
実は商業的成功を手にして。初めて録音期間を数か月与えられたアルバムだったとかで。
ここぞとばかりに。レイとしてはアルバム一枚まるまるコンセプト・アルバムにしようと。
その着想、構想に夢中になって。本来は総ての曲間に何らかのSEが入る予定だったとも。
ところが。先行シングル「Sunny Afternoon」がヒットして。レコード会社は方向転換。
「Sunny Afternoon」が売れている間に何としてもアルバムもリリースしようと。
話が違うと抗議するレイの意向を無視して。アルバムの制作を急がせて完成させたと。
レイの志し、試みは半ばで挫折させられて。言わば未完の形で世に出てしまったのですね。
それを恨みに思ってではないでしょうが。結構サウンドは粗くて。デモみたいなものも。
まぁ、その粗さがレイの描く物語にリアリティを与えているのが皮肉な効果かなと。
様々な曲調、でもどのナンバーにも少しひねくれたキャッチーで、ポップなメロディがある。
そんなキンクスの骨格もよくわかるのです。「Sunny Afternoon」なんて最たるものかな。
このアルバムも、またキンクス・ファンにとっては堪らなく愛しい一枚なのですね。
それにしても。レイもねぇ、レコード会社と向き合って、対峙して話してれば・・・結果は同じだったかもですが。

何かを読んだだけでは。
何かを見ただけでは。
誰かから聞いただけでは。
どう頭を働かせても。
そいつは限界というもので。

どんな本でも。
どんなネットでも。
どんなメールでも。
あるいは。
電話でどれだけ話しても。

総てが。
あるわけでも。
正しいわけでもない。
その存在が。
眩ませるものもある。

だから。
面倒だろうが。
手間がかかろうが。
最後は。
向き合ってみる。

向き合って。
面と向かって。
対峙して。
開かせない事には。
語らせない事には。

信じられるものではない。
鵜呑みになどできるものではない。
皮算用などしてはならない。
そいつだけは。
確かなことなのだ。

予習は。
必要。
予備知識も。
必要。
手を尽くして。

頭を働かせて。
考察して。
予測して。
結果に対して。
推論を立てて。
でも。
それは。
あくまでも。
仮定の話。
事実はそこにはない。

本を捨て。
メールも捨て。
ネットから離れ。
電話も切って。
立ち上がり。

相手の下へ。
ノックして。
扉を開けて。
会釈して。
握手して。

向き合って。
面と向かって。
対峙して。
そこで感じられるもの。
そこにあるもの。

それこそが。
事実。
それこそが。
結論。
結果。

だから。
面倒でも。
手間はかかっても。
向き合って。
面と向かって。

茹だる様な夏の午後でもね。



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2017/05/18 Thu *出しなさい / The Kinks

20170518thegreatlostkinksalbum


どうして。
こうも。
出てこないのかと。
思ったら。
そう言うからくりだったのかと。

まったく。
そりゃね。
何も。
一から十まで。
杓子定規にとは言わないが。

やってはいけない。
掟破りと言うか。
それをやったらお終いよとか。
そんなこともあると。
どうして分からないのかな。

欲しいのは。
あなただけじゃない。
困るのも。
あなただけじゃない。
皆、同じなのだから。

公平かどうか。
そいつはともかく。
公正には。
それだけは。
担保しなきゃならないのさ。

だから。
隠しているだろ。
出しなさい。
囲い込みなんて。
下手な手を打つなよと。

『The Great Lost Kinks Album』'73年リリース。
米国のリプリーズから突如リリースされたキンクスの編集アルバム。
パイ時代後期の没になったナンバーやら、TVや映画で使われたナンバーやら。
それまでは公式にリリースされなかったレアなナンバーを集めたアルバムです。
その収められているナンバーの数々が実にキンクスらしい、レイ・デイヴィスらしい。
特にTVや映画で使われたナンバーの出来が良くて。どうにもキンクスなのですね。
なんで。こんなに素敵で、こんなに素晴らしくて、こんなに繊細で、こんなにひねくれて。
これはもう、本当にキンクスの世界以外の何ものでもないのですね。
しかし、リリース直後に突如回収されて。その後は再リリースされることも無く。
何故か・・・ここにもあの男、アレン・クラインが権利に絡んでいたのですね。
ストーンズ、ビートルズだけでなく。キンクスまで食い物にしていたとは・・・
そんなことで。長らくはこのアルバムでしか聴けない14曲はキンクス・ファンの羨望の的。
お陰で、何とか市場に出回ったアルバムには一時はとんでもないプレミアがついていたと。
本当にね。隠すなよ、囲い込むなよ。開放しろよって話なのですけれどね。
この10年くらいで殆どのナンバーは様々なCDのボーナス・トラックとかに収録されて。
漸く、それなりに落ち着いた価格で入手が可能になったのでした。
実は未だこのアルバムでしか聴けないナンバーが2曲はあったりもするし。
そもそもこのアルバムのフォーマットではCD化は実現していないので。
殆どオリジナル・アルバムと言ってもいい様な絶妙な曲順で聴く為に入手する価値はある。
そんな素晴らしいアルバムだったりするのです。本当にいいのですよ、これが。
当時キンクスが所属していたRCAからリリースしていた何枚かのアルバムよりも・・・
まぁ、流石にそれは言わない約束だろうって話だとは思いますけどね。
埋もれた財宝とも言うべきものを発掘し、開放しようとしたリプリーズの姿勢には拍手を送りたくなるのです。

どうして。
こうも。
見つからないのかと。
思ったら。
そう言う企みがあったのかと。

まったく。
そりゃね。
何も。
頭から爪先まで。
謹厳実直にとは言わないが。

やってはいけない。
文化の醸成と言うか。
それをやったら蔑まれるよとか。
そんなこともあると。
どうして気づかないのかな。

求めているのは。
あなただけじゃない。
不安になるのも。
あなただけじゃない。
皆、同じなのだから。

公平かどうか。
そいつは運にもよるけれど。
公正にことを運ぶ。
それだけは。
譲るわけにはいかないのさ。

だから。
隠しているだろ。
出しなさい。
出し渋りなんて。
下手な手はお見通しだよと。

材も。
限られている。
財も。
限られている。
そう資源は潤沢ではないのさ。

でも。
機会は。
落ちている。
広がっている。
そいつを見過ごすわけはいかないのさ。
需要と供給。
供給を待って。
需要に応える。
そんなに甘くはない。
そんなに待ってはくれない。

だから。
材を。
隠すな。
囲い込むな。
包み隠さず出しなさい。

ましてや。
財を。
隠すなど。
囲い込むなど。
言語道断。出しなさい。

探すぞ。
掘るぞ。
抉じ開けるぞ。
鵜呑みにしないぞ。
疑ってかかるぞ。

もっと。
いいのを。
上玉を。
隠しているだろう。
出しなさい。



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2016/11/28 Mon *沈みゆく夕陽を / The Kinks

20161128thekinksviking


沈みゆく。
夕陽を眺めながら。
今日一日を。
振り返り。
一日の終わりに思いを馳せる。

何かを。
誰かを。
待っていたのか。
待っていなかったのか。
もはやあやふやで。

確かに。
弛緩した時間の中で。
漠然とした疲労に包まれて。
流れ作業の様に。
一日が過ぎゆこうとする。

その半ばで。
足を止めて。
思いを呼び起こして。
夕陽の向こうに。
何かを探してみる。

待っていたのか。
待っていなかったのか。
もう、どうでもよくなっていて。
ただ感傷的に。
だけど幸福で。

沈みゆく。
夕陽を眺めながら。
胸の内の。
残照の。
沈むまでを数えてみる。

『The Kinks』'78年リリース。
何とも珍しいキンクスのベルギー盤の編集アルバム。
原盤は、この美麗なジャケットそして曲目も含めて。
その数年前にリリースされたフランス編集の同名アルバムだと思われます。
ヴァイキングなるシリーズものの一枚としてリリースされた様で。
パイ音源からヒット曲も含みながらも結構地味で渋い選曲となっています。
何故キンクスがシリーズのラインナップ入りしたのかは不明ですが。
当時、RCAからアリスタに移籍して再ブレイクの兆しがあったので。
その勢いを当て込んで、便乗してのものだったのかもしれません。
そうは言ってもA面頭が「Lola」ですからね。いきなり出鼻を挫かれますけど。
緩く、微妙に、奇妙に捻じ曲がったキンクスの世界へと誘われてしまいます。
B面頭が「Apeman」だったり、するので。それも狙いの内なのかな。
その実、「Lola」も「Apeman」もキンクスならではのヒット曲なのですけれどね。
他にも「Waterloo Sunset」「Til The End Of The Day」なんて必殺のナンバーもあり。
「Village Green Preservation Society」なんて渋くも珠玉のナンバーまで。
どうにも弛緩して。いかんせん疲労感に包まれて。だけどそれだけでは終わらなくて。
緩さの中に、切なさの中に。捻じ曲がった一筋縄ではいかない感情が潜んでいる。
そんな奇妙に美しく、奇妙に居心地の良い。そんなキンクスの世界は。
英国だけでなく、他の欧州諸国でも需要があったのかなと疑問を抱いたりもしますが。
ここ、東の果ての島国にも自分の様なファンが存在するのだから不思議ではないですね。
何にしろ。この美麗でありながら、不思議な、さかしまの感覚もあるジャケットも含めて。
結果として、実に何ともキンクスらしいアルバムになっているのが何ともです。

沈みゆく。
夕陽を背に受けて。
今日一日の。
締めくくり。
一日を終わらせる区切りをつけに。

何かを。
誰かを。
待っていたのだろう。
来ないとは知りながら。
それでも待ちたくて。

確として。
弛緩した時間が流れて。
漠然とした疲労が溜まって。
何事も無い様に。
一日が去ろうとしている。

その半ばで。
心を止めて。
思いを閉じ込めて。
夕陽のこちら側の。
世界を終わらせて。

来ないとはしりながら。
待ち続けていたことに。
そう、諦念と自虐が綯い交ぜになり。
妙に感傷的に。
それでも幸福で。

沈みゆく。
夕陽を背中に感じながら。
胸の内の。
残照の。
温もりを惜しんでいる。

沈みゆく。
夕陽。
帳を下ろす。
一日の。
終わり。

弛緩した。
時間の中。
漠然とした。
疲労に抱かれ。
流れ作業の様に。

何事も。
無かったかの様に。
弛緩して。
漠然と。
一日を見送り。

待っていた。
何かに。
誰かに。
出会えないまま。
思い出せないまま。

待っていたのか。
待っていなかったのか。
来ないとは知りながら。
それでも。
待っていたかったのか。

沈みゆく。
夕陽を。
掌に乗せて。
残照を。
惜しみながら。

沈みゆく。
夕陽を。
その残照を。
その温もりを。
胸の内に閉じ込める。



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2016/06/24 Fri *やっちまったなぁ / The Kinks

20160624kinkdom


帝国の。
栄誉とか。
尊厳とか。
その。
名残、残り香。

そいつが。
他の何物よりも。
大切なのだと。
愛しいのだと。
そういうことかな。

もう。
その。
気障とすら言えない。
嫌味にすら近い。
伝統に対する偏愛。

まったく。
どこまで。
偏屈なのだか。
呆れて。
ものも言えないけど。

その実。
そんな。
国民の。
そんな。
国だから。

惹かれて。
止まないし。
好きさ。好きさ。好きさ。
なのだが。
やっちまったなぁ。

『Kinkdom』'65年リリース。
キンクスの米国での4thアルバム。
ビートルズやストーンズも同様ですが。
この頃は英国と米国では異なる選曲、編集のアルバムがリリースされるのが通例で。
共通している特徴としては。米国ではシングル・ヒット曲を惜しげもなく収録する。
ユニオンの協定だとか、なんだとかで。米国ではアルバム収録曲は12曲まで。
そんなところかな。なので、正統は英国盤で。音質も英国盤が勝ると思いつつも。
兎に角。その時々のヒット曲をぶち込んで。後は限度まで何でもいいから入れとけな。
そんな、米国盤は米国盤で楽しかったり、面白かったりもするのですね。
さて。帝国を皮肉った様なタイトルを冠されたこのアルバムの中身ですが。
「A Well Respected Man」と「Who'll Be The Next In Line」、この2曲が当時のヒット曲。
そいつを入れておいて。後は前述の曲数制限の影響やらなんやらで。
この段階で米国では未発表となっていた曲をぶちこみました、そんな、やっつけ感で。
詳しくは調べていませんが。英国での発表時期からするとバラバラな選曲で。
思わず苦笑いしたくもなるのですが。それが何故だか。キンクスのガレージな側面。
そいつを引き立てる作用を果たしているようにも聴こえてくるから不思議なもので。
実際にキンクスってストーンズと並んで米国のガレージ・バンドには人気だったみたいで。
その影には、全米チャートの50位以内に入ったこのアルバムの存在もあったかなと。
「Dedicated Follower Of Fashion」とか「I’m Not Like Everybody Else」とかね。
その歌詞の内容も含めてガレージ・・・パンクですからねぇ。改めていいよなと。
またモノラル盤のザラザラしたラウドな音質も。相乗効果を生んでいるかな。
「I Need You」は誰かさんのせいで「うな重」に聴こえてしまうのですけどね(笑)。
そうそう。キンクスは当時ライヴで問題を起こして。米国には入国禁止だったのかな。
やっちまったなぁの最中だったわけですね。レイがどう思っていたかはわかりませんが。

帝国の。
栄誉とか。
尊厳とか。
その。
名残、残り香。

そいつが。
他の何物よりも。
大切なのだと。
愛しいのだと。
そういうことかな。

もう。
その。
気障とすら言えない。
嫌味にすら近い。
伝統に対する偏愛。

まったく。
どこまで。
偏屈なのだか。
呆れて。
ものも言えないけど。

その実。
そんな。
国民の。
そんな。
国だから。

惹かれて。
止まないし。
好きさ。好きさ。好きさ。
なのだが。
やっちまったなぁ。

米国主導の。
グローバリズムとやらには。
屈しないぜって。
そんな。
気骨のある主張なら。

それならば。
支持したいのだけれど。
どうも。
それよりは。
内を向いた理由が大きそうで。
懐古的で。
排他的な。
そんな匂いが。
どうにも強くて。
如何なものかと思ってしまう。

英国人の血なんて。
一滴も流れていないのに。
ユニオンジャックが大好きで。
目にするだけで。
血が騒いだりする質なので。

その実。
わからないでもないなと。
あの古き良き街並みに。
米国資本の。
ファストフードやカフェは似合わないと。

そりゃ。
フィッシュ&チップスだろうと。
紅茶だよ、紅茶と。
パブでギネスだろうと、
そう思いはするのだけど。

それこそ。
大英帝国が復活して。
米国とか。ロシアとか。中国とか。
その暴走を食い止めてくれるのなら。
歓迎もするけど。だけどねぇ。

それで。次はどの国の番なのかな・・・



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2016/02/28 Sun *晴れていようが、そうでなかろうが / The Kinks

20160228sunnyafternoon


晴れていようが。
そうでなかろうが。
どのみち。
心地良くも気だるい。
そんな、日曜日の午後。

特に。
予定はない。
探せばあるけど。
急ぐ必要もない。
してもいいし、しなくてもいい。

心のまま。
体が反応するまま。
気持ちが動くまま。
そのままに。
時を過ごせばいい。

そんな、日曜の午後。
窓の外の天気とは関係なく。
そうだな。
心の中は。
陽光が輝き。欠伸の一つでも。

レコードに針を落として。
ご飯を炊きながら。
味噌汁でも作って。
レコードをひっくり返して。
箸休めは何にしようかなとか。

平和だね。
緩んでいるね。
伸びているね。
でも。いいよな。
何にもない日曜日の午後だしさ。

『Sunny Afternoon』'67年リリース。
廉価盤として編集されたキンクスのベスト・アルバム。
英国には昔からお土産物さんとかで売られる廉価なレコードがあって。
中にはメジャーなレコード会社が専門に廉価盤専門のレーベルを持っていたりもして。
このアルバムを編集したマーブル・アーチってのはパイの廉価盤専門レーベルなのですね。
そこは廉価盤ですので。収録曲数が少なかったり、微妙に大ヒット曲は外されてたりと。
それなりだったりは当然するのですが。それがまた微妙にいい味を出していたりとかして。
更に意外とジャケットのセンスが本家のベスト・アルバムを凌駕したりもしていて。
このアルバムも。先ずは如何にもスウィンギング・ロンドンなキンクスのジャケットが素晴らしいと。
マーブル・アーチってのは他のアルバムにもジャケットの素晴らしいものが多いのですけどね。
流石は本家直営だけのことはあるってことでしょうかね。その利点を生かしていると。
さて。全10曲とボリューム的には物足りないものの。その選曲はマニアックと言うか。
痒いところに手が届いていると言うか。A面頭に「Sunny Afternoon」を持ってきて。
恐らくは一般大衆でも知っていそうなヒット曲はそれのみ。それだけで引っ掛けて商売して。
後は、「鰻重」・・・じゃなかった「I Need You」とか、「Louie」「Louie」とかね。
更には「Dedicated Flower Of Fashion」「I'm Not Like Everybody Else」とか「Deadend Street」とか。
如何にもキンクス、如何にもレイ・ディヴィスの気怠くも、ひねくれて、諦念が滲み出ていて。
だけど。その根底には英国の、その街角の市井の人々への愛情に溢れていると。
このどうでもいいんじゃないと。日向ぼっこでもしながら時を無駄に過ごすことへの皮肉と。
その裏側に潜む人々の楽ではない日々への温かい、少し捻くれたエール。その表裏一体。
これがなぁ、キンクス、レイの真骨頂なんだよな。特にね。「I'm Not Like Everybody Else」なんかは。
敢えてデイヴに歌わせて。その反骨心。屋探れ感を前面に押し出していて習ってるなと。
陽光の中で弛緩させている様でいて。気骨は示して見せていると。廉価盤で弛緩しながらも締めているんだな。

晴れていようが。
そうでなかろうが。
どのみち。
気だるくも心地良い。
そんな、日曜日の午後。

特に。
計画はない。
立てれば立てられるけど。
無理する必要もない。
立ててもいいし、立てなくてもいい。

心のまま。
体が反応するまで。
気持ちが動くまで。
それを待ちながら。
時を見送ればいい。

そんな、日曜の午後。
窓の外の天気すら気に留めず。
どのみち。
心の中は。
陽光で満ちて。微睡の中へと。

レコードを聴きながら。
お腹も満たされて。
心も満たされて。半ば夢の中。
レコードが止まったら。
次は何に針を落とそうかなとか。

幸福だね。
緩んで、崩れて。
伸びて、伸びきって。
でも。いいよな。
何にもしない日曜日の午後だしさ。

いつでも。
どこか。
行き詰まり。
どこかで。
行き止まり。

いつでも。
何かに。
追われていて。
何かで。
追い込んでいて。

このまま。
どんどん。
進めば。
追われれば。
袋小路。

それに。
寄ってしまえば。
巻かれてしまえば。
群れてしまえば。
流されてしまえば。

ある意味。
楽なのだろうと。
わかりつつ。
そいつだけは。
許せなくて。

誰とも。
違うぞと。
異なるぞと。
自分は自分だと。
張りつめている。

だから。
何にもない。
何にもしない。
日曜日の午後。
晴れていようが。そうでなかろうが。どっちでもいい。



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2015/12/11 Fri *主人公 / The Kinks

20151211showbiz


毎日。
昨日も。
今日も。
明日も。
その先も。

いい日ばかり。
そんなわけもなく。
それなりに。
沈むこともあれば。
堕ちることもある。

それでも。
なんとか。
なんとなく。
浮くこともあれば。
堕ちきらずに止まって。

気付くと。
それなりに。
なんとはなしに。
乗り切って。
一日が終わる。

それを。
繰り返しているうちに。
一週間が過ぎ。
一ヶ月が過ぎ。
一年が過ぎで。

結局。
英雄にも。悪漢にも。
なれずに。
ただ。過ぎ行く自分の日々の。
その平凡な主人公でしかない。

『Everybody's in Show-Biz』'72年リリース。
RCA移籍後2枚目にして、初の2枚組となったキンクスのアルバム。
1枚目がスタジオ録音。2枚目がカネーギー・ホールでのライヴ録音となっていて。
当初、ライヴは映画化の企画があったのですが。結局、ボツになってしまって。
それでスタジオ録音と合わせての2枚組アルバムになったのだとか。
当時のキンクス。キャリアは重ねていたものの。一時期米国への出入りが禁止された影響が後を引いてか。
商業的な成功とはどんどんと縁遠くなっていて。良質な作品を作っても世間は受け入れてくれないと。
だったら。もう好きな様にやるだけと。レイ・ディヴィスが腹を括ってしまったのがこの頃だったかと。
何故かホーン・セクションも正式メンバーとして加入させて。理想の音の実現に邁進して。
ロックスターのツアーの華やかなツアーの日々と、退屈な日常を描くと言うコンセプトの基に。
緩く、美しく、そして当然の様に捻くれたメロディーに溢れたスタジオ録音の素晴らしさ。
ストレートではない、一捻りも二捻りもあるカッコ良さと物悲しさ。これを好きになれるかどうか。
そこがキンクスを、レイを好きでいられるかどうかの境界線であると。それが明確に示されたアルバムかな。
ストレートなロックンロールではないものの。心に引っ掛るメロディーが多くて。「Celluloid Heroes」なんて。
アルバムの邦題『この世はすべてショー・ビジネス』、その主題である総ての人々が自分の人生の主人公。
故に、体験せざるを得ない悲喜交々を美しく、そして切なく描き歌い上げていて。
その詩の世界も含めて。流石はレイだよなと。思わず唸らされて。聴き入ってしまうのです。
ライヴにもホーン・セクションが参加していて。この頃のキンクスってメンバーが何人いたのって感じですが。
そちらは緩いながらもハードなロックンロール・バンドとしての顔も覗かせてはいて。
前作『 Muswell Hillbillies 』からのナンバーの気合の入った演奏なんてなかなかご機嫌ではあります。
ただ。やはり。余りにも独特の世界ですからね。ついていけないねと反感を感じた人達もいたと思われて。
その先鋒が弟のデイヴ・ディヴイスだったところにキンクスの悲劇があったかなと。それもまた人生ですが。

毎日。
昨日も。
今日も。
明日も。
その先も。

悪い日ばかり。
そんなわけもなく。
それなりに。
上がることもあれば。
昂ることもある。

それでも。
なんだか。
なんとはなく。
下がることもあれば。
昇り切らずに止まって。

気付くと。
それなりで。
なんともなしに。
乗り切れずに。
一日が終わる。

それを。
繰り返しているうちに。
春と思えば夏が来て。
夏と思えば秋が来て。
所詮。最後は寒い冬で。

結局。
正義の味方にも。悪の首領にも。
なれずに。
ただ。流れ行く自分の日々の。
その平凡な主人公でしかない。

英雄でも。
悪漢でもなく。
正義の味方でも。
悪の首領でもなく。
それでも主人公。

しかも。
どんなに平凡で。
どんなに退屈で。
飽き飽きしても。
嫌気がさしても。

その最期まで。
降板を許されない。
いい日も。
悪い日も。
それなりに演じ切らねばならない。

罵声を浴びることもなく。
さりとて。
歓声に包まれるでもなく。
自分以外には。
誰の目に留まることもなく。
それでも演じ続けねばならない。

その程度の。
主人公。
その程度でも。
主人公。
たかが主人公。されど主人公。

平々凡々。
連綿と続く時の中の。
一瞬の堕落。
一瞬の歓喜。
それを我がものとして味わえるのは。
主人公である自分だけ。
それだけを支えに。
大化けもせずに。
奈落にも落ちずに。
退屈と馴れ合う。

それが。
出来る。
それが。
許される。
それだけで。幸せなのだろう。

野望の種火は嫉妬として燻ってはいるけれど。



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2015.10.11 Sun *誤解しないで下さいね / The Kinks

20151011thekinks


どうも。
誤解されている方も多いので。
それは。
早めに。
正しておくのがいいかなと。

自分は。
アウトローでもないし。
反逆者でもないし。
好戦的でもないし。
好色にはなりたいと思っているが(笑)。

そもそも。
強面でも無いし。
小心ものだし。
波風を立てるのも好まないし。
日和見だし。

出来れば。
大樹の陰で。
誰かの背後で。
長いものに巻かれて。
静かで安寧な日々を過ごしたい。

そう願って止まない。
小市民なのである。
大した望みもないし。
ただただ。
静かに毎日が過ぎてくれればと。

そう。
私は闘いたくない。
そう。
私は愛していたい。
それだけの、唯の人なのです。

『The Kinks』’73年リリース。
英国の廉価盤専門レーベルからリリースされたキンクスのアルバム。
日本でも一時期、なんか如何にも胡散臭くて安っぽいCDが出回って。
スーパーとか駅の売店で、演奏は本人ですなんて売られていたと思いますが。
英国には昔から、アナログ盤の時代から。お土産物さん等で売られる廉価盤があって。
それ専門のレーベルもあって。このアルバムのマーブル・アーチが代表格かな。
流石に、ビートルズとかズトーンズのブツはお目に掛ったことが無いのですが。
キンクスは(と言うよりは所属していたパイ・レコードが)お得意様だった様で。
今でも、日本のレコード屋さんで結構な頻度で、結構な種類のブツにお目にかかれます。
ジャケットなんか英国盤特有のコーティングが施されていて綺麗だったりして。
しかも。使われている写真も妙にファンの心理をくすぐる様なものがあって。
恐らくは。ポストカードと一緒にお土産にとか、スコーンと一緒につい手が伸びてとか。
それなりの需要はあったものと思われます。尤も。当然、廉価には廉価の理由があって。
このアルバムなんて。正規の1stアルバムから2曲を外しただけのもので。
しかも外された内の1曲が「You Really Got Me」ですからね。暴挙と言うか。何と言うか。
売る気があるのかよって話ですが。要は、その程度の知識のお客相手の商売だったのだと。
まぁ、普通だったら何の魅力も価値も無いのでしょうが。まぁ、ジャケットがいいかなと。
時代が中身とずれているとは言え、BBC出演時かと思われる写真がいい雰囲気だなと。
後は、「You Really Got Me」が外されているお蔭で。他の曲に耳がいくと言うか。
そうか。1stアルバムの段階のキンクスってこんな曲もやっていたんだ。こんな音を出していたのだと。
正規盤では「You Really Got Me」が強烈過ぎるが故に気づき辛いところに気づけると。
かなり。無理やり。こじつけてはいますが。そんなところかな。
実際に。あぁ、こんなにブルースやR&Bのカヴァーをやっていたのだなと。改めて。
「Long Tall Shorty」とか、レイジー・レスターの「I’m A Lover Not A Fighter」とかね。

どうもして。
誤解される方がいるのか。
こいつは。
さっさと。
正しておくのがいいかなと。

自分は。
道を外れるこはしないし。
誰かに逆らおうなんて考えもしないし。
誰かに喧嘩を売ろうとも思わないし。
好色ではありたいと思っているが(笑)。

そもそも。
人の良さそうな顔だし。
臆病ものだし。
波風が立っていたら避けて通るし。
風見鶏だし。

いつでも。
大樹の陰で。
誰かの背後で。
長いものに巻かれて。
静かで安寧な余生を過ごしたい。

そうそれだけを願って止まない。
平凡な市民なのである。
大それた望みもないし。
ただただ。
静かに平穏に毎日が過ぎてくれればと。

そう。
私は闘いたくない。
そう。
私は愛していたい。
それだけを、望む者なのです。

なのに。
何故か。
イラつかせる。
目に余る。
人として廃る。

筋の通っていない。
あまりにもいい加減な。
何よりも。
真摯な姿勢も。真っ当な取組もしなくて。
一方的で。一元的で。

真面に議論すらしない。
他人の意見には耳も貸さずに。
誰かを一方的に笑いのめして。
誰かを一方的圧迫してと。
そんな事ばかりが続きやがるので。

そして。
さすがに、
そいつか目背けたら。
その声に耳を閉ざしたら。
そいつは男が廃るだろうと。

そうなると。
駄目なのだな。
自由であることはいいことだ。
だが自由には自己責任が付きまとう。
最低限の礼儀も守れず、最低限の仁義も欠かす。

上等だよと。
覚悟はあるんだろうなと。
だったら。
リングに上ってこい。
真正面から相手してやる。そしてどんな手段を使っても必ずぶっ潰すと。

何で。
こうなっちゃうんだろう。
俺は愛する人を、可愛いあの娘達を。
愛していたいだけ。
下らねぇ、馬鹿な輩とか喧嘩している暇なんか無いんだよ。

ですから。
誤解しないで下さい。
ほっておいて下さい。
但し、自分や仲間が理不尽な目に合されたら。
それで。反撃する術も無いなら。

その時は。
決意して。覚悟して。
リングに上ります。闘います。
そして徹底的にぶちのめします。
申し訳ないが、ありとあらゆる手段は一通り知っているので。

あっ。
でも。あくまでも専守防衛ですよ。
でも。あくまでも正当防衛の証は作ってからですよ。
それで宜しければ、どうぞ先制攻撃して下さい。
待っていましたと、倍返し以上に個別的自衛権を発動させてもらいますので。

そう。
私は闘いたくない。
そう。
私は愛していたい。
それだけを、望む者なのです。

お解り頂けましたかな(笑)。



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2015/08/27 Thu *急くな、焦がれるなと思っても / The Kinks

20150827kinks


日一日。
一瞬一瞬。
状況が。
変わるのは。
そう感じられるのは。

当たり前と言えば。
当たり前。
その度に。
一喜一憂してたら。
限がない。

そいつは。
百も承知だが。
気になるものは。
気になるし。
気になりだしたら止まらない。

どっちなんだ。
ハッキリしてくれ。
やるのか。
やらないのか。
今すぐ決めてくれ。

一人で。
急いたところで。
焦がれたところで。
どうにもならない。
なのに。

一人で。
あーでもない。
こーでもない。
どうにもならないと。
とにかく生き急いでいる。

『The Kinks』'64年リリース。
キンキー・サウンドの誕生を世に告げたキンクスの英国での1stアルバム。
1stシングル、2ndシングルが共に不発に終わったキンクス。
レコード会社から3rdシングルも売れなかったら契約打ち切りと宣告され。
その特徴である性急で危ないサウンドをどう表現したらいいのかと考えて。
レイ・デイヴィスがキングスメンの「Louie Louie」から思いついた独特のリフ。
それを、より荒れた感じのサウンドにする為に。デイヴ・デイヴィスが考えたのが。
わざとギター・アンプのスピーカーを傷つけて(最初から破損していたとも)みたと。
そうして生まれたのが、かの「You Really Got Me」で。全英1位の大ヒット。
めでたく契約は続行され、このアルバムが制作されることになったと。
確かに。「You Really Got Me」に代表されるキンキー・サウンド。こいつはね。
人を苛つかせると言うか。逆に言うと自分の苛立ちを見事に代弁してくれると言うか。
兎に角。急いて。焦って。性急に生き急いでいる。そんな若者の胸の内を。
ものの見事にサウンドで表現しているので。それは。もう興奮するなよと。
未だにそのイントロを聴くだけで興奮する。自分は何なんだろうなと思いもしますが(笑)。
突然のヒット、ツアーの合間の録音。状況的にはかなり厳しかったらしく。
全14曲の半分がカヴァーで。如何にも粗製濫造的な粗い仕上がり。
しかし。それがこのアルバムに関しては怒れる短気なキンキー・サウンドを増幅して。
キンクスと言うバンドを印象付けるのに効果的だったかなと。そして。
このアルバムの成功で発言権と資金を得たレイが次作から独自の色を出し始めるのです。

日一日。
一瞬一瞬。
戦況が。
動くのは。
そう感じられるのは。

当たり前と言えば。
当たり前。
その度に。
右往左往してたら。
限がない。

そいつは。
重々承知だが。
気になるものは。
気になる。
気になりだしたら止まらない。

どっちなんだ。
ハッキリしてくれ。
攻め続けるのか。
様子を見るのか。
さっさと判断してくれと。

自分一人。
急いてみても。
焦がれてみても。
どうしようもない。
なのに。

一人で。
あー、逃がしたくない。
もー、追っていきたい。
どうにも止まらないと。
とにかく生き急いでいる。

特に。
今は。
自分一人では。
どうしようもない。
状況なのだと。

未だ。
暫くは。
自分一人では。
動かせない。
戦況なのだと。

だから。
誰も。
急かさないし。
求めないし。
聞いていてくれると。

わかる。
承知している。
だから。
余計に。
嫌なのだ。

ハッキリさせたくて。
急いて。
焦がれて。
性急に。
生き急いでいる。

本当に。
求められているのか。
だとしたら。
それは何なのだと。
見えない答えを探している。

治らないなぁ(笑)。



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2015/01/30 Fri *今日という / The Kinks

20150130thekinkkontroversy


今日という日が。
終わるまで。
閉じこめられた。
この部屋で。
何を。

思い。
感じ。
受け止め。
過ごすのか。
やり過ごすのか。

曇り空から。
雪が降り続く。
今日。
一体。
いつ終わるのだろうか。

独り。
この。
陰鬱な空気を。
吸いながら。
何を待つと言うのか。

『The Kink Kontroversy』'65年リリース。
キンクスの英国での3枚目のオリジナル・アルバム。
1枚目、2枚目と微妙なずれを醸しだしつつも。
あくまでも。ブリティッシュ・ビート・バンドだったキンクス。
このアルバムから。いよいよ。満を持して。レイ・ディヴィスの。
独特の捻くれた世界が表面に表れ始めたアルバムではないかと。
それでも。基本はブリティッシュ・ビートなところが絶妙なところで。
初期の3枚の中では一番充実したアルバムだったとも言えるかも。
恐らく、この次辺りから今に至るディヴィス兄弟の確執が萌芽したのではと。
「Milk Cow Blues」の凶暴なカヴァーから始まって。ビート・ナンバーを決めながら。
名曲「Till The End Of The Day」のキャッチーで哀愁漂う素晴らしき世界へ突入。
B面に移ると。「I'm On An Iskand」とか「Where Have All The Good Times Gone」と。
いよいよ、サウンド的にも詩的にもレイのひねくれ具合が増していくのがなんともね。
サウンドも。その後を予想させるフォーキーな面が顔を出し始めています。
その一方で。デイヴ・ディヴィスのギターがハードにファンキーに弾けてもいて。
サウンドの核は渡さないぜと主張しているみたいで。う~ん。
結局、レイとデイヴが渡り合ってる時がキンクスってのは魅力を発揮できるんでしょうね。
これが。どっちかに寄り過ぎちゃうとね。途端にマニアックになるか単純に過ぎるかで。
で、世界一仲の悪い兄弟とか言われちゃってね。でもその業みたいなものがキンクスの魅力の源泉かな。

今日という日の。
陽が暮れるまで。
閉じこもった。
この世界で。
何を。

思っていたのか。
感じていたのか。
受け止めていたのか。
過ごしていたのか。
やり過ごしていたのか。

曇り空の下。
雪が雨に変わった。
今日は。
一体。
いつ暮れたのだろうか。

独り。
この。
鬱屈な空気を。
吐きだしながら。
何を待ってたと言うのか。

独り。
とり残されて。
優しさも。
温かさも。
何処かへと消えてしまった。

そんな。
空気に満たされた。
気分に侵された。
今日という日の。
陽はいつ暮れたのか。

こんな。
空気に覆われて。
抗えなかった。
今日という日が。
終わるのはいつなのか。

わからない。
感じられない。
それでも。
また。
明日はやってくる。

それはそれで。幸せなんだろう。



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2014/12/21 Sun *骨の髄まで / The Kinks

20141221tothebone


骨の髄まで。
沁みて。
行き渡って。
浸って。
漬かって。

何処の骨を。
断ち切ろうが。
沁み込んだ。
そいつが。
溢れてくる。

そいつは。
酒でも。
お姉ちゃんでも。
ありゃしない。
そう。そいつの名は。

ロックンロール。
骨の髄まで。
そいつだけが。
唯一つ。
俺を支えてる。

『To The Bone』'94年リリース。
キンクスの今のところ最後のオリジナル・アルバム。
レイ・デイヴィス所有のコンク・スタジオに観客を入れたのライヴ。
その時の音源が中心になった、一応ライヴ・アルバムなのかな。
当時ブームだったアンプラグドものとも取れますが。
中には通常のバンド編成での演奏もあったりで。その辺りは謎な部分も。
「All Day All Of The Night」で始まって、「You Really Got Me」まで全13曲。
「Waterloo Sunset」や「Sunny Afternoon」とか。目の前で演奏するキンクス。
一緒に合唱する熱心なファン。先ずもってその空気感が堪らないなぁと。
後に2枚組の拡張版もリリースされましたが。そちらはその空気感が足りなくて。
どうにも薄味の印象を受けたのを今でもハッキリと覚えてるなぁ。
狭く、密閉された空間の中で。キンクスとファンが共に燃え上がって。
その熱さを、空気を共有してる。その感じが御機嫌なんですよね。
キンクスの演奏も気合入ってて。レイは煽るし、デイヴは弾き倒してるし。
かと思えばレイもアコギを手にして。飄々と楽しげに歌ってたりもして。
何にしろ。その生々しい臨場感がダイレクトに伝わってくるんだよなぁ。
いいなぁ。ホールやアリーナでの迫力が伝わるライヴ・アルバムも勿論、いいけどさ。
こんな身近に、その息遣いまで感じらそうなライヴ・アルバムも、キンクスには似合うかな。
何だか。熟成されたキンクスのロックンロールがじんわりと、ゆっくりと骨の髄まで沁みてきそうでね。

骨の髄まで。
沁みて。
行き渡って。
浸って。
漬かって。

何処の骨に。
噛り付こうが。
沁み込んだ。
そいつの。
味がする。

そいつは。
アルコールでも。
あの娘でも。
ありゃしない。
そう。そいつの名は。

ロックンロール。
骨の髄まで。
そいつだけが。
唯一人。
俺の友達だ。

骨の髄まで。
ロックンロールに。
浸って。
使って。
酔っ払って。

昨日も。
今日も。
明日も。
今夜も。
この瞬間も。

骨の髄まで。
痺れたまま。
酔っ払ったまま。
千鳥足。
縺れる足でフラフラと。

ははっ。
もう。
骨の髄まで。
喰い尽くされて。
まともに歩けやしねぇ。

それでいい。
それが。
俺が生き残る為の。
唯一の道だったんだから。
それでいい。

骨の髄まで。
ロックンロール。
それだけ。
それだけ。
それだけなのさ。



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