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2006年11月

2006/11/29 Wed *縁の下 / Otis Spann

20061129istheblues


主役を張る柄ではない。
眩い光には目が眩む。
だから。
脇に回って。陰に潜んで。
誰かが光る様に。
誰かの光で皆が輝く様に。
それでいい。
縁の下から。
支えていられれば。
それでいい。

『Otis Spann Is The Blues』'60年リリース。
マディ・ウォーターズ・バンドの番頭格としてシカゴ・ブルース・シーンを支えていたオーティス・スパン。
ニューポート・ジャズ・フェスティヴァルにそのマディ・ウォーターズ・バンドの一員として出演して歌も披露して。
その姿を見初められて。熱烈なアプローチを受けて制作された初のソロ・アルバムです。
スパン自身はバンドの一員である方が心地良かったらしく、あまりフロントに立つことは望まなかった様ですが。
ぶっきらぼうでいて哀感の滲む歌声。そして何と言ってもそのあまりに見事に鍵盤を転がる指先に酔わされます。
力強く、そして華麗に。スパンの指先では天使が舞踊り、悪魔が囁くのです。
縁の下の力持ちだったスパンの。その実力が初めて浴びるスポット・ライトの下で遺憾なく発揮されています。
そしてスパンをサポートするロバート・ジュニア・ロックウッドのギターも見事な縁の下の力もち振りだったりします。

主役だけでは成り立たない。
影が無ければ眩さもわからない。
だから。
脇に回って。陰に潜んで。
誰かが光る様に。
誰かの光で皆が輝く様に。
それでいい。
縁の下で。
舞っていられれば。
それでいい。

そう。
縁の下の力持ちで。
縁の下の舞で。
それで構わない。
それが分相応と。
そう思っているのだけれど。
時々。
これでいいのかなと。
このままでいいのかなと。
そんな疑念が浮かんでくる。

ひょっとして。
縁の下の鍬使いなんじゃないかとか。
多分思い違いなんだけど(苦笑)。

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2006/11/28 Tue *森の中 / Buddy Guy

20061128throughthewoods


あれは。
いつだったのだろう。
あの森に。
迷い込んだのは。
あの森のを。
彷徨い始めたのは。
仲良しだった友達と喧嘩した時。
好きだった女の娘の涙を見た時。
想いがいつでも届く訳ではないと知った時。
森の中から。
聴こえてくるものがある。

『I Was Walking Through The Woods』'74年リリース。
'60年~'64年にかけてのチェスでの録音から編集されたバディ・ガイのアルバム。
なんでもバディ自身はチェスでの録音を気に入ってなかったそうですが。
だったらどこまで到達したら満足するのかってくらい気合の入った強烈なブルースが炸裂しています。
どこまでもテンション高く、ひたすらエモーショナルに。弾きたおし、そして叫ぶバディ。
特に「Stone Crazy」「First Time I Met The Blues」等のスロー・ブルースはもう悶絶ものです。
今も現役のバディですが。やはりこのチェスでのバディが最高にキレていて、最高にカッコいいなと思います。

あれから。
どれくらいたったのだろう。
この森に。
迷い込んでから。
この森のを。
彷徨い始めてから。
親の背中が小さく見えた時。
大切な人達が消えてしまった時。
想いがいつでも力になる訳ではないと知った時。
森の中から。
聴こえてくるものがある。

森の中。
哀しくも。
温かい。
微かだけれど。
力強く。
聴こえてくるものがある。

森の中。
聴こえてくるものを噛み締めて。
いつか総てが届けばと。
いつか総てが力にと。
今日も。
一歩、また一歩。

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2006/11/27 Mon *何はなくとも / Otis Rush

20061127allyourlove


たぶん。
きっと。
おそらく。
それが。
それだけが。
すべて・・・かな。

『This One's A Good'Un』'75年リリース。
日本で初めてリリースされた、オーティス・ラッシュのコブラ録音を集めたアルバム。
'ラッシュの初来日に合わせて'68年リリースの英国盤に数曲を追加してリリースされました。
何はなくとものラッシュのコブラ録音。とにかく有無を言わせぬその凄さにただただ捻じ伏せられてしまいます。
「Double Trouble」「I Can't Quit You Baby」「All Your Love(I Miss Loving)」・・・
豪快で繊細で。太く切れのあるギターが弾んで、輝いて。雄弁に語りかけてきます。
長いキャリアの中で不遇な時代が続いたこともあり、録音そのものの機会に恵まれなかったり。
繊細で起伏の激しい気質ゆえか、平凡な出来に終わってしまうアルバムやライブも数多かったりと。
そんなラッシュですが。ここ一発はまった時の、決まった時の凄さは唯一無比の素晴しさなのです。
そんなラッシュの正に唯一無比の姿を捉えた、問答無用の説得力を備えた。何はなくとものコブラ録音なのです。

たぶん。
きっと。
おそらく。
それが。
それだけが。
すべて・・・かな。

それゆえに。
痛かったり。
切なかったり。
そのために。
泣いたり。
震えたり。

それでも。
見失いたくない。
手放したくはない。
それだけに。
かけることを。
投げ出すことを。
厭わない。

何はなくとも。
それだけがすべて。
それは・・・
わかるよね。

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2006/11/26 Sun *今宵も何処かで / Robert Nighthawk

20061126blackangelblues


今宵も。
何処かで。
誰かが泣いている。
誰かが笑っている。
今宵も。
何処かで。
誰かが誰かを。
想っている。
誰かが誰かを。
抱き締めている。
今宵も。
何処かで。
ブルースが流れている。

『Black Angel Blues』'84年リリース。
シカゴ・ブルースのスライド・マスター、ロバート・ナイトホークのチェス録音を集めたP-VINEによるアルバム。
ウィリー・ディクソンも参加した'48年の初録音から、バディ・ガイも加わった'64年の最後の録音まで。
低い歌声のように、咽び泣く様に流れるスライド・ギター。そこに込められた情感に思いを馳せて心震えます。
シカゴでの都会生活が性に合わなくて、いつも故郷であるアーカンソー州へレナを恋しがっていたとかで。
滅多に人前で笑顔を見せることも無かったと言うナイトホーク。さらに・・・
このアルバムに収録されている数曲で何とも気だるい歌声を聴かせているエセル・メイ。
同じへレナ出身でナイトホークの“エンジェル”だったメイは他の男と結婚してしまいナイトホークはますます・・・
何とも流麗なフレーズに込められたナイトホークの想い。昔も今もブルースはすぐそこで鳴っているのです。

今宵も。
何処かで。
誰かが喜びに震えている。
誰かが悲しみにくれている。
今宵も。
何処かで。
誰かが誰かに。
届かぬ想いを抱いている。
誰かが誰かに。
届かぬ手をさし伸ばしている。
今宵も。
何処かで。
ブルースが流れている。

今宵も。
何処かで。
俺は俺の。
あなたはあなたの。
誰かは誰かの。
ブルースを奏でているのだろう。

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2006/11/25 Sat *胸が痛い / Badfinger

20061125badfinger


まだかな。
どうしてるかな。
なにかあったのかな。
電話が繋がらない。
メールも返ってこない。
わかってる。
わかってるけど。
心配になる。
不安が頭をもたげる。
胸が痛い。

『Badfinger』'74年リリース。
アップルを離れてワーナー・ブラザーズからリリースされたバッドフィンガーの5thアルバム。
タイトルにバンド名を冠したところにも新たな出発に掛ける意気込みが感じられます。
結果的には商業的には成功は収められず。アルバムの評価も芳しくは無かった様ですが。
アルバムの基調をなしている、そのある種美しくもある切なさはバッドフィンガーならではです。
「I Miss You」「Shine On」「Lonley You」・・・締め付けられるかの様に、胸が痛くなります。
ピート・ハムのあまりにも繊細な感性が感じられて。後年自ら命を絶ってしまったピートを思うとまた・・・
反面ポップなナンバーはやはりあまりにもビートルズの影が見え隠れしてしまって。
そこにはアップルを離れても払拭出来なかった、バッドフィンガーの宿業も感じてしまいます。

まだかな。
どうしてるかな。
なにかあったのかな。
電話が繋がらない。
メールも返ってこない。
わかってる。
わかってるけど。
心配になる。
不安が頭をもたげる。
胸が痛い。

わかってる。
わかってるけど。
泣きだしたくなる。
叫びだしたくなる。
胸が痛い。

あっ・・・
たった一本の電話で。
僅か数行のメールで。
そして。
その笑顔だけで。
心配も、不安も霧散する。
嬉しくて。
泣きだしたくなる。
叫びだしたくなる。
それもまた。
胸が痛くはあるけれど。

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2006/11/24 Fri *毎日が / Queen

20061124adayattherace


飲むけど。
打たない。
(勿論、買いもしない)

賭け事なんかしなくても。
毎日が。
勝負をしてる様なものだもの。
言いすぎかな。
行きすぎかな。
出すぎかな。
ええぃ、構うものか。
ここで勝負だ。
何気に負けず嫌いで。
何気に出たがりで。
食われてたまるか。
持ってかれてたまるかってね。
さぁ、どっちに転ぶか。

『A Day At The Races』'76年リリース。
前作である『A Night At The Opera』と対を成すかの如きイメージがあるクイーンの5thアルバム。
その前作での成功がもたらした自信と余裕のなせるものがそこかしこに感じられます。
デビュー以来のプロデューサー、ロイ・トーマス・ベイカーの下を離れて初のセルフ・プロデュースであり。
故か、メンバー各自のともすればバラバラにもなりかねない個性溢れるナンバーが収録されています。
それでも聴き通すとちゃんとクイーンのアルバムとして。それぞれが収まるところに収まっている。
クイーンらしい、ミュージシャンとしての側面とエンターティナーとしての側面のバランスの良さを感じます。

亡くなって15年が過ぎたフレディ・マーキュリーですが('91年11月24日没)。
改めてその類稀な存在感を支えていたのは。恐らく負けず嫌いで。前へ出たがる思いだったかなと。
尤も元来はシャイでセンシティブだった様ですが。故に己の信じるもの、愛するものは絶対的だったのではと。
そしてそれらを表現するに於いては誰かに負けることなど考えられなかったであろうし。
表現する為に、伝える為に。誰よりも前へ。先へ。目立つところへ。光の当たるところへと向ったのではと。
まぁフレディに限らず。創作と表現を生業とする日々は毎日が勝負の様なところがあるのでしょうが。
どうにも濃密に感じられるその生涯を思う時。殊更にそんな印象を抱いてしまうのです。

飲むけど。
打たない。
(勿論、買いもしない)

賭け事なんかしなくても。
毎日が。
勝負をしてる様なものだもの。
言ってみろよ。
来てみなよ。
出てこいよ。
そうさ、構うものか。
ここで勝負だ。
負けたくないなら。
前に出たいのなら。
食うか食われるか。
持っていけるかどうか。
さぁ、どっちに転ぶか。

この。
毎日が。
繰り返される日々を生きることが。
最も刺激的な賭け事だったりするのです。

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2006/11/23 Thu *あの時から / Kiss

20061123kiss


解ってるって。
こんなことしてる場合じゃ。
ここにいる場合じゃないんだ。
早く彼女に会いに行かなくちゃ。
彼女が待っているところへ行かなくちゃ。
でも。でもさ。
あの娘は今独りなんだ。
独りで震えてるんだ。
だから。だからさ。
今ここを離れることが出来ないんだ。
例えあの娘とはもう終わっていたとしても。
放ってなんかおけないんだ。

『Kiss』'74年リリース。
ジーン・シモンズとポール・スタンレーがいる限り未来永劫に続きそうな(笑)。
もはやある意味では伝統芸能(?)に近くなりつつあるキッスの1stアルバム。
ジャケットには未だあのコスチュームの欠片も無く。メイクも見慣れたものとは一部異なっていたり。
サウンドもやけに軽くて。もっと言ってしまえば安っぽく聴こえなくも無かったりするのですが。
それ故に。シンプルなR&Rをベースにしたキャッチーなメロディーが耳に残ったりします。
「Struter」「Deuce」「Cold Gin」「Firehouse」そして「Black Diamond」と。
ついつい口ずさんでしまう様な、そしてライブでも定番となる名曲、代表曲が既に生み出されています。
ハードロックを演奏するビートルズを目指した。そんなジーンとポールが創りあげたキッス。その歩みは。
この初めてのアルバムから、“ファースト・キッス”の時から既にハッキリと刻まれていたのです。

解ってるって。
そんなことしても無駄だって。
そこへは行ってはいけないって。
あいつはあの娘が好きで。
あの娘もあいつが好きで。
あいつは俺の友達だって。
でも。でもさ。
あの娘は今泣いてるんだ。
傷ついて震えてるんだ。
そして。そしてさ。
俺はあの娘が好きなんだ。やっぱり好きなんだ。
俺はあの娘を泣かしたりしない。守りたいんだ。
例え何も実らなかったとしても。
この想いを止めることは出来ないんだ。

あの時から。
初めて女の娘を好きになった時から。
初めて女の娘とキスをした時から。
初めて女の娘を抱き締めた時から。

放っておけなかったり。
止めておけなかったり。
放っておけばよかったのに。
止めておけばおかったのに。
そんなことや。あんなこと。
そんな想いや。あんな想い。
傷つけて。傷ついて。
そんなことの繰り返しだったり。

それでも。
あの時から。
初めて女の娘を好きになった時から。
初めて女の娘とキスをした時から。
初めて女の娘を抱き締めた時から。
過ごした時間。歩いてきた道。抱いた想い。
それらに悔いや過ちは無い・・・と思う、多分(苦笑)。

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2006/11/22 Wed *一線を / Aerosmith

20061122drawtheline


一線を。
画すのか。
超えていくのか。
その一線の。
向こう側と。
こちら側と。
似ている様で。
非なるもので。
踏みとどまるか。
いってしまうか。

『Draw The Line』'77年リリース。
スティーブン・タイラーとジョー・ペリー、二人の相違が確執が明確になり始めて。
一線を越えるのか、超えないのか。そんな緊張感に満ちているエアロスミスの5thアルバム。
特にタイトル曲は何だか異様にも感じるバランスの狂った(?)ミックスの効果もあってか。
ゾクゾクする様なカッコ良さがあります。特に後半から終局へ一気に登りつめる辺りは失神ものです。
あまりにも壮大で演出過多にも思える「Kings And Queens」で絶唱するスティーブン。
シンプルなR&Rに拘ってジョーが一人で総てを手がけて駆け抜ける「Bright Light Fright」・・・
バンドとしてのバランス、一体感が限界に達して。表面張力を保てずに溢れ出す様が目に浮かびます。
まぁ、ここで互いに演りたいことを演って。一線を越えてしまって。その後一時的に袂を別ったからこそ。
今現在の鉄壁とも思えるスティーブンとジョーのコンビネーションがあるのかもしれません。

画かれた。
一線を。
超えてしまえば。
その一線の。
向こう側には。
こちら側とは。
異なる眺めが見える。
異なる力が支配している。
いってしまえば。
戻ることはできないか。

たかが一線。
されど一線。
満ちてくるものが。
溢れ出しそうではあるけれど。

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2006/11/21 Tue *ぶっちゃけ / Derek & The Dominos

20061121dominosinconcert


だから。
もう。
まわりくどい話は止めて。
建前もどこかに置いといて。
本当のところを話してくれませんか。
ぶっちゃけ。
どうなんですか。

『In Concert』'73年リリース。
'70年10月のフィルモア・イーストでのデレク&ザ・ドミノスのライブを収録した2枚組ライブ・アルバム。
クラプトンが表舞台から姿を消してドラッグに耽溺していた'73年に突如リリースされました。
恐らくは業を煮やしたレコード会社の意向が働いているのではないかと思われますが。
ギター・ソロをふんだんにフューチャーして。ボビー・ウィットロックも負けじと奮闘していて。
「Why Does Love Got To Be So Sad?」「Tell The Truth」と言った『Layla...』に収録されていた曲から。
「Let It Rain」「Blues Power」といったクラプトンのソロ・アルバムの収録曲まで。
そして恐らくはドミノスの幻の2ndアルバムに収録されたであろう「Got To Get Better In A Little While」も。
その熱い演奏に思わず惹き込まれて。気づくと手に汗をかいていたりもします。いや熱い、熱い。
ただ。それでも。どうしても。これがベストでは無いだろうと。あの『Layla...』を創ったドミノスならもっと熱くと。
そんな贅沢な高望みをしてしまうのは。無理とは知りつつ。見果てぬ夢を見てしまうのは。
ぶっちゃけ。デュアン・オールマンがいたならばと。あのスライドがクラプトンを刺激していたならばとね。
ちなみに今では一部テイクを差し替えた拡大版2枚組CD『Live At The Filmore』がリリースされています。
(ブートでは更に録音されていたフィルモア・イーストでの2日間の完全版もあったりしますが)

だから。
もう。
まわりくどい話は止めて。
建前もどこかに置いといて。
本当のところを言ってしまえば。
ぶっちゃけ。
物足りないんです。

刺激が。
手応えが。
見返りが。
何よりも。
目指す先も。
目指すものも。
描けない。描こうとしない。
その惰性に埋もれた世界が。
物足りないんです。

だから。
もう。
まわりくどい話は止めて。
建前もどこかに置いといて。
本当のところを話してくれませんか。
ぶっちゃけ。
どうなんですか。
前へ進む気はあるのでしょうか。

ぶっちゃけません?

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2006/11/19 Sun *物足りなくもあり / The Who

20061119liveatleeds


週末なのに。
心待ちにしていた。
何とはなしに。
胸弾ませていた。
週末なのに。
少しばかり体調を崩して。
何だか天候も崩れて。
勿論、大人しくばかりはしていなかったけど。
物足りなくもあり。

『Live At Leeds』'70年リリース。
'70年2月24日のリーズ大学での圧倒的なステージを記録したフーのライブ・アルバム。
わざとブートレッグを模したジャケットが象徴するかの様に生々しく荒々しい演奏の凄まじさが魅力です。
あの『Tommy』のリリースの翌年でもあり。『Tommy』がフーの知性の証明であるならば。
このアルバムは正しくフーの肉体の証明。ただただそのライブの素晴しさをこれまでもかと突きつけてきます。
例えば「Summertime Blues」には色々なアーティストによる様々なヴァージョンがありますが。
このアルバムのフーのヴァージョンが一番、あの夏の苛立ちを嫌と言うほど感じさせるものがあります。
ご存知の様にCDの時代になってから25周年エディション、更にデラックス・エディションと拡張されていって。
いまでは全33曲に及ぶステージの全貌が明らかにされている訳で。勿論それらも素晴しくはあるのですが。
個人的には物足りなくもあり。もっと聴きたいぞって欲求不満をかきたてられる。
そんな僅か6曲に総ての思いを凝縮している様な。オリジナル・フォーマットのアナログ盤が愛しかったりします。

心待ちにしていた。
週末が。
何とはなしに。
胸弾ませていた。
週末だったのに。
体調を崩している間に。
天候も崩れている間に。
勿論、崩れっぱなしでは無かったけど。
物足りなくもあり。

珍しく。
大人しめの。
静かに時の流れた。
そんな週末の終りに。
それはそれで良かったかなと。
そんな思いを抱きつつも。
やっぱり欲求不満かなと。
物足りなくもあり。

一杯ひっかけに出かけようかな(笑)。

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2006/11/17 Fri *女は度胸 / Vinegar Joe

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大丈夫でしょ。
いや、そうですかね。
なんとかなるもんですって。
いや、そうは言ってもですね。
もう、いいんじゃない。
いや、もう少しですね。
さぁ、やってみましょう。
もう、やるんですか?
はい。
はい・・・

女は度胸。

『Rock 'n Roll Gypsies』'72年リリース。
英国のデラニー&ボニー、ヴィネガー・ジョーの2ndアルバム。
エルキー・ブルックスとロバート・パーマーを擁した英国流のスワンプ・ロックが展開されます。
ブルースを、そしてソウルを消化しながら。自分たち流の味付けで調理して提供してくれます。
そんな厚く、熱いサウンドを従えて鳴り響くエルキー・ブルックスとロバート・パーマーのソウルフルな歌声。
ロジャー・ティリソンによるタイトル曲も、ジミヘンの「Angel」も。見事にヴィネガー・ジョーの世界で。
聴くほどに惹きこまれ、巻き込まれ。その世界の一員としての一体感や高揚感を感じるのです。
それにしてもジャケットでの扱いにも表れていますが。ブルックスに押されて影の薄いパーマー。
まぁ、確かに感情のままにシャウトするかの様なブルックスにはどうしたって太刀打ちできないかなと。
迫力と度胸。そんなブルックスの魅力が全開になったアルバムでもあるのです。

大丈夫なの?。
いや、そうだね。
なんとか言いなさい。
いや、そう簡単ではなくて。
もう、はっきりしなさい。
いや、それがなんとも。
何を笑ってるの?
いや、取敢えずね。
もう。
もう・・・
その顔見てたらどうでもよくなっちゃった。
あはは。そいつは良かった・・・

男は愛嬌。

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2006/11/16 Thu *輝きの下 / Miller Anderson

20061116brightcity


高層ビルの最上階。
ガラス張りの会議室。
窓辺に立ち街を見下ろす。
見慣れた街の。
いつもと異なる顔が見える。
タワーが。ビルが。ネオンが。
この輝きの下で。
今、どんな物語が語られているのだろう。

『Bright City』'71年リリース。
キーフ・ハートリー・バンドでの活動で知られるミラー・アンダーソンの初めてのソロ・アルバム。
ソウルフルな歌声と、味わい深いギター。アンダーソンの個性が存分に発揮されています。
後に(アルバム1枚だけですが)サヴォイ・ブラウンにも加わったりしたアンダーソンですから。
ベースには勿論、ブルースがあり。そしてソウルがあるわけですが。それに止まらず。
ブリティッシュ・トラッドからスワンプ・ロックまで飲み込んで自分の世界を築き上げています。
知名度も低く地味な感のあるアンダーソンですが。その世界はとても魅力的な異彩を放っています。

高層ビルを後にして。
いつもの帰り道。
交差点で立ち止まり街を眺める。
見慣れた街の。
いつもと同じ顔が見える。
様々な店の。様々な家の。窓から漏れる灯り。
この輝きの下で。
今、どんな物語が語られているのだろう。

この輝きの下で。
自分はどんな物語を語っていくのだろう。

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2006/11/15 Wed *噂の・・・ / Maggie Bell

20061115suicidesal


えっ、なに?誰の話?
それってもしかして。
彼女だよね?あの娘だよね?
同じ娘だよね。
そんなに評判になってるんだ。
そっちでも話題に上ってるんだ。
ふ~ん。何だか気になってきたなぁ。
お目にかかってみたいね。
噂の彼女に。

『Suicide Sal』'75年リリース。
ストーン・ザ・クロウズ解散後、ソロ・シンガーとしての道を歩み始めたマギー・ベルの2ndアルバム。
前作は米国録音でしたがこのアルバムでは慣れ親しんだ英国で録音が行われて。
楽曲的にもサウンド的にも。クロウズ時代をも思い起こさせる英国の香りが色濃く立ち込めています。
英国のジャニス・ジョプリンとも称されたマギーの力感溢れる、そして伸びやかな歌声が心地良く響きます。
「Wishing Well」のカヴァーが冒頭を飾っているせいか、ポール・ロジャースとの共通項も感じられたりして。
商業的には大きな成功を収めるに至らなかったマギー。十年程前までは音源もなかなか入手出来ずに。
英国のジャニスとしてその噂だけは耳にしていて。ジャニスが好きな自分としては気になる存在で。
想像だけが膨らんでいましたが。数年前にこのアルバムやクロウズのアルバムを手に入れて。
その噂に違わぬ迫力に、魅力に溢れた歌声にすっかり魅了されたのでした。
決してジャニスのエピゴーネンでは無く。独特のノリの良さ、そしてどこか乾いた哀感が好きだったりします。

えっ、なに?誰が?
あれもしかして。
あの人だよね?そうあの人も。
わざわざ会いに行ったんだ。
そんなに評判になってるんだ。
あの人も気にしてるんだ。
ふ~ん。じゃぁ、乗り遅れるわけにいかないし。
お目にかかってみようかな。
噂の彼女に。

いや。別にさ。
俺は特別に気にしてるわけじゃないよ。
だけど。皆がさ。
そんなに噂にしてるなら。
ねぇ、ひと目くらいは。

魅力的な女の娘。
噂の彼女。
そんな話題でひとしきり盛り上がれるなんて。
何故かちょっと胸がドキドキするなんて。
いいよね(笑)。

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2006/11/14 Tue *誰でも彼でも / Free

20061114roughandready


とどのつまり。
誰でも彼でも。
大人になれるわけではなくて。
親になれるわけでもなくて。
そこのところが。
解ってないから。
どんどんおかしなことになってんじゃないかと。
大人には。親には。
責任ってものがあるからな。
それをとれないなって思ったら。
なっちゃいけないものがある。
やっちゃいけないこともある。

粗製濫造したら駄目なんだよ。

『Free&Easy,Rough&Ready』'76年リリース。
「The Hunter」のリバイバル・ヒットに乗じて企画されたフリーの編集盤。
'74年に二枚組の編集盤、『Free Story』が既にリリースされていた為に。
ヒット曲、代表曲よりも。隠れた名演集といった趣が強かったりします。
まぁ、フリーは数少ないオリジナル・アルバムをじっくり楽しむのがいいと思いますが。
言いえて妙なタイトルが示す通りの。フリーのサウンドに漂う大らかで骨太な魅力は充分に伝わります。
自由で簡単(Free&Easy)に演ってそうで、粗製濫造(Rough&Ready)で創りだせそうですが。
どうしてどうして。この単純で隙間の多いサウンドで、あの色気を出すのは並大抵のことではないのです。
だからこそ。今でもフリーの短い航跡は光り輝いているのです。

とどのつまり。
誰でも彼でも。
捨てなきゃならないものがあって。
引き受けなきゃならないものもあって。
そこのところが。
解ってないから。
どんどんおかしなことになってんじゃないかと。
大人にも。親にも。
なればいいってもんじゃないから。
なったから偉いってもんでもないから。
ならなくてもいいんだよ。
やらなくてもいいんだよ。

粗製濫造したら駄目なんだよ。

違うかな?

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2006/11/13 Mon *足りない / The Beatles

20061113forsale_1


部屋の片付けを。
レコードを整理して。
雑誌は捨てて。
掃除して。
冬物の準備も。
洋服ダンスを整理して。
革ジャンは磨いて。虫干しして。
洗濯もして。
キッチンに足りないものはと。
買出しにもいかないとな。
一週間の晩御飯も考えてと。

たまには仕事もしなきゃいけないし。
足りない。足りない。時間が足りない。

『Beatles For Sale』'64年リリース。
ハイド・パークで撮影されたジャケットがこの季節にぴったりなビートルズの4thアルバム。
ハードな日々の合間を縫っての強行日程でクリスマス・シーズンに間に合せて制作されました。
その為か14曲中に6曲もカヴァーが採り上げられいる辺りに置かれた状況の厳しさを感じますが。
そこは叩き上げの強さを発揮して。ハンブルグ時代からのレパートリーであるR&Rをキッチリ決めています。
オリジナルではカントリーやフォークの香りが漂う様な、地味だけれど力強く味わい深いナンバーが多くて。
黒土や落葉の匂いに包まれながら。R&Rや大好きなナンバーを愉しそうに演っている感じがいいなと。
カヴァーであっても。オリジナルであっても。ただビートルズのナンバーとして楽しませてくれるのです。
「Rock And Roll Music」「Mr.Moonlight」「Kansas City/Hey,Hey,Hey,Hey」・・・
「No Reply」「I'm A Looser」「I'll Follow The Sun」「Eight Days A Week」・・・いいな、楽しいな、好きだな。

11月も半分終りだし。
あっという間に12月がやってくる。
あのライブも観たいし。
こっちのライブも観損ねるわけにはな。
クリスマスもあるし。
相方の誕生日もあれば。
自分の誕生日もやってくるし。
今から準備しておかないと。
チケットも押さえなきゃ。
何が欲しいって言ってたっけ。
何を食べようって話したんだっけ。
店の予約もしとかなきゃ。

なんだか仕事でもイベントがありそうだし。
足りない。足りない。時間が足りない。

一週間が8日あればいいのになぁ。
但し。
土日だけで8日間あればもっといいのになぁ・・・

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2006/11/12 Sun *きらきらひかる / Thunderclap Newman

20061112somethingintheair


晩秋から初冬へと。
抜けるような青空の下。
澄みきった冷たい空気の中を。
ゆっくりと歩を進めていく。
ふと目の前で。
何かが陽光に煌めいて。
きらきらひかっている。

『Hollywood Dream』'70年リリース。
ピート・タウンゼンドの盟友スピーディ・キーンが結成したサンダークラップ・ニューマン。
稀代の名曲「Something In The Air」のヒットを受けて急遽制作された唯一のアルバム。
後にウイングスに加わるジミー・マッカロックがギターで参加。ピートもベースを弾いて協力しています。
'60年代後半のスウィンギング・ロンドンの残り香をそこかしこに散りばめつつ。
どこか長閑で。そして透明感のある伸びやかなサウンドにはなんとも言えない心地良さがあります。
そしてとにもかくにも「Something In The Air」この一曲のなんと素晴しいことか。
姿も形も無いけれど。確かにそこに感じられる。そこできらきらと煌めいている。そんな輝き。
冷たい空気の中で深呼吸をした時に、胸の中に沁みこんでくる、えも言われぬものを感じさせてくれます。

晩秋から初冬へと。
抜けるような青空の下。
緑に囲まれた芝の上に。
腰を下ろして土の温もりを感じる。
ふと身の回りで。
何かが陽光に煌めいて。
きらきらひかっている。

きらきらひかる。
その何ものかの。
声にならない声を聴きながら。
長閑さに包まれて。
なんだか自分が透明になっていく様な。
そんな心地良さに浸ってみる。
あぁ、このまま眠ってしまいたいなぁ・・・

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2006/11/11 Sat *恋をしよう / Frankie Miller

20061111fallinginlove


恋をしよう。

宵の口の街を。
手を繋いでフラフラ。
美味しいそうな店を探して。
旨い肴に舌鼓を打って。
いつもの様に少し頬を染めて。

イルミネーションの輝きの下を。
手を繋いでフラフラ。
感じの良い店を探して。
素敵な出会いを楽しんで。
いつもの様に似合いの品を選んで。

まだまだ続くこの夜を。
手と心を繋いでフラフラ。
時を惜しんで。慈しんで。
この一瞬の愛しさを確認しながら。
いつもの寛げる空間の扉を開ける。

恋をしよう。

『Falling In Love』'79年リリース。
グラスゴー出身の素晴しき魂のヴォーカリスト、フランキー・ミラーの6thアルバム。
その歌に込められる情感の豊かさ、歌声の熱き力強さにはいつも心揺さぶられます。
このアルバムでもボブ・マーリィーの「Is This Love」のカヴァーにおける力強さに心打たれます。
そして少し肩の力を抜いて。アコースティックな響きを感じさせるサウンドをバックに歌われる。
トラッドな味わいのミディアム・ナンバーや、繊細で優しいスロー・バラッドが味わい深く沁みてきます。
タイトル曲や「If I Can Love Somebody」「Eery Time A Teardrop Falls」「Good To See You」・・・
切なく、そして甘酸っぱい。そんな胸の内の想いが震えだします。タイトルや歌詞もグッとくるものがあって。
どうやら自分はミラーの歌声に恋をしているようで。それもかなりの恋煩いなのかも知れません。
長い闘病生活を送っているミラー。いつの日か再びこの歌声が還ってきてくれることを切に願います。

恋をしよう。

宵の口の街で。
美味しそうな店を見つけたら。
旨い肴を。美味い酒を。
味わって。酔いしれて。
いつもの様に恋に落ちよう。

イルミネーションの輝きの下で。
感じの良い店を見つけたら。
出会いを。巡り会いを。
手にとって。肌で感じて。
いつもの様に恋に落ちよう。

まだまだ続くこの夜の中で。
手に感じる、心に感じるものがあったら。
空気を。雰囲気を。
吸いこんで。溜めこんで。
この街の愛しさを確認したら。
更に深く恋に落ちてしまおう。

恋をしよう。

人に。肴に。酒に。店に。街に。
いつまでも恋をしていたいのです。

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2006/11/10 Fri *振り向かないで / Red Warriors

20061110kings


街角で。
駅で。
ついつい目を奪われる。
いいね。
綺麗だね。惹かれるね。
肩から背中に流れる長い髪。
揺れる腰つき。
そして魅惑的なその脚。
その後姿をいつまでも追っていたくなる。
そんな“バック・シャン”な女性に弱かったりする。

『Kings』'88年リリース。
日本におけるバッド・ボーイズR&Rの先駆者として駆け抜けていったレッド・ウォーリアーズ。
短い活動期間(何回か再結成はしてますが)において一気に登りつめた感のあった3rdアルバム。
先ずなんと言ってもこの魅惑的な裏ジャケからして問答無用でいいなと思うのですが(笑)。
(リリース当時CDでは無くてジャケのデカさでアナログ盤を買って飾っていたのを覚えてます)
とにかく無闇に自信に満ち溢れ。無意味に豪気で。無駄に派手で。そんな御機嫌なR&Rです。
「Kings's Rock 'n' Roll」や「Royal Straight Flush R&R」にいつでも尻を蹴飛ばされてしまいます。
自らダイアモンド☆ユカイと名乗るヴォーカリストのふてぶてしいカッコ良さが馬鹿馬鹿しくて好きだったり。
実は繊細さとシャイな側面の裏返しであったりもして。その隠れた魅力は1stや2ndアルバムで楽しめます。
まぁとにもかくにもこの裏ジャケがやっぱり理屈抜きで最高だなと言う事で(爆)。

街角で。
駅で。
ついつい目を奪われる。
いいね。
綺麗だね。惹かれるね。
肩から背中に流れる長い髪。
揺れる腰つき。
そして魅惑的なその脚。
その後姿をいつまでも追っていたくなる。
そんな“バック・シャン”な女性に弱かったりする。

よし。
少しばかり歩調を早めて。
あの娘の前へ出て。
さり気なく顔を拝見してみよう。
あっ、振り向いた・・・
いや。もう。その。
はぁ、後姿だけ見ていたかったなぁ(苦笑)。

あっ。
今度はあそこに。
綺麗な。惹かれる後姿が・・・

“バック・シャン”にときめかなくなったら。
もう終りだねと思ったりするのですが。
今のところその心配は無いようです(苦笑)。

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2006/11/09 Thu *遠きにありて / 山内テツ

20061109tetsu


いい天気だなぁ。
空を見上げて立ち止まる。
青いなぁ、高いなぁ。
この同じ空の下にある。
あの街やこの街を思う。
あの街角の風景を。
この街角でのひと時を。
思い出して微笑んでしまう。
そしてふと。その街の情景が。
目の前に浮かぶ。頭の中を過ぎる。

『ききょう』'76年リリース。
フリー、フェイセズでの活躍を経て日本へ帰郷した山内テツのソロ・アルバム。
後にゴダイゴを結成する面子を中心としたミュージシャンを従えて。
太くて、よく響く。そんな御機嫌なベースでリズムを刻みながら、訥々と歌うテツ。
心なしか穏やかに緩やかに流れる時や、その時の中に佇む街角の情景が感じられる気がして。
そこにはやはり、故郷へ帰ってきたテツの心境が反映されているのかなとも思ったり。
あの時代に単身海を渡り。ロック界の、それも最前線で活躍していたテツ。
言わば野茂やイチローの様なパイオニアであったわけですが。遠きにありて思うこともあったのかなと。
最近は噂も耳にしないのですが。今もどこかであの御機嫌なベースを弾いててほしいなと思います。

いい天気だなぁ。
空を見上げて思いをはせる。
青いなぁ、高いなぁ。
これと同じ様な空を。
その街でも何度も見た様な空の下で。
その街角の風景を。
その街角での一時を。
思い出して苦笑いを浮かべる。
愉しくないことの方が多かったのに。
退屈でたまらない時を過ごしてたのに。
何故かふと。その街の情景が。
目の前に浮かぶ。頭の中を過ぎる。

遠きにありて思うもの。
故郷があるってのは。
悪いことでもないのかもしれないな。

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2006/11/08 Wed *らしく / The Spencer Davis Group

20061108bestofspg


男らしくとか。
女らしくとか。
らしくってなんなんだろうと。
俺は男だ!みたいなのは。
どうにも苦手で。
こうあるべきだとか。
こうすべきだとか。
もっともらしく語って。
自分が如何にらしいかとか。
どうだ自分を見てくれみたいな。
そんな声高でさも自信あり気な。
そんな人を見るとね。
ついつい茶化したくなる。

『The Best Of The Spencer Davis Group』'67年リリース。
ウィンウッド兄弟の脱退を受けてリリースされたスペンサー・ディヴィス・グループの編集盤。
主役は勿論、スペンサー・ディヴィス・・・ではなくてスティーヴ・ウィンウッドです。
そのしなやかで艶やかで黒い歌声だけでもその魅力に身震いするほどですが。
そのうえ実にカッコ良いナンバーを書いて、実にグルーヴィーなオルガンを弾いてと。
もてる才能の総てを発揮して正に八面六臂の大活躍です。それでいて決して力んでいない感じが。
歌声もオルガンも迫力に満ちて力感もあるのですが、巧い具合に肩の力が抜けている自然な感じが。
そのさり気なさがいいなと。そこに他の誰でもないスティーヴならではの“らしさ”があると思うのです。
「Gimme Some Lovin'」も勿論カッコ良いのですが、「I'm A Man」なんてもう痺れてしまいます。
確かデイヴ・メイソンとかも参加していて、もはやトラフィックのナンバーと言ってもいいのかも知れませんが。

男らしくとか。
女らしくとか。
らしくなんかなくてもいいかなと。
俺は男だ!みたいな基準は。
それぞれの中にあればよくて。
こうあるべきだとか。
こうすべきだとか。
他の人にまで押し付けるものではなく。
他の人にことさら誇るものでもないのに。
自分の思うらしさが総てだと。
総てを自分の基準で決められると。
そんな人を見るとね。
ついつい茶化したくなる。

ただ。
さり気なく。
自分らしくはありたいなと。
自分の目指す姿を。
自分なりのやり方で表せる。
そんならしさは
自分の中に持っていたいなと。

自分らしくが。
一番難しいんだけどね。

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2006/11/07 Tue *たかだか / Savoy Brown

20061107skinandbone_2


たかだか。

やりたいことを。
進みたい方向を。
ハッキリさせるだけ。
それだけ・・・のはずなんだけど。

うだうだ。
ぐずぐず。
なんだかなぁ。

『Skin 'N' Bone』'76年リリース。
ブリティッシュ・ブルース御三家(?)の一角、サヴォイ・ブラウンの13thアルバム。
この時期、米国市場を意識したのかサウンドがややハード・ロック色が強かったりします。
タイトル曲なんか何度聴いてもバッド・カンパニーかよと突っ込みたくなります(笑)。
それでもそこかしこに隠し切れないブルースの匂いが漂っているところが可愛くて。
10分超のブルースでアルバムを締め括っている辺りはもう何をか言わんやってところです。
結局、リーダーであるキム・シモンズが演りたいことを演って、弾きたいように弾く。
たかだかその為だけに存在しているバンド、それがサヴォイ・ブラウンだったりするのです。
でもそのたかだかがハッキリしている。何を演りたいか、どう弾きたいかが明確であるが故に。
骨格が歪むことも、土台が腐ることも無く。(恐らく)今も現役で活動し続けていられるのかなと。

たかだか。

やり方を。
進み方を。
ハッキリさせるだけ。
それだけ・・・のはずなんだけど。

うだうだ。
ぐずぐず。
なんだかなぁ。

やりたいこと進みたい方向。
やり方と進み方。
たかだかそれだけ。
それだけが明確になってれば。
歪むことも腐ることも。
恐れることはないのだから。
さっさと決めちゃわないかなぁ・・・

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2006/11/04 Sat *効果覿面 / Dr. Feelgood

20061104privatepractice


どんな時も。
なにがあっても。
そういつだって。
身体も。精神も。
そう。
ここにくれば。
これさえあれば。
効くんだな。効果覿面。
腰にくる。膝にくる。
そして。
胸を鷲掴みにされる。
いいね。効くね。

『Private Practice』'78年リリース。
ジッピー・メイヨーを擁しての2枚目、通算で6枚目となるドクター・フィールグッドのアルバム。
フィールグッドのギターはやっぱりウィルコ・ジョンソンとの声は根強く。印象も強烈ですが。
なかなかどうして。メイヨーのいい塩梅に腰の落ちたR&Rギターも。それはそれでいいんです。
渋く、そして軽快に。跳ねるようなR&R。フィールグッドの陽の面を引き出していて痛快です。
ウィルコ在籍時程の緊張感は無いのですが。バンドがせーのでR&Rしてる感が心地良いアルバムです。
こんなバンド、そしてこんなアルバム。その存在がなんとも自分にとっては“効く”のです。特効薬ですかね。

どんな時も。
なにがあっても。
そういつだって。
身体も。精神も。
そう。
この扉を開けて。
カウンターに腰掛けて。
グラスをあわせれば。
拳と拳をあわせれば。
温かいものに包まれる。
そして。
熱く御機嫌なR&Rが。
聴こえてくる。響いてくる。

これが。
効くんだな。効果覿面。
腰にくる。膝にくる。
身体が熱くなってくる。
それが。
胸を鷲掴みにする。
精神が温かくなってくる。
いいね。効くね。

効果覿面な。
特効薬があるって。
すごく幸せなんだなと。
大好きなロック・バーのカウンターに座って。
大好きなロック・バンドを聴きながら。
しみじみと。

やっぱりR&Rはいいね。

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2006/11/03 Fri *荒野へ / Paul McCartney & Wings

20061103bandontherun


何かを。
目指しているのか。
何かから。
逃げ出そうとしているのか。
とにもかくにも。
助走をつけて。
一気に走り出すためには。
景気よく。勢いをつける。
そんなものが。
無理矢理に。背中を蹴飛ばす。
そんなものが。
必要な時もある。

『Band On The Run』'73年リリース。
ビートルズ解散後、プレスの評価もアルバムのセールスも。それまでの栄華に比して今ひとつ。
そんな忸怩たる状況を一気に打開したポール・マッカートニー、ウイングスとしての3rdアルバム。
メンバーの相次ぐ離脱。限られた制作期間。危機に直面して本気を出さざるえなくなったポール。
その類稀なライターとして、プレイヤーとしての資質が輝いています。そりゃ、ポールですからね。
個人的には(隣にジョン・レノンがいないと特に)どうにも真っ当で明るすぎる感じがすることがあって。
ポールの曲やアルバムにはある種、何だかむず痒い様な違和感を覚えることもあるのですが。
タイトル曲から「Jet」へと繋がるアルバム冒頭の2曲の緩急を利用して一気に加速する様は実に見事で。
思わず一緒に歌いながら走り出したくなります。そう、ポールの無闇な前向き加減(?)に乗せられるのです。
リリース当時の邦題が『バンドは荒野をめざす』だったとか・・・五木寛之じゃないんだから(苦笑)。

目指している先に。
平穏が待っているのか。
たどり着いた先で。
逃れることはできるのか。
とにもかくにも。
助走をつけて。
一気に走り出そう。
景気よく。勢いをつける。
そんなものを手に入れて。
無理矢理に。背中を蹴飛ばす。
そんなものの力を借りて。
走り出さなきゃならない時もある。

眼前に広がるのは。
果てしない荒野かもしれないけれど。
(おいおい、どうするんだよ。後戻りはできないぜ・・・)

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2006/11/02 Thu *届いたんだ / George Harrison

20061102cloudnine


風の冷たい。
コートが無けりゃ寒いような。
そんな一日だったけど。
ちょっと嬉しい便りが。
届いたんだ。

うまくいったって。
頑張ってるって。
笑顔を忘れてないって。
そうか。そうなんだね。
あなたの思いが。
力を与えたんだね。
運を運んできたんだね。
それは僕にとっても。
木漏れ陽の様な。
ちょっと心が温かくなる便りなんだ。

『Cloud Nine』'87年リリース。
沈黙を破って唐突に。そしてさり気なく届けられた古い友人からの便り。
そんなちょっと嬉しくて。ちょっと温かくなる。そんなジョージ・ハリスンのアルバム。
5年間のブランクを経て。飄々と。でも実に晴れやかに帰還したジョージ。
その如何にも楽しげな歌声とギターに。ついつい笑みが毀れてしまいます。
FAB4の頃から。目立たず(目立てず)、でしゃばらず(でしゃばれず)。
でもふと気づくと。そこにいて。さり気なく。心の襞を震わすような曲を届けてくれたジョージ。
冷たい寒い冬の日にも。心を温かくしてくれる木漏れ陽の様な。そんなジョージらしさに満ちているのです。
もう旅立って数年が経ちますが。この季節にはふと。夜空に向けて耳を澄ませてみたくなります。
雲の上から。月の影から。ジョージからの新しい便りが届くんじゃないかなんて思うのです。

風の冷たい。
コートが無けりゃ寒いような。
そんな一日もくれた頃。
届けられた。
ちょっと嬉しい便り。

これからも。
新しい便りが届くといいな。
まだまだ先は長いかもしれないけど。
それでも。そうさ。
あなたの思いが。
力を与えたんだから。
運を運んできたんだから。
ちょっと心が温かくなる便りが。
これからも。
木漏れ陽の様に届くといいな。

風の冷たい。
コートが無けりゃ寒いような。
そんな一日だったけど。
ちょっと嬉しい便りが。
届いたんだ。

そして。
これからも。
ちょっと嬉しい便りが。
届くことを。
僕も心から願っているんだ。

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2006/11/01 Wed *想ってみる / John Lennon

20061101mindgames


想ってみる。
創りあげたい世界を。
そこに至る道程を。
あそこでこうして。
ここでああして。
そのための工程を。
あれをこうして。
これをああして。
未だ影も形も無い。
未だ下絵すら描けて無い。
でも。だから。
想ってみること。
求める世界を。
あるべき世界を。
強く想ってみることから始めよう。

『Mind Games』'73年リリース。
ソロ4作目にして初めて自らの単独プロデュースとなったジョン・レノンのアルバム。
それまでのアルバムがあまりにもメッセージ性が前面に出ていたのに比較して。
レゲエを意識したかのナンバーから。ジョンならではのロックなナンバーまで。
自在に軽やかに歌い、奏でるジョンがいて。ミュージシャン、ジョン・レノンが感じられます。
勿論、誰もが想うだけで国民になれる。領土も法律も旅券ももたない架空の理想国家。
そんなヌートピアの為の「Nutopia n International Anthem」が収録されていたり
(実際は無音の6秒間で聴く人が好きな曲を想い浮かべればそれがヌートピアの国歌になる、
 と言うジョンならではのデモンストレーションだったりします)、
タイトル曲そのものがより具体的にヌートピアに関して歌っているかの様でと。
ジョンからのメッセージが込められてはいるのですが。それもより身近に感じられるかなと。
先ずは想ってみることから始めよう、そんなことをジョンと一緒に口ずさめる。それがいいなと思うのです。

想ってみる。
なりたい自分の姿を。
そこに至る段階を。
あそこでこうして。
ここでああして。
そのための脚本を。
あれをこうして。
これをああして。
未だ影も形も無い。
未だ粗筋すら描けて無い。
でも。だから。
想ってみること。
求める姿を。
あるべき自分を。
強く想ってみることから始めよう。

でなきゃ何も転がらない。
でなきゃ何も動かない。
でなきゃ面白くないじゃない。

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2006/10/31 Tue *流れに / Dave Mason

20061031masonlive


流れに。
乗って。
流されて。
漂って。
さらさらと。ふわふわと。
そんな時間が好きだ。
そんな感覚が好きだ。

今まで。
そうしてきたから。
皆が。
そうしてるから。
嫌いだな。
固まりたくないな。
澱みたくないな。

『Certified Live』'76年リリース。
その伸びやかなギターが充分に堪能できる、デイヴ・メイソンの2枚組ライブ・アルバム。
当時のステージを(恐らくは)フル・サイズで収録して。その魅力を余すところなく伝えています。
トラフィック時代のナンバーからソロでの代表曲も。そしてディランからイーグルスまでもカヴァーして。
エレクトリックでもアコースティックでも変わらずに。表情豊に情感溢れ、流れていくギターが素晴しく。
ブリティッシュ・ロックの王道を歩んでいながらも、いち早くスワンプ・ロックに接近して。
さっさと渡米してソロ・アルバムを制作。その後も拠点をアメリカに移して活動を続けた。
そんな融通の良さと屈託の無さを武器に。身も軽やかに自由に流され漂うメイソンならではのサウンドです。
それでいてラストを盟友スティーヴ・ウィンウッドの名曲「Gimme Some Lovin'」でしめる辺りに。
出自であるブリティッシュ・ロックに対する矜持を感じたりもして。それがまたいいかなとも思うのです。

流れに。
乗って。
流されて。
漂って。
さらさらと。ふわふわと。
求めるのなら。求められるのなら。
融通を利かせて。屈託なく。
流れていく方へと。
向ってみるのもいい。

今まで。
そうしてきたから。
皆が。
そうしてるから。
矜持は無くしたくはないけれど。
頑迷にはなりたくないな。
意固地にはなりたくないな。
流れているものを。
見失いたくはないな。

身も軽やかに。
流れに。
身を任せられる。
そんなささやかな。
自由と勇気は失いたくないのです。

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