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2007/02/08 Thu *リアル / The Who

20070208quadrophenia


確かに。
そう。
いま。ここに。
こうしているんだ。
ここから見ているんだ。
ここから聴いているんだ。
ここで語っているんだ。
ここで思っているんだ。
そう。
でも。なぜ。
ここで。こうして。
ここから見ているんだ?
ここから聴いているんだ?
ここで語っているんだ?
ここで思っているんだ?

ヒリヒリするんだ。
ズキズキするんだ。
訳も解らず駆け出したくなるんだ。
意味もなく叫びたくなるんだ。
ここは何処なのだろう。
何処から来て、何処へ行くのだろう。

『Quadrophenia』'73年リリース。
モッズの若者ジミーを主役として、'65年の英国の夏を舞台とした物語を描き出したフーの2枚組アルバム。
モッズ・パーカーを羽織りスクーターに跨るジミー。バックミラーにはフーの4人のメンバーの姿が。
ジミーを支配する四つの人格、それを象徴するテーマが夫々のメンバーに与えられて物語は進んで行きます。
もっとも実は総てがピート・タウンゼンドの体験から生まれてきた、ピートの自叙伝の様な気もするのですが。
それを決してただの個人の呟きに終わらせずに、普遍的な作品へと創りあげている辺りがピートならではで。
誰もが過ごした退屈で鬱屈した日々と。そこから生まれるやり場などない思いとどうしようもない痛みと。
それらがヒリヒリとズキズキと。実にリアルに描かれていて。そう、あまりにリアルで。
過ごしてきた日々の情景や空気や、抱いていた思いや。自分の、誰かの呼吸や体温まで蘇ってきそうで。
思わず両腕で両肩を抱きすくめて。屈んだままで。襲ってくるなにものかをやり過してしまいたくなるのです。
そして実は。過ごしてきたはずなのに、過ぎ去ったはずなのに。未だ何も明確な答えが出ていないことに。
それだけが確かであることに。そのリアルさに。呆然となりながら。それでも。そう、それでもと思うのです。
そのリアルさを描ききった、このアルバムにおける絶頂期のフーにはいつも、今も背筋がゾクゾクするほど痺れて。
もしロックが好きなら、そして未だにロックなんかに拘っているなら。このアルバムだけは聴いて欲しいななどと。

確かに。
そう。
いま。そこに。
そこにいるんだ。
そこから見られているんだ。
そこから聴かれているんだ。
そこで語られているんだ。
そこで思われているんだ。
そう。
でも。なぜ。
そこで。そうして。
そこから見ているんだ?
そこから聴いているんだ?
そこで語っているんだ?
そこで思っているんだ?

ヒリヒリするんだ。
ズキズキするんだ。
訳も解らず駆け出したくなるんだ。
意味もなく叫びたくなるんだ。
そこは何処なのだろう。
何処にあって、どうすれば届くのだろう。

ここにいること。
こにしかいられないこと。
そこがあること。
そこにはいられないこと。

それだけが。
いつも、今も。
リアルだったりするんだ。

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