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2007年2月

2007/02/25 Sun *何も、何処へも / J.J. Cale

20070225naturally


何もしない。
何処へも行かない。
そんなことが苦手だった。
取り残されそうで。
遅れをとりそうで。
何かしなきゃと。
何処かへ行かなきゃと。
でも実のところ。
したいことや。
行きたいところ。
そんなものが唯の一つも。
思い浮かびもしない。
そんな日だってあったんだ。

『Naturally』'71年リリース。
オクラホマの静かなる男、J.J.ケイルの1stアルバム。
レオン・ラッセル等と共に一度はロスに出て活動を始めるも都会の水が合わなかったのか。
直ぐにオクラホマに戻ってしまったケイル。家族と共に静かな生活を送っていたとか。
で、エリック・クラプトンがケイルの「After Midnight」をカヴァーしたことで俄然注目を集めてしまって。
このアルバムが制作されて。シングル・ヒットなんかも出たりしたりと。
ところがそんな突然の成功にも自分のペースを崩すことは無く。依然としてオクラホマに拠点を置いて。
自ら半分隠居してるんだと嘯きつつ。思い出したかの様にアルバムを発表したりしつつ現在に至ると。
とにかく。淡々とたうたゆ様に。流れ出し漂っていくだけ。ただそれだけであることの素晴しさがここにあります。
前述の「After Midnight」も、レーナード・スキナードがカヴァーした「Call Me The Breeze」も。
その他の曲も。本当に。ただただ奏でられ、唄われているだけなのですが。その普通さが堪らなくて。
何もしない、何処へも行かない。変わらなくていいのだと。急きたてられるものからは離れていてもいいのだと。
実はそれがあたり前で。でもそのあたり前が難しいのですが。ある意味では罪作りなアルバムかもしれません。

何もしない。
何処へも行かない。
苦手だったはずなんだけど。
取り残されそうだった。
遅れをとりそうだった。
でも何からと。
でも何処からと。
そう実のところ。
したいことや。
行きたいところ。
そんなものはここに。
何も変わりはしない。
何かに追われるわけでもない。
いつもの日々の中にもあったんだ。
いつもの風景の中にもあったんだ。

だから。
今日も。今夜も。
いつもの日々を。
いつもの風景と。
それが何だかいい感じだったりする。

続くといいんだけどね(苦笑)。

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2007/02/24 Sat *おもちゃ箱 / Aerosmith

20070224toysintheattic


暫く休んでいたあのお店から。
営業再開を告げる葉書が届いた。
良かったね。元気かな。
早速、顔を見に、覗きに出かけよう。
ご無沙汰しています。
あぁ、お元気そうですね。良かったぁ。
さてと、じゃぁ、例によって漁らせてもらいます。
おっ、これこれ探してたんだよね。
これ、頂いていきますね。

『Toys In The Attic』'75年リリース。
全米11位、そして初のプラチナ・ディスクに輝いて。エアロスミスにとって飛躍の第一歩となった3rdアルバム。
突風の如きタイトル曲から始って、スケールの大きさを感じさせる“泣き”の「You See Me Crying」で終わるまで。
今まさに頂点へ向って登りつめようかと言う、そのエアロスミスの勢いが見事に捉えられています。
「Walk This Way」や「Sweet Emotion」と言った今でもライブで重要な位置を占める代表曲も収められています。
ハードなR&Rから、ブギーから、ファンクから、バラードまで。溢れだすがままに任せてしまったらしく。
アルバムとしては雑多な感もありますが。その混乱具合、ゴチャゴチャで乱雑なところもエロスミスらしくて。
ルーズでラフで。スカスカと間の多いサウンドがそのらしさを、より一層魅力的に響かせていたりするのです。
まだまだ完璧でも完全でもない。未整理で混沌としている。そんな穴があるからこそのカッコ良さを感じるのです。

暫く顔を見せていなかったあのお店から。
新作の入荷を告げる電話が入った。
楽しみだね。どんな感じかな。
早速、顔を見に、覗きに出かけよう。
ご無沙汰しています。
あぁ、明るいねぇ。いいんじゃない。
さてと、じゃぁ、例によってお勧めはどれかな。
へぇ、こんな感じも結構いけるんだね。
これ、頂こうかな。

馴染のお店の馴染みの顔から。
嬉しい、楽しい報せが届いて。
あっちで、こっちで楽しい時を過ごして。
あれも、これもと楽しい買い物をして。
そんな何だかウキウキ、ワクワクする様な。
週末の一日がお気に入りだったりする。

ただ。
重ねるごとに。
部屋全体が雑多で。
ゴチャゴチャと乱雑な。
おもちゃ箱みたいになっていくのは・・・
それはそれでやっぱり楽しいんだけどね(苦笑)。

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2007/02/23 Fri *一筆ごとに / Cheap Trick

20070223incolor


これはこうして。
こいつはこうしたい。
ここはこうやってみよう。
頭の中で。紙の上で。
やってみたいこと。
なってみたいもの。
その姿を描こうと。
その道程を描こうと。
ああでもない。こうでもない。
ああして。こうして。
段々と姿が見えてくる。
徐々に道程が見えてくる。
一筆ごとに。

『In Color』'77年リリース。
前作でのハードでヘヴィーなサウンドから一転。ポップでキャッチーなサウンドを聴かせるチープ・トリック。
ジャケットでもルックス担当(笑)の2人を前面に押し出して。今に繋がる路線を歩み始めた2ndアルバム。
アルバムを通しても30分強。全10曲があっという間に駆け抜けていく様な、その疾走感が痛快です。
シンプルでストレートでタイトで。決して流されないで、一瞬一瞬を切り刻む様な歯切れの良さもまた魅力的で。
ここら辺りには'60年代への原点回帰と共に、勢いとリフで勝負するパンクとの同時代性を感じたりもします。
その上に「I Want You To Want Me」に代表されるあの甘いメロディーを乗せたら極上のパワー・ポップになって。
自らは裏ジャケで『And In Black And White』などと諧謔を弄して、モノクロに収まっているリック・ニールセン。
そのリックの計画的な戦略がサウンドでもバンド・イメージでも明確な“カラー”を持って描かれているのです。

これはこうしてさ。
こいつはこうしたいんだ。
ここはこうやってみようかなって。
頭の中に。紙の上に。
やってみたいこと。
なってみたいもの。
描いたその姿を。
描いたその道筋を。
こういたいんだ。こうするんだ。
口にすることで。誰かと話すことで。
段々と姿が現れる。
徐々に道程が現れる。
一筆ごとに。

一筆ごとに。
鮮やかに。明らかに。
見えてくる。現れる。
色づいていくものがここにある。

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2007/02/22 Thu *匂い / Keef Hartley Band

20070222timeisnear


論理的じゃない。
理屈に合わない。
そうかもしれない。
それも大事かもしれない。
でも。なによりも。
醸し出されるものを。漂ってくるものを。
それを信じてみたくなる。
その匂いを信じてみたくなる。

『The Time Is Near』'70年リリース。
アートウッズ、ブルースブレイカーズでの活動を経て自らのバンドを結成したキーフ・ハートリー。
ギター、ヴォーカルのミラー・アンダーソン、トランペットのヘンリー・ロウザー。飛車角たる存在を従えて。
ミラーのソウルフルな歌声に重厚なホーンが絡みついて、タイトなリズムも爽快な3rdアルバム。
ブルースとソウルとジャズが見事に融合されて。何ともスリリングなサウンドへと仕立てられています。
兎にも角にも。ミラーの歌声とホーンの丁々発止のやりとりが実に鮮やかで刺激的なのですが。
その上に、腕におぼえありのミラーのギターが彩を添えていて。ハートリーの刻みが隠し味になっていて。
そんなこのバンド、キーフ・ハートリー・バンドでしか出せない音が、醸し出す雰囲気が、匂いが大好きなのです。
特にミラーの歌声にはもう。理屈ぬきで心を震わせられる、かきたてられる何かが漂っているのです。

論理は解らない。
理屈も知らない。
そうなんだけれど。
それじゃ駄目なのかもしれない。
でも。なによりも。
醸し出されたものを。漂ってきたものを。
自分の嗅覚で捉えた。
その匂いを信じてみたくなる。

雨の匂いを感じた様に。
春の匂いを感じた様に。
あいつの匂いを感じた様に。
あの娘の匂いを感じた様に。
さぁ、大きく息を吸いこんで。
直ぐそこまできている。
直ぐそこに迫っている。
その時の匂いを捉えよう。
その時の匂いを信じよう。

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2007/02/21 Wed *明日は / Chicken Shack

20070221okken


明日は。
明日と言う日は。
陽が沈んで、また昇れば。
やってくるだろう。
明日を。
明日と言う日を。
沈んでしまった陽が。
また昇るのを。
どこで、どうやって。
目にするのか、迎えるのか。
それは誰にも解らない。

『O.K. Ken?』'68年リリース。
ブリティッシュ・ブルース・バンド、チキン・シャック。少年と骸骨の並んだジャケットも印象的な2ndアルバム。
もろにフレディ・キングなスタン・ウェッブのギターと紅一点クリスティン・パーフェクトのピアノが折り重なって。
その絶妙なアンサンブルを中心に心地良いブルースをこれでもかと聴かせてくれます。
何故か曲間をスタジオでのメンバーの会話で埋めているのですが。特にコンセプトがあった訳でもなさそうで。
その意味があるんだかないんだかの。いい加減な緩さ加減もまたチキン・シャックの味だったりします。
転がるピアノとちょっと気だるいヴォーカルを聴かせてくれたパーフェクトはこのアルバムを最後に脱退して。
(フリートウッドマックのジョン・マクヴィーと結婚して、あのクリスティン・マクヴィーとなるのです)
以後のチキン・シャックは完全にウェッブのワンマン・バンドと化していきます。それはそれで良いのですが。
セールス的にもこのアルバムがピークだった様で。バンドとして一つの頂点を極め、そして転換期を迎えたと。
そう、明日と言う日を迎えた時にはまた違う形で、また異なる道をチキン・シャックは歩むことになったのです。

明日は。
明日と言う日は。
陽が沈んで、また昇れば。
やってくるだろう。
明日を。
明日と言う日を。
沈んでしまった陽が。
また昇るのを。
いつまで、どこまで。
目に出来るのか、迎えられるのか。
それは誰にも解らない。

明日が。
明日と言う日が。
その日かもしれない。
だから。
誰かの歩調なんかじゃなくて。
自分の歩調で歩いていきたいと思うのです。

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2007/02/18 Sun *渡っていこう / Free

20070218free


雨も上がった。
日も暮れた。
誰かも帰ってきた。
さぁ、向こう側へと。
さぁ、あちら側へと。
今日から明日へと。
新しい日々へと。
渡っていこう。

『Free』'69年リリース。
前作から半年余りのインターバルでリリースされたフリーの2ndアルバム。
デヴュー前から精力的にライブを行って知名度を高めていたフリー。1stアルバムの評判も上々で。
このアルバムに関する期待も高まって。制作にはかなりのプレッシャーもあった模様です。
所属するアイランド・レコードの社長、クリス・ブラックウェルが自ら制作に当たるほどの意気込みもあって。
それに応えるかの如く、収録されているのが総てオリジナル・ナンバーになっていたりします。
1曲を除いてはポール・ロジャースとアンディ・フレイザーの共作となっていて幅広く、多彩なものとなっています。
勿論、根底にはブルースがあって。特にポール・コゾフのギターにはその感が強いのですが。
バンド全体はよりタイトに、ハードに。そしてキャッチャーにと。いよいよフリー・サウンドが萌芽しています。
最早この時点でブルース・ロックの範疇を飛び越えて。新たな世界へと踏み出した、渡ったフリーなのです。

星も見えた。
夜も更けた。
誰かとも笑った。
さぁ、向こう側へと。
さぁ、あちら側へと。
今日から明日へと。
新しい世界へと。
渡っていこう。

さぁ、明日。
陽が昇って。
朝が来たら。
目を覚まして。
青空を見上げたら。
軽い足どりで。
大きなストライドで。
渡っていこう。

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2007/02/17 Sat *ひとり / John Mayall

20070217bluesalone


ひとり。
そう今夜はね。
でもまぁ。
ずっとひとりだったし。
ひとりには慣れてるし。
ひとりは好きだし。
偶にはのんびりと。
あんなことも。こんなことも。
ぐだぐだ。だらだら。
ひとりってのは悪くは無いやね。
ひとりってのは楽しいもんだね。

『The Blues Alone』'67年リリース。
ブリティッシュ・ブルース界の重鎮、ジョン・メイオール。
自らのバンド、ブルースブレイカーズを率いて多くのミュージシャンを育て、輩出したメイオール。
そんなメイオールの初めてのソロ名義のアルバム。キーフ・ハートリーがドラムスで参加しているのみで。
ヴォーカルも、ギターも、ベースも、ハープも、ピアノも、オルガンも。総てメイオール自身がやっていて。
しかも収録されているのは総て自作のオリジナル・ナンバーのみで。正しくひとりで制作されたアルバムです。
ブルースブレイカーズでの激しさはありませんが、ソロならではの、ひとりならではのノリがあって。
やはり正統なシカゴ・ブルースの影響をモロに感じさせる、その曲調がなかなか御機嫌だったりもするので。
普段は育て、輩出した面子の陰に隠れがちなメイオール。そのブルース・マンとしてのセンスが窺い知れて。
これはこれで味のあるアルバムだったりするのです。どうしてどうしてなかなか小粋だったりするのです。
(ところでジャケットで手にしているのが軍隊時代に日本で買って、後に改造したと言う9弦ギターでしょうか?)

ひとり。
そう今夜はね。
でもまぁ。
ここのところふたりだったけど。
ふたりにも慣れてきたけど。
もともとひとりが好きだし。
偶にはのびのびと。
あんなことも。こんなことも。
ゆらゆら。ふらふら。
ひとりってのも悪くは無いやね。
ひとりってのも楽しいもんだね。

でも。
今夜はひとりなんだな。
でも。
今夜くらいはひとりでもね。
でも。
今夜だけならいいけどね。

ひとり。
悪くはないし。楽しいし。
ひとり。
今でも好きなんだけどね(苦笑)。

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2007/02/16 Fri *これ / Frankie Miller Band

20070216therock


これ。

いろいろあるけど。
やっぱりこれ。
あれこれ悩んでも。
けっきょくこれ。
ごちゃごちゃ言わんと。
黙ってこれ。
そう解ってたんだ。
俺にはこれ。

『The Rock』'75年リリース。
最高のブリティッシュ(スコティッシュ)・ホワイトR&Bシンガーの1人、フランキー・ミラー。
ヘンリー・マカラック等の燻銀のメンバーを集めて結成されたフランキー・ミラー・バンドを従えての3rdアルバム。
当初は合流予定だった(?)あのアンディ・フレイザーとの共作ナンバーも1曲収録されています。
とにもかくにも。力強く、そして情感豊な熱きミラーの歌声がこのアルバムでも最大の魅力です。
力強いのですが、決して力任せでも無く、暑苦しくも無く。どこかとても静かで穏かなうねりを感じさせるミラー。
その歌声を地味ながらも腕は確かなマカラック等が奏でる小気味良くも、腰の据わったサウンドが支えています。
どうもレコード会社辺りはロッド・スチュワートの様に仕立てて、もっと売れる様にと色々画策した節もあって。
やがてそのスタイルやサウンドがどんどん洗練され、ポップになっていくミラーだったりするのですが。
(ポップなサウンドをバックにしても勿論ミラーの歌声は聴かせてはくれるのですけどね)
このアルバムや、次作たる『Full House』でのミラーが一番ソウルフルで生き生きしていた様に感じられて。
そう考えると。ミラーにとってはやはりこれが、正統的なブリテッィシュ・ロックが一番だったのだと思うのです。

これ。

いろいろあるけど。
やっぱりこれ。
あれこれ悩んでも。
けっきょくこれ。
ごちゃごちゃ言わんと。
黙ってこれ。
そう解ってたんだ。
俺にはこれ。

これしかないんだ。
飲むのも(ジャックの)ロック。
聴くのも(一番は)ロック。
これだけは揺るがないんだ(笑)。

他は結構あっちへこっちへ。
揺れてたりするんだけどね(苦笑)。

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2007/02/15 Thu *それだけは / Humble Pie

20070215performancemonth


それだけは。
負ける気がしない。
ひけをとりはしない。
それだけは。
いつでも掌中にある。
いつでも自在に操れる。
そんな自分だけの武器を。
たった一つだけど持っている。
どうやら、そろそろ腕の見せどころ。
さぁ、そろそろ鯉口を切っておこう。

『Performanse Rockin' The Fillmore』'71年リリース。
ハンブル・パイの出世作となった5thアルバムでフィルモア・イーストで収録された2枚組ライブ・アルバム。
熱く激しく重く。そして黒く、ひたすら黒く。そんなハンブル・パイの、スティーヴ・マリオットの世界が全開です。
とにもかくにも針を落とした瞬間から、その熱気と情熱に煽られて惹き込まれて。一気に昇りつめてしまいます。
元々はマリオットとピーター・フランプトンの両看板でスタートした双頭のバンドだったのですが・・・
このアルバムは完全にマリオット&ヒズ・バンドと化していて。マリオットの世界一色に染まってしまってます。
それでもマリオットと壮絶なギター・バトルを聴かせるフランプトンですが。このアルバムを最後に脱退しています。
確かにこのアルバムでのマリオットのテンションの高さ、溢れ出すエネルギーの激しさは尋常ではないので。
その常軌を逸したパワーが創りあげる黒い世界についていけなくなってしまってもそれはそれで致し方ないかと。
で、自分はそのマリオットの世界が、黒い世界が大好きなので。いつ聴いても血沸き肉踊って最高なのです。
とにかくマリオットはもう絶好調で。その圧倒的な歌声に。徹底的に酔いしれてしまって。幸せを噛締めるのです。
やがて酒や薬に溺れたり。騙されたりもして。決して長いとは言えない絶頂期から転げ落ちるマリオットですが。
それだけは誰にも負けなかった、ひけをとらなかった。その伝家の宝刀であった歌声の素晴しさは不滅なのです。
この後も、亡くなるまでライブで歌われ続けた「I Don't Need No Doctor」なんてもう本当にね、痺れてしまいます。

それだけは。
手放す気にはなれない。
失うことなど考えられない。
それだけは。
いつでも腕の中で抱きとめて。
いつでも胸の中で抱きしめて。
そんな自分だけの世界を。
ささやかではあるけれど持っている。
譲れない。守りたい。
それだから。
どうやら、そろそろ腕の見せどころ。
さぁ、そろそろ鯉口を切っておこう。

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2007/02/14 Wed *ここまできたら / Van Morrison

20070214itstoolatetostopnow


ここまできたら。
後へはひけない。
どんな目が出るか。
どんな目に映るか。
丁か半か。正か邪か。
白く見えるか。黒く見えるか。
絶対的な答えなどそこにはない。
ならば。
転がしてみるしかないじゃない。

『It's Too Late To Stop Now』'74年リリース。
'73年に行われたツアーからロスとロンドンでの公演から収録されたヴァン・モリソンの2枚組ライブ・アルバム。
ホーン・セクションにストリングスまで加わった11人編成のカレドニア・ソウル・オーケストラなるバンドを率いて。
熱く激しく、そして深く。ヴァンの入魂の熱唱が響き渡り、息の合ったバンドと共に素晴しいノリを生んでいます。
何でも実はあがり症でライブは苦手とかの噂もあるヴァンですが。とにかくこのアルバムでは凄いの一言です。
ゼム時代の「Gloria」「Here Comes The Night」から、ソロになってからの代表曲「Domino」「Caravan」まで。
そしてレイ・チャールズの「I Believe To My Soul」、サム・クックの「Bring It On Home To Me」なども。
モリソンのR&B、ソウルに対する愛情、情熱が見事に昇華した様なその歌声に何か特別な意志まで感じられ。
タイトルにもなった、ライブの終りに発せられたモリソンの叫びがなによりもその証ではないかなどと。
そう。ここまできたら。もう止まらない。魂の昂ぶるままに。歌わずにはいられない。後へはひけないとね。
求道的で気難しいイメージばかりが強調されるヴァンが、熱い胸の内を曝け出した瞬間がここに印されています。

ここまできたら。
後へはひかない。
どんな目を出すのか。
どんな目を見せるのか。
丁も半も。正も邪も。
白く見せるか。黒く見せるか。
絶対的な答はここにしかない。
ならば。
転がってみるしかない。

胸の内を曝け出して。
胸の内の想いを声に出して。
その声を耳にして。
その声の趣くままに。
ここまできたら、ね。

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2007/02/12 Mon *或る夜の出来事 / Rod Stewart

20070212anightonthetown_1


連休の終りに。
少しだけ足を延ばしてこの街へ。
少しだけ贅沢な晩餐を終えたら。
酔い醒ましに、腹ごなしに。
フラフラと歩いて。
この店の扉を開けてみる。
この空気に、この笑顔。
いつものR&R、いつものジャック。
この街で過ごす、この夜が更けていく。

『A Night On The Town』'76年リリース。
大西洋を越えてアメリカに渡ったロッド・スチュワートのアメリカ制作2枚目、通算7枚目となるソロ・アルバム。
プロデューサーも同じトム・ダウドですし、アルバムの両面をスローとアップで分けていたりと。
前作の『Atlantic Crossing』と同じ趣向の兄弟アルバムとも捉えられる性質、肌触りを感じさせられます。
より一層、アメリカ的に。洗練されると同時に大陸的な大らかな陽気さがサウンドには表れているのですが。
ロッドの歌声からは消そうとしても消すことの出来ないイギリスの匂いと香りが未だ未だ漂っていたりして。
その微妙でいて、結果的に絶妙なブレンド具合がこの時期のロッドにしか出せない味わいを醸し出しています。
オリジナルでも、カヴァーでも。総てを自らの色に染め上げて、独自の世界を構築してしまっているのです。
そこにヴォーカリストとしての類稀なるセンスと、何よりも唯一無比の歌声、あの歌声の素晴しさを感じるのです。
そしてスローもいいけど。アップ・テンポのナンバーでの華やかでグルーヴィーなカッコ良さに耳を奪われる度に。
バラード・シンガーに落着くのは早いだろうと。未だ未だR&Rを歌わなきゃ駄目だよとしみじみ思うのですが・・・
どうもここ数年のロッドのイメージって出来損ないのフランク・シナトラみたいでねぇ(苦笑)。

連休の終りに。
少しだけ足を延ばしたこの街で。
短いけれど御機嫌な一時を過ごす。
あの人がたまたま。あの人はわざわざ。
久し振りだねと、この間はどうもと。
この店で並んで腰掛けて。
この空気に、この笑顔。
いつものR&Rに、いつもの会話。
この街で過ごす、この夜が更けていく。

何も特別な事は起こらなかった。
いつか記憶もあやふやになってしまう。
そんな。
いつもの今夜の出来事が。
いつかの或る夜の出来事が。
実はとっても大切で。
実はとっても愛しかったりするのです。

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2007/02/11 Sun *貴女だけ / Aretha Franklin

20070211ineverloved


そう言えば。
誰でも一生に一度くらいは。
何だか解らないけど。
もてる時期ってのがあるらしいけど。
その時期がいつかってのが問題で。
どうもねぇ、今思うと。
小学校の頃は女の子から人気があったなと。
おいおい。じゃぁ、もう終わってるじゃないと(笑)。

『I Never Loved A Man The Way I Love You』'67年リリース。
レディ・ソウル、アレサ・フランクリンのアトランティックに於ける1stアルバム。
既にコロンビアでジャズ、ポップ寄りのアルバムを何枚もリリースしていたアレサですが。
初めて真正面からソウルに取組んだアトランティック時代からがアレサがアレサになったのだと。
そしてやはりこのアルバムを含むアトランティック時代の初期から中期が最高だったかなと。
重く厚く、じっくりと歌い上げるタイトル曲でも。激しく熱く、跳ねるが如く歌い上げる「Respect」でも。
天性のそしてゴスペルで鍛え抜かれたアレサの圧倒的で心を、魂を揺さぶる歌声が鳴り響いています。
そしてその歌声が決して湿り気を帯びない。明るく光輝いている。それがアレサの魅力なのです。
アップ・テンポでは勿論、スロー・バラードでも常に前向きな意志を感じさせる歌声こそがアレサなのです。
一度は生で耳にしてみたいものですが。大の飛行機嫌いらしいアレサ。来日はやはり見果てぬ夢かな・・・

言うまでも無いけど。
好きなものは好きで。
何とかの魂百までもじゃないけど。
子供の頃から綺麗な女の人が大好きで。
そうは言ってもいつまでも続くわけ無いし。
でもねぇ、今でも。
綺麗な女の人を見ると振り返ってるし。
おいおい。全然、変わってないじゃないと(笑)。

でもね。
終わっててもいいんだ。
もう誰からも、もてなくても。
貴女だけにね。

でもね。
変わってなくてもいいんだ。
振り返る以上のことは、想いは。
貴女だけをね。

そう。もうそれだけでいいんだ。それだけで・・・

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2007/02/10 Sat *心の中に / Otis Redding

20070210paininmyheart


起きてしまったこと。
これから起きるであろうこと。
そんな。あれやこれやが。
心のやらかい場所に。
棘の様に突き刺さっている。

『Pain In My Heart』'64年リリース。
短くも圧倒的な光跡を遺したビッグ・オー、オーティス・レディングの轍の始点となった1stアルバム。
'62年から'64年にかけて行われた数回のセッションで録音されたナンバーが収録されています。
如何にも初めてのアルバムらしく半数が他のアーティストのカヴァーで占められているのですが。
ベン・E・キングの「Stand By Me」も、サム・クックの「You Send Me」も味わい深く聴かせています。
そして何よりも心を震わせるのは。アーマ・トーマスの「Ruler Of My Heart」の改作であるタイトル曲や、
スタックスでの初録音となった自作の「These Arms Of Mine」と言ったスロー・バラードで聴こえてくる。
深く熱く。情感に溢れ、哀感が滲む。正しく心に突き刺さり、心を抱きしめてしまう。あの歌声なのです。
弱冠21歳から22歳にして。これだけ聴く者の心を震わせ、奪ってしまったオーティスなのです。
悲劇的な飛行機事故で夭折したのが26歳。そのキャリアの最初の一歩における輝きを再認識する度に。
今更ながら。今までも何度も痛感した思いではありますが。失われたものの大きさにやはり心痛むのです。

抱いてしまった思い。
これから抱くであろう思い。
そんな。あれやこれやが。
心の一番奥深い場所に。
滓の様に澱んでいる。

自分も。
あなたも。
心の中に。
棘の様に滓の様に。
鈍く疼く痛みが潜んでいる。

だから。
その両腕を伸ばして。
その両腕で抱きしめあえれば。
心のやらかい場所に触れられるかな。
心の一番奥深い場所に届くかな。
そうしたら。
心の中に。
小さな明りが灯る様に。
何かが生まれて。
鈍く疼く痛みを優しく包んでくれたらいいのにな。

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2007/02/09 Fri *自分で自分を / The Staple Singers

20070209respectyourself


昨日は楽しかった。
今日も笑えた。
明日は泣いてしまうかもしれない。
それでも。だったら。
明後日はまた楽しい一日にしよう。
明々後日は笑って一日過ごせるようにしよう。

昨日は誰かに腹が立った。
今日も誰かに泣かされた。
明日は誰かを思えないかもしれない。
それでも。だったら。
明後日は誰かを思える一日にしよう。
明々後日は誰かを抱きしめて過ごせるようにしよう。

『Be Altitude: Respect Yourself』'72年リリース。
ゴスペル出身のファミリー・グループ、父と3人の娘達によるステイプル・シンガーズ。
より広いフィールドでの活躍を求めてスタックスに移籍したものの燻っていたステイプル・シンガーズ。
「Respect Yourself」「I'll Take You There」、この今も燦然と輝く名曲のヒットと。
その2曲をフュチャーした、このマスル・ショールズで録音されたアルバムによって見事に輝きを取り戻しました。
なんと言ってもゴスペル出身ならではの、そしてファミリーならではの実に見事な掛け合いが素晴しくて。
寄せる時も、引く時も。息の合ったその緩急自在な波の上で爆発するメイヴィス・ステイプルスの歌声が響きます。
彼女、メイヴィスは力強く、圧倒的で情熱的で。およそ人をこれほど奮い立たせる歌声もないのではと。
そんなメイヴィスだからこそ特に「Respect Yourself」に込められたメッセージが多くの人々の胸を打ったのだと。
自分を大切にすることから始めよう。そうすれば誰かにも優しくなれるよと。そこから何かが変わるんだよとね。
そうそう。そんなメイヴィス、ステイプル・シンガーズをガッチリ支えてるぶっといサウンドも素晴しくて。
マスル・ショールズの名うての手練れ達ならではのファンキーでアーシーな演奏も聴き応えがあります。

そう誰かも。

昨日は楽しかったんだ。
今日も笑えたんだ。
明日は泣いてしまうかもしれないんだ。
それでも。だったら。
明後日はまた楽しい一日にしようと。
明々後日は笑って一日過ごせるようにしようと。

昨日は誰かに腹が立ったんだ。
今日も誰かに泣かされたんだ。
明日は誰かを思えないかもしれないんだ。
それでも。だったら。
明後日は誰かを思える一日にしようと。
明々後日は誰かを抱きしめて過ごせるようにしようと。

一粒の砂でも。
片隅の星でも。
昨日も。今日も。明日も。
そして。明後日も。明々後日も。
なんとか生きている自分を。
偶には自分を自分で褒めてあげよう。
そして同じ様に生きている誰かにも。
偶には自分で自分を褒めてあげるようにと。
そんな思いを抱きしめていきたいんだ。

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2007/02/08 Thu *リアル / The Who

20070208quadrophenia


確かに。
そう。
いま。ここに。
こうしているんだ。
ここから見ているんだ。
ここから聴いているんだ。
ここで語っているんだ。
ここで思っているんだ。
そう。
でも。なぜ。
ここで。こうして。
ここから見ているんだ?
ここから聴いているんだ?
ここで語っているんだ?
ここで思っているんだ?

ヒリヒリするんだ。
ズキズキするんだ。
訳も解らず駆け出したくなるんだ。
意味もなく叫びたくなるんだ。
ここは何処なのだろう。
何処から来て、何処へ行くのだろう。

『Quadrophenia』'73年リリース。
モッズの若者ジミーを主役として、'65年の英国の夏を舞台とした物語を描き出したフーの2枚組アルバム。
モッズ・パーカーを羽織りスクーターに跨るジミー。バックミラーにはフーの4人のメンバーの姿が。
ジミーを支配する四つの人格、それを象徴するテーマが夫々のメンバーに与えられて物語は進んで行きます。
もっとも実は総てがピート・タウンゼンドの体験から生まれてきた、ピートの自叙伝の様な気もするのですが。
それを決してただの個人の呟きに終わらせずに、普遍的な作品へと創りあげている辺りがピートならではで。
誰もが過ごした退屈で鬱屈した日々と。そこから生まれるやり場などない思いとどうしようもない痛みと。
それらがヒリヒリとズキズキと。実にリアルに描かれていて。そう、あまりにリアルで。
過ごしてきた日々の情景や空気や、抱いていた思いや。自分の、誰かの呼吸や体温まで蘇ってきそうで。
思わず両腕で両肩を抱きすくめて。屈んだままで。襲ってくるなにものかをやり過してしまいたくなるのです。
そして実は。過ごしてきたはずなのに、過ぎ去ったはずなのに。未だ何も明確な答えが出ていないことに。
それだけが確かであることに。そのリアルさに。呆然となりながら。それでも。そう、それでもと思うのです。
そのリアルさを描ききった、このアルバムにおける絶頂期のフーにはいつも、今も背筋がゾクゾクするほど痺れて。
もしロックが好きなら、そして未だにロックなんかに拘っているなら。このアルバムだけは聴いて欲しいななどと。

確かに。
そう。
いま。そこに。
そこにいるんだ。
そこから見られているんだ。
そこから聴かれているんだ。
そこで語られているんだ。
そこで思われているんだ。
そう。
でも。なぜ。
そこで。そうして。
そこから見ているんだ?
そこから聴いているんだ?
そこで語っているんだ?
そこで思っているんだ?

ヒリヒリするんだ。
ズキズキするんだ。
訳も解らず駆け出したくなるんだ。
意味もなく叫びたくなるんだ。
そこは何処なのだろう。
何処にあって、どうすれば届くのだろう。

ここにいること。
こにしかいられないこと。
そこがあること。
そこにはいられないこと。

それだけが。
いつも、今も。
リアルだったりするんだ。

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2007/02/07 Wed *見せてみろよ / The Rolling Stones

20070207dirtywork


信じられないな。
その笑顔の裏側に。
その言葉の裏側に。
隠しているものが。
あるだろう。
どんなに塗っても。
どれほど重ねても。
見え隠れしてるものが。
顔を覗かせてるものが。
あるんだよね。
さぁ、見せてみろよ。

『Dirty Work』'86年リリース。
そのジャケットが象徴している様に、キースが中心となって創り、その出来に100%満足していると言い切った。
そんなキースズ・アルバムとも言ってしまえるローリング・ストーンズのCBS移籍後の初めてのアルバム。
移籍第一弾となるにも関わらず、レコーディング中にミックがソロ・アルバムをリリース、プロモ活動も忙しくて。
度々中断されることに業を煮やしたキースが様々なゲストを迎えつつ孤軍奮闘して完成に漕ぎ着けたと。
故にか「One Hit(To The Body)」「Fight」そしてタイトル曲と。ギターがバンドを牽引するR&Rが目立っています。
そして「Too Rude」「Sleep Tonight」とキースが1枚のアルバムで2曲歌う様になったのもこのアルバムからです。
てな訳で、キース派(笑)の自分としては好きなアルバムなのですが・・・ミックのヴォーカルが何だか、その。
投げ遣りな感じがして(苦笑)、如何なものかと。かなり本気でストーンズでの活動に嫌気がしてたかなとか。
なんにしろ「One Hit(To The Body)」のクリップでのキースとミックの激しいバトル(?)もあったりして。
ストーンズの行く末が案じられてなりませんでした。だからこそ余計にラストのスチュのピアノに泣けたりして・・・

信じられないかな。
こっちだって笑顔の裏側に。
そう、この言葉の裏側に。
隠しているものがあるんだ。
秘めているものがあるんだ。
どんなに抑えても。
どれほど潜めても。
飛び出しそうなものが。
弾けだしそうなものが。
あるんだよね。
さぁ、味わってみるかい。

隠しているその手を。
見せてみろよ。
決して自分の手を汚さない。
汚れる役回りはしない。
その汚れた手を。
見せてみろよ。

そうすれば。
こっちも。
心置きなく。
隠している奥の手で。
一撃を喰らわせてやるからさ。
闘ってやるからさ。

だから。
隠さずに。
逃げずに。
見せてみろよ。

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2007/02/04 Sun *楽しくもあり / Nick Lowe

20070204labouroflust


あんなこと。
こんなこと。
あれれ。あらら。
あっちへ。
こっちへ。
ふらふら。ゆらゆら。
ちょっとばかし。
おろおろ。はらはら。

『Labour Of Lust』'79年リリース。
頑固で。ひねくれてて。一筋縄ではいかない。そんな稀代のポップ職人、ニック・ロウの2ndアルバム。
一聴するととても親しみやすくて。ひたすらポップで・・・でもちゃんと(?)ひねくれてて毒気も含んでいます。
サウンドにも、そして詞にも。アルバム全体でも、そして夫々の曲の中でも。かならず引っ掛る箇所があって。
その引っ掛かりが、ただただ聴き流されることを頑なに拒んでいる辺りがニックの面目躍如かなと。
勿論、それでいて普通の(?)ポップ・ソングとしても実に魅力的だったりするところがまた実に心憎いのです。
「Cruel To Be Kind」なんて本当に心躍る名曲です。「恋するふたり」って邦題は甘すぎる気がしますが。

あんなこと。
こんなこと。
あれれ。あらら。
あっちへ。
こっちへ。
ふらふら。ゆらゆら。
ちょっとばかし。
おろおろ。はらはら。

だから。
ちょっとばかし。
おいおい。こらこら。
だけど。
とっても。
どきどき。どくどく。
だって。
ほんとうに。
ほんとうは。
ねぇ。

一筋縄ではいかなくて。
引っ掛ることもあったりして。
でもそれが。
楽しくもあり・・・
楽しいんだよね、結局は(笑)。

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2007/02/03 Sat *いい塩梅 / Dr, Feelgood

20070203beseaingyou_1


週末の夜。
誘われて。
ふらふらと足を延ばして。
軽く一杯飲みながら。
埃っぽい空気と。
静かなざわめきに包まれて。
ちょっと待ちくたびれたかなって頃に。
御機嫌なR&Rショーが始って。
転がり続けてる。また少し深くなった。
そんな歌声とサウンドに酔いしれて。
いい塩梅だね。

『Be Seeing You』'77年リリース。
ウィルコ・ジョンソンが脱退して。新たにジッピー・メイヨーを迎えたドクター・フィールグッドの5thアルバム。
ジッピーのギターはウィルコと比較するとポップで。ウィルコの様な鋭利な切れ味には欠けるのですが。
そのポップさが弾けて。実に御機嫌なR&Rを奏でてています。他のメンバーとの相性も良かったのか。
プロデュースを担当したニック・ロウのセンスとも合ったのか。新たなフィールグッド・サウンドを生出しています。
勿論、ウィルコ時代の隙間の多いサウンドも好きなのですが。ジッピー加入後の少し厚みを増したサウンドも。
なんと言うか。決してべたべたとはし過ぎない。とてもいい塩梅の親密さ、生々しさがあって好きなのです。
そして、リー・ブリローのハープとヴォーカルが気合充分で。渋味と凄味に背筋がゾクッとなる感じがあって。
ここら辺りは常に注目を集めていたウィルコへの対抗意識と意地を感じさせるものがあったりします。
で、如何にもパブ・ロックな。このジャケットがまたいい塩梅だなと。好きだなぁ。

週末の夜。
久し振りだねと。
握手でもして。
軽く一杯飲みながら。
軽い興奮と。
祭りの後の静けさに包まれて。
交わす言葉は少なくても。
言葉にならない行間が。
埋まっていく。また少し近くなった。
そんな想いとアルコールに酔いしれて。
いい塩梅だね。

週末の夜。
あっという間に時間は過ぎて。
それじゃまたねと。
それも。
いい塩梅かな。

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2007/02/02 Fri *未知との遭遇 / Ufo

20070202phenomenon


知っている。
解っている。
こう思ってるだろう。
こう考えてるだろう。
こう動くだろう。
ところがどっこい。
そうばかりとは限らない。
予想外。想定外。
どんなに傍にいたとしても。
知らないことは。
解らないことは。
あるものなのです。

『Phenomenon』'74年リリース。
スコーピオンズから強奪(?)したマイケル・シェンカーを加えた新生UFOの第一弾となったアルバム。
以前のどこか混沌としていて、そしてどこか野暮ったかった(それが持味だったのですけど)姿は微塵も無く。
哀感すら漂うフレーズと、独特の刻むリフをとにかく弾き捲るシェンカーのギターを中心として。
冷たく乾いた質感のある世界に。叙情感が滲む様に溢れ出していく。そんな劇的なサウンドが展開されていて。
急きたてられるかの思いと、堰き立てられぬ想いとが綯交ぜになる。そんなUFOの魅力が生み出されています。
それにしても泣くが如くのギターを聴く度に。英語が堪能では無かったシェンカーの孤独な姿が目に浮かびます。
未知の世界と遭遇せざるを得なかったシェンカーだからこそ弾き出せた、UFOの未知の世界だったのかなとも。

ありえない。
存在しない。
理屈が通らない。
理論的に間違っている。
計算上不可能である。
ところがどっこい。
そうばかりとは限らない。
予想外。想定外。
どんなに論を重ねても。
知りえないことは。
解らなくてもいいことは。
あるものなのです。

隣いる誰かの中にも。
この世界のどこかにも。
未知なるものが。
あるほうが。
面白いとは思いませんか。

どんなに否定されても。
どこかに未確認飛行物体や。
どこかに未確認生物や。
失われた世界はあってほしいなと。
隣にいる誰かの頭の中に思いを巡らせながら。
そんな思いに囚われていたりするのです。

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2007/02/01 Thu *春が来た / Babe Ruth

20070201kidsstuff


春が来た。
まだまだ。
夜風は冷たいけれど。
昼間のそれには。
ふと何か。
今まで眠っていたものの。
目覚めの気配を感じたりする。
月が替わって。
確かに。
その足音が近づいてきている。
その足音が胸を躍らせてくれる。
春が来た。

『Kids Stuff』'76年リリース。
何故かスパニッシュだったりするセンスとハイ・トーンな女性ヴォーカルが個性的だったベイブ・ルース。
この5thアルバムではメンバー・チェンジもあって。スパニッシュ色は全く感じられず。
更には女性ヴォーカルでもなくて。まぁ、バンド名のみ存続していて中身は殆ど別のバンドとなっています。
そうなれば。ベイブ・ルースとして活動する必要も無くなる訳で。このアルバムを最後として解散しています。
このアルバムで聴けるポップでハードな。そんな軽快なハード・ロックも悪くはないのですが。
そうですね。個性や特色が感じられなくて。どうにも引っ掛かりが弱くなってしまったのが如何ともし難いなと。
で、このアルバムは。このジャケットに尽きるかなと。“球春到来”とこちらもバットを振りたくなったりしてね(笑)。

春が来た。
まだまだ。
夜風は冷たいけれど。
昼間のそれには。
ふと何か。
今まで眠っていたものの。
目覚めの気配を感じたりする。
月が替わって。
確かに。
その足音が近づいてきている。
その足音が胸を躍らせてくれる。
春が来た。

球春到来。
キャンプが始って。
その時を待ちわびていたかの様に。
ただただひたすらに。
投げて。打って。走って。
その報せを耳にすると。
その姿を目にすると。
思わず。つられて。
何か動き出したくなるのです。
久し振りに。
素振りでもしてみようかな。
キャッチボールでもしてみようかな。

それはともかく。
何かを心に決めて。
何かに向って動き出す。
そんな変化の気配や足音に。
密かに胸が躍りだしたりするのです。

春が来た。

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2007/01/31 Wed *ふらふらで / Faces

20070131coasttocoast


今朝は。
なんだか。
陽気も良くて。
風も暖かくて。
途中下車でもして。
あっちへ。こっちへ。
ふらふら。
鼻歌でも口ずさんで。
大きく伸びでもしてさ。
ただただ。漂っていたくなる。

『Coast To Coast Overture And Beginners』'74年リリース。
'73年秋の全米ツアーからアナハイムとハリウッドで収録されたフェイセズのライブ・アルバム。
ロニー・レインに替わった山内テツが参加した唯一の、そして結果的にフェイセズの最後を飾ったアルバム。
スタジオ盤以上にルーズでラフなサウンド。そして最高に陽気なステージの模様が楽しめます。
このアルバムがロッド・スツワート&フェセズ名義でリリースされていることからも分かる様に。
当時ロッドはフェイセズでの活動と並行してソロでも活動していて。その面子もほぼフェイセズだったりしたので。
フェイセズのナンバーとソロでのナンバーを同じ様に演っていて。その辺りの垣根の無さも如何にもでいいなと。
まぁ、とにかく。ロッドを始めとして。ロン・ウッドもイアン・マクレガンもケニー・ジョーンズも。勿論テツも。
R&Rが好きで好きで堪らないって感じで。聴いてるこちらにも伝染してきて。楽しくなって。御機嫌になって。
なんだかニコニコ笑いながら。一緒に口ずさみながら。そのまま漂ってしまいたくなる。そんなアルバムです。

今日は。
なんだか。
眠気に誘われて。
妙に心も軽くて。
いっその事、飛行機ででも。
あちらへ。もっとあちらへ。
ふわふわ。
口笛でも吹きながら。
遠慮なく欠伸でもしてさ。
ただただ。漂っていたくなる。

このまま。
春になったりしても。
それはそれで。
いいんじゃないのと。
ぼんやりと思いながら。
ふらふらで。
ふわふわ。

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