2007/03/12 Mon *灯りを消して / Peter Wolf
灯りを消して。
窓を開けて。
夜の闇の中から。
微かに漂ってくる。
匂いを。気配を。
逃さぬ様にと。
『Lights Out』'84年リリース。
J.ガイルズ・バンドを脱退した(クビになったとも)ピーター・ウルフの1stソロ・アルバム。
なんと言ってもJ.ガイルズ・バンドの看板だったウルフなので。まさかソロになるとはと。
違和感を抱きつつも。あまりにポップに洗練されてしまった後期のJ.ガイルズ・バンドを思うと。
まぁ、それもありかなと思いつつも。J.ガイルズ・バンドが大好きな自分としては複雑だったのですが。
基本的に。その姿勢やノリが。更にはそのヴォーカル・スタイルが変わる訳ではなく・・・変われないので。
ソウルやR&Bへの愛情をそこかしこに散りばめつつ、より柔軟で軽やかなウルフもまたいいかなと。
何よりタイトル曲の歌詞にある様に“灯りを消して、暗闇で踊ろう”と呼びかける、そのウルフの。
その解き放たれて自由に駆け出そうとするかの佇まいが、その足どりが実に楽しそうなのがいい感じです。
それでも。やっぱり。マジック・ディックのハープや、セス・ジャストマンのキーボードが聴こえないのは寂しいかな。
(ちなみに1曲だけ、ミック・ジャガーが参加していて。あの声でウルフに絡んでいます)
灯りを消して。
窓を開けて。
夜の闇の中から。
微かに漂ってくる。
匂いを。気配を。
掴まえたなら。
表に飛び出して。
ステップでも踏みながら。
軽く踊りながら。
さぁ。調子が整ったら。
夜の闇の中を。
一気に駆け出そう。
どこまでも。いつまでも。
その見果てぬ後姿を追いかけて。
走り続けよう。
夜の闇の中から。
微かに漂ってくる。
春の匂いが。
その気配が。
誘いかけてくる。
惑わせにやってくる。
それを承知で。
灯りを消して。
窓を開けて。
| 固定リンク
「002 American Rock」カテゴリの記事
- 2018/04/15 Sun *ダウン、ダウン、ダウン / Iggy And The Stooges(2018.04.17)
- 2018/04/14 Sat *仮面を / Lou Reed(2018.04.16)
- 2018/04/13 Fri *リアルなのだ / Southside Johnny And The Asbury Jukes(2018.04.15)
- 2018/04/12 Thu *それぞれに、それぞれの、それぞれが、それぞれを / Paul Butterfield(2018.04.13)
- 2018/04/11 Wed *船頭はどこにいる? / The Steve Miller Band(2018.04.12)
「音楽」カテゴリの記事
- 2006/10/12 Thu *刮目して / David Bowie(2006.10.13)
- 2006/12/11 Mon *ぶっ飛ばす / Deep Purple(2006.12.12)
- 2007/01/31 Wed *ふらふらで / Faces(2007.02.01)
- 2006/10/20 Fri *その一足が / Faces(2006.10.21)
- 2007/02/09 Fri *自分で自分を / The Staple Singers(2007.02.11)
コメント