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2007年8月

2007/08/10 Fri *憧憬 / 太田裕美

20070810kimitoaruitaseisyunn


なんだろう。
そう。この感じ。
そう。この震え。
そう。この想い。
確かに。
そう。
いつか。どこかで。
確かに。
胸の内に抱いていたもの。
それはなんだったのか。

『12ページの詩集』'77年リリース。
タイトル通りに12編の短編を、詩を聴かせてくれる太田裕美のアルバム。
そう。あの頃から。初めて耳にした頃から。なんとも言われぬ想いを抱かせる。
そんな独特の存在感を感じさせた大田裕美の少し舌っ足らずの甘い歌声なのですが。
なんだろう。決して声高でもなく。強く迫ってくるわけでもなく。でも。なぜか。どこか。
胸の内のなにかを。静かに。ささやかに。震わせるものが。その歌声にあるのです。
それが。いつも。今も。時に焼けつく様な切なさを呼び起こすのです。
それは。たぶん。かって確かにあった。確かに抱いていた。無垢な憧れだったりするのです。
それは。たぶん。永遠に満たされることのない。だからこそ忘れえぬ憧憬だったりするのです。
だから。「君と歩いた青春」・・・この曲を。いつも。今も。これからも。抱き続けるのです。

そうなんだ。
そう。この感じ。
そう。この震え。
そう。この想い。
確かに。
そう。
いまも。ここに。
確かに。
胸の内に抱いているんだ。
そう。そうなんだ。

この感じ。
この震え。
この想い。
忘れていた。忘れようとしていた。
でも。
呼び起こされた。その共鳴が。
思い出した。思い出さずにはいられなかった。
あの日。あの時。
胸の内に芽生えた。
胸の内に抱き続けた。
焼けつく様な。
泣き出しそうな。
憧憬。

だから。
静かに。ささやかに。
呼び起こしてくれた。
そのなにかを。
失いたくないのです。
守り続けたいのです。
例えそれが。
永遠に満たされない。
憧憬だったとしても。

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2007/08/07 Tue *いいことも / The Street Sliders

20070807heavenandhell


いいことも。
悪いことも。
そればかりは。
続きはしない。

楽しいな。嬉しいな。
笑っている目の片隅に。
いつの間にやら黒雲が湧き上がり。
あっという間に土砂降りで。
楽しくないな。悲しいな。
不貞腐れている頭の上に。
いつの間にやら陽光が射してきて。
あっという間に快晴で。

いいことも。
悪いことも。
天国も。
地獄も。
紙一重の繰り返し。
たぶんね。

『The Live! Heaven And Hell』'87年リリース。
同年1月30日に行われた初めての武道館公演を収録したストリート・スライダーズのライブ・アルバム。
当時スライダーズのライブを(都内だけですが)追っかけていたので。当然この日もアリーナにいました。
(前座がデビュー間もないレッド・ウォーリアーズで。興奮して暴れたファンが退場になったりしました;笑)
武道館でのライブって。何か特別な感じがあって。胸が躍ったりするのですが。ましてやスライダーズ。
ドキドキ、ワクワクで待ってたら。いつものさり気なさで「Tokyo Junk」が始って・・・
あぁ、武道館でも変わんないんだって。あぁ、それが好きなんだなって。腰の落ちた心地良いリズムに酔って。
あぁ、ハリーのMCもいつもと同じじゃんって(笑)。変わらない、いつもと同じ最高に御機嫌な夜になったのです。
公演自体が『天国と地獄』とタイトルされていて。天国と言えば天使がつきものだと思うのですが。
白い羽のいっぱい付いたジャケットを羽織った蘭丸が天使みたいで。その天使が、否、蘭丸が。
あの甘ったるい声で「天国列車」を気だるそうに歌うのが妙に印象に残っていたりします。
丁度、学生生活が終わる頃で。想定外にも(?)働くことが決まってしまった頃でもあったので。
あぁ、これからは地獄の日々だなぁ、もう天国へは戻れないなぁ・・・なんて馬鹿げたことを考えたりもして。
まぁ、直ぐに。働いてたってね。天にも昇る瞬間や日々もあるって知ったのですけどね。

いいことも。
悪いことも。
そればかりは。
続きはしない。

しまった。やっちまった。
どうしよう。まいったぜ。
そんな日々が続いたとしても。
そいつはきっと前触れで。
へこんだ後は昇るだけ。
また変わらない。いつもと同じ。
御機嫌な日々がやってくる。
何かを無くしたとしても。
そいつはきっと身代わりで。
もっと大切な何かを無くさずにすんだだけ。
まだまだ天も味方だぜ。

いいことも。
悪いことも。
天国も。
地獄も。
紙一重の繰り返し。
たぶんね。

だから。
きっと。
明日からは。
いいことも。
あるって。
たぶん・・・ね(笑)。

元気出せよ!

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2007/08/05 Sun *輪郭 / 沢田研二

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いいものはいい。
カッコいいことはカッコいい。
美しいものは美しい。
正しいことは正しい。
手の届かないものが確かにあって。
目の眩むようなものも確かにあって。
くっきりと。はっきりと。
目に見えていた。心に描かれていた。

『Royal Straight Flush』'79年リリース。
『電撃のジュリー・ベスト・ヒッツ』なるサブ・タイトルも眩しい沢田研二、ジュリーのベスト・アルバム。
当時の最新シングルだった「カサブランカ・ダンディ」から始って「ダーリング」「サムライ」「勝手にしやがれ」・・・
1等賞を連発していたジュリーの、これでもかの煌びやかに光り輝くヒット曲のオン・パレードです。
とにかく。あの曲も。この曲も。問答無用でカッコよく、美しく。そして正しい歌謡曲なのです。
目の眩むようなオーラを放ち。決して手の届かないところに立っている、その圧倒的な存在感こそが。
スーパー・スターとしてのまごうことなき明確な輪郭を身に纏ったその姿こそが。ジュリーなのです。
個人的には「時の過ぎゆくままに」「危険なふたり」「追憶」と並ぶB面の頭3曲の流れが堪らなく大好きです。
そして。そして。隠れた名曲「あなたに今夜はワインをふりかけ」まで収録されているのが実に心憎いなと。
あぁ、もう。本当に。ジュリー大好きなんです。小学生の頃からね(笑)。いいものはいいのです。

いいものはいい。
カッコいいことはカッコいい。
美しいものは美しい。
正しいことは正しい。
手の届かないものが確かにあって。
目の眩むようなものも確かにあって。
くっきりと。はっきりと。
目に見えていた。心に描かれていた。

それでよかったのに。
それだけでよかったのに。
いつからだろう。
崩れだしたのは。
滲み始めたのは。
目に見えにくくなった。心に描けなくなった。
くっきりとした何かが。
はっきりとした何かが。
失われてしまったのは。

灰色も。曖昧も。
そして行間の心地良さも。
くっきりと。はっきりと。
目に見えてこそ。心に描けてこそ。
だから。
もう一度。
輪郭を。
見てみよう。描いてみよう。
自分の目で。自分の心で。

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2007/08/03 Fri *知っている / RCサクセション

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そうなんだ。
僕等は知っている。
今までも。
これからも。
大好きなものを。
大切なものを。
理屈でもなくて。
理論でもなくて。
そうなんだ。
ただただ。
求めるものを。
求められるものを。
言葉にはできないけれど。
知っているんだ。

『EpLp』'81年リリース。
「わかってもらえるさ」から「トランジスタ・ラジオ」までのシングル盤のAB面を集めたRCサクセションの編集盤。
編集盤なんですが。当時の感覚としてはオリジナル・アルバムとして聴いていた気がします。
ちょうど『Rhapsody』と「雨上がりの夜空に」でRCがいきなり目の前に現れたって感じの頃だったので。
ついに。やっと。この退屈な国にも御機嫌でカッコいいロック・バンドが誕生したんだって。本当に嬉しくて。
そうこのアルバムと『Rhapsody』と『Please』はそれこそ擦り切れるほど聴いていました。
そうそう。ウォークマンが出た頃で。高校や予備校への行き帰りも。テープが伸びて切れるまで聴いてたかな。
「雨上がりの夜空に」「トランジスタ・ラジオ」も。本当に大好きで大好きで。今も大好きなのですが。
年を経るにつれて。年を重ねるにつれて。カッコいいだけでなく。切なくも愛しいRCの世界に魅せられて。
「わかってもらえるさ」「たとえばこんなラブソング」に胸締めつけられる様になったのですが。
なんと言っても。「君が僕を知っている」が。この曲がもう。本当に大切で大切で。かけがえの無いものになって。
もう。イントロの。あのギターを耳にするだけで。胸をかきむしられる様な、言葉にならない想いが満ちてきます。
そして。そして。もう一度。「君僕」を一本のマイクで歌う、清志郎とCHABOに会いたいなと切に願うのです。

そうなんだ。
僕等は知っている。
今までも。
これからも。
大好きなものを。
大切なものを。
理屈でもなくて。
理論でもなくて。
そうなんだ。
ただただ。
求めるものを。
求められるものを。
言葉にはできないけれど。
知っているんだ。

そして。
知っているから。
今までも。
これからも。
ささやかで。
吹けば飛びそうな。
そんな。
大好きで。
大切な。
ものを。
その時を。
本当に本当に。
愛しく思っているんだ。

そうなんだ。
僕等は知っている。
言葉にならなくても。
多くを語らなくても。
見つめる視線が。
合わせた拳が。
触れ合った肩が。
握った掌が。
温かければ。
それで。
わかっていてくれると。
わかっていられると。

たとえ。
何かが起こったとしても。
何かが起きてしまったとしても。
僕等は知っている。
それだけで。
それだけで。
笑っていられるんだ。

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2007/07/31 Tue *ただのゲーム / The Yardbirds

20070731littlegames


ただのゲーム。

そうだろ。
あんなことも。
こんなことも。
そりゃ、まぁ。
真剣に考えて。
真面目に取組んで。
それは必要かもしれないけど。
それは大切かもしれないけど。
考えすぎて。
やりすぎて。
袋小路に嵌ってりゃ世話ないね。
命までとられるわけじゃなし。

ただのゲーム。

『Little Games』'67年リリース。
キース・レルフ、クリス・ドレア、ジム・マッカーティ、そしてジミー・ペイジ。
4人組となったヤードバーズの残した唯一のスタジオ・アルバム。
ジェフ・ベックが脱退して念願の(?)リード・ギタリストの座を手に入れて。
ポール・サミュエル・スミスもプロデューサーに転身したのでまんまとイニチアシブも握って。
時代を感じさせる如何にもな。スゥィンギング・ロンドンの残り香を感じさせるサイケな色合いの中に。
既に後に飛行船に乗って大きく飛翔するペイジならではのアイデアとセンスが散りばめられています。
リフにもらしさが漂ってるし。弓弾きも披露してるし。アレンジや構成にも凝り性なところがみられるし。
(チェロのアレンジを担当してるのはジョン・ポール・ジョーンズだったりします)
尤も。好き勝手に演ってるようで。情熱を注ぎ込んでる一方で。冷静さを併せ持ってるのがペイジですから。
ゲームを楽しむが如く。他のメンバーの力量や、バンドとしての限界をしっかりと見極めていた様です。
で、満を持して。飛行船に乗り込む、レッド・ツェッペリンを結成することになるのです。
そんなページのスタンスは好きなのですが。見限られたキースのヴォーカルも悪くはないなと思うのですが。

ただのゲーム。

そうなんだ。
あんなことも。
こんなことも。
そうさ、まぁ。
そんなに熱くならずに。
適当にかわしておけば。
それで充分なんだ。
それで構わないんだ。
背負いすぎて。
受止めすぎて。
底無し沼に足をとられたら馬鹿ばかしい。
命をかける価値があるじゃなし。

ただのゲーム。

悩まず。力まず。
焦らず。熱くなりすぎず。
楽しめばいいんだって。
人にはそう嘯きながら。
自分のことになると。
難しかったりする。
ただのゲーム。
解ってはいるけれど(苦笑)。

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