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2007/10/20 Sat *受け継がれていく / Various Artists

20071020fatherandsons


古いビルの半地下にある。
まさに秘密基地の様な。
そのレコード屋で。
時の経つのも忘れて。
綺麗に丁寧に。
愛情を込めて並べられた、収められた。
レコードを1枚、1枚手にとって。
探し物がある様で無い様で。
そんな時間を過ごすのが。
そんな空気を吸い込むのが。
大好きで。
そんな。ささやかだけど。
御機嫌で温かくて。
大切な空間が再び開かれたことを。
大切な空間を創り上げた人が還ってきたことを。
ただただ嬉しく思う。

『Father And Sons』'69年リリース。
マイケル・ブルームフィールドの発案に端を発して制作された2枚組アルバム。
1枚目はスタジオ録音で。マディ・ウォーターズ、オーティス・スパン、サム・レイ等の歴戦のブルース・マンと。
ブルームフィールドやポール・バターフィールド、ドナルド・“ダック”・ダン等の後進が一堂に会して。
中にはマディ自身も忘れていたナンバーもあったらしい'50年代のブルースをオーソドックスに演っています。
あくまでも中心に座っているのはマディで。座長として堂々と歌い、うねり、吠えています。
ブルームフィールドのギターも、バターフィールドのハープも。あくまでもマディを立てて、支える側に回っています。
だからこそ。あのジミー・ロジャースやリトル・ウォルターを擁した頃の、あのシカゴ・ブルースが蘇っています。
マディもこのセッションには手応えがあったらしく。自分でこのアルバムを10枚は買うと言っていたとか。
セッション後に行われたライブが2枚目に収められていますが。マディがまるでニューポートだと言った。
その熱気と凄まじさはマディの一節一節に対する観客の反応からも容易に窺い知ることが出来ます。
ここでもブルームフィールド、バターフィールド、“ダック”・ダンが見事にそして手堅く支えていて。
これもブルームフィールドの発案らしいタイトル(マディもいたく気に入っていたとか)通りに、
親父さんと息子達の間には目には見えない繋がりが生まれ。確実に何かが受け継がれていったのが解ります。

古いビルの半地下にある。
まさに秘密基地の様な。
そのレコード屋で。
時を超えて輝き続ける。
綺麗に丁寧に。
愛情を込めて並べられた、収められた。
レコードの1枚、1枚に。
秘められた想いが語りかけてくる様で。
そんな囁きに耳を傾けるのが。
そんな物語を想像するのが。
大好きで。
そんな。ささやかだけど。
御機嫌で温かくて。
大切な空間がそこにあることを。
大切な空間が受け継がれていくことを。
ただただ嬉しく思う。

カウンターの向こう側で。
並んで腰掛けて。
お互いの好きなレコードに耳を傾けて。
お互いの好きな音楽を語り合って。
並んで接客して。レジを打って。
親父さんの笑顔を。息子さんの気遣いを。
ただただ嬉しく思う。

確実に受け継がれていくものが。
そこにもある。

そして。
レコードを。音楽を。
こよなく愛する。その気持は。
この胸の内にも受け継がれていくのだろう。

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