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2007年11月

2007/11/25 Sun *馬鹿みたいに / Paul McCartney

20071125allthebest


色々と。
考えることがあったり。
諸々の。
悩ましきことが起きたり。
様々な。
思いがけないことに出合ったり。
遅遅と。
思い通りには進まなかったり。

もう。
こうなったら。
笑うしかない。
なるようになるさと。
腹をくくって。
笑うしかない。

『All The Best』'87年リリース。
タイトル通りにビートルズ脱退後のキャリアを総括したポール・マッカートニーの2枚組ベスト・アルバム。
身も蓋もありませんが。とにかく馬鹿みたいに明るく、楽天的で、前しか見えてない(様に思える)。
そんなポールらしいポップに輝くナンバーが、これでもか、これでもか、これでどうだとばかりに。
良くも悪くも。翳りとか、棘とか、何かにひっかかるとか。そういったものとは無縁な世界が繰り広げられます。
早い話が。ジョン・レノンとは本当に正反対と言うか。だからこそ惹かれあって。反発して。また惹かれてとか。
流石は難民救済コンサートだかなんかで「Let It Be」を歌ってしまうだけのことはあるなと。
元々はジョン・レノン派なので。昔はそんなポールの世界にどうしても馴染めなかったのですが。それが。
いや、これはこれでいんじゃないかと。とにかく笑ってしまえる、笑っていられる。それもありだよなと。
ジョンに背中を蹴飛ばされたい時ばかりじゃなくて。ポールに手招きしてほしい時もあるよなと。思うようになって。
「Jet」「Band On The Run」「Silly Love Songs」「Live And Let Die」「Maybe I'm Amazed」・・・いいじゃないと。
(流石に「My Love」は甘ったるいし。「Pipes Of Peace」とか「Say Say Say」とかはねぇ・・・まぁ、いいか)
笑うしかない時には。馬鹿みたいに明るく、楽天的に、前だけ見たい時には。特にいいなと思うのです。

色々と。
考えたって答えは出ない。
諸々の。
悩ましきからも解放されない。
様々な。
思いがけないことも回避できない。
遅遅と。
進まなくて怒ったところで埒が明かない。

なら。
こんな時には。
笑うしかない。
なるようになれと。
やけっぱちでも。
笑うしかない。

馬鹿みたいに。
笑ってみれば。
ほら。
何だか明るくなってきて。
馬鹿らしいけれど。
楽しくなってきたりして。
何とかなるような気がしてきて。
そんな馬鹿なと。
前を向いてみたら。
案外。
うまくいってたり。
うまくおちが着いてたり。

そんな夜もあるんだな。

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2007/11/22 Thu *飛び道具 / AC/DC

20071122forthoseabout


わかりました。
うちの核弾頭をレンタルしましょう。
じゃぁ、頼んだよ。

頼んだよって。
核弾頭ねぇ。
まぁ、当たらずも遠からずだけど。
そりゃね。
飛び道具だって自覚は無きにしもあらずだけど。
いいんですね。いっちゃいますよ。
いったらとことん。とことんですよ。

『For Those About To Rock』'81年リリース。
ブライアン・ジョンソンをヴォーカリストに迎えての2作目、そして初の全米1位に輝いたAC/DCのアルバム。
とかくメタルの範疇で語られがちなAC/DCですが。いやそれも間違いではないのですが。
それよりもなによりも。R&Rだなと。R&R大好きなんだろうなと。それをいつも感じさせてくれます。
ベースには常にブルースやR&Bがあって。それを独自のブギーに昇華させて。
ひたすらに。ただひたすらに。ブギーで突っ走る。その一途な姿にはいじらしささえ感じてしまうのですが。
とにかく。アルバムの頭に配されたタイトル曲から、もう号砲一発。火を噴いて飛び出していくその砲弾には。
ありったけの。はちきれんばかりのR&Rへの愛情が込められているのです。それが嬉しいのです。
個人的にはより飛び道具っぽくて危なかったボン・スコットのヴォーカルの方が好きではありますが。

心強いよ。
最強の援護射撃になるよ。
じゃぁ、頼んだよ。

頼んだよって。
この核弾頭は。
たまさか暴発しかねませんけど。
そりゃね。
飛び道具にだって安全装置はありますけど。
いいんですね。いっちゃいますよ。
いくときは。いっちゃいますよ。

他の誰も飛べないから。
他の誰もいけないから。
それを周りも。実は自分も。
解っているから。
いっちまえと。
そんな飛び道具を演ずるのが。
結構、好きだったりする。

信頼が無ければ。
飛ばせられないし。
愛情が無ければ。
飛んでいけないしね。

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2007/11/21 Wed *信じてる / Elton John

20071121madman


信じてる。
未だ信じてる。

いつも一緒じゃない。
考え方も生き方もバラバラ。
好きなものは同じでも。
愛し方は異なる。
同じことで笑える日もあれば。
涙の意味が解らない日もある。

それでも。
ふとした瞬間に。
隣にいる。周りにいる。
並んで歩んでいると。
そう思える時がある。

『Madman Across The Water』'71年リリース。
今夜も武道館で素晴しい歌とピアノを聴かせてくれたエルトン・ジョン。
初期の吟遊詩人としてのイメージを色濃く残していた最後のアルバム。
尤も、この頃既にステージではラメの衣装に短パン(!)で派手に暴れていたらしいので。
このアルバムを最後に次のステップを目指したのはエルトンにとっては必然だったのでしょう。
後々も。そして今でも。エルトンの世界の一部を構成し続ける繊細で切なく。そして温かい。
冬の木漏れ陽の様な、暮れゆく陽が街を染めていく黄昏の様な。そんなメロディに溢れていますが。
特にA面が。ストリングスのアレンジまで完璧で。いつ聴いても耳を奪われ、胸を締めつけられてしまいます。
そして冒頭の「Tiny Dancer」、映画《あの頃ペニー・レインと》でも印象的な使われ方をしていたこの曲。
軽快なオープニングからなんとも言えず、ついつい口ずさみたくなるサビまで。この曲を耳にする度。
ついつい忘れてしまいがちな何かの。忘れてはいけない何かの。存在を思い出して。信じたくなるのです。

信じてる。
未だ信じてる。

いつも一緒じゃない。
考え方も生き方もバラバラ。
好きなものは同じでも。
愛し方は異なる。
同じことで笑える日もあれば。
涙の意味が解らない日もある。

それでも。
ふとした瞬間に。
隣にいる。周りにいる。
並んで歩んでいると。
そう思える時がある。

音信不通でも。
行き違いがあっても。
腹が立っても。頭にきても。
唇噛み締めても。涙が滲んでも。
忘れてしまったと思っても。

それでも。
ふとした瞬間に。
その何かが舞い降りてきたら。
その何かが胸の内に滑り込んだら。
その何かが唇から零れ落ちたら。
隣にいる。
周りにいる。
並んで歩いている。
誰かの。
皆の。
姿が見えてくるはずだと。

信じてる。
未だ信じてる。
信じてるんだ。

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2007/11/19 Mon *涙あふれてしまったら / Bob Marley & The Wailers

20071119bobmarleylive_2


あまりにも。
空が青くて、高くて。
空気が冷たくて、澄んでいて。
わけも無く。
不意に。
生きてることの喜びと。
生きていくことの切なさに。
涙あふれてしまったら。
自分に言いきかせるんだ。
いいよ。泣いても。今はね。
いいよ。泣いても。今だけはね。
でも。きっと。大丈夫。
だから。さぁ。涙を拭おう。

『Live!』'75年リリース。
ロンドンのライシアム・ホールで収録されたボブ・マーリー&ウェイラーズのライブ盤。
バニー・ウェイラーもピーター・トッシュも脱退して。マーリーのカリスマ性がバンドを牽引し始めた時期のライブで。
恐らくはここら辺りが世界へ向けてのマーリーの出発点であり。そしてある意味では到達点だったかも。
とにもかくにも。バレット兄弟による強靭で柔軟なリズム隊が生み出すうねりをバックに。
バンドを、コーラス隊を。そして聴衆を。自在に操り。一体となって高みへと導いていくマーリーに痺れます。
しなやかに。そしてしたたかに。まさに司祭の如く。何かが乗り移ったかの如く。揺れながら登りつめるのです。
特に会場が一体となったさまが手に取る様に伝わってくる「No Woman,No Cry」にはえも言われぬものがあって。
オリジナルよりテンポを落としたその波動に身も心も任せていると。不意に涙があふれてしまったり。
そして涙を拭うと。自然と笑顔でいられたり。そんな不思議な力を感じてしまうのです。
だからかな。実はこの曲から始るB面が圧倒的に好きで。ついつい何度も繰り返し針を落としてしまうのです。

あまりにも。
光が穏かで、柔らかくて。
風のざわめきが密やかで、温かくて。
わけも無く。
不意に。
誰かがどこかで流している。
悲しみと喜びの糾える。
あふれる涙を思ってしまったら。
誰かに囁きかけるんだ。
いいよ。泣いても。今はね。
いいよ。泣いても。今だけはね。
でも。きっと。大丈夫。
だから。さぁ。涙を拭おう。

今日も空を見れた。
今日も風を感じた。
今日も泣けてきた。
でも。
今日も笑えた。

涙あふれてしまったら。
明日を思おう。
誰かを思おう。
自分を思おう。
きっと。大丈夫。
さぁ、涙を拭おう。

No Woman,No Cry
Everything's Gonna Be All Right...

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2007/11/16 Fri *かけら / Janis Joplin

20071116janisgreatest


いまここに。
こうしている。
自分も。誰かも。
この広い世界の中では。
ちっぽけで。
その永い時間の中でも。
ちっぽけで。
それこそ。
かけら・・・みたいなものだろう。
だから・・・大切で。愛しくて。

『Greatest Hits』'73年リリース。
ハーレー(かな?)に跨ったいかにもなジャケットが印象的なジャニス・ジョプリンの編集盤。
選曲は可もなく不可もなく。個人的にはコズミック・ブルース・バンドとのナンバーが1曲ってのが不満ですが。
ジャニスに関しては。いつも。いまも。その歌声が聴こえてくるだけで胸が苦しくなってしまって。
震えたり。叫びだしたくなったり。涙が毀れそうになったり。う~ん。やっぱりね。これは反則でしょうと。
心の扉を乱暴にノックして。開けたら土足でズカズカ上がりこんできて。髪振り乱して大声で迫られて。
なんなんだよと思うのだけど。寂しげで、儚げで。そして切なくて。抱きしめずにはいられなってしまって。
いや、本当に。性質が悪いよなと思うのだけれど。愛さずにはいられなくなってしまうのです。
このアルバムでも針を落とした瞬間に「Piece Of My Heart」のあの、振絞る様な歌声にやられてしまって。
それこそ。胸の奥にある、深いところにあるなにものか、かけらを鷲掴みにされてしまって。もうそれだけでいいと。

いまここに。
こうしている。
自分と。誰かが。
この広い世界の中で。
出会った。
その永い時間の中で。
出会えた。
それこそ。
かけら・・・みたいなものなのに。
だから・・・大切で。愛しくて。

かけらみたいな。
自分の。誰かの。
胸の奥にある。
深いところにある。
それぞれの。
形も大きさも異なる。
かけらが。
響き合って。触れ合って。
自分と。誰かが。
いまここに。
こうしている。

忘れないで。
あなたのかけらが。
震えたら。呼んだなら。
自分の。あいつの。あの娘の。
かけらも。
震えだす。呼び返す。
それが。
大切で。愛しいってことを。

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2007/11/15 Thu *そこからしか / Kiss

20071115destroyer


創ること。
壊すこと。
どちらが得意か。
いや、どちらが好きか。
それは人それぞれ。

創る人。
壊す人。
どちらが必要か。
今、なにが必要か。
それはその時々。

でも。
新しいものが欲しいのなら。
新しいことを始めたいのなら。
新しい世界を見てみたいのなら。
必要なのは・・・

『Destroyer』'76年リリース。
前作『Alive!』でブレイクし、ターニング・ポイントを迎えていたキッス。
アリス・クーパーのプロデュースで名を上げていたボブ・エズリンをプロデューサー起用して。
従来のキッスには無かった重厚に構築されたサウンドと練りに練られたトータルなコンセプトをもってして。
メンバーのキャラクターもより明確になって。今に繋がるキッス・ワールドがここに完成をみています。
それまでの小気味良いストレートなR&Rに、仰々しいまでのヘヴィーさも手に入れたキッス。
オープニングの仕掛けから、あの「Detroit Rock City」のイントロに背筋がビリビリと痺れて。
「King Of The Night Time World」「God Of Thunder」と続いていく流れには今もワクワクさせられます。
ブレイク直後に。敢えて今まで創り上げてきたものを破壊してまで新たな世界へと踏み出したキッス。
このアルバムが無かったら。ここで一歩を踏み出さなかったら。その後の快進撃は無かっただろうと思うのです。
まぁ、そんなことは関係無しに。実は初めて買ったロックのレコードがこのアルバムだったので。
針を落とす度に。中学生の頃と変わらずに。ただただカッコ良いなと。無条件で胸躍る気持になってしまうのです。

創ること。
壊すこと。
どちらが大変か。
いや、どちらを好むか。
それは人それぞれ。

創る人。
壊す人。
どちらも必要で。
今、どちらが必要か。
それはその時々。

でも。
新しいものが欲しいのなら。
新しいことを始めたいのなら。
新しい世界を見てみたいのなら。
必要なのは・・・

今までの考え方。
慣れ親しんだやり方。
変えられない。
捨てられない。
だとしたら。
壊してしまうしかない。
捨て去るしかない。
退路を断つしかない。
そこからしか。
生まれてこないものがある。
そこからしか。
始らないものがある。

知識でも技術でもなく。
意志こそが。
壊す意志こそが。
必要な時も確かにある。
だから。たぶん。
自分は今、ここにいる。

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2007/11/14 Wed *自由でいることの不自由さを / Eagles

20071114desperado


自由でいることの不自由さを。

自由でいたいんだ。
言いたいこと言って。
やりたいようにやって。
規則にも。習慣にも。
縛られず。囚われず。
強がりなんかじゃなくて。
自由でいたいんだ。

でも。
自由でいることは。
言ったことも。やったことも。
誰のせいにもできないってこと。
破ったら。従わなかったら。
自分で総てを引き受けるしかないってこと。
本当は怖いんだ。
本当はびびってるんだ。

自由でいることの不自由さを。

『Desperado』'73年リリース。
実在した西部開拓時代の強盗団をコンセプトにしたイーグルスの2ndアルバム。
砂埃と血煙と。酒場の喧騒と愛すべき女達の嬌声と。銃で手にした自由を。銃にもたらされた孤独を。
時に軽快に。時に切々と。歌い奏でるイーグルス。語られるのは短く激しく駆け抜けていった男達の物語です。
「Doolin-Dalton」も「Tequila Sunrise」もそんな男達の哀感や情感に満ちた素晴しいナンバーなのですが。
なんと言っても。タイトル曲に尽きるでしょう。ストリングスを配して。ドン・ヘンリーの歌声が心、震わせます。
ならず者(Desperado)の自由で、孤独で、荒ぶり、気高く。そしてなんとも切ないその魂が、情が。
聴く者の中に眠る何か。誰の胸の内にもある、同じ魂を、情と共鳴して。焼ける様な憧憬を呼び覚ますのです。
耳にする度に。己が自由の不自由さと。己が孤独を思い知らされ。それでも。そうせざるを得ない。
その事実に。立ちつくすほどの恐怖と。焼けつくほどの歓喜とに包まれてしまうのです。そういつも。どんな時も。

自由でいることの不自由さを。

自由でいたいんだ。
言いたいこと言って。
やりたいようにやって。
規則にも。習慣にも。
縛られず。囚われず。
強がってでも。
自由でいたいんだ。

だから。
自由でいる為に。
自分の言葉で。自分の意志で。
話すんだ。歩くんだ。
自分が自分である為に。
自分で決めた道を進むんだ。
どんなに怖くても。
びびって足が震えても。

自由でいることの不自由さを。

知っている。
解っている。
それでも。
それでも。
譲れないものがあるから。
守りたいものがあるから。
かけがえのない誰かがいるから。
その輝きを失いたくないから。
選んでここまできたんだ。ここに立っているんだ。

自由でいることの不自由さを。

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2007/11/12 Mon *叩けよ、さらば / Guns N' Roses

20071112gunsandrosesep


苦しくて。
悔しくて。
駄目かな。
無理かな。
もう。
諦めてしまおうかな。
ここで。
膝を折ってしまおうかな。

でも。
その前に。
空を見上げてみないか。
耳を澄ませてみないか。
そう。
そんな時だから。
見えるものがあるかなと。
聴こえるものがあるかなと。

『EP』'88年リリース。
ジャケットが些か刺激的に過ぎる(アメリカでは発禁だったかな?)ガンズ・アンド・ローゼズのミニ・アルバム。
今ではすっかり別のバンドと化してしまった、と言うか。まぁ、あれを同じガンズと言っていいのかは疑問ですが。
ここには。あの。刺激的で危険で。ゾクゾクするほどカッコ良かった。あの。ガンズが生々しく捉えられています。
ライブが5曲。そのいずれもが。本当に。研ぎ澄まされていて。触れれば鮮血が滴りそうで。堪らないなと。
やっぱり。R&Rだよな。ハード・ロックだよな。そんな想いを呼び起こしてくれたガンズがここにいるのです。
AC/DCのカヴァー、「Whole Lotta Rosie」はより猥雑で。その下品さに思わずニヤついてしまうのですが。
故にボブ・ディランのカヴァー「Knockin' On Heaven's Door」にはある意味の神憑った美しさを感じてしまいます。
この曲はディランよりも。クラプトンよりも。アクセル・ローズの歌声こそが胸に迫り、身につまされるのです。
より深く愛したものは、より強く罰せられるのだと。何故かそんなことも考えてしまうのです。
勿論、だからと言って。愛することを止めることなど出来ないし。だからこそ。人はより深く愛するのですが。

悲しくて。
辛くて。
駄目だよ。
無理だよ。
もう。
心を閉ざしてしまおうかな。
ここで。
蹲って眠ってしまおうかな。

でも。
その前に。
顔をあげてみないか。
辺りを見回してみないか。
そう。
そんな時だから。
見えるものがあるかなと。
聴こえるものがあるかなと。

見えたなら。
聴こえたなら。

その扉を。
叩いてみよう。
その扉の。
開いた先が。
何処であっても。
開いた先に。
何があっても。

それを見ずには。
それを聴かずには。
それを引き受けずには。
その深い想いに。
答えは出せないはずだから。
・・・きっとね。

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2007/11/05 Mon *火種 / Jimi Hendrix

20071105sunliveatmonterey


胸の内で。
消えていたはずの。
忘れていたはずの。
火種が。
燻り始めようとしている。
危険な。
でも。
甘美な。
あの匂いが胸から立ち昇る。
息を吸い込み。
その匂いに眩暈を覚え立ち竦む。

『Live At Monterey』'07年リリース。
'67年のあのモンタレー・インターナショナル・ポップ・フェスティヴァルに於けるジミ・ヘンドリックスのライブ盤。
'86年に『Jimi Plays Monterey』としてリリースされて。そのアルバムは随分前に廃盤になっていましたので。
こうして改めて公式にリリースされて。簡単に入手できる様になったことが先ずは素晴しいなと思います。
(ここに掲載しているのは当然アナログ盤ですが。勿論CDでもリリースされているのでしょう)
なぜなら。個人的にはこのモンタレーでのライブが。ジミの数あるライブの中でも最高だなと昔から思っていて。
ブライアン・ジョーンズのMCに続いて「Killing Floor」のあのイントロで打ちのめされて。もうそのまま最後まで。
ラストの「Wild Thing」まで言葉を発する間も無く、言葉を失ったまま、息をも吐けぬほどにもっていかれるのです。
どうしたら。こんなギターが弾けるのか。こんなサウンドになるのか。こんな世界を描いてみせられるのか。
やはりジミは特別だったとしか。“選ばれて”いたとしか。思えなくなってくるのです。だってもう、ね・・・
そのジミがアメリカに凱旋帰国して。気合入りまくりのライブですから。そりゃぁもう、ね・・・
ジャケットにも使われてる、ギターを燃やす“儀式”の。危険で甘美な匂いが黒いビニールからも立ち昇って。
幻惑されてしまいます。しかたないですね。これほどの“瞬間”を手にすることなんて滅多にないのだから。

胸の内で。
消したはずの。
忘れたはずの。
火種が。
燻り始めようとしている。
危険な。
でも。
甘美な。
あの残り香が腕から立ち昇る。
両腕を抱えて。
その残り香に呼覚まされて震えだす。

あの瞬間の。
あれほどの瞬間の。
あの想い。
あれほどの想い。
火種のままで。
そのままで。
もうこれ以上は。
そのほうが。
いいのだけれど。
燃え立たせてしまいたくなってしまう。
燃え盛る炎に魅入られたくなってしまう。

危険なのは解ってる。
でも。
甘美なのを知っている。

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2007/11/03 Sat *クイ~ンズ! / Heart

20071103littlequeen


どこだろう?
近くにいるはずだけど。
あっ!
交差点の向こう側。
遠くて。暗くて。
顔までは見えないけれど。
間違いない。
あのシルエット。
あの立ち姿。
カッコいいよな。
微笑んでしまう。
見間違うはずがない。
ほら。やっぱり。
近づいてくる笑顔。
久し振り。元気?
ハイタッチの感触が懐かしい。
ようこそ。
僕の大好きなクイーン達。

『Little Queen』'77年リリース。
アン&ナンシーのウィルソン姉妹率いるハートの2ndアルバム。
ハートと言えば'80年代後半のMTV全盛時代にブレイクしてめちゃめちゃ売れてたと記憶してるのですが。
実はその時代のハートはあまりにも大味と言うか、大仰過ぎて。殆ど興味が無かったりします。
いい塩梅でアコースティックが導入されていて。木漏れ陽の輝きや、木立の間をそよぐ風を感じさせる。
そんな自然で自由に思える。この頃のハートの方が個人的には断然好きだったりするのです。
ハードなナンバーとスローなナンバーとの緩急のつけかた等は、レッド・ツェッペリンの影響が色濃いのですが。
女性ヴォーカルだからでしょうか、ある種の透明感もあって。そこはルネッサンスにも通じるかなとか。
ジャケットのアン&ナンシーも後年の貫禄たっぷりの大姉御じゃなくて。神秘的なジプシー・クイーンってところで。
やっぱりこのアルバムが一番好きかな。「Barracuda」なんてカッコよくて御機嫌なナンバーもあるし。

どこだろう?
あの辺りに座ってたけど。
あっ!
カウンターの真中辺り。
遠くて。暗くて。
顔までは見えないけれど。
間違いない。
あの動き。
あの揺れかた。
御機嫌だよな。
微笑んでしまう。
見間違うはずがない。
ほら。やっぱり。
聴こえてくる笑い声。
いいじゃん。オーケー!
打てば響く手応えが嬉しい。
ありがとう。
僕の大切なクイーン達。

カッコよくて。
御機嫌で。
サッパリしてて。
そして・・・
そんな2人のクイーンは。
僕の自慢の、そしてかけがえのない友達なのです。

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2007/11/02 Fri *それぞれ / Mott The Hoople

20071102mottthegreatest


それぞれ。

同じ場所で。
同じ時間を。
過ごしていても。
同じものを。
同じように。
見ていたとしても。
想いは。
目指す先は。
歩き方は。
それぞれで。
それぞれが。
信じていたり。
揺らいでみたり。

『Greatest Hits』'76年リリース。
看板だったイアン・ハンターの脱退による物語の終焉を受けてリリースされたモット・ザ・フープルの編集盤。
ハンターの芝居ががったヴォーカルとパフォーマンスを前面に立てながら暴れまくったモット・ザ・フープル。
骨太で荒削りなR&Rをベースに。派手に、煌びやかに。シーンを席巻したその魅力が凝縮されています。
成功を手にしたバンドの常で。必ずしも一枚岩ではなく。メンバー間の軋轢も絶えなかった様で。
それぞれの想いや歩き方を内包して。そのままの危ういバランスの上で物語を紡ぎだし続けていたのですが。
ハンターが独断で加入させたミック・ロンソンの存在をめぐって終にそのバランスを保つことが出来なくなって。
ハンターはロンソンを連れて別の道を選択し、残ったメンバーは新たなメンバーを迎えて歩み続けます。
それぞれ。それぞれでありながらも。確かな何かを遺して消えていったモット・ザ・フープル。
解散寸前だったバンドをデヴィッド・ボウイが救った起死回生の「All The Young Dudes」から始って。
バンドの終焉を歌ったとも思われる最後のシングル「Saturday Gigs」までのその黄金の軌跡がここにあるのです。

それぞれ。

違う場所で。
違う時間を。
過ごしていても。
同じものを。
同じように。
見ようとしている。
想いは。
目指す先は。
歩き方は。
それぞれで。
それぞれが。
信じていたり。
揺らいでみたり。

それぞれ。

並んで。
重なって。
離れて。
近づいて。
また・・・
それぞれの。
物語。軌跡。
それぞれだから。
面白い。

それぞれ。

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2007/11/01 Thu *青い林檎に / Jeff Beck Group

20071101beckola


青い林檎に。
唇をよせて。
一口齧る。
なんにも言わないけれど。
俺の想いが。
わかるのか。
青い林檎の。
その甘酢っぱさが。
秘めた炎を思い出させる。

『Cosa Nostra Beck-Ola』'69年リリース。
ロッド・スチュワートを擁した第1期ジェフ・ベック・グループの2ndアルバム。
ドラマーがトニー・ニューマンに替わり。あのニッキー・ホプキンスをピアニストに迎えて。
ロッドとベックが鬩ぎ合い。トニーとロン・ウッドのリズム隊がガッチリと支え、刻んで。
そこに華麗なニッキーの指さばきが彩りを加えて。正に絶妙なアンサンブルを奏でています。
絶妙すぎて。暴れ足りない。爆発しきれない。そんなじれったさが特にベックにはある様な気もしますが。
それが故に。その届きそうで届かない。いきそうでいかない。その抑えられた熱い想いが。
蒼白い炎となって静かに胸の内で燃えている。胸に秘められたその甘酸っぱさがまたいいかななどと。
「Girl From Mill Valley』のニッキーのピアノがまた切なくて。そんなことを考えさせるのです。
勿論、ロッドとベックのバトルが最大の聴きもので。この2人が袂を分かたなければ、どんなにかと。
そんな詮無い、見果てぬ夢を抱かせるのです。レッド・ツェッペリンをも凌駕していたかもなんてね。

青い林檎に。
頬をよせて。
目を閉じる。
なんにも言わないけれど。
俺の想いが。
わかるのか。
青い林檎の。
その冷たさが。
見果てぬ夢だと囁きかける。

青い林檎に。
想いをよせて。
ただ今は。
そう今は。
静かに。
密やかに。

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