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2008年1月

2008/01/23 Wed *雪でした / Badger

20080123badger


雪でした。

目を覚ましたら。
ブルッと身震い。
窓の外で。
なにやら深々と。
障子を開けたら。
あぁ、やっぱりね。

雪でした。

『One Live Badger』'73年リリース。
イエスを脱退したトニー・ケイが結成したバジャーの1stアルバム。
いきなりライブ盤(イエスのオープニング・アクトを務めた時の模様を収録)でデヴューするとは。
大胆と言うか。不敵と言うか。まぁそれなりに腕に覚えが無ければできないとは思うのですが。
これが聴かせてくれます。トニーのキーボードとブライアン・パリッシュなるギタリストの絡みを軸にして。
基本的にはハードに。そして時にはファンキーな感じもあって。実に正しく(?)ロックしています。
如何にも'70年代前半のブリティッシュ・ロックって匂いが漂っていて。思わず微笑んでしまうものがあります。
商業的には成功を収めることの無かったバジャーですが。当時のブリテッィシュ・ロック界の底力を感じさせます。
ロジャー・ディーンによる雪景色と穴熊(バジャー)のジャケットも。これもまた如何にもで良いのですが。
実は内ジャケットは穴熊がポップ・アップで。飛び出す絵本状態なのも楽しかったりします。

雪でした。

ドアを開けたら。
ブルッと胴震い。
暗い空から。
まだまだ深々と。
道路を見下ろすと。
あぁ、やっぱりね。

雪でした。

うっすらと。
街を覆っていく。
雪化粧は。
美しくも。
何故か懐かしくも。
あるけれど。

寒いし。
滑りそうだし。
こんな日は。
何もかも忘れて。
穴熊みたいに。
籠っていたい・・・
叶わぬ夢だけど(苦笑)。

雪でした。

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2008/01/22 Tue *愛し方が / Janis Joplin

20080122kozmic


愛し方が。
解らない。

そうだよ。
好きなんだ。
多分ね。
ここにいることも。
ここで話していることも。
ここで過ごしていることも。
あなたも。あなたも。誰かも。
この。いまここにある。
世界のことがね。

でも。
愛し方が。
解らない。
解らなくなることがあるんだ。

『I Got Dem Ol' Kozmic Blues Again』'69年リリース。
新たにコズミック・ブルース・バンドを率いて制作されたジャニス・ジョプリンのアルバム。
盟友だったビッグ・ブラザー&ザ・ホールディング・カンパニーと別れてまでも演りたかったこと。
それはそのステージをかぶりつきで観るほど憧れていたオーティス・レディングの様に歌うことだったのか。
ホーンズを大胆に導入して。ジャニスにしてはやや抑え気味に。それでも熱く、情感たっぷりに歌い上げて。
確かに。綺麗に纏りすぎているきらいもあって。そして。スタックス・サウンドのベタなコピーと感じられたりも。
それでも。ジャニスの。あの歌声が聴こえてくれば。その想いが溢れてくれば。もうそれだけで。
やはり。胸の奥の何かを掴まれてしまって。揺さぶられてしまって。落着いてはいられなくなってしまいます。
なぜ、なぜ。ジャニスの声はこうも不安にさせるのだろう。こうも無防備にさせるのだろう。
震えていることは。慄いていることは。傷口が乾いていないことは。見たくないのに。知られたくないのに。
何万人のも観衆に愛されながら、愛され方が解らなかった。誰かを求めながら。誰かの愛し方が解らなかった。
そんなジャニスだから歌えた。そんなジャニスにしか歌えなかった。その何かが自分を捕らえて放さないのです。
ビー・ジーズの「To Love Somebody」(沢田研二、ジュリーも久し振りにライブで歌っていました)から、
自伝的な「Kozmic Blues」、そしてニーナ・シモンの「Little Blue」へと続くB面が特にね。身を切られる様です。

愛され方が。
解らない。

そうなんだ。
好でいてくれるんだ。
嘘じゃないんだ。
ここにいることを。
ここで話していることを。
ここで過ごしていることを。
あなたも。あなたも。誰かも。
この。いまここにある。
世界が受入れてくれてるんだ。

でも。
愛され方が。
解らない。
解らなくなることがあるんだ。

上手く。
距離感が保てなくて。
触れられないんだ。
乗り越えられないんだ。

震えが止まらないんだ。
傷口が乾いてくれないんだ。

それでも。
それでも、ね。

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2008/01/18 Fri *たとえばこんなラブソング / The Beatles

20080118lovesongs


もしもし。
何してる。
仕事終わったから。
そう。うん。
御飯食べようか。
じゃぁ。今から行くから。
待ってるね。
待っててね。

『Love Songs』'77年リリース。
前年の『Rock 'N' Roll Music』に続いてリリースされたビートルズの2枚組編集盤。
ロックン・ロールの次はラブ・ソングって。あまりと言えばあまりな企画だったかなとも思われますが。
事実セールス的にも『Rock 'N' Roll Music』には遠く及ばなかった様です。二匹目の泥鰌はいなかったと。
確かにラブ・ソングだけでビートルズが語れるわけも無く(それはロックン・ロールだけでも同じですが)。
また選曲も確かに少々甘すぎるかなとも思うのですが。そこがいいんだと。そう思う日もあったりして。
誤解を恐れずに言えば。所詮ロックなんてたかがラブ・ソングだろうと。だからいいんだよなと。
だからそう。このアルバムはそんなたかがなロックを集めた、されど御機嫌なアルバムでもあるのだと。
この日々に。このひと時に。今のこの瞬間に。必要なものなんて。馬鹿みたいだけど。身も蓋も無いけれど。
ただただ愛でしかないだろうと。それに包まれたいんだと。それでけを感じていたいんだと。
そんな日には。このアルバムに針を落としたくなったり。このアルバムのラブ・ソングを口ずさみたくなったり・・・

どうした。
どうもしないよ。
疲れてる。
そう。少しね。
でも。幸せそうだね。
うん。たぶんね。
なんで。
なんでだろうね。

もう少し飲んでいいかな。
どうぞ。
これも美味しそうだね。頼んじゃおう。
よかった。
何が。
いつもの顔になった。
そうかな。そうだね。
よかった。
あっ、この曲。
好きなんでしょ。
うん。そうだね。

たかがラブ・ソングに包まれて。
いつもと同じ幸せな時が過ぎていく。
いつまでも続けばいいなと思ってる。
これが今の自分の。
ラブ・ソングなのかもしれないな。

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2008/01/17 Thu *美しすぎて / Joe Cocker

20080117sobeautiful


美しすぎて。

う~ん。
どうしようかなと。
決めかねるんだよなと。
どっちもどっち。
解らなくは無いけれど。
譲れないこともあるしな。

そんな時。
ふと目を向けると。
そうだよな。
確かにな。

美しすぎて。

『Joe Cocker's Greatest Hits』'77年リリース。
元祖エア・ギタリストでもある(?)酔いどれヴォーカリスト、ジョー・コッカーの編集盤。
勿論、実際のジョーがどんな人なのかは知りませんが。その歌声、パフォーマンス。
そしてそのキャリアから勝手に推測すると。生きるのに少しばかり不器用な人なのかなと。
故に後一歩で手の届きそうなところに届かなかったり。浮き沈みが激しいのかなと。大きなお世話ですが。
本当に。その歌声の熱さはね。凄いものがあって。胸に突き刺さります。もっと大きな成功も望めたろうにと。
(もっとも叙勲もしてるし。'80年代にもヒット曲はあったしなのですが。その才能と比較してどうしてもね)
まぁ、そのもどかしさを感じさせる辺りも含めて好きなんですけどね。スティーヴ・マリオットと同じかな。
そしてそんなジョーが歌うからこそ「You Are So Beautiful」なんてバラードも一際心に沁みたりするのです。
頂点を極めて。酒に溺れて。凄味を増した声で歌われるからこそ。その美しさがね。切ないほどにね。

美しすぎて。

う~ん。
どうしたらいいかねと。
決めるに決めかねて。
どっちにしても。
曇り空の日もあるだろうけれど。
心には晴れ間が、木漏れ陽が必要だよなと。

そんな時。
ふと目を向けると。
そうだよな。
確かにな。

美しすぎて。

まぁ。
暫くは。
その美しさに。
見惚れながら。
心安らぎながら。
時を待ってみるのも。
いいかなと。

それにしても。
美しすぎて。
罪だよなぁ・・・

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2008/01/16 Wed *未だ定まらず / U2

20080116joshatree


何処へ行きたい。
何がしたい。
何を手に入れたい。
譲れないものはあるけれど。
その境界線は何処にある。

一人で行くのか。
誰かとやるのか。
誰と手を繋ぎたい。
誰を見ていたい。
信じるものはあるけれど。
その許容範囲は何処にある。

未だ定まらず。

『The Joshua Tree』'87年リリース。
そのキャリアにおいてターニング・ポイントとなり、また最高傑作とも謳われるU2のアルバム。
デビュー以来、熱く燃え盛り紅蓮の炎でもって聴く者の心をも煽って火をつけてきたU2ですが。
前作辺りから同じく燃えてはいても。青白い焔で静かに聴く者のの心を暖めるかの如くに変化してきて。
当時はその変化があまりにも冷静に思えて。随分と落着いてしまったなと。少しばかり早過ぎないかと。
そんなことを感じたりもしましたが。それでも引き込まれてしまったのは。未だ定まってないんだと。
まだまだ。その想いの、魂の行方が解らないんだと。そんなアルバムの完成度とは裏腹な。
U2の、ボノの彷徨っている様が。その歌声から、歌詞から感じられて。その不安定さに共感したからで。
そうだよなと。そう簡単に約束の地へ辿り着けたりはしないよなと。まだまだ。彷徨わなきゃ。闘わなきゃと。
「I Still Haven't Found What I'm Looking For」とか「With Or Without You」を噛締める様に聴いていたのです。
その反動からか。どうもこのアルバム以降のU2はあまりにも悟りきってしまった様な気がして馴染めなかったり。
未だに定まらずに。あっちへこっちへ彷徨ってるほうがおかしいんだと言われればそれまでですが(苦笑)。

何処へ行っても。
何をするにしても。
何を手に入れたとしても。
譲れないものを守るのは。
自分の中にある想いだけ。

一人で行っても。
誰かとやるにしても。
誰と手を繋げても。
誰かを見ていられても。
信じるものを許せるのは。
自分の中にある想いだけ。

未だ定まらず。

想い彷徨い。
今、暫くは・・・

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2008/01/15 Tue *囚われて / Scorpions

20080115intrance


囚われて。
逃げられなくて。
逃げたくなくて。
思いから。
迷いから。
ならば。いっそ。
その渦に身を任せて。
巻き込まれて。流されて。
今は。そう。今だけは。
いってしまおう。

『In Trance』'75年リリース。
ドイツ出身のハード・ロック・バンド、スコーピオンズの日本でのデビュー作となった3rdアルバム。
当時の邦題が『復讐の蠍団』で。確か暫く『~の蠍団』なる邦題が続いた記憶があるのですが。
ここらはキッスの『地獄の~』と共通するセンスと言うか、その二番煎じと言った感は否めませんが。
スコーピオンズと言えば4thアルバム『Vergin Killer』の過激なジャケットが有名ですが。
このアルバムのジャケットもよく見ると過激と言うか。こっちのが“いっちゃってる”だけ危なかったり。
まぁ、その危なさがいいなと思ったりするのですが。ギターに跨って恍惚とした・・・ハード・ロックだなぁ(笑)。
ウリ・ジョン・ロートのギターを中心とした情念をも感じさせるメロディーが時に妙にツボに入ることがあって。
ハードなんですがどこか物悲しくて。バラードなんかは哀感すら漂ったりしてしまうので。
それが。不意に。きてしまって。心のどこかを囚われてしまったりするのです。そうしたらもうねぇ。仕方ないので。
いっちゃうしかないかなと。「津軽海峡冬景色」も好きだしなとか(?)。なんか違う気もしますが(苦笑)。

囚われて。
逃げられなくて。
逃げたくなくて。
どんなに思っても。
どんなに迷っても。
限が無い。抗えない。
その渦に飛び込んで。
巻き込まれて。流されて。
いけるところまで。そう。いっそ。
いってしまおう。

いってしまえば。
いってしまえば。

思いから。
迷いから。
醒める時が。
きっと。
きっと・・・

囚われて。
恍惚の渦の中。
覚醒は未だ遠く。
その時を。
待っているのか。
いないのか・・・

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2008/01/14 Mon *空想 / Mountain

20080114bestofmountain


もし。
もし。
そうだとしたら。
そうなったとしたら。
たぶん。
そう。たぶん。
それは。
すごく幸せで。
恐ろしく甘美で。
震えがくるくらい切なくて。
果てしの無さに立ち尽くす。

『The Best Of Mountain』'73年リリース。
ロック界のアンドレ・ザ・ジャイアント(?)、レズリー・ウェストを擁したマウンテンの編集盤。
ウェストとフェリックス・パパラルディの確執による最初の解散までの軌跡が捉えられています。
その体躯通りの豪快で重量感溢れるウェストのギターから放たれるリフは今聴いても痛快ですが。
そのメロディーには叙情と哀感を感じさせる、所謂泣きがあって。それがまた妙に琴線を刺激します。
此処ではない何処かを。ありそうでなさそうな何かを。届きそうで届かない誰かを。感じさせるのです。
空想の様で。既視の様で。恐らく幻なのに懐かしくて。そんな焦がれてしまう切なさに囚われてしまいます。
ここらは恐らくクリームのプロデューサーであったパパラルディならではの計算と戦略でもあったのでしょうが。
「Theme For An Imaginary Western」なんて。狂おしいほどに胸を掻き毟られたりしてしまうのです。

もし。
もし。
そうだとしたら。
そうなったとしたら。
たぶん。
そう。たぶん。
それは。
すごく辛くて。
恐ろしく残酷で。
震えが止まるほど焼け尽くされて。
底の無さに呑み込まれて。

もし。
もし。

解ってる。
幻だと。
空想だと。

でも。
でも。
懐かしい。
狂おしい。

甘美で。
残酷で。
そして・・・

もし・・・

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