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2008年9月

2008/09/21 Sun *真夜中の・・・ / The Rolling Stones

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真夜中。

珈琲を淹れて。
お香を焚いて。
香りを吸い込んで。
煙を目で追って。
ふぅ。

レコードを取り出して。
針を落とす。
パチ、バチ、パチ・・・
うん。
あぁ。
やっぱり、やっぱりな。
これだよな。

『Exile On Main St.』'72年リリース。
やっぱり、これだよな、の。ローリング・ストーンズの2枚組アルバム。
なにがストーンズの最高傑作で、どのアルバムが一番好きかなんて。
勿論、人それぞれ異なるだろうし。その日、その時の気分によって自分の中でも変わりますが。
このアルバムが傑作であることに異論を挟むストーンズ・ファンはいないんじゃないかなと。
まぁ、『Beggars Banquet』『Let It Bleed』『Sticky Fingers』そしてこのアルバムってのは甲乙つけ難くて。
どれが一番かなんて。いやどれも最高だよなって。どれもいつも胸の内で鳴ってるよなって。
ただ。ここ何日間かは。このアルバムが。このアルバムのギターが。頭から、心から離れなくてって。
恐らくは。ストーンズが一番御機嫌な距離感で米国南部と一体になった。このラフでルーズな感覚。
やっぱり、これだよな、と。これが自分の成分表示なんだ、血と肉なんだ。そう、これがなきゃ駄目なんだってね。
特に今は。何故か。D面の4曲が。「All Down The Line」「Stop Breaking Down」「Shine A Light」・・・
そして「Soul Survivor」が胸の奥の。どこか深いところから。自分を揺さぶり続けているのです・・・

真夜中。

ジャックを注いで。
灯りを消して。
一口飲って。
目を閉じる。
ふぅ。

レコードを裏返して。
針を落とす。
パチ、バチ、パチ・・・
うん。
あぁ。
やっぱり、やっぱりな。
これしかないんだよな。

真夜中。

胸の内に湧き上がる思いに。
揺られながら。
瞼の裏に浮かび上がる影に。
問いかける。

真夜中の放浪者。
何処かで。
何処かの街角で。
何処かの路上で。
揺れている。
漂っている。
転がり続けている。
その胸の内で。
今夜も。
真夜中のギターが。
あのギターが。
鳴り続けていることを。

いつか。
いまも。
いつでも・・・な。

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2008/09/20 Sat *たまたま / Dr.Feelgood

20080920asithappens


たまたま。

そうだよな。
あんなこと。
こんなこと。
あったり。
おこったり。
そんな。
偶然が積み重なって。
いま。
今夜。ここにいる。
そんなもんだよな。
そんなもんだから。
そんなもんだからこそ。
この熱さが。この温かさが。
たまらなく好きなんだな。

『As It Happens』'79年リリース。
ドクター・フィールグッドの7thアルバムにして2枚目となるライブ・アルバム。
2代目のギタリスト、ジッピー・メイヨーを擁したラインナップでは初となるライブ・アルバムです。
フィールグッドのギタリストと言えばやはり初代のウィルコ・ジョンソンの個性が際立っていて。
あの緊張感に溢れた指弾きによるカッティングとリフがたまらなくカッコ良くはあるのですが。
メイヨーのR&Rフィーリングに溢れた軽快なギターもまた小気味が良くて。
ウィルコとはまた別の味わいでリー・ブリローの燻し銀のヴォーカルを支え、わたり合っています。
とにかくシンプルに。ひたすらシンプルに。魂込めてR&Rを演る、歌う。それだけのカッコ良さ。
その心地良さがこのアルバムには見事に捉えられているのです。いいなぁ、好きだなぁ、フィールグッド。

たまたま。

そうだよな。
あいつも。
こいつも。
あそこで。
どこかで。
繋がったり。
呼ばれたり。
そんな。
偶然が積み重なって。
いま。
今夜。ここにいる。
そんなもんだよな。
そんなもんだから。
そんなもんだからこそ。
この熱さが。この温かさが。
たまらなく好きなんだな。

それぞれだし。
おのおのだし。
それぞれに。
おのおのに。
いろいろあるし。
いろいろおきるし。
それでも。

たまたま。

単純に。
ただただ。
ひたすらに。
R&Rが大好きで。
R&Rが好きな奴等が大好きで。
それだけ。
それがいい。

たまたま。
だからこそ。
かけがえのないものが。
ここにある。

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2008/09/14 Sun *古いアルバムの中に / The Rolling Stones

20080914best


古いアルバムの中に。

あんな時。こんな時。
あの人も。この人も。
モノクロだったり。セピアだったり。
色が褪せかけていたり。

あんな時もあったんだ。
この人、懐かしいな。
あんな事もなかったっけ。
こんな事もあったよね。

『Golden Album』'66年リリース。
米国盤の『Big Hits(High Tide And Green Grass)』に続いてたぶん世界で2番目(?)にリリースされた、
日本独自編集による日本では初めてリリースされたローリング・ストーンズの編集アルバム。
特に捻った選曲がされているわけでもなく。「Tell Me」から「Get Off Of My Cloud」まで。
日本でもヒットしたナンバーや、人気の高かったナンバーが順当に選ばれてるのかなといった感じですが。
ただ1曲、「I'm Alright~Everybody Needs Somebody To Love」なんてメドレーが収録されていて。
これがEP盤の『Got Live If You Want It!』に収められていた2曲を無理矢理にくっつけてしまった珍品です。
勿論、このアルバムでしか聴くことができないのですが。なんでこんなことをしたのでしょう?謎です。
そんな思わぬ発見もありつつ。いかにもロンドンのアパートメントの裏口で撮りました的なジャケットを眺めつつ。
ミックの声も若い、ブライアンの匂いも濃厚なこの時代のストーンズを聴いていると。
温故知新なのか温故知古(?)なのか。あぁ、そうだったんだとか、そう、そうだったよねとか。
聴きなれた筈なのに。まだまだサウンドやフレーズの間から見えてくるものや、思い出させるものがあるのです。

古いアルバムの中に。

こんな時もあったんだ。
あの人、こんな顔するんだね。
あんな事もなかったっけ。
こんな事もあったんだね。

あんな時。こんな時。
あの人も。この人も。
モノクロなのに。セピアだけど。
色が褪せかけているからこそ。

くっきりと。
鮮やかに。
浮かび上がってくるものがある。
はっきりと。
明らかに。
語りかけてくるものがある。

時に。
誰かが遺した。
誰かに遺された。
その思いは。
想いが語るものは。
鮮やかだからこそ。
明らかだからこそ。
悲しくて。切なくて。

それでも。
見つけたもの。
思い出したもの。
しっかりと。
受け継いでいきたくなるのです。

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2008/09/13 Sat * We're On A Mission From... / The Blues Brothers

20080913bbost


久し振り。
ど~も。
元気?
最近どうよ?
ねぇねぇ。
あのさぁ。
あぁ、あれだろう。
うん、うん。やっぱり、そうだよね。
そう、そう、それしかないでしょう。
わかってるね。
わかってるさ。

『Tne Blues Brothers』’80年リリース。
ジョン・ベルーシーとダン・エイクロイドによるブルース・ブラザーズ。
同年に公開された、あの傑作映画のオリジナル・サウンド・トラック・アルバムです。
ご存知の様に。本業はコメディアンであり俳優でありながらブルースに、ソウルに対する深く熱い愛情でもって。
本業そっちのけで。本職顔負けのライブを繰り広げるジェイク(ベルーシー)とエルウッド(エイクロイド)です。
いや、ここまで演れば、演ってしまえば。彼等も立派なブルース・マンです。そりゃ、そうだよな。
映画のストーリーではありませんが。彼等には神から啓示を受けた使命があったのでしょう。
それはブルースやソウルの素晴しさを世に広めて、後世にまで伝えられる様にすることだったのだろうと。
実際にマット・マーフィーやスティーブ・クロッパー、ドナルド・ダック・ダンらバンド・メンバーを始めとして。
ジェームス・ブラウン、アレサ・フランクリン、レイ・チャールズ、キャブ・キャロウェイに再び光を当てたのでした。
ここらの気概や気骨、その粋なところはキース・リチャーズの“Passed On”って言葉にも通じるものがあります。
で、「Gimme Some Lovin'」「Theme From Rawhide」「Jailhouse Rock」なんてナンバーをきめてしまうところが。
ジェイクとエルウッドのミュージシャンとしての凄味で。ベルーシーとエイクロイドの素晴しい芸人根性なのです。

そうなんだ。
そうなんだよ。
しかたないねぇ~。
しかたないよ。
まぁ、それでも。
そう、それでも。
あぁ、そうだよね。
うん、うん。やっぱり、そうだよね。
そう、そう、それしかないでしょう。
わかってるね。
わかってるさ。

楽しくやらなきゃ。
楽しまなきゃ。
いろいろあっても。
なにがあっても。
なにもなくても。

集まって。
飲んで。食べて。
御機嫌な音楽やら。
美味い店やら。
大好きなものの話なんかしながら。
笑いながら。
今日も、明日も、明後日も。

それが。
生きている。
残っている。
俺達に出来ること。
俺達の使命だから。

そんな思いが。
口に出さずとも。
伝わる、伝わってくる。
そうさ。
俺達は。
ソウル・ブラザーズだからね(笑)。

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2008/09/12 Fri *世界は変わる・・・ / T.Rex

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顔色もいいし。
声にも張りがあるし。
なによりも。
目に輝きが戻ってきて。
生き生きと。
爛爛と。
ギラギラと。

怪しく。
如何わしく。
何かが始りそうですね。
何かが動きだしそうですね。

『Metal Guru』'80年リリース。
英国盤『Solid Gold T.Rex』と『The Unobtainable T.Rex』を基に日本で独自に編集されたT.レックスのアルバム。
日本でも大ヒットしたナンバーと当時日本では未発表だったナンバーがバランスよく配されていて。
キラキラとチープに。ギラギラとゴージャスに・・・煌びやかに光り輝いて目を眩ませるマーク・ボランの世界。
どう考えても。怪しくて。如何わしいのですが。だからこそ無闇にカッコ良くて。無性に叫びだしたくなるのです。
「20th Century Boy」のメタリックなリフが鳴り響く瞬間と言ったらもう・・・ケンジの気持ちがよく解ります(笑)。
世界は変わるかもしれない・・・って錯覚させるほどのパワーが、魔力が確かに存在しています。
「The Groover」のイントロでの“T・R・E・X”って掛け声も背筋がゾクゾクするほど痺れます。
(余談ですが。ジュリーの「恋は邪魔もの」のジャケットでの衣装は「The Groover」のプロモ・フィルムでの
 マーク・ボランを意識したんだろうなぁとずっと思っているのですが・・・どうでしょう?)
それにしても。ある日突然電気の鎧を身に纏って現れて。世界中を席巻して、人々を惹きつけ惑わせて。
そして。あっという間に。自らの予言の通りに30歳を待たずしてこの世から何処かへと消えていったボラン。
やはりボランこそ「Metal Guru」だったと。何かをもたらす、何かを動かす、何かを巻き起こす導師だったんだなと。

その顔で。
その声で。
なによりも。
その目で。
生き生きと。
爛爛と。
ギラギラと。

怪しく。
如何わしく。
何かを謀ってますね。
何かを企ててますね。

どう考えても。
怪しくて。
如何わしくて。
でも。
そこには磁力が。
なにものにも替え難い。
魔力があって。
無闇に、無性に・・・ね。

鼻の奥が焦臭くなってくる。
耳元で掛け声が聞こえる。
頭の中でリフが、あのリフが・・・

世界は変わる・・・かもしれない・・・

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2008/09/11 Thu *あなたとは違うんです / Betty Davis

20080911different


あなたとは違うんです。

そりゃそうだろう。
そんなのあたり前だろう。
あんたは俺じゃないし。
俺もあんたではないし。
あんたは俺の目では見れないし。
俺もあんたの目では見れないし。
あんたは俺の言葉ではしゃべれないし。
俺もあんたの言葉ではしゃべれないし。
なによりも。
あんたは俺の心では感じられないし。
俺もあんたの心では感じられないし。

だからどうしたって言うんだい。

『They Say I'm Different』'74年リリース。
褐色のファンキー・クイーン(1stアルバムの邦題)、ベティ・デイヴィスの2ndアルバム。
タイトルを象徴するような奇抜なジャケットでも話題になりましたが。今回は個人的に好きな裏ジャケットをきっと。
ソング・ライターとして業界に入って。その後ニュー・ヨークでトップ・モデルとして活躍して。
ジミ・ヘンドリックスとも友人で。なによりもあのマイルス・デイヴィスの夫人であったと言う。
そのキャリアもかなり奇抜でそして絢爛たるベティですが。その才能も実に豊なものがあります。
このアルバムでは総てのナンバーがオリジナルで、アレンジもプロデュースも総て自ら手掛けています。
ジミから、そしてマイルスから学び、盗んだものを生かして。ベティならではの熱くうねるファンクが炸裂します。
ベイ・エリアのミュージシャンをバックにカリフォルニアで制作されているのですが。
一連のベイ・エリア・ファンクとは異なる。磨きこまれた感覚があって。大都市の夜の黒光りを感じさせます。
その歌も。決してシャウトするわけでなく。クールでいながら火傷しそうな熱を帯びているセクシーさが堪りません。
いや、実に個性的で魅力的で。手に負えないと解っていながら危険を承知で手を出したくなってしまうのです。
きっとつきあったら大変なんだろうけど。そこがいいとか(苦笑)。他の誰とも異なるからこそ惹かれるのです。

誰かとは違うんです。

そりゃそうだろう。
そんなのあたり前だろう。
この世の中に。
同じ人間なんて存在しないのだから。
誰かは誰かの目で見るし。
誰もが自分の目でしか見れないし。
誰かは誰かの言葉でしゃべるし。
誰もが自分の言葉でしかしゃべれないし。
なによりも。
誰かは誰かの心で感じるし。
誰もが自分の心で感じているのだから。

だからどうしたって言うんだい。

だからこそ。
だからこそいいんじゃないか。
あんたは俺じゃなくて。
俺もあんたじゃなくて。
誰かはあんたでも俺でもない。

だからこそ。
だからこそ大切なんじゃないか。
自分の目で見てる。
自分の言葉でしゃべってる。
自分の心で感じてる。
その。
違う、異なる。
それぞれを。
大切に思えば。
思いやれば。

あんたの自分も。
俺の自分も。
誰かの自分も。
違うけど、異なるけれど。
同じだろ。

それだけ。
それだけのことさ。

7年前の今日から。
どんどん袋小路に追い詰められていく世界に・・・
違うってことを。
異なるってことを。
認めてみないか。
愛してみないか。
ねぇ、未だ遅くはないだろう?

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2008/09/10 Wed *人の望みの / Bob Dylan

20080910desire


憶えてるかな。
いつだったかさ。
店でかける音源が足りないからって。
わざわざ我が家まで漁りに来たことがあったよね。
あの日、待ち合わせた駅前の雑踏で。
先に着いてたあなたを見つけて。
でも。暫く。声を掛けられなかった。
何故って。
あなたは街にも、誰にも。
染まらず、群れず。
独りで、ぽつんと、毅然と。
そこにいた。
その姿に、涙が出そうだった。
あぁ、ここにいたんだってね。
探していた、求めていた。
友達がここにいたんだってね。
だから、だからさ。

『Desire』'76年リリース。
ボブ・ディランにとって3枚目の全米1位となったアルバム。
孤高であり。毅然と。我が道を歩み続けるディラン。
本当にいつも思うのですが。どうしたら。いつもディランでだけあり続けられるのだろうと。
そして。そのディランであり続けることの孤独に耐えられるのだろうかと。
勿論、普遍的であるからこそ。絶大なる支持を集め。その影響力も止まるところを知らないのだけど。
でも。いつもディランの歌から感じるのは。その余りに独りな姿だったりするのです。
己が信じるもの、愛するもの、求めるもの、望むものの為だけに存在している様なその姿なのです。
日本独自のヒット曲「One More Cup Of Coffee」にしても。琴線に訴えながら決して群れようとはしないのです。

あの夜。最後の夜。あなたが聴いたであろうアルバム。店のプレイヤーにセットされたままだったアルバム。
好きだったよね。何を思いながら。そして何を定めて。聴いていたのか。もう答えは解らないけど。
今夜。この時。針を落として。まったく。なぁ。そうかよ。そうなのかよ。あのさ、あのさ、あのさ。
駄目だな。未だ納得できねぇ。悔しくて。切なくて。痛くて。ふざけるんじゃないよ、ちくしょー・・・御免ね、御免。

憶えてるよね。
いつだってさ。
何かあるたびに。そして何もなくてもさ。
わざわざ店まで行ってさ。あの扉を開けて。
あーでもない。こーでもないって。
下らない話しながら飲んだくれてさ。
でも。いつの間にか。言葉はいらなくなって。
何故って。
あなたは知ってたから。
何も無い顔をして、口数が多い時ほど。
俺も独りなんだって。
だから。黙って。さり気なく。
いつものナンバーを、いつものアルバムを。
かけるだけ。
泣けたな、笑えたな。
あぁ、ここにあったんだってね。
探していた、求めていた。
時間ががここにあったんだってね。
だから、だからさ。

信じるもの。
愛するもの。
求めるもの。
そして望むもの。
確かだったから。
明らかだったから。

だから。
染まれないもの。
馴染めないもの。
崩せないもの。
許せないもの。
それがさ・・・仕方ないよね。
仕方ないんだけどさ。

俺も。
俺も同じなんだよ。
たぶん、たぶんね。

だからさ。
もう少し。
こっちで。
やってみる。
転がってみる。

そうさ。
あなたの。俺の。
信じるもの。
愛するもの。
求めるもの。
そして望むもの。
そう、望みにだって。
喜びがあっていいと思うから。

人の望みの喜びを。

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2008/09/08 Mon *ジャンプ / The Who

20080908whosbest


跳べ。
跳んでしまえ。
見る前に。
考える前に。
固まってしまう前に。

とにかく。
ここから。
そこから。
いまから。
いつから。

少しでも。
僅かでも。
できる限り。
跳び上がれ。

『Who's Better, Who's Best』'88年リリース。
結成25周年を記念してリリースされた(同名のビデオ作品も制作されました)ザ・フーの編集アルバム。
デビュー曲である「I Can't Explain」からケニー・ジョーンズを迎えたの「You Better,You Bet」までと。
リリース時点でのフーのキャリアがアルバム1枚で(かなり駆け足ですが)追体験できる内容となっています。
フーは捨て曲の殆ど無いバンドなので。収録されたどのナンバーを聴いても心が躍り、血が騒ぐのですが。
逆に言うと。何であれは入ってないんだ?あれも外しちゃ駄目だろうと。ついつい愚痴ってしまいます。
やっぱり「Summertime Blues」とか「The Real Me」とかはねぇ。まぁ、贅沢と言えば贅沢ですが。
アナログ時代の編集アルバムからは除外されがちな「The Kids Are Alright」が選ばれてるのはいいなと。
そして。なによりも。このジャケットがカッコいいじゃないですか。このカッコ良さがフーでしょう、やっぱり。
股を広げて跳び上がるピート・タウンゼンドに、マイクをぶん回すロジャー・ダルトリー。これでしょう。
孤独で繊細な世界観を描きながらもステージではワイルドなピート、大見得と力技で対抗するロジャー。
混乱したり不安に押しつぶされそうになることがあっても、膝が震えても。拳を握り締めてとにかく立ち向かう。
そんなある意味では青臭くて滑稽ですらあって。でもそんなフーだからカッコいいのです。跳んでみれば解るって。
待望の単独来日。そんなフーに。ピートにロジャーに会える日が待ち遠しいのです。

跳べ。
跳んでしまえ。
見る前に。
考える前に。
固まってしまう前に。

とにかく。
ここから。
そこから。
いまから。
いつから。

少しでも。
僅かでも。
できる限り。
跳び上がれ。

蹲ってしまうくらいなら。
踏み出せなくなってしまうくらいなら。
声を失ってしまうくらいなら。
思いを捨ててしまうくらいなら。

形なんてどうでもいい。
姿なんてどうでもいい。
無様でもなんでもいいから。
震える膝に力を込めて。
拳を握りしめて。
跳べ。
跳んでしまえ。

ジャンプ!

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2008/09/06 Sat *夏の終りに / RCサクセション

20080906atearsofclown_2


夏の盛りに。
蝉が煩いあの会場へ。
蛍にも会えたりしたあの会場へ。
足を運んだ。

そう。
いつも。いつも。
何度も。何度も。
あの声を聴く為に。
あの姿を観る為に。
何よりも。
最高に御機嫌な。
ロックン・ロール・ショーを。
ただのロックン・ロール・ショーを。
楽しむために。ただそれだけの為に。
足を運んだんだ。

『A Tears Of Clown』'86年リリース。
この年の8月に4日間行われた日比谷野音でのライブを収録したRCサクセションの2枚組ライブ・アルバム。
確かRCにとっては久し振りの野音だったはずで。この年からRCの夏と言えば野音になった様なイメージが。
勿論、この時も。そしてあの『コブラの悩み』や『ミラクル』の時も。野音の片隅にいたのですが。
RCのライブと共に思い出すのは蝉時雨や、木々の匂い、そして陽が落ちて空に浮かんでいるお月様だったり。
そう。やっぱり。RCの野音と言えば夏のイメージです。逆に武道館は冬のイメージが強いかな。
そしてそれは何故か。RCの活動停止後の清志郎やCHABOの野音にも引継がれています。
(春や秋にも観てるのに勝手に記憶を書き換えているのか?それとも本当に毎回夏だったのか・・・)
実は野音と言う会場自体が好きなので。そこでRCを観るってのは。もう本当に御機嫌だったのです。本当に。
このアルバムに針を落として蝉の声が聞こえてくる。もうそれだけであの夏にタイム・トリップしてしまいます。
あの夏の清志郎、あの夏のCHABO、あの夏のリンコ、あの夏の耕ちゃん、あの夏のGEE2WO・・・
それだけでもう。このアルバムについては語ることは無いかな。だってねぇ、それ以外に何があるのかなって。
一番好きな瞬間は「打破」の終りでCHABOがキヨシロ~って呼び込んで二人で歌いだすところ。ゾクゾクします。
今年2月の武道館。二人が並んだだけで泣けてきて。今夜、野音でもね。観たかった・・・いつか。必ず、ね。

夏の終りに。
蝉が煩いだろうあの会場へ。
蛍にはもう会えないかもしれないあの会場へ。
足を運ぶはずだった。

そう。
いつも。いまも。
何度も。何度も。
僕の内ポケットから。
ドカドカうるさい音で。
誰よりも。
最高に御機嫌な。
ロックン・ロール・ショーで。
ただのロックン・ロール・ショーで。
背中を蹴飛ばしてくれる。背中を抱きしめてくれる。
そんなボスに。
会う為に。ただそれだけの為に。
足を運ぶはずだったんだ。

夏の終りに。
少しだけ。
そうさ。
ほんの少しだけ。
切なくて。
夜空を見上げてみる。
お月様は見えなかったけど。
どこかで風が呼んでいる。

夏の終りに。
その風に応えて。
呟いてみる。
叫んでみる。

キヨシロ~!

ボスまってるぜ!

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2008/09/05 Fri *ぐるぐる / The Jimi Hendrix Experience

20080905areyouexperiencedus


ぐるぐる。
くるくる。
くらくら。

世界が回っているのか。
自分の目が回っているのか。
世界が歪んでいるのか。
自分の目が歪んでいるのか。

どっちにしても。
どっちがどうでも。
立つ場所が。
立ち位置が。
怪しくて。
あやふやで。

ぐるぐる。
くるくる。
くらくら。

『Are You Experienced』'67年リリース。
英国盤のリリースから数ヶ月遅れでリリースされたジミ・ヘンドリックスのデビュー・アルバムの米国盤。
ジャケットを如何にもなサイケデリックなデザインに変更して。曲目と曲順も一部変更されています。
ジミは米国人ですが。元アニマルズのチャス・チャンドラーに見出されて。活動の拠点を英国に移して。
それから一気にその才能を開花させていますし、そんなジミを最初に評価したのも英国のシーンでしたから。
英国盤が正統なデビュー・アルバムであるとは思いますが。こちらの米国盤もなかなかに捨てがたくて。
それは米国盤にのみ収録された「Hey Joe」「The Wind Cries Mary」そして「Purple Haze」がやはり強力で。
その、あの。なんと言うか。強烈な磁力による歪みとも。また磁場を無視した浮遊感とも。
とにかく。おそらくは汲めども汲めども尽きなかったどころか、溢れだして止まらなかったジミの頭の中の。
その頭の中のビジョンと、頭の中で鳴り続けていたサウンドが聴いているこちらの頭の中にも浸入してきて。
そう。理解など出来ないのですが。もうその何だか訳の解らない世界の一員であることが心地良くなるのです。
で、それらがまた実にシンプルに、ポップに。ただただ色気があって危ないのが実にカッコいいのです。
「Purple Haze」なんて。いや、もう。本当に。ぐるぐる。くるくる。くらくら。いやぁ、いいなぁ~。

ぐるぐる。
くるくる。
くらくら。

世界が回っているのか。
自分の頭が回っているのか。
世界が歪んでいるのか。
自分の心が歪んでいるのか。

どっちにしても。
どっちがどうでも。
この場所が。
存在自体が。
怪しくて。
あやふやで。

ぐるぐる。
くるくる。
くらくら。

心地良くて。
危なくて。
そして。
そう。そして・・・

ぐるぐる。
くるくる。
くらくら・。

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2008/08/29 Fri *みんなのロックン・ロール / The Rolling Stones

20080829heartbreakers


僕には僕の。
誰かには誰かの。
生き様があり。
僕の生き様には僕の生き様の。
誰かの生き様には誰かの生き様の。
通奏音がある。
僕は僕でしかなく。
誰かは誰かでしかなく。
それでも。
時に共鳴し。
時に反響し。
時に・・・

『Heartbreakers 14 Rock & Shake』'81年リリース。
ドイツで編集されたアルバム『Heartbreakers 19 Love Songs』のジャケット・デザインを拝借して、
日本独自の選曲によるロックン・ロール・ナンバーを収めたローリング・ストーンズの編集アルバム。
本当に当時の日本のロンドン・レコードは何でもありだったんだなと。そこが面白かったのですが。
今では日本独自の編集アルバムなんて絶対に許可が出ないだろうし。出なくていいんですが。
勝手にテーマを決めて(決めなくても)自分なりのストーンズのベスト・アルバムなんて考えて。
カセット・テープ(古いな)やMDやCDRを作ったなんて経験は結構みんなあるんじゃないかなと。
勿論、自分もそんな一人なのですが。なんでこの選曲とか、この曲順はいいよねとか。
突っ込んだり、頷いたりしながら楽しめるので。実はこの種の編集アルバムは密かに好きだったりします。
で、このアルバムはと言うと・・・
「Route 66」で始るのはカッコいいし。唯一選ばれたオリジナルが「Get Off Of My Cloud」ってのが解ってるよな。
「I Just Wanna Make Love To You」ってこのテンポだからこそスケベだって改めて思ったり。
A面ラストが「Walking The Dog」で。ブライアンの濁声コーラスで〆てるのもなかなかだよなとか。
B面頭から「Around And Around」「Come On」「Down The Road Apiece」ってチャック三連発が堪りませんとか。
「Poison Ivy」「Mercy Mercy」なんてのをカヴァーしてるところもストーンズだよなぁとか・・・
そう。かなりお気に入りと言うか。個人的にはツボにはまった選曲で。一度針を落としたら繰り返し聴いてます。

僕には僕の。
誰かには誰かの。
生き様があり。
僕の生き様には僕の生き様の。
誰かの生き様には誰かの生き様の。
通奏音がある。
僕は僕でしかなく。
誰かは誰かでしかなく。
それでも。
時に共鳴し。
時に反響し。
時に・・・

僕のロックン・ロールは。
誰かの心を震わせただろうか。
誰かのロックン・ロールは。
僕の心を捉えただろうか。
例え。
一時でも。
例え。
一瞬でも。

誰かのロックン・ロールが。
聴こえないはずのロックン・ロールが。
今。
確かに。高らかに。
此処で。何処かで。
そう。確かに。
誰かのロックン・ロールが・・・

一時でも。
一瞬でも。
聴こえたら。
震えたら。
捉えられたら。
そう。
みんなのロックン・ロールが溢れ出す。

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2008/08/28 Thu *終りなき / カルメン・マキ & OZ

20080828oz


別に。
悲しいこととか。
嫌なことばかりあるわけでなく。
かといって。
嬉しいこととか。
楽しいことばかりってわけでもなく。

まぁ。
歩き続ける。
転がり続けるってのは。
そんなものだからと。
そう思いつつも。

時に。
偶に。
しばしば。
違う空の下で。
違う空気の中で。
違う風を。違う匂いをと。

『カルメン・マキ&OZ』'75年リリース。
ロックに転向したカルメン・マキが率いていたOZの1stアルバム。
その完成度の高いサウンドとマキの圧倒的な歌声。日本のハード・ロックのひとつの完成形です。
寺山修司の天井桟敷出身というマキの背景もあってか。その詩の世界も独特な世界を形成しています。
それもまたOZの、マキの魅力の側面ではあって。その質感が肌に妙に馴染むのはやはり日本語だからかなと。
そう。ハーフであり、当時は外国籍だったマキですが、いやマキだからか。その言葉が一字一句が沁みます。
でも。それよりも。なによりも。その歌声の迫力と説得力と。それを支えるサウンドの存在感が凄いなと。
特に「私は風」にはいつでも、今でも。その凄まじさと美しさに。言葉を忘れてしまって。
それこそ吹き荒れる風の前に両手を広げて。ひたすらその力に畏怖しながら真正面から受止めてしまうのです。
そのスケールの中で歌われる終りなき旅への焦がれと怖れと。その意志の強さに打ち震えてしまうのです。
今も歌い続けているマキ。いつの日にかその旅の途中の歌を聴きにいけたらなと思っています。

別に。
新しいこととか。
変わったことばかりがあるわけでなく。
かといって。
知っていることや。
変わらないことが嫌なわけでもなく。

まぁ。
歩き続ける。
転がり続けるってのは。
そんなものなんだと。
知ってはいるから。

時に。
偶に。
しばしば。
違う空の下で。
違う空気の中で。
違う風を。違う匂いをと。

でも。
そこにも。
しばしば。
同じ空があり。
同じ空気の中で。
同じ風と。同じ匂いと。

そのことに。
落着いたり。
いらついたり。
ここを思い。
あそこを思い。
ここでも。
あそこでも。

終りなき。
彷徨い。

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2008/08/26 Tue *揺るぎない / Led Zeppelin

20080826foursymbolesmonth


街も。
店も。
人も。
時の流れと無縁ではいられない。
同じ様に見えても。
同じ風を感じても。
同じ匂いを感じても。

あの日とは。
あの時とは。
微かに。
でも確かに。
変わっている。
変わっていく。

『Ⅳ』'71年リリース。
タイトルもバンド名すらジャケットに表記されていないレッド・ツェッペリンの4thアルバム。
北京五輪の閉会式にジミー・ペイジが登場して。なにやらまたぞろ身辺が騒がしくなりそうですが。
昨年の再結成が一夜限りの夢では無いと、必ずやツアーに出てくれるものだと。
そう願ってる、信じてる、妄想してる(?)のは私一人では無い筈だと思っているのですが。
ツェッペリンの何に惹かれるのか、何でそんなに観たいのか、聴きたいのか。
それはもう。ただただ。あの圧倒的な存在感を感じたい、包まれたい、身を任せたいと思うからで。
そう。ペイジ、ロバート・プラント、ジョン・ポール・ジョーンズ、そしてジョン・ボーナム(ボンゾ)が一体となった時の。
その音の、世界の。決して揺らぐことの無い、なにものにも代えられない存在感にいつも打ちのめされるので。
一度でいいから。一夜でいいから。生でと思うのです。まぁ、ボンゾはね・・・まぁ、ジェイソン頑張れと。
そんなツェッペリンの唯一無二の存在感が確立されたのが、やはりこのアルバムかなと。
そしてそれを象徴しているのが「Stairway To Heaven」かなと。静から動へ。そしてまた静へと。
久し振りに爆音で聴きながらその鮮やかさに打ち震えて。最後の一節が、囁きが胸に染入りました。
To Be A Rock And Not To Roll...と。そうだよなぁって。またグラスを煽ってしまったり(苦笑)。

街も。
店も。
人も。
時の流れと無縁ではいられない。
同じ様に見えても。
同じ風を感じても。
同じ匂いを感じても。

それでも。
微かに。
でも確かに。
あの日に。
あの時に。
見えたものが。
感じたものが。
そこにある。

そこに。
想いがあれば。
志があれば。
矜持があれば。
時の流れにも。
なにものにも。
揺らぐことは無い。
そんなものが生まれる。
そんなものを抱きしめられる。

なにがしたい。
なにがほしい。
なにになりたい。

思い出して。
思い新たに。
揺るぎない自分にと・・・

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