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2008/10/17 Fri *素描 / Pete Townshend

20081017scoop


公と私。
表と裏。
建前と本音。
普段は見えない。
普段は見せない。
笑みが浮かぶ。
影が過ぎる。
その。
素顔の一端が。
思いの欠片が。
見えた気がした。

『Scoop』'83年リリース。
前年にザ・フーとしての活動に幕を下ろしたピート・タウンゼンドから届けられた2枚組アルバム。
古くはデヴュー直後から、’80年代に入ってまでのデモ・ヴァージョンから未発表曲が集められています。
弾き語りの正しくデモといったものから、ほぼ完成形に近いヴァージョンまで。そのサウンドの手触りは様々です。
それでいて2枚組のアルバムとしての統一感も感じられて。そこはやはりピートの世界、王国なのです。
ザ・フーとしてのアルバムや楽曲を聴いていても。ギタリストとして、ソングライターとして、プロデューサーとして。
多方面に渡るピートの才能の豊かさは十分に感じられるのですが。言わば素描集であるこのアルバムでは。
その骨格が、素材が剥きだしであるが故か。より一層そのソングライターとしての才能の煌めきに圧倒されます。
誤解を恐れずに言えば。やはりピートこそがザ・フーなのだなと。そんな思いを強くしてしまうのです。
ロジャー・ダルトリーも。ジョン・エントウィッスルも。キース・ムーンも。このピートの世界、王国に。
彩を加え、命を吹き込み、そして叩き壊す役割を演じさせられていたのだなと。勿論誰にでもできることでなく。
ロジャーだからこそ。ジョンだからこそ。そしてキースだからこそ。ピートと共にザ・フー足りえたのですが。
このアルバムの通奏音である。ヒリヒリするような痛みを伴った繊細で傲慢な自意識。
そこに。ザ・フーの、ピートの素顔が垣間見えるのです。あまりにも。あまりにも。ロックな素顔です。
弾き語りによる「Bihind Blue Eyes」の美しさには言葉もありません。この悲しいほどの切なさがロックなのです。

公と私。
表と裏。
建前と本音。
普段は見えない。
普段は見せない。
笑みが浮かぶ。
影が過ぎる。
その。
素顔の一端が。
思いの欠片が。
見えた気がした。

見てよかったのか。
見てはいけなかったのか。
見たかったのか。
見たくなかったのか。
わからない。
わからないけれど。

公だけが。
表だけが。
総てではないことを。
それだけでは語れないことを。
知っているから。
時に。
誰かの素描を。
その世界を。
覗いてみたくなるのです。

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