2009/05/15 Fri *魂焦がして/ Stevie Ray Vaughan & Double Trouble
魂焦がして。
いかに。
策を練ろうと。
準備を整えようと。
術を使おうと。
言葉を尽そうと。
それだけでは。
足りないものがある。
届かないこともある。
いかに。
響かせるか。
動かせるか。
語らせるか。
その気にさせるか。
魂焦がして。
『Soul To Soul』'85年リリース。
キーボード奏者を加えて4人編成となったスティーヴィ・レイ・ヴォーン&ダブル・トラブルの3rdアルバム。
しかし。今更ながら。レイ・ヴォーンのギターはなんていい音で鳴るんだろうと。しみじみと。
冒頭を飾るインスト「Say What」からして。太くて伸びやかなその音に、そのフレーズにもっていかれます。
インストなのですが。アルバム・タイトルが掛け声の様に繰返されて。その意気込みも伝わってきます。
歌ものではスロー・ブルース「Ain't Gone 'N' Give Up Love」ではギターは泣くし、ヴォーカルは気だるいし。
カヴァーの「Come On(PartⅢ)」ではギターは奔放に豪快に暴れまくるし、ヴォーカルも荒っぽくて。
そのどちらもがレイ・ヴォーンの魅力です。そうそう。ギターだけでなくヴォーカルもね、味があっていいなと。
この年の1月には最初で最後となった来日公演もあって。ジャケットのお守りはその時に買ったのかなとか。
実はアルコールとドラッグでボロボロだったらしい当時のレイ・ヴォーン。神にも縋りたい心境だったか。
そんな苦しみもまた人間臭くて。その苦しみまでも描いてみせたまさに魂のブルースがここにあるのかなと。
だから。今でも。この身に。この胸に。突き刺さるんだろうなと思うのです。魂焦がしてるからこそね。
魂焦がして。
いかに。
思い込んでも。
信じようとしても。
演じてみても。
語りかけてみても。
それだけでは。
どうにもならないものがある。
どうしようもならないものがある。
いかに。
響いてくるか。
動きだせるか。
語ることができるか。
その気になるか。
魂焦がして。
じれったい。
もやもやしてる。
何に?誰に?
自分の魂が。
燃えてこない。
まだここにいないんだよな・・・
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