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2009/10/30 Fri *爪を隠さず / 忌野清志郎

20091030razorsharp


時には。
思わせないと。
感じさせないと。
匂わせとかないと。

こいつは。
切れるかも。
出来るかも。
もしかしたら。
凄いかも。
とか。

敵にはしたくないな。
見方にしときたいな。
だから。
縛りつけたりしないで。
自由にさせといたほうがいいな。
とか。

だから。
爪を隠さずに。
傷の一つや二つ。
つけてみたり。
残してみたり。

『Razor Sharp』'87年リリース。
RCサクセションでのロンドン録音の筈がメンバーの反対にあって急遽単身で渡英した忌野清志郎。
ブロックヘッズのメンバーや元クラッシュのトッパー・ヒードンらと制作された初めてのソロ・アルバム。
コーラスでブロックヘッズの親玉イアン・デューリーや、ホワイト・ファンク・バンドのココモも参加しています。
何が凄いって。あのブロックヘッズですから。太いし、跳ねるし、タイトだし。それでいていい塩梅でルーズだし。
特にベースのノーマン・ワット・ロイ。この人のベースがバンド全体を支えて、弾けて。実にカッコ良いのです。
(ウィルコ・ジョンソンのツアーで何度も生で体感しましたが、本当にこのノーマンのベースには痺れます)
そしてそんなメンバーを相手にして。一歩も退かずにどころか二歩も三歩も前に出て引っ張っていく清志郎。
ここまで溌剌と伸びやかに。そして毒気と諧謔を溢れさせながら艶やかに歌う、清志郎がやっぱり最高です。
収められたナンバーは殆どRC用だったのでしょうが。正直、当時のRCではここまでのアルバムになったかなと。
リーダーのいないバンドだったRC。その仲の良さ、居心地の良さがRCならではの世界を生んでいたのですが。
このアルバム制作時に、メンバーの強烈な自己主張や積極的なやりとり等に刺激を受けたらしい清志郎。
自らの中に眠らせていた何かが目覚めたかなと。こんなのもあり、これでいいんだって楽しさに溢れています。
爪を隠さずに。爪を剥きだしに。振り切った時の清志郎の凄さ、素晴しさを久々に見せつけたアルバムなのです。
このアルバムとツアーが無かったら『Covers』もタイマーズも。そして『KING』も無かったかなとか。
そうそう。当時深夜の島田紳助の番組で、CDの音質を批判してレコードが良いですよとか言いながら。
このアルバムのCDを宣伝して紳助に突っ込まれて苦笑いしていた清志郎の姿を今でも憶えています。
ボス、俺はちゃんとレコードも、CDも両方買いましたよ。やっぱりレコードの方がボスの声は温かいかなぁ。

時には。
ハッキリと。
しっかりと。
見せつけとかないと。

こいつは。
切れるぞと。
出来るぞと。
やっぱり。
凄いんだな。
とか。

絶対に敵対はしたくないな。
見方にしても一目必要だな。
だから。
総て強制したりしないで。
ある程度任せといた方がいいな。
とか。

だから。
爪を隠さずに。
傷の一つや二つ。
つけてみたり。
残してみたり。

傷つけすぎるのもよくないけど。
舐められたらおしまいだから。
甘く見られたらおしまいだから。
寝たふりしながら。
半眼で。
時には目覚めて。
爪を剥きだし。
一撃お見舞いしてやろう!

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