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2009/12/20 Sun *徒なれど婀娜なり / Marianne Faithfull

20091220astearsgoby


艶やかに。
華やかに。
賑やかに。

咲き誇り。
咲き乱れ。
踊り歌い。

喧騒と悦楽に。
身を委ね。
称賛と喝采を。
身に浴びて。
羨望と嫉妬に。
身を包まれて。

艶やかなれど。
華やかなれど。
賑やかなれど。

虚ろで。
儚くて。
残酷で。

婀娜なれど徒なり。

『As Tears Go By』'81年リリース。
タイトル曲を始めとした'60年代のヒット曲や代表曲を収録したマリアンヌ・フェイスフルの編集アルバム。
(既にリリースされていた他の編集アルバムと差別化を図るためか未発表曲も2曲収録されています)
真紅のレザー・ジャケットと黒いレザー・パンツに身を包んだその姿が強烈な印象を残しますが。
その表情に宿る、一つの時代を生き抜き、生き残ってしまった・・・そんな穏かな凄味がまたなんとも言えません。
貴族の血を引き、上流階級の貴婦人としてその一生を終えることも可能であったはずのマリアンヌですが。
ご存知の様にストーンズ一派と関わりを持つことになってしまったが為に波乱万丈、流転の人生を歩むことに。
尤も。実際はストーンズのメンバー全員と“試して”からミックとつきあうことにしたなんて話もあって。
唯の綺麗で可愛いだけの、世間知らずのお嬢さんだった訳では無かった要ですが。
何にしろ。タイトル曲や『Rock And Roll Circus』でも歌っていた「Something Better」なんてのは。
今聴いても。なんとも。そのお嬢様、アイドル然とした可憐で少し悲しげな歌声に胸が、こう痛んだりして。
それが。共作者としてクレジットもされている「Sister Morphine」になると。得も言われぬ凄味が宿っていて。
またその凄味のある歌声には妖艶な色気が、婀娜が感じられて。なんとも胸が騒いだりもするのです。
僅か数年のあの時代、激動のスウィンギング・ロンドンを駆け抜けた・・・翻弄された軌跡が見えるようです。
ハッキリ言ってしまえば徒花であった'60年代のマリアンヌ。しかしながらやはりその美しさと存在感。
只者ではなくて。短くも強く、そして妖しく、やはり華やかに。咲き誇った婀娜のある花であったと思うのです。

虚ろで。
儚くて。
残酷で。

咲き誇り。
咲き乱れ。
踊り歌い。

喧騒と悦楽に。
身を委ね。
称賛と喝采を。
身に浴びて。
羨望と嫉妬に。
身を包まれて。

一瞬なれば。
夢幻なれば。
さればこそ。

艶やかに。
華やかに。
賑やかに。

徒なれど婀娜なり。

艶やかで華やかで賑やかで。
故に。
虚ろで儚くて残酷で。
その夢幻に。
その事実に。
心惑わされ、心震える。

たかが徒花。
されど婀娜のある花。
例えば。
ロートレックの描く踊り子や娼婦達に。
惹かれて止まないのです。

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