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2010/01/14 Thu *職人気質 / Jeff Beck

20100114blowbyblowuk


ドライバーで。
螺子を回して。緩めて。
ナットが外れたら。
そっと螺子を抜いて。
ワッシャーも無くさない様に。

針を傷つけない様に。
慎重に。慎重に。
後はこのリード線を。
外せばいいんだな。
うん。なんだ。固いな。

どれ。うん。う~ん。
力を込めて。気を配って。
指先に注意して。
繊細な作業に少し緊張。
よし抜けた。

さて。次は・・・

『Blow By Blow』'75年リリース。
ギター・インスト3部作の最初の1枚となったジェフ・ベックのアルバム。
この英国オリジナル盤の裏ジャケットではタイトルが決まっていなかったのか。
曲目の記載がA面2曲目の「She's A Woman」から始まっていたりします。
またこのアルバムの邦題『ギター殺人者の凱旋』ってのが迷邦題としてかって有名でしたが。
実はこの裏ジャケットと同じ写真を使ったアルバムの広告がビルボードなどに載っていて。
そこに《The Return Of The Axe Murderer》ってキャッチがついていてそれを訳しただけだった様です。
さて。その内容は今更多くを語るまでも無い。ベックのギターの艶やかさが堪能できる名作です。
ファンキーでソウルっぽくもあるそのギターとサウンドからして。第2期ジェフ・ベック・グループの流れにあるかと。
その第2期のメンバーでもあったマックス・ミドルトンの柔らかなキーボードの響きも心地良くて。
故にベックにしては優しいギターが印象的で。そうジャズの香りや、時にはクラシカルにさえ感じられますが。
その実。その中低域で豊に伸びるベックのギターの音色はやはりブリティシュ・ロックそのものではないかと。
特に英国オリジナル盤を。ちょっと手間をかけて少しましなカートリッジで聴くと特にその“感じ”が解るのです。
それにしても。このアルバムでまた一つ新たなアプローチやサウンドを生み出してしまったベック。
アルバム2枚でバンドを解散させる、方向性を変える・・・等と散々言われていましたが。
それもまた頑固でありながら。常にギターの新たな可能性に挑み、その為なら手間を惜しまない。
そんなベックの職人気質が最高の形で発揮されているアルバムです。自動車整備とかも大好きなベックですし。

リード線を選り分けて。
赤が右上で。青は左下ね。
グッと差し込んで。しっかりと。
緑と白も差し込んで。繋いで。
配線はこれで完了っと。

針を傷つけない様に。
慎重に。慎重に。
螺子にワッシャーを通して。
ヘッドシェルに取り付けよう。
ナットを回してしっかり固定して。

アンチスケーティングを0にして。
アームの水平バランスを取ったら。
針圧を調整して。
ちゃんと確認して。目盛を合わせて。
アンチスケーティングも合わせて。

さて。では・・・

針を落とす。
豊な音が流れ出す。溢れ出す。

少しだけどいい音で。
そんなことには。
ちょっと手間をかけて。
手間を惜しまずに。
そんなことには。
そんなことにだけ。
職人気質。

いい音するんだ。本当に。

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