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2010年1月

2010/01/26 Tue *たかが、されど / The Rolling Stones

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たかが。
されど。

そこが問題だったりする。
それだけが問題だったりする。

行くか。戻るか。
進むか。退くか。
戦うか。やり過ごすか。
挑むか。呑み込むか。

意固地になる気も。
拘り続ける気も。
説を押し通す気も。

たかがではあるので。

共に進むと言うのなら。
共にやると言うのなら。
共に創ると言うのなら。

譲りもすり。抑えもするし。

されどでもあるわけで。

『It's Only Rock'N Roll』'74年りリース。
たかがロックン・ロール、されどロックン・ロール。
そのタイトルがその姿勢、その生き様を象徴することとなったローリング・ストーンズのアルバム。
そのタイトル・ナンバーは未だメンバーではなかったロン・ウッドのソロ・アルバムのセッションで生まれて。
ロンだけでなく、ウィリー・ウィークスとかケニー・ジョーンズも参加しているのだとか。
後のロンのストーンズ加入はこの頃から運命づけられていたのかもなんて思ったりもして。
さて。そのタイトル・ナンバー、そしてアルバムそのものが昔はいまひとつしっくりこなかったりして。
なんたってアップ・テンポの疾走感溢れる激しいストーンズこそがロックン・ロールなんだよなと思っていたりもして。
それがある日。そう突然。このアルバムの、このミディアム・テンポな乗りのストーンズが心地よくなって。
この少し緩く、そして腰の据わったグルーヴにもストーンズならではの、ストーンズのロックン・ロールがあるんだと。
解ったと言うよりは感じたと言うのか。そうなるとこのタイトルに込められたものにまた痺れたりして。
レゲエなナンバーがあったり、フィリー・ソウルやニュー・ソウルなナンバーもあったりと表情も豊かで。
その中でも「Time Waits For No One」におけるミック・テイラーの叙情溢れだすギター・ソロに。
このアルバムを最後にストーンズを去ったテイラーのあまりに鮮やかな引き際にやはり心惹かれるのですが。
この裏ジャケの様に。そのテイラーを含めて。ストーンズは一つの時代の舞台から去り。
また新たな時代にと向かったのです。その引き際にもやはり、たかが、されどの気概を感じたりもするのです。

たかが。
されど。

そこが問題だったりする。
それだけが問題だったりする。

行くか。戻るか。
進むか。退くか。
戦うか。やり過ごすか。
挑むか。呑み込むか。

意固地になる気も。
拘り続ける気も。
説を押し通す気も。

たかがではあるので。

共に進むと言うのなら。
共にやると言うのなら。
共に創ると言うのなら。

譲りもすり。抑えもするし。

されどでもあるわけで。

捻じ曲げられるのなら。
押しつけられるのなら。
抑え込もうとするのなら。
何よりも。
共にでないのであれば。

たかがなのに。
それを認めないのであれば。

されどを貫いて。
されどを貫き通して。
そんな。
引き際もあってもいいかな。

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2010/01/24 Sun *君が望むなら / The Rolling Stones

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望むなら。

本気で望むなら。
頑張れば。手を伸ばせば。
捨てなければ。諦めなければ。
必ず手にすることができる。
必ず辿り着ける。

まぁ。
そんなのは。
奇麗事で。
絵空事で。
そうそう。
うまくはいかないよと。
そうそう。
甘くは無いんだよと。

信じるもんか。
騙されるもんか。

望んだところでさ。
どうにもならないこともあるさって。

そうなんだけど。

『Got Live If You Want It!』'66年リリース。
英国で'65年にリリースされたEP盤と同名のローリング・ストーンズの初めてのライブ・アルバム。
(タイトルはスリム・ハーポの「Got Love If You Want It」の捩りでしょうか)
当時は英国ではリリースされず。後に編集アルバム『Gimme Shelter』に6曲だけ収録されたりしました。
'66年の英国ツアー中のロイヤル・アルバート・ホールでのライブを収録したと裏ジャケットにもあるのですが。
実際は同じツアーのニュー・キャッスルやブリストルでのライブからのテイクを中心に編集されています。
しかも「I've Been Loving You Too Long」や「Fortune Teller」はスタジオ・テイクに歓声を被せた疑似ライブです。
他のテイクも特にミックのヴォーカルを中心にかなりオーヴァー・ダヴィングが施されている様でもあります。
それでも。この荒々しい、殆ど勢いだけみたいなライブこそ。若き日のパンクなストーンズの存在証明なのです。
ハッキリ言って。上手くも無く、纏まりにも欠けますが。熱気がスピーカーを突き破りそうなその迫力。
この迫力を、その生々しさを感じられるだけで価値のあるアルバムなのです。他には何もいらないのです。
このアルバムの「Get Off Of My Cloud」なんてその畳み掛ける性急さが堪らなく大好きです。カッコ良すぎだね。
ところで。何故かリリースされる度に微妙な編集があったり、時には異なったマスターが使われているのですが。
やはり。この米国オリジナル盤の、しかもモノラル盤が音の塊がぶっ飛んでくる如きで一番いいかなと思います。

望むなら。

本気で望むなら。
頑張れば。手を伸ばせば。
捨てなければ。諦めなければ。
必ず手にすることができる。
必ず辿り着ける。

まぁ。
そうは言っても。
頑張っても。
手を伸ばしても。
必ずしも。
うまくはいかないよと。
そんなに。
甘くは無いんだよと。

騙されたと思っても。
信じてはみたいけれど。

望んだところでさ。
どうにもならないこともあったしさって。

そうなんだけど。

でも。でも。
いまここにいて。
こうしていられて。
そんなに。
頑張らなかったし。
手を伸ばさなかったし。
そりゃ。
いつも。どこかで。
捨ててはいなかったし。
諦めてもいなかったし。
望んではいたし。

それでも。
それだけで。
いまこの一日が。
いまこの夜が。
いまこのひと時が。
あって。
ささやかだけれど。
かけがえがなかったりする。

それって。
もしかして。
もしかしてなのかもと。

望んだのは。
他の誰でもない。
自分でしかないのだしね。

そんなものかな。
それもいいかな。

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2010/01/21 Thu *とばっちり / The Rolling Stones

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本音を言えば。
ハッキリ言えば。
ぶっちゃけ。

こいつは。
とばっちり。
どう考えても。
あずかり知らぬことの。
あずかり知らないところでの。
なんやかやの。
とばっちり。

だよな。
どう考えても。
なんとも馬鹿らしくて。
怒りを通り越して。
笑っちまうけど。
波紋が広がって。
余波を被って。
とばっちり。

『Aftermath』'66年リリース。
初めて全編をジャガー=リチャードによるオリジナルで固めたローリング・ストーンズのアルバム。
英国での4thアルバムとなるこのアルバム、それまでのR&Bやブルースへの拘りはそのまま感じさせつつ。
そこに多彩な表情を加えることで音楽的な広がりを求め始めた最初のアルバムとも考えられます。
全曲がロスのRCAスタジオで録音されていて。初めからアルバム制作を想定してじっくり取組んだのだろうと。
ここらの展開にはやはりビートルズへの意識と言うか、影響が色濃く感じられたりもするのですが。
何だかモータウンっぽいナンバーもあったり、ビーチ・ボーイズかと思わせるナンバーもあったりで。
やや散漫、とっちらかった印象もあるのですが。いろいろやってみたかったんだろうなと微笑ましくもあったり。
「Lady Jane」なんてリリカルなナンバーも、この時期のストーンズならではの美しさがあっていいなと。
その「Lady Jane」で印象的なダルシマーを弾いているブライアン・ジョーンズですが。
「Under My Thumb」や「Out OF Time」でもマリンバを奏でています。その才能が輝いてはいるのですが。
何だか彩り担当になってしまった感もあって。バンド内の主導権争いの余波(Aftermath)を感じたりもします。
で。一番印象に残るのが11分を超える長尺のブルース・ナンバー「Goin' Home」だったりもして。
セッションしてるうちに熱が入りすぎたと言う、そのスタジオの様子を想像しつつ。
そうだよな。早く家へ帰りたいよななんて。頭の中で延々と流れていたりするのです・・・

本音で言えば。
恐れずに言えば。
ぶっちゃけ。

こいつは。
とばっちり。
どう考えても。
予想だにし得ない。
卓袱台返しの。
唖然呆然の。
とばっちり。

ですよね。
そう思いますよね。
なんとも下らなくて。
怒りを通り越して。
呆れちゃいますよね。
波紋が広がって。
余波を被って。
とばっちり。

とばっちり。

まぁ、いいけどさ。
まぁ、仕方ないけどさ。

あぁ、早く家に帰りたい!

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2010/01/19 Tue *誰が為に / Lynyrd Skynyrd

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誰が為に。

誰が為に。
働いてるかって。
そりゃお客様の為で。
それで会社の為で。
それ以外に何があるって言うんですか。

なんてね。
誰が為にって。
そんなもの。
自分の為に決まってるだろう。
自分が何かを得られるか。
自分が何かを学べるか。
自分がちゃんと見返りを得られるか。
何よりも。
自分が楽しんでいられるか。

それだけ。
本当にそれだけで。
お客様も。
会社も。
知ったことじゃないって。

そうだったんだけど。
否、今でもそうではあるのだけれど。

『Second Helping』'74年リリース。
そのタイトルが示す通りのレーナード・スキナードの2ndアルバム。
前作同様に制作はアル・クーパーで、そのタフでラフな雰囲気も前作に通じるものがありますが。
メンバーもそのプロダクションやレコーディングにも馴れたか、腰が据わって、更に洗練された感じもあります。
A面頭の「Sweet Home Alabama」からそのルーズでいてキャッチーなR&Rが炸裂していて。
サザン・ロックでありながら、きっちりとそのメロディーでも勝負できたレーナード・スキナードの。
その口ずさめる曲の多い、親しみ易さでは群を抜いていたその魅力を改めてしみじみと感じたりもするのです。
そもそもそのバンド名がメンバーの通っていたハイ・スクールの教師の名前を捩ってつけられていたり。
ニール・ヤングの「Southern Man」へのアンサー・ソングとして知られる「Sweet Home~」にしても。
痛烈な反論を浴びせている様で。実は素直に思いを吐露しただけで。メンバーはヤングが好きだったりとかして。
そんなどこかとぼけたと言うか、おおらかと言うか。ある種の軽さを身に纏っているのもいいなと思うのですが。
「Workin' For MCA」なんて所属しているレコード会社に忠誠を誓う本気かどうか解らない曲まであったりして。
なんだかんだで。結局笑い飛ばしてしまう、楽しんでしまう。このしたたかさがカッコ良いんだよなと。
突っかかってみたり、持ち上げてみたり。その総てが実は冗談だったり、皮肉だったりもするのですが。
全部ひっくるめて。どうってこと無いよと、豪快に軽快にロックしてみせるレーナード・スキナードなのです。

誰が為に。

誰が為に。
働いてるかって。
そりゃ自分の為で。
それでしかなくて。
それ以外に何があるって言うんですか。

だからね。
誰が為にって。
そんなもの。
自分の為に決まってるから。
自分が得たものを失わない様に。
自分が学んだものを生かせる様に。
自分が見合った見返りを得られる様に。
何よりも。
自分が楽しんでいられる様に。

それだけ。
本当にそれだけの為に。
お客様も。
会社も。
使えるものは使ってしまおうと。

そうだったんだけど。
否、今でもそうではあるのだけれど。

そうなんだけど。
間違いなくそうではあるのだけれど。

動いてくれる。
受止めてくれる。
信じていてくれる。
その言葉。
その行動。

誰が為に。

少しは。
偶には。
お客様の為。
会社の為。
冗談でも皮肉でもなく。
そんなふうに思える一瞬があっても悪くはないかな。

否、勿論。
総ては自分の為なんだけどね。
少しはね。
偶にはね。

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2010/01/18 Mon *夢で逢えたら / Gene Simmons

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夢で逢えたら。

もし。
夢で逢えたら。
仲良くなれるのか。
そりが合わないままなのか。
話が通じるのか。
取り付く島も無いのか。

そもそも。
夢で語られる。
夢の中で語られる。
その話は。
いい話なのか。
悪い話なのか。

夢で逢えたら。

『Gene Simmons』'78年リリース。
『Alive Ⅱ』『Double Platinaum』とライブ・アルバム、ベスト・アルバムでその活動に一区切りをつけたキッス。
次は如何なる手を打ってくるかと思ったら、何とメンバー4人のソロ・アルバムが同時リリースされました。
当時は単なる息抜きを兼ねた話題作りとしか思っていなかったのですが。その裏にメンバー間の確執があって。
特にエース・フレーリーとピーター・クリスが溜め込んでいた不満のガス抜きの意味合いが強かったとのこと。
それ故か。ポール・スタンレーのソロ・アルバムなんて。まんまキッスそのものだったりしたりもしました。
で、ジーン・シモンズですが。そこは稀代の策士にして商売人。そして超一流の芸人であるジーンですので。
これ幸いとばかりに、ここぞとばかりに。思いっきり楽しんで、そして思いっきり楽しませてくれています。
ジョー・ペリーやリック・ニールセンを始めとして。シェールとかドナ・サマーとかジャニス・イアンとか総動員で。
何でも、ビートルズの4人にも参加を依頼したとか。そんな如何にもジーンな見え透いた宣伝行為も痛快で。
ストリングスや女性コーラスまで配したキラキラと輝くザッッ・エンターテイメントなアルバムになっています。
何の衒いも無く。キッスの「See You In Your Dreams」をスウィートにセルフ・カヴァーしてみせて。続いてあの。
ディズニーの「When You Wish Upon A Star」を歌い上げて大団円とするあたり、見事の一言に尽きるのです。

夢で逢えたら。

もし。
夢で逢えたら。
笑みを交わすことは出来るのか。
手を差し伸べることは出来るのか。
その手は握り返されるのか。
その笑顔は凍りついてはいないのか。

そもそも。
夢で語られる。
夢の中で語られる。
その話は。
前を向いているのか。
後ろしか向いていないのか。

夢で逢えたら。

夢で逢えても。
本音も。答えも。
何よりも。
真実は。そのところは。
語られはしないだろう。
ならば。それならば。

夢は夢として。
星に願いでもかけながら。
何はともあれ眠ってしまおう。

夢で逢えたら・・・
逢えなくてもいいかな(苦笑)。

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2010/01/17 Sun *迷い道くねくね / Rod Stewart

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暮れなずむ。
夜の帳が下りてくる。
そんな街角を。
いつもとは。
異なる道で。
いつもより。
少し遠くまで。
ふらふらと。
散歩に出かけよう。

どっち。
あっちかな。
まぁ、歩いてみますか。
この道でいいのかな。
あの辺りで路地に入ってみようか。
未だ早い気もするけど。
でも、あの坂を上っていけば。
その途中で右に曲がればいいかな。
いきますか。
いきましょう。

大きな家が多いね。
あそこはお寺かな。
ここで曲がってみようか。
行き止まりでなきゃいいけど。
ここは・・・学校だね。
通り抜けは・・・出来そうも無いね。
どうしますか。
どうしよう。
回ってみましょうか。

迷い道くねくね。

『Gasoline Alley』'70年リリース。
フェイセズ在籍中にリリースされたロッド・スチュワートの2枚目のソロ・アルバム。
石畳の路面が描かれた米国盤のジャケットも味わいがありましたが。やはりこの英国盤のジャケットかなと。
英国の何処かの街角の。その路地の裏道の。そこに漂う空気を見事に捉えたキーフの代表作のひとつです。
そしてそのジャケットに包まれた中身も。まさにその路地や裏道の空気を感じさせるものになっているのです。
ロン・ウッドやイアン・マクレガンも含むメンバーが奏でる時に泥臭く、時に哀愁漂うシンプルなサウンドをバックに。
時に熱く、時に切なく。魂を込て歌い上げる、その歌声からはその路地や裏道の息遣いすら聞こえてきます。
後の大西洋を渡ったワーナー時代に比べると確かに完成度は低く、華やかさには欠けるのですが。
そのザラザラとした手触り、肌触りとでも言うべきものに。そして表通りではなく裏通りを歩いているからこそ。
歌えるもの、聴こえてくるもの。例えば冬の夕闇の中に漂う漠然とした不安だったり、街の灯りの温かさだったり。
そんなものと真摯に向き合い。歌っている、聴かせてくれるロッドがここにいるのです。そこに惹かれるのです。
'70年代後半からのロッドを見ていると。このアルバムでのロッドは道半ばで迷っていたのかも知れませんが。
迷っているからこその、吹っ切れていないからこその。その思いの熱さ、深さがいいなと、そう思うのです。
そして。そんなロッドの歌声を、思いが。冬の散歩道、夜空の向こうから聴こえてきたりするのです。

暮れ落ちて。
夜の帳に包まれて。
そんな街角で。
いつもとは。
異なる道で。
いつもより。
少し遠く離れて。
ふらふらと。
散歩を続けよう。

どっち。
あっちかな。
じゃぁ、訊いてみようか。
この道はどこへ繋がってますか。
あそこを左に曲がればいいんですね。
遠回りしちゃったかな。
でも、あの坂を下ってしまえば。
あの大きな通りに出れそうだよね。
いこうか。
いってみようよ。

色んなお店があるね。
あそこはケーキ屋さんかな。
この裏道に入ってみようか。
あの通りに繋がってればいいけどね。
ここが・・・あっ、あの人のお店だね。
灯りついてないね・・・今日はお休みだね。
どうしますか。
お腹空いちゃったね。
何か食べて帰ろうか。
探してみましょうか。
回ってみましょうか。

迷い道くねくね。

冬の散歩道。
夜空の向こうから。
街角から。
路地から。
裏道から。
何かが聞こえてくる夜でした。

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2010/01/16 Sat *わかったこと / Queen

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そんなこと。
考えもしなかった。
そんなこと。
思いもしなかった。

これだ。
これなんだ。
だから。
あれは。それは。
違うだろう。
関係ないだろう。

それでいい。
それでいいんだって。
そう。
考えてた。
そう。
思ってた。

そんな日々を。
そんな時間を。
振り返るつもりも。
悔いるつもりも。
さらさら無いけれど。

変わることも。
あると。
聴こえてくるもの。
見えてくるもの。
変わっていくもの。
そんなものも。
そんなことも。
あるのだと。

『Hot Space』'82年リリース。
あまりと言えば、あまりにチープと言うか、場末なジャケットにひいてしまうクイーンのアルバム。
いや、いくらなんでも。これまでのアルバムと比較した場合にですが。これは違うんじゃないかと。
(『Flash Gordon』も如何なものかとは思いましたが。あれはまぁ、サントラ盤でしたからね)
で、針を落としてみたら。シンセだし、打ち込みだし、大仰なホーンだし・・・クイーンじゃないじゃんって。
いや、正直。当時クイーンに求めていたものとあまりに違いすぎて。殆ど聴かなくなってしまったのですが。
いや、何処までいっても。やっぱりクイーンはブリティッシュ・ロックの匂いを身に纏ってなきゃってね。
勿論、ジョン・レノンの死に示唆されたナンバーや捧げられたナンバーもあるにはあったんですけど。
とにかく。当時はロックはロックでなきゃ駄目だと。ソウルやファンクなんてまだまだ未知の領域でもあったので。
それが。それが。うん十年。その間に一端にソウルやファンクも聴く様になったりもして。
それも例えばアヴェレージ・ホワイト・バンドとかココモとか。所謂ホワイト・ファンクに嵌ったりもして。
そんな歳月を通り越した後で、その耳で。このアルバムに偶々針を落としたら・・・悪くないじゃないって。
クイーンならではのファンク、スウィートなソウルもありだなって。まぁ、勝手と言えば勝手な話ですが。
それまで聴こえなかったものが聴こえてくる、そしてわかることもあるのだと。まぁ、そんなところでしょうか。
それにしても。このジャケットだけは。今でもいただけないよなとの思いは変わらないんですけどね。

そんなこと。
考えもしなかった。
そんなこと。
思いもしなかった。

これだけ。
これだけなんだ。
だから。
あれは。それは。
いらないだろう。
縁も無いだろう。

それがどうした。
それで構わないって。
そう。
信じてた。
そう。
思い込んでた。

そんな自分を。
そんな歳月を。
振り返るつもりも。
悔いるつもりも。
さらさら無いけれど。

変わることも。
あると。
聴こえてくるもの。
見えてくるもの。
変わっていくもの。
そんなものも。
そんなことも。
あるのだと。

いま。
ここにいて。
ここにいられて。
受止めてくれる。
包んでくれる。
人がいて。
覘いてみたくなる。
触れてみたくなる。
場所があって。
空気があって。

それも。
悪くはないなって。
それも。
いいじゃないって。
それが。
無きゃ駄目じゃないって。

いま。
わかること。
わかったこと。
それは。
かけがえが無いのだと。

それでも。
変わらないものもあるけどね・・・

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2010/01/14 Thu *職人気質 / Jeff Beck

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ドライバーで。
螺子を回して。緩めて。
ナットが外れたら。
そっと螺子を抜いて。
ワッシャーも無くさない様に。

針を傷つけない様に。
慎重に。慎重に。
後はこのリード線を。
外せばいいんだな。
うん。なんだ。固いな。

どれ。うん。う~ん。
力を込めて。気を配って。
指先に注意して。
繊細な作業に少し緊張。
よし抜けた。

さて。次は・・・

『Blow By Blow』'75年リリース。
ギター・インスト3部作の最初の1枚となったジェフ・ベックのアルバム。
この英国オリジナル盤の裏ジャケットではタイトルが決まっていなかったのか。
曲目の記載がA面2曲目の「She's A Woman」から始まっていたりします。
またこのアルバムの邦題『ギター殺人者の凱旋』ってのが迷邦題としてかって有名でしたが。
実はこの裏ジャケットと同じ写真を使ったアルバムの広告がビルボードなどに載っていて。
そこに《The Return Of The Axe Murderer》ってキャッチがついていてそれを訳しただけだった様です。
さて。その内容は今更多くを語るまでも無い。ベックのギターの艶やかさが堪能できる名作です。
ファンキーでソウルっぽくもあるそのギターとサウンドからして。第2期ジェフ・ベック・グループの流れにあるかと。
その第2期のメンバーでもあったマックス・ミドルトンの柔らかなキーボードの響きも心地良くて。
故にベックにしては優しいギターが印象的で。そうジャズの香りや、時にはクラシカルにさえ感じられますが。
その実。その中低域で豊に伸びるベックのギターの音色はやはりブリティシュ・ロックそのものではないかと。
特に英国オリジナル盤を。ちょっと手間をかけて少しましなカートリッジで聴くと特にその“感じ”が解るのです。
それにしても。このアルバムでまた一つ新たなアプローチやサウンドを生み出してしまったベック。
アルバム2枚でバンドを解散させる、方向性を変える・・・等と散々言われていましたが。
それもまた頑固でありながら。常にギターの新たな可能性に挑み、その為なら手間を惜しまない。
そんなベックの職人気質が最高の形で発揮されているアルバムです。自動車整備とかも大好きなベックですし。

リード線を選り分けて。
赤が右上で。青は左下ね。
グッと差し込んで。しっかりと。
緑と白も差し込んで。繋いで。
配線はこれで完了っと。

針を傷つけない様に。
慎重に。慎重に。
螺子にワッシャーを通して。
ヘッドシェルに取り付けよう。
ナットを回してしっかり固定して。

アンチスケーティングを0にして。
アームの水平バランスを取ったら。
針圧を調整して。
ちゃんと確認して。目盛を合わせて。
アンチスケーティングも合わせて。

さて。では・・・

針を落とす。
豊な音が流れ出す。溢れ出す。

少しだけどいい音で。
そんなことには。
ちょっと手間をかけて。
手間を惜しまずに。
そんなことには。
そんなことにだけ。
職人気質。

いい音するんだ。本当に。

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2010/01/13 Wed *包まれる、囲まれる / The Who

20100113bbc


あっちを見ても。
こっちを見ても。

おや。
あれ。

あそこにも。
こっちにも。

着実に。
確実に。
一歩一歩。
増殖中なのである。

最近は。
自分だけでなく。
相方もね。
気に入ったらしく。

包まれる。
囲まれる。

『BBC Sessions』'00年リリース。
ユニオンジャックに包まれたメンバーの姿がカッコ良すぎるザ・フーのBBC音源を収録した2枚組アルバム。
アナログ盤はインナースリーブにもモッズなメンバーの写真がフューチャーされていて。
更には2枚のレコードのレーベルにもユニオンジャックがあしらわれていると言う、この上ないブツだったりします。
デビューした'65年から'73年までにBBCに残された音源から26曲が選ばれていて。
その殆どがスタジオ・ライブに近かったBBC音源ならではの生々しさに溢れていて。フーの素晴しさが。
そのライブ・バンドとしての底力が。ブリティッシュ・ビートからハード・ロックへと進化していく様が。
ものの見事に捉えられているのです。正直ロジャー・ダルトリーのヴォーカルは時折頼りなくはなるのですが。
ピート・タウンゼンド、キース・ムーン、ジョン・エントウィッスル・・・この3人が生み出すサウンドは何とも。
ラジオやTV収録で。時代が時代だけに機材の制約もあったろうに。それでこの迫力ですから。
ほんと。ジャケットなどのデザインのセンスの良さとも相俟って、実に魅力的なアルバムなのです。
なのですが。故に詮無い事と知りながら。この時代の、4人組のフーを観たかったなって。改めて。しみじみとね。

あれにもついてる。
こっちにもついてる。

ほら。
どう。

あそこでも。
こっちでも。

派手に。
可愛らしく。
さり気なく。
自己主張しているのである。

最近は。
街でも流行らしいけど。
我家は。
年季も違うからね。

包まれる。
囲まれる。

好きだね。
大好きだね。
いいね。
いいよね。
やっぱり。
ロックが一番似合うのは。
この旗なんだよね。

ユニオンジャック。
まだまだ増えてます。

包まれる。
囲まれる。

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2010/01/10 Sun *明けないんだよね / 沢田研二

20100110julielive


深夜の街角を。
凍えながら。
真夜中の散歩へ。

いつもの扉を開けて。
いつもの挨拶を交わして。
いつもの一杯を。

ボトルが歌って。
グラスが鳴いて。
口の中に広がって。
喉を通って。

あぁ、この香り。
あぁ、この味わい。
この店で。
このカウンターで。
ジャックを飲んで。
あぁ、これでやっと。
年が明けたかなって。

そう。いつもならね。
でも。今年は違うんだ。
まだ。
そう、まだ。
物足りないんだよなぁ。

『Julie Ⅶ The 3rd 沢田研二 リサイタル』'73年リリース。
同年10月10日の中野サンプラザでの公演を完全収録した沢田研二、ジュリーの3枚組ライブ・アルバム。
3枚組です。長いです。2時間半以上あります。なかなか針を落とす機会がありません。ありませんが。
一度落としたら。そりゃぁ、もう。ジュリーです。'73年のジュリーです。凄いです。カッコ良すぎです。
「危険なふたり」が大ヒットして。もう乗りに乗っていたジュリーで。キラキラ、ギラギラ輝いています。
当時未だ小学生だったのですが。「危険なふたり」振りをつけて歌ってました。大好きでした。
まさかジュリーがその頃に。こんなカッコ良いロックなライブをやっていたなんて。当然知る由も無く。
ロックそのものの存在を知らなかったのですから。まぁ、如何ともしがたいのですが。ほんと子供だったし。
今更ながら。この頃のジュリーのライブに行きたかった、観たかった、その場にいたかったよと。
映画、《炎の肖像》に使われてるのはこの翌年のライブでしたっけ。このライブの映像って無いのかなとか。
当然「危険なふたり」は歌ってるし。ここ数年のライブで改めて好きになった「気になるお前」も歌ってるし。
ストーンズだけじゃなくて。ジャニス・ジョプリンやデヴィッド・ボウイや。ミッシェル・ポルナレフのカヴァーもあるし。
そして。そして。内田裕也を迎えてのロックン・ロール・メドレーの楽しさ、カッコ良さったら。
なんか微笑ましくもある掛け合いも決まっていて。我家の相方はこれで裕也さんに痺れたそうですが。
インナーのジュリーと裕也さんの写真が。まさに。ただの小僧とただのロックンローラーで。変わってないなと。
ワンズと組むのもいいけれど。また裕也さんとジョイントでもやってくれないかなって。いや、ほんと。
兎にも角にも。早くジュリーのライブが観たいよと。観ないと年が明けないんだよねと。
そんなことを思いながら。岸部おさみ(一徳さん)のベースがまたいいんだよなとか言いながら聴いているのです。

休日の晩御飯。
一杯飲みながら。
レコードに針を落とす。

あの歌声が聴こえてくる。
あの姿を思い浮かべる。
いつもより酔いが早いかな。

ギターが歌って。
ベースが唸って。
歓声が沸き上がって。
変わらぬ歌声が響く。

あぁ、この感じ。
あぁ、この喜び。
あの街で。
あのホールで。
ジュリーを観て。
あぁ、これでやっと。
年が明けたかなって。

そう。いつもならね。
でも。今年は違うんだ。
まだ。
そう、まだ。
正月ライブやってないんだよね。
そう。まだ。
ジュリーを観てないんだ、聴いてないんだ、会ってないんだ。

歌門来福。
観たいな、聴きたいな、会いたいな。
そうしないとね。
年が明けないんだよね(笑)。

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2010/01/09 Sat *映画館へ行こう! / The Beatles

20100109reelmusic


さっさと。
片付して。
仕度して。

いつもより。
いつもの様に。
おめかしして。
お洒落して。

さぁ。
出かけよう。
ちょっと。
気取って。
車を止めたら。
行先を告げるんだ。

映画館へ行って下さい!

『Reel Music』'82年リリース。
タイトル通りに残された5本の映画(映像作品)からのナンバーを集めて編集されたビートルズのアルバム。
日本盤(と米国盤)ではレーベルにもフィルムもリールがデザインされていてなかなかお洒落です。
ブックレトには各作品の粗筋や見所も紹介されていて。なかなか充実したものとなっています。
何故、この時期にこの様なアルバムが企画されたのかは不明ですが。まぁ、便利と言えば便利だったかな。
(日本のロンドン・レコードが早速真似してストーンズの同様のアルバムを編集したりしてましたっけ)
全18曲。特に珍しいナンバーもなければ。曲順も普通に年代順に並べられているだけではありますが。
このアルバムの場合はその企画意図から考えても。その捻りの無さが正解だったのかもしれません。
勿論「A Hard Day's Night」「Help!」「Magical Mystery Tour」「Yellow Submarine」「Let It Be」と。
総ての映画のタイトル・ナンバーは漏れなく収録されていて、総てが1枚で聴けるのが売りだったんでしょうね。
それはともかく。ジャケットの様な5本立てが本当にあったら。一日中映画館に籠っちゃうかもではあります。
DVDもいいですけど。やっぱりね。大きいスクリーンで観たいし、大きい音で聴きたいしね。映画館でね。

さぁさぁ。
受付して。
席を選んで。

いつもより。
いつもの様に。
ウキウキしながら。
暗くなるのを待とう。

さぁ。
もう直ぐだ。
ちゃんと。
携帯は切ったし。
深く腰を沈めて。
足も伸ばしたりしないで。
あっ、始まるよ。

うぉ。
わぁ。
凄い。
いいじゃん。
ハハハッ。
グ、グスン。


映画館へ行こう!

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2010/01/08 Fri *明日になれば / Iveys

20100108iveys_2


もう。
どうにも。
こうにも。

いや。
悪いけど。
悪いとは思うけど。

もう。
今日は。
今週は。
おしまい。
閉店。

いや。
頭も。
体も。
そして心も。
働かないもんね。

いや。
明日になれば。
明日になればなんだけど。
そうなんだけど。
ほら。
明日はね。

『Maybe Tomorrow』'69年リリース。
あのバッドフィンガーの前身として知られるアイビーズの1stにして唯一のアルバム。
リリース直前になって所属していたアップル・レコードの判断で英国でのリリースが見送られてしまって。
米国でもお蔵入り。結局、当時の西ドイツとオランダと。そして日本でのみリリースされました。
アップルがアイビーズを積極的に売ろうとしなかったのは無個性でセールス・ポイントに欠けていたからだとか。
まぁ、確かに。線が細いと言えば細いのですが。この線の細さからくる切なさがアイビーズの。
そしてひいてはバッドフィンガーの最大の魅力だと思っていて。そこに魅せられている自分にとっては。
このアルバムも充分に魅力的なんですけどね。タイトル・ナンバーに滲み出る切なさなんて。もう涙がね。
そう感じたのは自分だけではなかったみたいで。このナンバーは西ドイツやイタリアではヒットしたんですけどね。
英国的、欧州的な哀感に満ちた切ないメロディーで。英国で何故ヒットしなかったのかは不思議なんですが。
他にもいいナンバーが多くて。既に後のバッドフィンガーとしての魅力は充分に感じられるアルバムです。
現に(時間的な制約もあったでしょうが)バッドフィンガーとしての1stアルバムに7曲が再収録されています。
個人的には。ジャケットの屈託の無いメンバーの笑顔にも胸締め付けられて。忘れ難いアルバムでもあります。

もう。
どうしても。
こうしても。

いや。
気になるし。
後ろ髪は引かれるけど。

もう。
今日は。
今夜は。
いいじゃん。
さようなら。

いや。
頭も。
体も。
そして心も。
此処にはいないから。

いや。
明日になれば。
明日になればなんだけど。
そうなんだけど。
ほら。
明日はね。

明日は。
お休みじゃない。
やっと。やっとの。
お休みじゃない。
だから。

明日になれば。
頭も。
体も。
そして心も。
元気になると思うんだ。
元気になるに決まってるんだ。
だから。

今日は。
今夜は。
今週は。
もう。
おしまい。
いいじゃん。

だからさ。
早く。
明日になってくれい(笑)。

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2010/01/07 Thu *磨いて、研いで/ Blackfoot

20100107tomcattin


何を。
今頃。
また。
そんな話を。
何も。
知ろうとせずに。
何も。
解ろうとせずに。

その為の。
ほんの僅かな。
努力もしないで。
ほんの少しの。
共感も見せずに。

そんな話で。
そんな手段で。
そういうことなんだ。
そういうことなら。

面白いじゃない。
隠していたものに。
引っ込めていたものに。
磨きをかけて。
研ぎ澄まして。

『Tomcattin'』'80年リリース。
サザン・ロック・バンドとして、アメリカン・ハード・ロック・バンドとして知られるブラックフット。
ネィティブ・アメリカンの血が流れるリッキー・メドロックが中心として結成されたブラックフット。
そのブラックフットが最も輝いていた時代の動物ジャケット3部作(?)の中核をなす4thアルバムです。
元々レーナード・スキナードとも関係が深くて。フリーが大好きだったらしいメドロックです。
その熱く黒く。そして南部の匂いが漂う歌声と、重心の低い、豪快なバックのサウンドとの相性も抜群で。
ハードに歌い上げ、飛ばしながらも。時に哀感を感じさせるキャッチーなメロディーもあったりして。
胸騒がし、血沸き立たせて、そしてちょっと泣かせてくれる。まさにサザン・ロックないいアルバムなのです。
確かに。知名度も低いし。B級と言えばB級で。今となっては時代遅れなのかもしれませんが。
こんな熱い滾りに、叫びに。身を委ねて噛みつかれるのも、引掻かれてみるのも偶にはいいのではないかと。
後年のあまりにヘヴィ・メタルに触れ過ぎた時代はともかく。この頃のブラックフットは良かったなと思うのです。

何を。
今更。
また。
そんな話が。
何も。
変わっていないのか。
何も。
進んではいないのか。

その為の。
ほんの僅かな。
工夫さえあれば。
ほんの少しの。
熱意さえあれば。

こんな話は。
こんな手段は。
するまでも無いのに。
講じるまでも無いのに。

仕方ないから。
隠していたものに。
引っ込めていたものに。
磨きをかけて。
研ぎ澄まして。

磨いて。
研いで。
その喉に。
その面を。
噛みついてやろう。
引掻いてやろう。

磨いて。
研いで。

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2010/01/06 Wed *真紅に燃える / Cactus

20100106cactus


窓の外。
ビルも。
雲も。
夕陽に染まって。
紅く煌めいて。
綺麗だな。

綺麗・・・なんだけど。
その色が。
あまりにも。
紅さ過ぎて。
深過ぎて。
妖し過ぎて。

訳も無く。
訳も解らず。
胸の奥で。
何かが騒ぎ出す。
何かが始まる。
何かが変わる。
何かが動き出す。

真紅に燃える。
空の下で。

『Cactus』'70年リリース。
真紅な夕陽(朝陽?)を背景に屹立するサボテン(Cactus)が象徴的なカクタスの1stアルバム。
ティム・ボガートとカーマイン・アピスという最強のリズム隊を中心に結成されたカクタス。
バニラ・ファッジに在籍していたボガートとアピス。ジェフ・ベックやロッド・スチュワートと組むはずでしたが。
ベックの自動車事故によってご破算になって。仕切りなおして他のギタリストとヴォーカリストを探し出して。
このなんとも豪快、痛快なハード・ロック・バンドの誕生となりました。まぁ、怪我の功名かなとも。
基本はブルージィーなハード・ロックなのですが。なにしろ最強のリズム隊がエンジンなので。
その馬力、突破力は生半可ではありません。砂漠の乾いた空気を震わせ、砂塵を巻き上げて突進していきます。
あまりに猪突猛進、真直ぐすぎる嫌いはありますが。それすらも力技でねじ伏せてしまうのがカクタスです。
このアルバムに針を落とすと。いつも訳も無く、訳も解らず、胸が騒ぎ出して。ゾクゾクする感覚に揺さぶられます。

窓の外。
ビルも。
雲も。
夕闇に包まれて。
紅から暮へと。
更けていく。

夕闇・・・なんだけど。
その紅が。
その残像が。
鮮やか過ぎて。
深過ぎて。
妖し過ぎて。

訳も無く。
訳も解らず。
胸の奥で。
騒ぎ出した何かが。
何かが始まる予感が。
何かが変わる予兆が。
動き出した何かが。

真紅に燃える。
瞼の裏で。

囁き続けて。
呟き続けて。
やがて。
叫びを上げる。

その叫びに。
震えて。
慄いて。
でも。
痺れてもいて。

やがて訪れる。
訪れるであろう。
何かを。
待ち望んでもいたりする。

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2010/01/05 Tue *いま / The Rolling Stones

20100105stonesnow_2


いま。

そう。
いま。
必要なんだ。
そう。
いま。
いまでなきゃ駄目なんだ。

そう。
その存在が。
あたりまえの様に。
いつでもあって。
いつでも使えて。

そう。
その存在の。
あり難さを。
忘れていたけれど。
だから。
いま。
いま無いと困るんだ。

いま。

『The Rolling Stones, Now!』'65年リリース。
デヴィッド・ベイリーによる写真を使ったジャケットが渋い、ローリング・ストーンズの米国での3rdアルバム。
モノクロで切り取られたメンバーの姿が、当時のストーンズの日常“いま”をまさに捉えている様でもあります。
シカゴのチェス・スタジオでの録音とハリウッドのRCAスタジオでの録音を中心としたアルバムで。
収録されている12曲のうちオリジナルは僅か4曲で、残りは例によってブルースやR&Bのカヴァーですが。
カヴァーは相変わらす先達への憧憬と愛情に満ち溢れていて。何とか本家に近づこうとしていて。
オリジナルはオリジナルで。その先達や本家の世界の解釈や消化が一段と進歩していて。
そのどちらにもブルースやR&Bに焦がれ、そして愛して止まなかったストーンズの”いま”が刻まれています。
カヴァーでは「Little Red Rooster」が。オリジナルでは「Heart Of Stone」が白眉かなと思いますが。
「Everybody Needs Somebody To Love」でのミックのソロモン・バーク成りきりぶりも微笑ましいし。
「Down Home Girl」の何とも言えない、いなたさもいい感じです。「Pain In My Heart」も沁みるしなぁと。
このアルバムを初めて聴いた頃の。このアルバムのストーンズがブルースでありR&Bだった自分を思い出し。
そして今夜も。このアルバムのストーンズにやはりブルースやR&Bを感じる自分の”いま”を思ったりします。

いま。

そう。
いま。
欲しいんだ。
そう。
いま。
いまでなきゃ困るんだ。

そう。
その存在が。
あたりまえだったから。
いつでもなくっちゃ。
いつでも使えなくっちゃ。

そう。
その存在の。
あり難さを。
思い知らされたから。
だから。
いま。
いま無いと駄目なんだ。

いま。

発送は数日先だとか。
在庫が切れてるとか。
メーカーにも無さそうだとか。

いま。
そう。
いま。
いるんだよ。
じゃないと。
珈琲が淹れられないじゃないか。
だから。
いま。
必要なんだ。
欲しいんだ。
新しいラッセル・ホブスの電気ケトルが!

いきなり。
壊れるんだもんなぁ(苦笑)。

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2010/01/04 Mon *あわてないあわてない / Nils Lofgren

20100104nilslofgren


まぁまぁ。
あわてない。
あわてない。
まぁまぁ。
一休み。
一休み。

まだ始まったばかり。
まだ動きだしたばかり。
時間は無いようだけど。
有り余っては無いけれど。
それは。
作るもの。
作れるもの。

だから。
まぁまぁ。
軽く一杯。
ひっかけて。

あわてない。
あわてない。

『Nils Lofgren』'75年リリース。
その軽快さ、小気味良さが魅力のギタリスト、ニルス・ロフグレン。
自ら率いていたバンド、グリンの解散後に制作した初めてのソロ・アルバム。
実際にステージでギターを弾きながらトンボを切るほど身軽なニルスですが。
そのギターもサウンドも同様に身軽で。跳ね回る様な軽さがなんと言ってもいい感じです。
軽く一杯ひっかけて。鼻歌混じりで。御機嫌なロックンロールをきめてくれています。
その実。足腰のしっかりしたバネのあるロックンロールなのですが。
妙に力むことも無く。肩の力も抜けて。いい塩梅でリラックスしてるところが、心地良いなと。
目くじら立てない。力まない。怒らない。慌てない。まぁまぁ。ボチボチいっとこうかと。
その軽さが小粋でカッコ良いなと。ついつい力んでしまう、慌ててしまうこのご時世、そして自分としては。
あぁ、そうだよなニルスみたいなステップで、足どりでいけたらいいなとね、思うのです。
キース・リチャーズに捧げられた「Keith Don't Go(Ode To The Grimmer Twin)」なんてナンバーがあるのも。
同じキース信者としては実に好感が持てるというか、ポイントが高かったりもするし(笑)。

まぁまぁ。
あわてない。
あわてない。
まぁまぁ。
一休み。
一休み。

まだ覚めていないんだから。
まだ反応も今ひとつなんだから。
余裕は無いだろうけれど。
気ばかり急いてるんだろうけれど。
ここは。
落着いて。
見回して。

だから。
まぁまぁ。
軽く一杯。
ひっかけて。

あわてない。
あわてない。

軽く一杯。
ひっかけて。
鼻歌でも。
口ずさんで。

それかれでも。
遅くは無いと。
まぁ。
そんな感じで。
始めませんか。

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2010/01/03 Sun *このままずっと / Aerosmith

20100103permanentvacation


このまま。
このままずっと。
休みでいいんだけど。
ねぇ、そう思いません?

昨年も。
まぁ、一年間。
まぁ、それなりに。
まぁ、自分にしては頑張ったかなって。
働いたじゃない。

昨年だけじゃなくて。
もう、長いこと。
もう、それも結構ね。
もう、自分でも思いもしなかったほど。
働いてきたじゃない。

だから。
このまま。
このままずっと。
休暇が続いてもいいかなって。
ねぇ、そうじゃない?

『Permanent Vacation』'87年リリース。
ジョー・ペリーとブラッド・ウィットフォードが復帰してオリジナル・ラインナップに戻ったエアロスミス。
取敢えずツアーに出て。ゲフィンに移籍して。リハビリも兼ねて(?)『Done With Mirrors』を作ってみてと。
何せお休みが、ブランクが長かったので。なかなか本調子には戻らず、盛り上がりにも欠けていたのですが。
この前年にジョーとスティーヴン・タイラーが客演したランDMCの「Walk This Way」で再び脚光を浴びて。
この機を逃してなるものかと。しゃかりきに、必死に。なにがなんでもと、なにをしてでもと全力を注いだアルバム。
何よりの証拠に。なんでもドラッグ中毒の治療を受けて。初めてメンバー全員がクリーンな状態で臨んだとか。
その甲斐あって。ヒット・シングルが3曲も誕生し。アルバムも全米で11位となる起死回生の1作になりました。
いや、本当に。このアルバムが売れてなかったら。エアロスミスも'70年代で消えたバンドの仲間入りだったなと。
ただそのシングル、「Rag Doll」「Dude(Looks Like A Lady)」「Angel」がいずれも外部ライターとの共作で。
売れ線狙いだったのは事実で。その辺りがスティーヴンやジョーは今となっては悔やんでるらしいのですが。
確かにエアロスミスにしては“綺麗”過ぎるかなとは思いますが。キャッチーでいいなと。好きですけどね。
それよりも。今聴くと。未だ長い休みから完全に目覚めてなかったか。ややキレに欠けるきらいはあるかなと。
それでも。当時はやっぱりエアロスミスはこの面子でなきゃ駄目だよなと、再編に狂喜乱舞したのでした。
だから。今更脱退するなんて。スティーヴンは何を寝言をほざいてるんだと。怒るより呆れてしまうのですけどね。

このまま。
このままもう少し。
休みでいいんだけど。
ねぇ、そう思いません?

今年も。
まぁ、一年間。
まぁ、それなりに。
まぁ、自分としては頑張って。
働くつもりではいるんだから。

今年だけじゃなくて。
そう、長いこと。
そう、それも結構ね。
そう、自分では想像もしたくないほど。
これからも働くんだろうからさ。

だから。
このまま。
このままもう少し。
休暇が続いてもいいかなって。
ねぇ、そうじゃない?

このままさ。
もう少しだけ。
朝寝して。
昼間から飲んで。
何にも考えないで。
ほら。どうせ。
直ぐには目覚めないし。
キレにも欠けそうだから。

このまま。
このままもう少し。
いや。
本当は。
このまま。
このままずっと。

叶わぬことと。
知りながら。
このままずっとってね(苦笑)。

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2010/01/02 Sat *Life's A Game / T.Rex

20100102electricwarrior


人生は。

ゲームってどんなの?
人生ゲーム!
えっ、人生ゲームって未だあるんだ。
サンタさんにお願いしてもらったんだ。
そうなんだ。懐かしいなぁ。
伯父ちゃんルール知ってる?
あたり前だろう。子供の頃よくやったよ。
そうなんだ。じゃぁ、やろう、やろう。

目を輝かせて。
ボードを広げて。紙幣を配って。
車を選んで。じゃんけんで順番決めて。
さぁ、ルーレットを回そう。

ゲームの始りだ。

『Electric Warrior』'71年リリース。
マーク・ボランが鎧に身を固めて電気の武者に変貌を遂げたT.レックスとしての2ndアルバム。
盟友ミッキー・フィンに加えて。スティーヴ・カーリーにビル・レジェンドと全盛期のメンバーがここで揃って。
フロー&エディのコーラスに。トニー・ヴィスコンティのプロデュースとアレンジも冴え渡っています。
元々はティラノサウルス・レックスとしてアコースティック・デュオだったT.レックスです。
このアルバムにはその時代の残り香を漂わせる様なナンバーも収められていて。
電気の武者へと、エレクトリックでグラムな時代の寵児、ブギーの伝道者へと変わっていく様が見えかの如くで。
「Get It On」「Jeepstar」とT.レクスタシーなる狂乱の渦を巻き起こし、時代を踊らせたナンバーが輝いています。
「Get It On」なんて。本当に今でもピカピカでギラギラの最高に御機嫌なロック、ポップ・ナンバーだと思います。
なのに。アルバムを通して聴くと。何故かどこか物悲しさや切なさを感じたりもしてしまうのですが。
この後のボランの運命を知ってしまっているせいかもしれませんが。まぁ、それも確かにあるのでしょうが。
ブローニュの森で魔女に会って魔力を授けられてスターになった。だから30歳まで生きられないだろうと。
冗談か本気か語っていたボランです。最初からうたかたの夢とどこかで覚悟を決めていたのかもとも。
(実際に30歳の誕生日の2週間前に交通事故でこの世から去っていってしまったのですが・・・)
だからか。「Girl」とか「Life's A Gas」なんてアコースティックなナンバーにより心惹かれる瞬間もあるのです。

人生なんて。

そんなルールだったっけ?
人生ゲームだもん!
そうなんだ職業によって給料が違うんだ。
フリーターや芸能人はねぇ、安定してないんだよ。
そうだな。ルーレットの目次第なんだな。
伯父ちゃんルール変わってる?
みたいだな。ネット・オークションでお宝ゲットなんて無かったよ。
そうなんだ。ブログが大人気で大儲けってのもあるよ。
そ、そうなんだ・・・
駄目だよ伯父ちゃん。
えっ、なにが。
生命保険とか火災保険も入っとかないと。
そ、そうかなぁ・・・
家が火事になったり、病気になったらどうするの。
・・・そうだよな。
家も大きいの買ったほうがいいよ。
そ、それはなんでかな?
だって資産価値が違うじゃない。
・・・そうですね。

目を輝かせて。
ルーレットを回して。職業選んで。
保険に幾らかけるか悩んで。株券もしっかり取得して。
さぁ、どの家を買おうかな。

ゲームは続くよ。

姪っ子よ。
甥っ子よ。
ゲームのことは良く知らないけど。
ゲームでは負けたけど。

いいか。
人生は。
ゲームみたいには・・・
ゲームみたいなもんかもな。
上手くいく時もあれば。いかない時もあるし。
晴れる日もあれば。曇る日もあるし。
勝つこともあれば。負けることだってな。

いや。
心配するな。
人生なんて。
うたかたの夢。
儚かったりもして。
でも結構な。
冗談みたいで。面白くて。
まぁ、なんとかなるもんだぞ。

この伯父さんでもなんとかなってるんだから(笑)。

まぁ、いいか。
今日のゲームの時の様に。
明るく。楽しく。
笑いながら進んでいきな。
それでいい。
それだけでいい・・・かな。
それだけでね。

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2010/01/01 Fri *虎だ虎になるのだっ! / Tiger

20100101tiger


虎だ。
虎だ。
お前は。
虎になるのだっ!

昨年は。
攻めた年だったので。
今年は。
守りに入ろうかと。
そうも思ったのだけど。

よく考えたら。
攻めたから。
攻め続けたから。
守れたものもあったので。
攻めたからこそ。
攻め続けてからこそ。
守ることが出来たので。

虎の様に。
誇り高く。
孤高にして。
毅然として。
牙を剥こうと。

虎だ。
虎だ。
お前は。
虎になるのだっ!

『Tiger』'76年リリース。
ロック史上、最も寅年に相応しい(?)その名もタイガーの1stアルバム。
ブリティッシュ・ロック界の超大御所ビッグ・ジム・サリヴァンが結成した7人組です。
サリヴァンって確かエディ・コクランと一緒に演ってて。ジミー・ペイジとかリッチー・ブラックモアのお師匠さんで。
そんなお方が何を思ったか。いきなりハード・ロック・バンドを結成してしまった訳ですが。
実は年齢的にはジョン・レノンの一つ下で。キース・リチャードの二つ上だったりするので。
セッション・ギタリストとしての活躍が長かったものの脂の乗り切った30代半ばで勝負に出たのでしょうか。
集結した面子は渋いと言うか地味ながらも実力派揃いだった様で。なかなかに完成度は高くて。
ブルース・ロックをベースとしたハード・ロックを中心に。プログレ的な展開があったり、ファンキーだったりと。
何でもござれで。しかも安定感があると言う。実に大人なサウンドを聴かせてくれます。
ただ。何でも出来るんだけど。突き抜けたものが無いと言うか。やはりあまりに玄人好みと言うか。
その牙の鋭さ、その実力が本物だったことは解るのですが。商業的には厳しかった様です。残念。
何気に。'70年代ブリテッィシュ・ハード・ロックが好きな自分は結構いいなと思うんですけどね。

虎だ。
虎だ。
お前は。
虎になるのだっ!

昨年のことは。
忘れよう。無かったことにしよう。
今年も。
不安材料は多いけど。今は忘れておこう。
今年こそ。そう。今年こそ。

何たって城島の加入は攻守に大きいし。
新外国人もオマリーが選んでないから何とか。
ドラフトでも大学No1の右腕と左腕を取ったし。
実はドラフト5位の藤川なんて即戦力かも。
岩田や能見はまだまだ伸びるだろうし。
金本も新井も昨年みたいなことは無いだろう。
そうそう。球児も今年はやってくれるだろう。

赤星の穴は大きすぎるけど。埋まらないけど。
ジェフもアッチソンもいなくなっちゃったけど。
新外国人はここ何年も外れてるけど。
そりゃ新人は未知数で計算しちゃいけないけど。
能見は昨年が出来過ぎって感が無くは無いけど。
金本は42歳になるし、新井はどうも性格的に弱そうだし。
そもそも。球児の出番を増やせるか、球児まで繋げるのかって・・・

いやいや。

虎の様に。
誇り高く。
孤高にして。
毅然として。
牙を剥こうと。

虎だ。
虎だ。
お前は。
虎になるのだっ!

本当に。
頼むよ。
今年こそ。
虎になるのだっ!

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