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2010/05/25 Tue *今夜の月は / Frankie Miller

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帰り道。
坂の途中。
ふと見上げてみる。
今夜の月は。
どんな光を放っているだろう。
どんな顔で見つめているだろう。

あっちで。
こっちで。
微かだけれど。
些細ではあるけれど。
何かが起きている。
何かが動き始めている。

何かは解らない。
何故かは解らない。
ただ。
その気配を。
その蠢動を。
感じている。
察している。

今夜の月は。

『Once In A Blue Moon』'73年リリース。
グラスゴー出身のブリティッシュ・ブルー・アイド・ソウル・シンガー、フランキー・ミラー。
オーティス・レディングの再来とも言われ、ロッド・スチュワートとも比されたその歌声。
その実力、魅力はブリンズリー・シュウォーツがバックを従えてのこの1stアルバムから存分に発揮されていて。
名うてのパブ・ロック・バンド、ブリンズリーの慰撫し銀で味のある演奏に支えられて。
ミラーのルーツであるソウル、R&Bの熱さ、深さとブリティッシュ・ロックならではの妙味が程よく合わさって。
実にその。ミラーの歌声が、サウンドが味わい深く、染入ってくる素晴しいアルバムとなっているのです。
派手ではなく、華麗でもなく。穏かで泥臭く。滲み出てくる温かさと優しさが聴く者の胸の内に響くのです。
その生成りの伸びやかさ、そして洗い晒しても褪せないであろう力強さ。
このアルバム、そしてミラーの歌声そのものがアルバム・タイトルの如く類稀な奇蹟の如きものなのだと。
その思いを新たにして。だからこそ。病魔に倒れて闘病を続けているミラーに。
新たな奇蹟が訪れて。再びその歌声を耳にする日が来ることを願わずにはいられなくなるのです。

帰り道。
夜空の向こう。
ふと探してみる。
今夜の月は。
どんな光で照らしてくれるのだろう。
どんな顔で語りかけてくれるのだろう。

あっちで。
こっちで。
微かだけれど。
些細ではあるけれど。
何かが目覚めている。
何かが変わり始めている。

何かは解らない。
何故かは解らない。
ただ。
その気配が。
その蠢動が。
心震わせる。
胸騒がせる。

今夜の月は。

見間違いかな。
思い過ごしかな。
でも。
今夜の月は。
青かった。
青く光ってた。
ならば。
この気配。
この蠢動。
類稀な。
新たな奇蹟が。
誰かに。
僕に。
みんなに。
訪れる様に。

今夜の月は。
青かったよね。

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