« 2010/08/02 Mon *いつかの夏の日 / 仲井戸麗市 | トップページ | 2010/08/04 Wed *美しくて、エロティックで、甘くて / The Allman Brothers Band »

2010/08/03 Tue *あの遠い日 / 井上堯之

20100803watermind


あの遠い日。

あの日も。
あの遠い日も。
こんなに熱かったのかな。
こんなに眩しかったのかな。
こんなに焦がれていたのかな。

あの日は。
あの遠い日は。
奴らがいて。
歌ってた。踊ってた。
走ってた。叫んでた。
その熱気に魅せられて。
その輝きにたじろいで。
そして。そして。
焦がれて。

あの遠い日は。
どこへもいかずに。
あの日の。
思いは。
あの日抱いた思いは。
いまもここにある。

『Water Mind』'76年リリース。
ザ・スパイダース、PYG、そして井上堯之バンドで活躍していた井上堯之。
その堯之さんの初めてのソロ・アルバム。キャリア十数年にして遂にその全貌がと。
レコード会社も力が入っていた様ですが。堯之さん自身も大それたこと・・・なんてライナーに記しています。
昨年の引退宣言まで。その黎明期から日本のロック界を支えてきた名ギタリストの堯之さんですが。
やはり一番印象に残ってるのはPYGであり、そのメンバーによる井上堯之バンドかなと。
沢田研二、ジュリーをバック・バンドとして(と言うよりはバンドとして一体になってかな)支え続け。
そのジュリーや、萩原健一、ショーケンの関わったドラマや映画の音楽を手掛けてと。
あの時代が。あの時代の、あの日の匂いが濃厚な'70年代の堯之さんのギターが、音楽が好きなのですが。
このアルバムにもその匂いが漂っていて。あの時代の、あの日の自分を、そして奴らを思い出すのです。
奴ら、熱くて眩しくて。憧れだったジュリー、ショーケン、水谷豊、岸田森・・・
そうなんだな。いつも。カッコ良くて、切ない堯之さんのギターとメロディがそこにはあったんだなと。
このアルバムにはショーケンが参加していたり、ジュリーに捧げた「Just A Man」なるナンバーがあったりと。
聴きどころも多いのですが。やはり「一人(I Stand Alone)」が聴けるのがもう何と言っても堪らないなと。
あの《傷だらけの天使》の最終回で、あの夢の島のシーンで流れていたあまりにも切なく、哀しいあのナンバー。
(TVで流れたヴァージョンを歌っていたのはデイヴ平尾で、シングル盤もリリースされていた様です)
岸部修三(現:一徳)作詞、そして堯之さん作曲によるこのナンバーを耳にするだけで。
途端に。あのシーンが、あの修と亨が、そしてあの日の、あの日に抱いた思いが鮮明に甦るのです。

あの遠い日。

あの日に。
あの遠い日に。
感じた熱さも。
眩しかったものも。
どうしようもない焦がれも。
忘れはしない。
消えはしない。

あの日を。
あの遠い日を。
熱くしていた。
輝かせていた。
奴らが。
歌ってた。踊ってた。
走ってた。叫んでた。
その後姿を追い続けて。
その軌跡を辿り続けて。
そして。そして。
焦がれ続けて。

あの遠い日は。
どこへもいかずに。
あの日の。
思いは。
あの日抱いた思いは。
いまもここにある。

あの遠い日。

永遠に追いつけなくて。
永遠に憧れ続けて。
最高のカッコ良さと。
最高の情けなさと。
どうしようもない切なさと。
どうにもならないもののあることと。
それでもいまここにあることと。

あの遠い日の。
あの熱気に。
あの輝きに。
魅せられたまま。
焦がれたまま。
僕は未だ。
あの遠い日の続きを生きているんだ。

|

« 2010/08/02 Mon *いつかの夏の日 / 仲井戸麗市 | トップページ | 2010/08/04 Wed *美しくて、エロティックで、甘くて / The Allman Brothers Band »

005 Japanese」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 2010/08/03 Tue *あの遠い日 / 井上堯之:

« 2010/08/02 Mon *いつかの夏の日 / 仲井戸麗市 | トップページ | 2010/08/04 Wed *美しくて、エロティックで、甘くて / The Allman Brothers Band »