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2010/08/25 Wed *我が道 / 麻生レミ

20100825ownlines


それだけ。
たぶん。
それだけで。
いい。

夏の日。
夏の夕暮れ。
何も起こらなかった。
一日に。
何も変わらなかった。
一日を。
苛立っているのか。
受け入れてしまっているのか。

なぜ。
ここに。
なぜ。
こうして。

起こらないのは。
変わらないのは。
求めていないから。
求めているものではないから。
そのことに。
気づいていながら。
目を背けてきたから。
遠ざけてきたから。

それだけ。
たぶん。
それだけで。
いい。
はずなのに。

『Own Lines』'76年リリース。
内田裕也に見いだされて。フラワーズとして衝撃のデビューを飾って。渡米して。
そして日本に戻ってきた和製ジャニス・ジョプリン、麻生レミの1stソロ・アルバム。
プロデュースを、その裕也さんと井上堯之が共同で行っていて。
当時の堯之さんのバンド、堯之さんの『Water Mind』を創ったメンバーが参加しています。
その堯之さんのギターもよく啼いている、そのサウンドに乗って熱く、力強く歌い上げるレミ。
カヴァーも含めて総てのナンバーが英語で歌われていて。そこに何の違和感もなくて。
流石にアメリカで活動していただけのことはあるなと。発音の問題だけでなく。その歌い方、歌声が実に自然で。
特にあの時代に。ここまで自分のものとして歌えているところが、やはり並ではないなと。
その歌声に酔いしれてしまうのですが。それでいて。実に。なんともあの時代の。
日本のロックの、日本の、あの時代の匂いを感じさせてもくれるのです。勿論、そのサウンドもそうなのですが。
やはりその歌声には、'70年代半ば、昭和40年代後半から昭和50年代前半の匂いが纏わりついていて。
あの時代ならではの熱さ、焦り、苛立ち、優しさ、切なさがレコードの溝の間から立ち上ってくるようです。
それこそがこのアルバムを、レミの歌声を際立たせ、特別なものにしていると思うのですが。
またそれこそがアルバム・タイトル、そしてタイトル・ナンバーで歌われているレミの信念、我が道だったのかなと。
あの時代の濃厚な匂いを歌うこと、歌ってしまうこと。それこそが求めていたものだったのかななどとも。
だからこそ。時の流れに囚われて。あの時代に殉じてしまうことになってしまっているのかなとも。
表舞台からは去ってしまい、このアルバムもCD化されていませんが。だからこそ。とても愛しいアルバムです。

それだけ。
たぶん。
それだけで。
いい。

夏の日。
夏の夕暮れ。
何も起こせなかった。
一日に。
何も変えられなかった。
一日を。
焦っているのか。
諦めてしまっているのか。

なぜ。
ここまで。
なぜ。
こうしてまで。

起こらないのは。
変わらないのは。
求めていないから。
求めているものではないから。
そのことに。
気づいていながら。
背を向けてきたから。
離れてしまっていたから。

それだけ。
たぶん。
それだけで。
いい。
はずなのに。

任せられない。
隠しておけない。
偽れない。
続きはしない。

ならば。

それだけ。
そう。
それだけで。
いい。
はずだから。

我が道へ。
我が道を。

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