« 2010/09/25 Sat *仲間たち / Ronnie Wood | トップページ | 2010/09/29 Wed *倒れた・・・かな? / The J. Geils Band »

2010/09/26 Sun *マイ・ホーム・タウン / Delaney & Bonnie

20100926home


マイ・ホーム・タウン。

故郷。
ふるさと。
それって。
生まれたところなのかな。
生まれて育って。
親も親戚もいる。
その街じゃなきゃ駄目なのかな。
そこじゃなきゃいけないのかな。

心安らぐところ。
落ち着いていられるところ。
息苦しくないところ。
妙に力まなくてすむところ。
なによりも。
自分が自分でいられるところ。

それって。
そこって。
別に。
生まれてもいないけど。
育ってもいないけど。
いま。
こうしている。
この街じゃ駄目なのかな。
ここでもいいんじゃないのかな。

『Home』'69年リリース。
あのソウルの名門であるスタックスで制作されたデラニー&ボニーの1stアルバム。
デラニー&ボニーと言えばエレクトラ移籍後の『Acceept No Substitute』で俄然注目されることになるのですが。
それ以前にスタックスでこのアルバムの冒頭にも収められた「It's Been A Long Time Coming」がヒットして。
そのまま順風漫歩に活動を続けられるはずだったのですが。そうなるはずだったのですが。
アルバム・リリース前に行ったライブも好評だったのですが。その好評だったライブが躓きのきっかけで。
何故か?デラニー&ボニーが白人だったから。ソウルフルでエモーショナルで素晴らしい、素晴らしいけど。
でも歌ってるのは白人だった。人種差別が激しかった時代です。この事実は非常に重たくて。
スタックスの支持層だった黒人の聴衆、そしてラジオ局のDJ達はどうしてもその事実を受け入れられなかった。
キング牧師が暗殺されたりもして。時代が許さなかったのです。デラニー&ボニーはスタックスを追われて。
アルバムの発売も完成から1年以上遅れて『Acceept No~』の後塵を拝することになってしまったのです。
勿論スタックスにはブッカーT&ジ・MGズもいたし。このアルバムでもバックをつとめているのですが。
それでも去らなければならなかったと。デラニー&ボニーの失意は如何ほどだったっかと思うと胸が痛くなります。
何故ならば。ここで聴かれるのは、ここにあるのは紛れもなく本物のソウルだったからに他なりません。
あまりにも、愛しすぎたが故、追い求めすぎたが故、本物過ぎたが故の悲劇だったのです。
肌の色の違い、それだけで。安息の地を追わることになったデラニー&ボニー。確かにもう古い話なのですが。
今も、この世の中から。有形無形の差別が消えていないこと、これからも消えないであろうこと。
そのことを思うと。ここで聴ける、ここにある音楽の、歌声の素晴らしさがとても愛おしく思えてならないのです。

マイ・ホーム・タウン。

故郷。
ふるさと。
それって。
誰が決めることなのかな。
普通はそうだから。
皆、そういうものだから。
自分で決めちゃ駄目なのかな。
一人一人が選んじゃいけないのかな。

心安らぐところ。
落ち着いていられるところ。
退屈しないところ。
何故か惹かれてしまうところ。
なによりも。
自分が自分でいられるところ。

それって。
そこって。
別に。
違うのかもしれないけど。
普通じゃないのかもしれないけど。
いま。
こうしている。
この街じゃ駄目なのかな。
ここでもいいんじゃないのかな。

マイ・ホーム・タウン。

ここで眠ってもいいんじゃないのかな。

|

« 2010/09/25 Sat *仲間たち / Ronnie Wood | トップページ | 2010/09/29 Wed *倒れた・・・かな? / The J. Geils Band »

002 American Rock」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/188094/49632910

この記事へのトラックバック一覧です: 2010/09/26 Sun *マイ・ホーム・タウン / Delaney & Bonnie:

« 2010/09/25 Sat *仲間たち / Ronnie Wood | トップページ | 2010/09/29 Wed *倒れた・・・かな? / The J. Geils Band »