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2012/01/19 Thu *ある冬の日の午後 / Simon & Garfunkel

20120119bookends


ある冬の日の午後。

家を出て。
大通りに沿って。
歩いていく。
歩いていく。

見慣れた。
街を。通りを。
抜けて。渡って。
門をくぐる。

その前に立ち。
お線香をあげて。
目を閉じて。
掌を合わせる。

目を開けて。
また来るねと。
頭上のタワーにも告げて。
後にする。

ある冬の日の午後。

『Bookends』'68年リリース。
何かを問いかける様な2人の表情が印象的なサイモン&ガーファンクルのアルバム。
「Sound Of Silence」の大ヒット、そして映画『卒業』の大成功によってトップ・スターとなった後に。
初めて制作されたこのアルバム。当然プレッシャーもあっただろうし。より大きな成功を求められただろうしと。
そんな環境にあっても。創作者としての矜持を失わなかったサイモンとガーファンクル。
アルバムのA面は「Bookends Theme」で他の4曲を挟んだ格好のコンセプト・アルバムになっていて。
若者から老人までの視点を通して。当時の米国社会への懐疑を投げかけています。
勝手にノンポリなイメージを抱いていたので。初めてこのアルバムをきちんと聴いた時は結構きたかな。
中でも。「America」に描かれた社会や国家への漠然とした不安や恐怖、悲嘆。
ここで描かれた若者たちはとっくに老境に差し掛かろうとしている今、その不安は現実のものになってたりして。
一方で。B面には一転して。ポップ・スターとしてのサイモンとガーファンクルがいて。
「Mrs. Robinson」「A Hazy Shade Of Winter」「At The Zoo」とヒット・ナンバーが並んでいます。
「Mrs. Robinson」は『卒業』で使われたのとは別ヴァージョンとなっています。
そして「A Hazy Ahade Of Winter」ですね。邦題は「冬の散歩道」でしたね。これ大好きで。
明るいんだけど。ちょっと物悲しくて切なくてって。ついつい曇り空を見上げてしまいそうで。
そのせいだけではないんですけど。やっぱりこの季節に針を落とす機会の多いアルバムだったりするのです。

ある冬の日の午後。

門を出て。
大通りに沿って。
歩いていく。
歩いていく。

見慣れた。
街を。通りを。
抜けて。渡って。
幾つも交差点を超えて・・・

目的を果たして。
ちょっといい報告を。
電話して。
バスに飛び乗る。

少し手前で降りて。
もうすぐだねと。
見えてきた我が家の。
灯りに微笑む。

ある冬の日の午後。

曇り空の下。
くすんだ影の中。
ちょっと長めの散歩して。
漠然とした不安もありながら。
ささやかな楽しみや。
確かな幸せも。
感じられて。

ある冬の日の午後。



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002 American Rock」カテゴリの記事

コメント

高校時代にディランやサイモン&ガーファンクルが大好きな友人がいて
学園祭のときだけドラムスで呼ばれて叩いてたよ。
『Sound Of Silence』もトム・ウィルスンのオーヴァーダブヴァージョンでヒットしたわけだし
これからはフォークロックだなんてアコギバンドがリズム隊を求めてたんだよね。
S&Gはけっこうアレンジが複雑で難しかったような記憶があるな。

投稿: issie | 2012-01-20 23:43

サイモンとガーファンクルって何気に高度なことやってますよね。
あと多分日本でのイメージと異なって存外に硬派だし。
なんてことが解ってきたのは随分後になってからですけどね(苦笑)。

余談ですが『卒業』ではキャサリン・ロスよりアン・ヴァン・クロフトが良かったなぁ・・・

投稿: TAC | 2012-01-22 19:31

あの映画を観た少年は誰でもエレーンよりミセスロビンソンが好きだったさlovely

投稿: issie | 2012-01-23 00:17

そりゃそうですねbleah
キャサリン・ロスは『明日に向かって撃て』のポール・ニューマンとの自転車のシーンが良かったなぁ・・・

投稿: TAC | 2012-01-23 00:40

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