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2012/02/18 Sat *危ない時間帯 / Eddie Hinton

20120218eddiehinton


危ない。
危ないんだよな。
そう。
危ない。
危ないんだよね。

この時間帯。
陽が沈んで。
闇が辺りを染めて。
人の姿も。
街の様子も。

暗く。
ぼやけて。
黒く。
滲みだして。
その姿を。

見失ういそうで。
半ば見失って。
揺れ始める。
震え始める。
崩れてしまう。

危ない。
危ない。

『Very Extremely Dangerous』'78年リリース。
夜の街角に身を隠す様な男の姿が印象的なエディ・ヒントンの初めてのソロ・アルバム。
エディ・ヒントン。そうあのマッスル・ショールズ・スタジオのギタリストとして。
数多くの、数知れないセッションで。その素晴らしいギターを聴かせてくれたあのヒントンです。
そのキャリア十数年にして初めてフロントに立ったヒントンです。あまり表に立ちたいタイプじゃなかったのかな。
何故この時期に。ソロ・アルバムを制作する気になったのかは不明ですが。
当然のことながら。マッスル・ショールズ・スタジオの腕利き達が総出でバック・アップしていて。
それはそれは。地味ながらも温かな素晴らしいアルバムとなっています。好きだなぁ、こういうアルバム。
ドン・ニックスとか、ダン・ペンとか、ロジャー・ティリソンとか、そうジェシ・エド・デイヴィスとかね。
その辺が好きな人には堪らない。“あの感じ”がグッと胸に募ってくるアルバムなのです。そして。
ギタリストとしてだけではなく。ヴォーカリストとしてのヒントン。これがまた素晴らしくて。
伊達にマッスル・ショールズ・スタジオの一員として飯を食ってた訳じゃないんだぜと。
そのソウルフルな歌声は。数多のソウル・シンガー、特に。あのオーティス・レディングをも思わせるものがあって。
そう言えば。このアルバム1曲を覗いてはヒントンのオリジナル(共作も含む)なのですが。
その1曲がオーティスのカヴァーで。またオリジナルも実にサザン・ソウルなナンバーが多くてですね。
ブルー・アイド・ソウルとか。そんな境なんかなくて。これはもうソウル以外の何ものでもないなと。
白人と黒人が一緒に仕事をすることすら危なかった時代から。その垣根を取っ払ってやってきた。
その歴史と、その意志の強さが伝わってくる。とても温かく、そして救われるアルバムだったりするのです。

危ない。
危ないんだよな。
そう。
危ない。
危ないんだよね。

この時間帯。
陽が沈んで。
闇が辺りを染めて。
大好きな人も。
馴染んでる街角も。

暗く。
ぼやけて。
黒く。
滲みだして。
その姿が。

見知らぬものに。
姿を変えて。
見知ってた筈なのに。
見覚えがない様で。
揺れ始めたら。
震え始めたら。
慌ててしまって。
止まらなくなって。
崩れてしまう。

危ない。
危ない。

そんな。
危ない。
時間帯が。
あるんだ。

そんな。
危ない。
時間帯が。
あるんだけど。

そんな時も。
その街角で。
その体温の。
その声の。
温かさを。
感じられれば。
そこに。
込められた。
歴史と。
意志の強さを。
感じられたなら。

そう。
それで。
それだけで。
なんとかなる。
頑張れる。
救われる。
そのことに。
感謝しながら。
今夜も。
なんとかね。

しかし。
危ないんだよなぁ。
あの時間帯は。
まだ。どうしてもね。



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