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2012/08/10 Fri *幻惑されるその前に / Led Zeppelin

20120810ledzeppelinukoriginal


幻惑。
幻に。
惑わされる。
その前に。
なんとかしないと。

照りつける陽光。
照り返す路上。
陽炎が揺らめき。
水が逃げていく。
俺は何処へ逃げようか。

幻が。
目の前を過ぎる。
まるで。
真の様に。
妖しく笑いながら。

惑う。
目の前を過ぎったものの。
その姿に。
一瞬、求めていたものを。
見た気がして。

『Led Zeppelin』'69年リリース。
衝撃のと形容されることの多いレッド・ツェッペリンの1stアルバム。
アルバムを重ねるごとに。その音楽性を拡散させ、深化させていったレッド・ツェッペリン。
実はその総べては。既にこのアルバムで顔見世をしていたと。その意味でもやはり衝撃的だったかなと。
制作にかかった時間は30時間足らずとも言われていますが。それだけメンバーのビジョンが出来ていたと。
正確にはメンバー全員じゃなくて。ジミー・ペイジには明確なビジョンがあったと言うべきでしょうか。
ハード・ロック、ブルース、トラッド、アシッド&サイケデリック。それらの配列が自然になされている様でいて。
実は巧みに計算されて。アルバムの最初から最後まで絶妙に配置されていること。流石ペイジならではです。
後にはシングルをリリースすることを良しとしなかったとも言われるペイジ。常にアルバムとしての意識があって。
その意識により構成された一部として。各々のナンバーが有機的に作用して、その迫力、破壊力を増していると。
シングルになった「Good Times Bad Times」も「Communication Braekdown」も。個としても素晴らしいのですが。
やはり。夫々A面1曲目、B面3曲目にあり。後続のナンバー、前後のナンバーとの繋がりの中でこそ輝くかなと。
硬軟も。緩急も。寒暖も。自在に操ってしまうかの如きペイジならではのセンスの賜物だなと感じるのです。
一曲の中における印象的なリフと共に、一枚のアルバムの中に魅惑的な小宇宙を構築してしまうセンス。
それこそがペイジのペイジたる所以なんですよね。「Dazed And Confused」なんて只のハッタリにも思えるのに。
ブルースの「You Shock Me」から一転して始まるその暗く重いサイケな世界に問答無用に引き摺り込まれて。
そのままA面が終わってしまうので。暫くは幻惑されたままになって。我に返ってB面に針を落とすまではね。
これで。ライヴなんかで調子に乗って延々とギター・ソロなんか弾かなきゃ、いいのにねぇ。それだけがねぇ。
「Dazed And Confused」も弓弾きだかなんだか知らんけど。30分以上やったら只のこけおどしになっちゃって。
それだけの思いを6分30秒ほどに凝縮したからこその。幻惑の魔力なんだって。やってる本人は解らないか。

幻惑。
幻に。
惑わされて。
囚われる前に。
なんとかしないと。

照りつけた陽光も。
照り返す路上も。
陽炎の揺らめきも。
逃げていく水も消えてしまった。
俺は何処へ消えたらいい。

幻が。
目の前で振り返る。
なにが。
真なのかと。
悪戯っぽく笑いながら。

惑う。
目の前で見つめているものの。
その姿に。
一瞬、探していたものを。
見た気がして。

目を瞑り。
耳を塞ぎ。
頭の中を。
胸の内を。
探ってみる。
訪ねてみる。
ここはどこだと。
どこへ行こうとしていると。
お前の真はどこにあると。
五秒、十秒、十五秒・・・

止まっていた。
時が動きだす。
強い陽射しに。
濃い影に。
追われて。
幻が去っていく。
その後ろ姿を。
追おうとして。
立止る。
五秒、十秒、十五秒・・・

幻に。
少しだけ。
心を残しながら。
少しだけ。
心の欠片を持っていかれながら。

幻惑されるその前に。
さぁ、家へ帰ろう。



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