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2012/09/11 Tue *風は吹いている / Jeff Beck

20120911blowbyblowukorg


風は吹いている。
未だ。
この街に。
この空気の中に。
この場所に。ここに。

風が吹いている。
未だ。
この街で。
この空気の中で。
この場所で。ここで。

それだけで。
そのことだけで。
心のどこか。
柔らかいところが。
震える。震えだす。

『Blow By Blow』'75年リリース。
『ギター殺人者の凱旋』なるとんでもない邦題がつけられていたジェフ・ベックのアルバム。
尤も。その邦題は米国の雑誌に掲載されたいたこのアルバムの広告文の翻訳だったそうなんですけど。
その広告分を考えたコピー・ライターも、そして邦題をつけたディレクターも。何を考えてたんだかと。
およそまともに聴いてなかったんじゃないかと。そう思えるほど柔らかで優しいサウンドなんですけどね。
勿論、ベックのギターは鋭く突き刺さってくる瞬間もあるんですが。それを包み込んで活かして柔らかくと。
ここらは、流石は名匠ジョージ・マーティンのプロデュースだなと。マックス・ミドルトンを始めとするバックもいいし。
まぁ、このアルバムの前はベック、ボガート&アピスだった訳ですから。その変化に戸惑った業界人もいたと。
でも、どちらかと言えば。ベック、ボガート&アピスが変則的だった訳で。第2期ジェフ・ベック・グループからの。
その流れで考えれば。このファンキーでメロウな。クロスオーヴァー(死語だなぁ)なサウンドは自然だったと。
そう思うんですけどね。それにしても。ここまでギターの音色が美しいアルバムってのも。そうはないかなと。
ベックですからね。ただのジャズの物真似に収まる訳がなくて。そのフレーズとトーンを駆使し尽くした。
その表現力の、柔軟で且つ豊富なところ。激しくもあり繊細でもあり。そのギターにただただ酔いしれるのみです。
凡百のヴォーカリストの歌よりも、遥かに歌心を感じさせてくれるベックのギターなのです。そして。
それを支えるミドルトン達、見事に纏めてみせるマーティン。一体となって。一陣の風が吹き抜けていく様で。
その風に。吹かれていたい。その風を。いつまでも感じていたい。そう思わされてしまうのです。本当にね。
ミス・クレジット(1曲目のタイトルが間に合わなかった?)で知られる英国オリジナル盤で聴くと、尚更にね。

未だ。
風が吹いている。
この街に。
この空気の中に。
この場所に。ここに。

未だ。
風が吹いている。
この街で。
この空気の中で。
この場所で。ここで。

再び。何かが。
始まるかも。
始められるかも。
それだけで。
それだけのことで。

ワクワクする。
ドキドキする。
自然と。
拳を握りしめて。
空に向かって。
叫びたくなる。
無性に。
風の中へと。
駆けだしたくなる。

それも。
これも。
未だ。
風が吹いている。
それを感じさせてくれたから。
だから。
それを。
思うだけで。

心のどこか。
深いところにある。
奥のほうにある。
柔らかいところが。
震える。震えだす。

風は吹いている。



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