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2013/01/26 Sat *或る冬の午後、陽だまりで / The Kinks

20130126facetoface


或る冬の午後。
特別でも。
何でもない。
そんな一日。
そんな午後。

心なしか。
陽射しが。
明るくて。
暖かくて。
風は冷たいけれど。

或る冬の午後。
陽だまりで。
その中で。
その中心で。
何を思う。何を浮かべる。

『Face To Face』'66年リリース。
ロック史上初のコンセプト・アルバムになる可能性もあったキンクスの4thアルバム。
レイ・ディヴィスの当初の構想では曲間を総てSEや効果音で繋げてトータルな物語性を持たせる筈だったと。
どこで、何が理由で挫折したかは不明ですが。結局、一部のナンバーに効果音が被せられただけで。
目論見通りには完成しなかったと。予算の問題なのか?レコード会社に理解されなかったのか?
結局、フーの『Sell Out』に先を越される形になって。それでレイはピート・タウンゼンドが嫌いなったとか。
本当のところは解りませんけどね。因みにピートはキンクスからの影響を公言してた記憶がありますが。
それはともかく。スウィンギング・ロンドンなサイケなジャケットに包まれたこのアルバム。それが象徴する様に。
キンクスが大きくイメージを変えて、その世界を広げだした最初のアルバムでもあります。
キンキー・サウンドとも呼ばれるハードでエッジの効いたロックンロールが専売特許だったキンクスですが。
このアルバムではフォーク・ロックあり、ラーガ・ロックあり、ついにはボードヴィルまでありと。
いよいよレイの一筋縄ではいかない、その捻くれた嗜好が全面的に顔を覗かせ始めているのです。
如何にも英国のバンドならではのサウンドなんですが。米国のみならず英国でも商業的には成功は得られずに。
(因みに米国では前年のツアーで問題を起こして出入り禁止になっていたので。当然と言えば当然かと)
それが故に(?)ここからレイは、これでもかと。その趣味を全開にしたアルバムを作り続けることになったと。
その一方で。「Sunny Afternoon」なんて畢生の名曲も生み出していて。こちらは見事全英1位となってます。
ボードヴィル調の風変わりなナンバーでありながら、アルバムの中でもそのキャッチーさで異彩を放っています。
没落貴族の視点で歌われる気怠くて皮肉の利いたナンバーなんですけど。ついつい口ずさんでしまうのです。
夏の午後の歌なんですけどね。レイの、キンクスの温度感は暑過ぎず。冬の陽だまりって感じだったりもします。

或る冬の午後。
普通の。
何も起きそうもない。
そんな一日。
そんな午後。

少しだけ。
陽射しが。
明るくて。
暖かくて。
風の冷たさを忘れて。

或る冬の午後。
陽だまりで。
その中で。
その中心で。
何処をを思う。何処へと浮かぶ。

或る冬の午後、陽だまりで。
その普通さが。凡庸さが。
その穏やかさが。その暖かさが。
妙に懐かしかったり。
妙に輝いていたりするのは。
何故かこそばゆかったりするのは。
何でだろう?どうしてだろう?

或る冬の午後。
陽だまりで。
その中で。
その中心で。
幸せではあるけれど。



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