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2013/02/23 Sat *薄ぼんやりと / Nina Simone

20130223pastel


何が。
あったでもなく。
何が。
あるでもなく。
ただ。

言葉に。
出来るほどでもなく。
言葉に。
なるはずもなく。
ただ。

薄ぼんやりと。

真綿の様な。
何かが。
様々に。
色合いを変えながら。
漂っている。

そんな。
ひと時もある。
そんな。
一日もある。
ただ。それだけでは。
あるけれど。

『Pastel Blues』'65年リリース。
才女、ニーナ・シモンのフィリップスにおける2枚目のアルバム。
数多く、そして評価の分かれるシモンのアルバムの中でも傑作として定評のあるアルバム。
元来はジャズ・シンガーにしてピアニストなのですが。その音楽はジャズの範疇に止まらず。
ソウルであったり、ブルースであったり、時にはロックであったりと変幻自在。
ジャズをやる前は確かあのジュリアード音楽院でクラシックを学んでいたとか。しかしその経歴も。
シモンの音楽を表現するには何の足しにもならないと言うか。変幻自在でありながら。
常に。間違いなくシモンでしかあり得ない、成し得ない音楽、その世界。シモンはシモンなのです。
このアルバムでも。ブルースもあれば。ビリー・ホリデイで知られた曲もあれば。秀逸なオリジナルもあり。
アルバム・タイトルから想起されるブルース・アルバムではなく。しかし。シモンのブルースではあると。
パステルの如く、パステル・カラーの如く。薄ぼんやりと。境界は曖昧で。自在に行き来してみせる。
その様が、そこで歌われる総てが、聴かれるシモンの歌声が総てブルースであるとも言えるのだと。
時に。シャーマンの祈祷にも聴こえるシモンの歌声。奇妙で歪んだ世界に引きずり込まれる様で。
それがとてつもなく安らかで穏やかで。普遍的な響きを伴ってもいる様にも思われて。
捉えどころが無いななどと感じている内に。しっかりと虜にされている。薄ぼんやりと、しかしくっきりと。
その真綿の様な世界は。実はとてつもなく懐深く果てしない。思考の止まるところを知らない世界なのです。

何を。
待っているでもなく。
待ちわびる。
何かなどあるでもなく。
ただ。

言葉を。
紡ぐほどでもなく。
言葉など。
出てくるはずもなく。
ただ。

薄ぼんやりと。

真綿の様な。
何かが。
様々に。
色合いを変えながら。
包み込んでいる。

そんな。
ひと時もある。
そんな。
一日もある。
ただ。それだけでは。
あるけれど。

様々な。
音が流れ。
画が浮かび。
言葉は消え。
匂い微かに。

薄ぼんやりと。

真綿の中で。
変わりゆく。
色合いを。
見るともなしに。
見ているだけ。

そんな。
ひと時もある。
そんな。
一日もある。
ただ。それだけでは。
あるけれど。



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