2013/02/28 Thu *生もの / Lou Reed
生もの。
一週間。
一日。一瞬。
同じ様でいて。
変わっていく。
そんなものもある。
決まっている。
決まった。
そう見えても。
そう思っていても。
まだ動いてる。
流れが。
姿が。
変わっていく。
変えられていく。
固まる気配がない。
生もの。
『Lou Reed Live』'75年リリース。
'73年にニューヨークで録音されたルー・リードのライヴ・アルバム。
同じ日の音源からは'74年に『Rock 'N' Roll Animal』なるライヴ・アルバムがリリースされていて。
そちらはルー自身の意向を反映してヴェルヴェット・アンダーグラウンド時代のナンバーが中心の選曲でしたが。
このアルバムではほぼすべてのナンバーが『Transformer』と『Berlin』からのナンバーとなっていて。
ルー自身はその選曲どころか、アルバムの企画自体に反対していて。それをレコード会社が押し切ったとか。
まぁ、レコード会社としては前作の『Sally Can't Dance』がいま一つで。それを取り返したかったんでしょうね。
で、無視された形となったルーの意趣返しが次作の『Metal Machine Music The Amine β Ring』だったのかな。
そんなゴタゴタとは関係なく。アルバム自体はテンションの高いハードなサウンドに満ちた傑作となっています。
ディック・ワグナーとスティーヴ・ハンター。2人のギタリストに牽引されてメタリックなグルーヴが弾けていて。
刺激されたか、煽られもしたか。ルーのヴォーカルもいつになく激しく熱く。ライヴならではの魅力に溢れていると。
『Transformer』『Berlin』ともども傑作ですが。そこに収められていたナンバーがまた異なる表情で迫ってくる。
その生々しい息遣いさえ感じさせる辺りはライヴならではであり。改めてロックンロールも生ものなんだよなと。
時が、場所が、状況が異なれば。やる者も、受ける者も。その気持ちの在り方も異なる訳ですからね。
そこでの。その場での反応や作用で。変化、変容していくものなのだと。そんな当然のことを思い知らされます。
まぁ、そうでなきゃスリルも無いし。そのスリルが無きゃ楽しくも面白くも無いので。これでいいんだよなと。
それにしても。本当に。このライヴ、アルバムのメタリックな生々しさ。好きだなぁ、大好きだなぁ。今更ながらに。
生もの。
一週間。
一日。一瞬。
同じでなど。
ありえない。
そんなものもある。
決めたい。
決めた。
その思いはあっても。
その視点で見てはいても。
また動いてる。
流れが。
姿が。
変わっていく。
変えられていく。
固まることを許されない。
生もの。
ならば。
一番。
生々しい。
その瞬間を。
生暖かい。
その息吹を。
捉えてしまいたい。
捉えねばならない。
そいつが。
なかなか難しい。
生もの。
なんだよなぁ・・・
| 固定リンク
「002 American Rock」カテゴリの記事
- 2018/04/15 Sun *ダウン、ダウン、ダウン / Iggy And The Stooges(2018.04.17)
- 2018/04/14 Sat *仮面を / Lou Reed(2018.04.16)
- 2018/04/13 Fri *リアルなのだ / Southside Johnny And The Asbury Jukes(2018.04.15)
- 2018/04/12 Thu *それぞれに、それぞれの、それぞれが、それぞれを / Paul Butterfield(2018.04.13)
- 2018/04/11 Wed *船頭はどこにいる? / The Steve Miller Band(2018.04.12)
コメント
メタルマシーンミュージックの凄さたるや・・・(〃゚д゚;A A゚Å゚;)ゝ ゚+:.
投稿: さとる | 2013-03-05 22:30
ルー本人が後に「あれは冗談だった」と言ったとか。
冗談って言われてもねぇ・・・ってとこですね(苦笑)。
投稿: TAC | 2013-03-05 22:43