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2013年4月

2013/04/25 Thu *なんだ、そうだったんだ / The Sweet Inspirations

20130425whattheworldneedsnowislove


なんだ。
そうだったんだ。

ちょっと。
混沌として。
混乱し始めていて。
どうすればいいのかと。
頭を悩ませもしたけれど。

何を。
難しく考えていたのだろう。
何を。
あれこれ悩んでいたのだろう。
なんてことはない。

いま。
皆が。
求めてるもの。
思ってること。
感じてること。

それだけを。
ただそれだけを。
確かめて。
共有すれば。
それだけで・・・ね。

『What The World Needs Now Is Love』'68年リリース。
アレサ・フランクリンを支えたコーラス隊としても知られるスウィート・インスピレイションズ。
それに止まらずグループ単独としてもとても魅力的なスウィート・インスピレイションズの3rdアルバム。
確か2ndアルバムではルーツでもあるゴスペルを全面に押し出して商業的に失敗したのかな。
それで続くこのアルバムは一転、ポップ・ナンバーのカヴァーを中心に制作されたのだとか。
故に凄く親しみやすく、とっつき易いアルバムとなっています。そして。勿論。とってもソウルフルなのです。
そう。要は。何を歌ったって。どんな曲だって。スウィート・インスピレイションズにかかればソウルになるのです。
ゴスペルなんて形式に拘らなくても。その枠組みなんか意識しなくても。何の問題も無かったのです。
「Alfie」、タイトル・ナンバー「What The World Needs Now Is Love」と言った2曲のバカラック・ナンバーも。
そして「To Love Somebody」も「Unchained Melody」も。実にソウルフル。その素晴らしいことといったら。
なんだ、そうだったんだ。私達が魂込めて歌えばそれだけでいいのねと。そんな会話があったかは別として。
自分達の歌声、その進む道に確固たる自信を得たスウィート・インスピレイションズの世界がここにあります。
「To Love Somebody」はジャニス・ジョプリンのヴァージョンと並ぶ白眉なカヴァーです。
まぁ、それでも。メンバーの手によるオリジナルの方がより“らしい”のは致し方ないところですけどね。
なんでも。'70年代はフィリー・ソウルに転じて。更にはディスコになったらしいスウィート・インスピレイションズ。
とても想像できないんですけどね。メンバー・チェンジの影響とかだったのか。兎にも角にも。
このアルバムを含むアトランティック時代こそが、その魅力が最高に輝いていた時代だったと思います。

なんだ。
そうだったんだ。

ちょっと。
混沌として。
混乱し始めていて。
どうなってしまうのかと。
思い悩みもしたけれど。

何を。
乱れてしまっていたのだろう。
何を。
あれこれ考え込んでいたのだろう。
なんてことはない。

いま。
皆が。
求めてるもの。
思ってること。
感じてること。

それだけを。
ただそれだけを。
信じて。
共感すれば。
それだけで・・・ね。

簡単に。
単純に。
純粋に。
そうなりたい。
そうありたい。
求めてる何か。
思ってる誰か。

いま。
それを。
感じて。
信じて。
簡単に。
単純に。
純粋に。

なんだ。
そうだったんだ。

その思いに。
この思いに。
魂込めて。
必要なものは。
ただ・・・そうだったんだ。



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2013/04/24 Wed *雨の東京 / Brook Benton

20130424brookbentontoday


雨だ。
雨が降っている。
雨が降り続いている。
暗い空から。
降り続けている。

雨だ。
雨の中を歩いてる。
雨の中を歩き続けている。
黒く濡れた街を。
歩き続けている。

火照った体。
火照った心。
いい感じに。
いい塩梅に。
冷やしてくれるなら。

雨も。
またいい。
悪くはない。
許せそうな気もする。
雨が降っている。

『Today』'70年リリース。
'50年代から活動していたブルック・ベントン。
暫くヒットに恵まれなかったベントンの起死回生の1曲。
それがこのアルバムのA面1曲目に収められたかの「Rainy Night In Georgia」です。
ハッキリ言って。「Rainy Night In Georgia」、その1曲の為だけにある様なアルバムではあります。
決して他の曲が悪いわけではありませんが。あまりに「Rainy Night In Georgia」が素晴らしすぎるのです。
太いバリトンで優しく歌い上げるベントン。その歌声の与える陰影の深さが心に深く染み入るのです。
更にはコーネル・デュプリーの流麗なギターがまた。一世一代の名演とも言えるほどで響いてくるんですよね。
数々のセッションで、名演でその名を売ったデュプリーですが。そのベストとも言える演奏が聴けます。
いや。ほんとに。何度聴いても堪らないんですよね。ついつい繰り返し針を落としてしまいます。
流石は、チャボが惚れこむだけのことはあるってものです。なんとも美しく、優しいソウル・バラードです。
それだけに。魅力が発揮される曲調ってのは却って限られてしまう面もあって。
このアルバムも殆どがスロー、そしてミディアムなナンバーで。そこに限界があったかもではあります。
それを補ってあまりあるものがベントンの深い歌声には十分ありますけどね。
「Can't Take My Eyes Off You」もその歌声によって新しい魅力を与えられていて。いい感じになっています。
「Rainy Night In Georgia」以降はヒット曲に恵まれなかったベントン。畢生の名曲、名唱だったのだなと。

雨だ。
雨を感じている。
雨を感じ続いている。
体で。心で。
感じ続けている。

雨だ。
雨の中で思っている。
雨の中で思い続けている。
黒く濡れた街で。
何かを。誰かを。思い続けている。

熱くなった体。
燃え始めた心。
いい感じに。
いい塩梅に。
覚ましてくれるなら。

雨も。
またいい。
悪くはない。
許せそうな気がする。
雨にうたれている。

はやらぬ様に。
焦らぬ様に。
必要以上に。
急ぎ足に。声高に。
成らぬ様に。
ささいなことで。
怒らぬ様に。
下らないもの。とるに足らないもの。
そんなものに惑わされない様に。

冷やしてくれるなら。
覚ましてくれるなら。
雨も。
偶にはいいかもしれない。
許すも許されるも。
天に任せられるかもしれない。

雨の東京。

今夜は深く。
そして優しい。



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2013/04/21 Sun *もう一人いる / The Staple Singers

20130421thestaplesingerschronicle


そう。
いつも。
いつでも。
いまも。
いてくれるんだ。

こうして。
集まって。
食事して。
いまは。
三人だけれど。

でも。
そこに。
ここに。
いてくれるんだ。
来てくれてるんだ。

そうさ。
だって。
家族だもの。
昔と変わらずに。
温かい目で見守ってくれている。

もう一人いるんだよ。

『The Staple Singers Chronicle』'79年リリース。
ゴスペル出身のファミリー・グループ、ステイプル・シンガーズ。
その黄金時代、スタックス時代の音源から選ばれた編集アルバム。
勿論、情報として父親とその娘達だってことが解ってるからかも知れませんが。
いつ針を落としても。その歌声に、そのコーラスにファミリーならではの温かさと強さを感じます。
他にもファミリーが中心となってるグループはありますが。ステイプル・シンガーズは格別かな。
このジャケットの様に。本当に仲のいい親子だったんだろうなと。それってやっぱり表れるよねと。
その絆(この言葉、最近軽々しく使われ過ぎだけど・・・)故の温かく力強い歌声。
それがあの時代に自由を求めるメッセージを発信するのに相応しくもあったんでしょうね。
スタックスの倒産と共にレーベルを移籍してからもそれなりに素晴らしい作品はありましたが。
やはり時代の追い風も受けて一体となって舞い上がったかの如きスタックス時代が最高だったなと。
「Respect Yourself」とか「I'll Take You There」とか「Be What You Are」とかゾクゾクします。堪りません。
どんな時に聴いても。いつも。いつでも。背中を押される様で。温かく見守られてもいる様で。
何故か。なんとなく。元気が出てきて。優しくなれるのです。それって素敵だなと思うのです。
殆どのナンバーでリード・ヴォーカルを務めてるメイヴィス・ステイプルズはアレサ・フランクリンにも匹敵するかと。
そんなメィヴィスを始めとして3人の娘達を温かく見守り支えていた、パパ、ローバック"ポップス"ステイプルズ。
その大きな存在感がステイプル・シンガーズを特別なものにしていたと。父親は偉大なりなのです。

そう。
いつも。
いつでも。
いまも。
いてくれるんだ。

こうして。
集まって。
話して。笑って。
いまは。
三人だけれど。

でも。
そこに。
ここに。
いてくれるんだ。
すぐそばに感じるんだ。

そうさ。
だって。
家族だもの。
昔と同じ様に。
温かい心で寄り添ってくれている。

もう一人いるんだよ。

優しかった。
温かった。
大きかった。
そして。
大好きだった。
義父は。
いまも。
きっと。
隣の席で。
黙って。
お酒を飲みながら。
微笑んでるんだろうなと。

母娘の会話を楽しんでる。
義母と相方の姿を見つめながら。
そっと。小声で。
義父に話しかけてみる。
ね、相変わらずでしょ。
相変わらずだな。
声が聞える。
笑顔が見える。
いろいろあるけど。
まぁ、大丈夫ですよ。
そうか。
そうですね。

もう一人・・・いてくれるんだ。



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2013/04/20 Sat *音楽は / Candi Staton

20130420musicspeaks


土曜日。
特に。
何もない。
一日。
その時間。

敢えて。
何を語るでもなく。
敢えて。
言葉にするでもなく。
その時間。

気の向くままに。
心のままに。
レコードを選んでは。
針を落として。
身を任せる。

音楽は。
時に。
どんな言葉よりも。
胸の柔らかいところに。
語りかけてくる。

『Music Speaks Louder Than Words』'77年リリース。
サザン・ソウル・シンガー、キャンディ・ステイトンのワーナー移籍後3枚目となるアルバム。
キャンディと言えば何をおいてもフェイム時代がベストで。ワーナー移籍後は商業的には成功したけれどと。
とかくそのキャリアにおいて軽視されがちなのですが。まぁ、確かにサウンドはディスコに色気を出していて。
キャンディの歌声に合っているかと言われると疑問な点は多々あるのですが。さりながら。
売れるには売れるだけの理由があるもので。キャンディのその伸びやかで躍動的な歌声はやはり魅力的です。
あのドゥービー・ブラザーズの「Listen To The Music」のファンキーなカヴァーなど一聴の価値ありです。
昨年の初来日公演でも歌ってましたからキャンディ自身もお気に入りのナンバーなんでしょうね。
とにかく。歌うことが大好きで楽しくてと言うのが聴いてるだけで伝わってくるのですが。
やはりルーツがゴスペルだからでしょうか。何かを語りかけよう、伝えようとの思いがそこにはあるのかなと。
これはなにもキャンディに限ったことではないのでしょうが。音楽が、歌声こそが“言葉”なんだろうなと。
ボビー・ウォマックの手による「One More Chance Of Love」なんてスロー・ナンバーでは語りかけられる様に。
その歌声、“言葉”が胸に沁みてきます。決して声高では無く。でも力強く確かに届いて、響いてくるのです。
時に安っぽくも聴こえてしまうサウンドが残念な、邪魔をしてるかなと思われる瞬間もあるにはありますが。
それは言っても仕方がないかなと。むしろ。それでも。これだけの歌声を聴かせられることが凄いなと。
それに。ジャケットも。色気があって、可愛らしくもあって。いい感じですしね。いいんじゃないかとね。

週末。
特に。
何も起きない。
一日。
その時間。

敢えて。
何も語る必要もなく。
敢えて。
言葉を必要とするでもなく。
その時間。

気の向くままに。
心のままに。
次から次へとレコードに。
針を落として。
身を委ねる。

音楽は。
時に。
どんな言葉よりも。
胸の奥深いところに。
語りかけてくる。

決して。
声高では無く。
でも。
力強く。
確かに。
届いてくる。
その。
“言葉”に。
耳を傾けてみる。

音楽は。
時に。
どんな言葉よりも。
寡黙にして雄弁に。
何かを語りかけてくる。
その。
何かに。
浸っていられる。
その時間が。
好きなんだ。



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2013/04/19 Fri *その前に / The Kinks

20130419onefortheroad


家へ帰る。
その前に。
時間があれば。
都合がつけば。
間に合えば。

どこか。
いつもの。
馴染の。
店の扉を開けて。
寄っていかないか。

席について。
メニューを開けて。
今夜の一皿が決まったら。
ワインでも頼んで。
軽く一杯飲まないか。

家へ帰る。
その前に。

『One For The Road』'80年リリース。
米国ではその人気を回復し完全復活を遂げていたキンクス。
スタジアムでのライヴも行う様になっていた、そんなキンクスの2枚組ライヴ・アルバム。
『Low Budget』に伴う'79年~'80年の全米ツアーを中心に一部はスイス公演の模様も収められているとか。
その『Low Budget』からのナンバー6曲を中心に。ハードでエッジの効いたロックンロールをぶちかましています。
デイヴ・デイヴィスのソリッドでエナジーなギターがこれでもかと全編で炸裂して弾けています。
この時代、アリスタ時代のキンクスを牽引する原動力となっていたのはデイヴのこのギターだったんだと。
改めてそんなことを感じます。尤も。時代の流れを読んだレイ・デイヴィスが仕向けてはいたのでしょうが。
とにかく。これほど生きが良くカッコ良いライヴ・アルバムってのもそうそうあるものでは無いので。
'82年に行われた初来日公演を観たかったよなと。針を落とす度に。心底、そう思うんですよねぇ。
ハードでノイジーでパンキッシュで。そして勿論シニカルで。でも飛びっきりにチアフルでもあって。最高なんです。
「The Hard Way」「Stop Your Sobbing」「David Watts」そして「You Really Got Me」と必殺のナンバー。
そしてそれらがナック、プリテンダーズ、ジャム、そしてヴァン・ヘイレンにカヴァーされていた事実。
次世代からも支持され。それが再浮上のきっかけになったと。その辺りはよく心得ていて。
オリジネイターとしての気骨に満ちた演奏を聴かせながら。「You Really Got Me」はヴァン・ヘイレン版(?)でと。
このサービス精神旺盛と言うか、商売上手なところ。それをやれる様になったところがレイの成長(退行)かな。
「Lola」や「All Day And All Of The Night」での煽りとか。「Till The End Of The Day」のレゲエ・アレンジとか。
ここまでやってくれたら。もう、そりゃね。どんだけ楽しませてくれるんだろうってところです。
アルバム・タイトル通りに。帰り道。余韻を惜しむ、気持ちを切り替える一杯が飲みたくなっちゃうこと必至だな。

週末を迎える。
その前に。
時間を作って。
都合をつけて。
間に合わせて。

どこか。
いつもの。
馴染の。
店の扉を開けて。
寄っていこう。

会話と共に。
メニューを選んで。
今夜の一皿を楽しみながら。
ワインでも頼んで。
軽く乾杯をしよう。

週末を迎える。
その前に。

家へ帰る。
その前に。
それなりに。
いろいろあった。
楽しめもした。
日々の余韻を惜しもう。

週末を迎える。
その前に。
それなりに。
いろいろあるであろう。
楽しめるだろう。
週末に向けて気持ちを切り替えよう。

たかが一杯。
されど一杯。
この一杯が。
ささやかな一杯が。
かけがえのない一杯が。
大切なのです!



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2013/04/18 Thu *ごっこ / The Beatles

20130418sgtmonoukoriginal


仮初である。
疑似である。
それは。
どこまでいっても。
変わらない。

実態が。
あるようで。
その実。
ありはしない。
そう仮想でしかない。

これが。
本物であれば。
そして。
続くものであればと。
願いもするが。

“ごっこ”だからこそ。
可能なこともありもする。

『Sgt. Peppers Lonely Hearts Club Band』'67年リリース。
歴史にその名を燦然と刻まれたビートルズのアルバム。
少なくとも三十数年前はビートルズの最高傑作と言えばこのアルバムだってのが定評でした。
ストーンズ派でビートルズには見向きもしなかった(?)ガキの自分にもそう刷り込まれていました。
確かに凄いアルバムであることは事実ですが。最高傑作ってのとはちょっと違うんじゃないかと。
二十数年前から完全な後追いで聴き始めた身としては感じていたのですが。どうやら世評も変わってきて。
最近は『Rubber Soul』とか『Revolver』とか『Abbey Road』にその座を譲ることも多いようです。
そうなると逆にこのアルバムを擁護したくなったりもして(苦笑)。まぁ、ビートルズですからね。
どのアルバムが最高傑作かなんて論じるのも馬鹿馬鹿しい、そもそも無理があるってことなんですけどね。
架空のバンドに扮してみせたビートルズ。ポールのアイデアでジャケットも含めて強力にそのコンセプトを推進。
ロック史上初のコンセプト・アルバムかどうかは別として。その拘りがアルバムの価値を高めたのは事実かな。
作詞作曲だけでなく。コンセプトやデザイン、トータルでアーティストの意向が反映されるものにしてんですよね。
このアルバムが世に出なかったら。ロックはアルバム単位で聴かれ、評価されるようにはならなかったかも。
そんなアルバムが。バンドとしての実態を失いつつある危機感を抱いたポールによる“ごっこ”の産物であると。
それは皮肉でもあり。その“ごっこ”による刺激、効果を最大限に活かしたビートルズの凄みでもあるかな。
ジョンは明らかにこの頃からビートルズに興味を失っていく様が窺えるんですけどね。それでも。
自らがポールとの最高の共作だとしている「A Day In The Life」を書いた。それだけで十分に素晴らしいのです。
このアルバムもまた英国オリジナルのモノラル盤の温かい音質が相応しい一枚でもあります。

仮初である。
疑似である。
それは。
これから先も。
変わることはない。

実態など。
ありはしない。
そもそも。
実態でも仮想でも。
たいしたことではない。

これが。
本物であれば。
そして。
途切れないものであればと。
思いもするが。

“ごっこ”だからこそ。
叶うこともありもする。

遊びは。
夢は。
楽しい時間は。
限られている。
いつかは終わる。
だからこそ。
いま。
その瞬間に。
夢中になれる。

“ごっこ”だからこそ。
楽しめることもありもする。

仮初でいい。
疑似でいい。
仮想でいい。
“ごっこ”だからこそ。
真剣になれる。
熱中できる。
それでいい。
それがいい。
“ごっこ”も悪くない。



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2013/04/17 Wed *仰せのままに・・・はいきません / The Rolling Stones

20130417satanicmajestiesrequestfren


仰せのままに。
その意のままに。
やりましょう。
向かいましょう。
仕上げましょう。

なんてね。
それでいいなら。
それで済ませられるなら。
そもそも。
私はここにいないので。

仰せは。
ご尤も。
但しそれは。
あくまでも過去に縛られた。
主観の下でのお話。

そのままでは。
変わらない。
進まない。
成り立たない。
生まれない・・・ので。

仰せのままに・・・はいきません!

『Their Satanic Majesties Request』'71年リリース。
'67年にリリースされたローリング・ストーンズの同名アルバムのフランス盤。
'70年から'71年にかけてデッカ時代のアルバムが一斉に別ジャケットで再発されたうちの一枚です。
さて。ご存じの様に。ストーンズ史上における最大の問題作ともされるアルバムです。
永らく失敗作としての烙印をおされていて。どうやら当時から評判は芳しく無かった様で。
大抵の関連書籍でも大きく取り上げられることも無く、扱いも腫れ物に触る如くだったりもします。
おそらくはストーンのアルバムの中でも聴かれることの少ない一枚でと思われます。
かく言う自分も。針を落とす機会は確かに少ないよなと。CDも持ってるけどファイルには変換してないし・・・
聴くとね。決して楽曲の質が格段に低いとは思わないんですけどね。まぁ、中には捨て曲もあるけど。
「She's A Rainbow」とか「2000 Light Years From Home」なんて優れたナンバーもあるし。
その退廃的で極彩色なサウンド作りに貢献したブライアン・ジョーンズの才能も随所に煌いてるしと。
にも関わらず。確かにまとまりを欠いて迷走してしまった要因。それはひとえに客観性の無さだろうなと。
沸いてくるアイデア、出てくる断片。それぞれは輝くものもあるのに。目指すべき姿が明確では無い為に。
一つの創作物としての形を成し得なかったんでしょうね。惜しかったねと。まぁ、よくある話ではありますが。
“サマー・オブ・ラブ”、“ラブ&ピース”なサイケデリックな時代のど真ん中。当事者だったストーンズです。
自らに客観的視線など求めるのは難しく。にも関わらず初めてのセルフ・プロデュースでしたからね。
無理があったんだろうなぁと。ブライアンにプロデューサー的資質があれば違っていたかも知れませんが。
結論。個々の楽曲は魅力的なれど。アルバムとしてはそのピントのボケ具合がやはり致命的ではあるかな・・・

仰せのままでも。
その意のままでも。
それなりに。
向かってはいけるでしょう。
仕上りはするでしょう。

なんてね。
それでもいいなんて。
それで収めれるなんて。
そんなことなら。
私はここにいないので。

仰せは。
拝聴しつつ。
但しそれは。
あくまでも配慮すべき事で。
遠慮すべき事では無く。

いまのままでは。
変われない。
進めない。
成り立たせられない。
生みだせない・・・ので。

仰せのままに・・・はいきません!

配慮しつつ。
取り入れるものは取り入れて。
残すものは残して。
稀に見るその体力と。
誰もが羨む原石とを。
活かしつつ。
変わるべき姿。
進むべき道。
成り立たせなければならない世界。
生み出すべき価値。
それは揺るがぬ様に。

時に仰せに反しても。
客観的に関わらせて頂きます。

勿論思いは、心は。
常に皆様と共にありながらですけどね!



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2013/04/16 Tue *やり方はなんとでも / Johnny Winter

20130416johnnywinterlivebootlegvole


その。
気持ちは。
解らなくもない。
否。
よく解る。

置かれてる。
状況。
立場。
一歩踏み出すのに。
躊躇せざるを得ないよなと。

今まで。
何度も。
期待を抱いては。
その度に。
失望させられてきて。

杞憂も。
杞憂に思えない。
そうだろうな。
そうでしょうね。
でもね。

やり方はなんとでも。

『Live Bootleg Series Vol.8』'12年リリース。
数年前から自らの監修の下で世に出ているジョニー・ウィンターの公式海賊盤シリーズ。
基本はCDですが。時々アナログ盤でも出ていて。この第8弾も2枚組のホワイト・ビニールで制作されました。
この時代にジョニーの渋い雄姿がアナログ盤サイズのジャケットで楽しめる。先ずはそれがいいかなと。
海賊盤を名乗ってるだけあって。公式なクレジットが無いのですが。おそらくは'70年代後半のライヴかと。
音質は海賊盤に相応しくなく(笑)素晴らしいものがあって。若く熱いウィンターが生々しく迫ってくるのです。
2枚組で全6曲。総てがカヴァーなのは敢えてそういった狙いの下に編集したんでしょうね。
思う存分にブルースを弾きまくるジョニーです。いやぁ、やっぱりジョニーにはブルースが似合いますね、ほんと。
A面とB面が各2曲。C面とD面は各1曲と。長尺な演奏ばかりですが。だれたところが微塵も無くて。
グイグイ惹き込まれてしまいます。一昨年、昨年と奇跡の来日を果たしてくれたジョニー。
それはそれで感動的ではあったのですが。こんなライヴを聴くとね。そりゃ、全盛期に観たかったなとは思います。
特にそれぞれ片面をフルに占めている、「Have You Ever Loved A Woman」と「Roll Over Beethoven」の。
その熱さ、激しさは。それはもう。背筋に電流が走ろうってなくらいのものです。よくぞ蔵出ししてくれましたです。
そう。このアルバムも含めて。このシリーズの基となっている音源、よくぞ録音しておいてくれましただし。
また、いま現在メジャーとの契約が無い中で。再発、発掘専門のレーベルが発売に踏み切ってくれたこともね。
それだけ需要も市場も多様化してるのでしょうが。要はその気になればやり方はなんとでもなるってことですね。
勿論。誰かを、周りをその気にさせる熱いものが、それだけのものがジョニーにあってこその話ですけどね。

その。
気持ちは。
解らなくもない。
否。
よく解る。

置かれてる。
状況。
立場。
守らねばならないもののため。
簡単には決めかねるよなと。

今まで。
何度も。
試みては。
その度に。
足を引っ張られてきた。

勝機も。
勝機と捉えられない。
そうだろうな。
そうでしょうね。
でもね。

やり方はなんとでも。

そう。
やり方なんて。
やり様なんて。
いか様にも。
どうにでも。
なるんです。

そう。
走りながら。
探したって。
作ったって。
どうにか。
なるんです。

熱い思い。
揺るがない思い。
貫き通す思い。
それさえあれば。
誰かも。
周りも。
動かされます。
動きます。

やり方はなんとでも。
なります。
します。
させます。
だから。
さぁ。
杞憂を振り払って。
勝機を逃さずに。

やり方はなんとでも。



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2013/04/15 Mon *奔流 / Stevie Ray Vaughan And Double Trouble

20130415texasflood


何だか。
知らないが。
何だか。
解らないままに。
投げ出されてる。

何なんだよと。
思ってるうちに。
何でだよと。
考える間もなく。
立ち尽くしている。

洪水の如く。
溢れだした。
荒々しい。
奔流の中を。
どう泳ぎきればいいのだろう。

暴れてるなぁ。
激しいなぁ。
止めどないなぁ。
溢れちゃってるなぁ。
さてと。どうしたものだろう。

『Texas Flood』'83年リリース。
その衝撃度、極まりなかったスティーヴィー・レイ・ヴォーン&ダヴル・トラブルの1stアルバム。
何が衝撃だったかって。あの寝ぼけて呆けた様な'80年代前半に、その時代にブルースが鳴り響いたと。
シンセサイザーの安っぽい音が蔓延してた世界に、突如アナクロとも言えるブルースが轟いたのですから。
いやぁ、そりゃね。吃驚してたまげて。で、あぁ、そうだよと。ブルースがあったじゃないかと思い新たにしたと。
否、本当に。レイ・ヴォーンが表れたことでブルースは息を吹き返し、今も命脈を保っていると言えるかなと。
バディ・ガイの復活なんてのも。・レイ・ヴォーンによるブルース再興の動きがあったからこそだと思うのです。
それくらいに。真正面から激しく、太く本格的なブルースをぶっ放したその功績は計り知れないものがあると。
不遇をかこっていたレイ・ヴォーンの才能にいち早く気づき、目を掛けたのは意外にもデヴィッド・ボウイで。
『Let's Dance』への参加によりメジャーへと浮上した訳で。そのボウイの慧眼にも今更ながら感謝ですね。
このアルバム、僅か数日で録音され。ほぼ一発録りだったとか。それ故の生々しさが実に魅力的で。
どうにも嘘くさかった当時のシーンに、とてつもない肉体性と共に殴り込んできた。その姿に拍手喝采でした。
恐らくはライヴでのレパートリーを思いつくままに録音したのでしょうが。全10曲のうち7曲がオリジナルで。
カヴァーに負けず劣らずブルースしていて。その才能がまさに洪水の如く止まるところを知らずに溢れています。
あまりの激しさ、奔放に弾きまくる様に。何が何だかと呆然となりもしますが。それもまた心地良いものです。
今では針を落とす度にその不在が思われて切なくもなりますが。結局はその奔流に巻き込まれて熱くなるかな。
最近発売されたCDのデラックス・エディションに収録されてる当時のライヴも凄まじくて。一聴の価値ありです。

何だか。
知らないが。
何だか。
解らないままに。
巻き込まれてる。

何なんだよと。
思ってるうちに。
何でだよと。
考える間もなく。
動き出している。

洪水の如く。
溢れだした。
荒々しい。
奔流の中を。
どっちへ渡ればいいのだろう。

暴れてるなぁ。
熱いなぁ。
奔ってるなぁ。
溢れちゃってるなぁ。
さてと。どうしたものだろう。

まぁ。
どうもこうもない。
呆然ともなるけれど。
こうなったら。
この洪水の中。
その奔流に。
乗ってみるしか。
飛びこんでみるしか。
道はない。

それに。
その実。
その奔流の。
生々しさ。
激しさ。
熱さ。
嫌いじゃない。
心地良い。
流れのままに熱くなってもいいかもね。



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2013/04/12 Fri *家の灯りが / Don Covay & The Jefferson Lemon Blues Band

20130412thehouseofbluelights


家の灯りが。
やっぱり。
一番だから。
好きだから。
恋しいから。

今夜は。
夜遊びしないで。
家路につこう。
早く。
帰ろう。

外で。
飲むのも。
食べるのも。
それはそれで。
楽しいけれど。

家の灯りが。
一番なんだ。

『The House Of Blue Lights』'69年リリース。
何を思ったか。突然ソウルからブルースへとシフトしたドン・コヴェイ。
その名もジェファーソン・レモン・ブルース・バンドを率いてのアルバム。
こらが遊びや思い付きでなくて。結構、本格的にブルースに取り組んでると言う。
何でも。元来ブルースが好きで。好んで聴いていたらしいのですが。
ドン・コヴェィですからね。ソウル・シンガーとして、ソウルのライターとして名を成していて。
何で今、今更ブルースなんだろうって感じは当時もあったんじゃないかと思うのですが。
まぁ、それだけ好きだったんでしょうね。でもってホワイト・ブルースとかって白人もやりだしたし。
だったら俺だって好きだったんだから、やってもいいだろうってとこだったんでしょうかね。
アトランティックとしても。それなりに貢献してくれるコヴェィの意志を尊重したってところかな。
なんだか。実に生き生きと楽しそうにブルースしてて。その様が微笑ましくて。それだけでいいかな。
面白いのはやっぱり、特にオリジナル・ナンバーがやはり純粋なブルースとは異なった表情を見せるところで。
コヴェィならではのソウル・フィーリングだったり、ライターとしてのセンスが独特な色合いを与えているので。
ブルースなんだけど、どブルースにはならなくて。ある意味ホワイト・ブルース、ブルース・ロックに近かったり。
そうだなぁ。タジ・マハールのブルースに近い感じかな。良くも悪くもやはり門外漢なんでしょうね。
でも、その門外漢故の色合いや、微妙な光の具合が個性になっていて。そこが魅力的なのかな。
タジと同様に。コヴェィも。何をやってもコヴェイはコヴェィなんですよね。それで・・・それだからいいんだよなぁ。

家の灯りが。
やっぱり。
なによりも。
好きだから。
恋しいから。

今夜は。
お弁当買って。
家路を急ごう。
真っ直ぐ。
帰ろう。

外で。
会うのも。
遊ぶのも。
それはそれで。
楽しいけれど。

家の灯りが。
なによりなんだ。

電車を降りて。
改札抜けて。
ひたすら歩く。
さぁ。
あの角を曲がったら。
ほら。
見えてくる。

あの。
灯り。
あの。
色合い。
あの。
光の具合。

どこにでもあるようで。
どこにもありはしない。
我家でしかありはしない。
見間違えようも無い。
どうしたってどうにもならない。

家の灯りが。
大好きなんだ。

家の灯りの下にあるものが。
愛おしくて堪らないんだ。



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2013/04/11 Thu *交わってた、重なってた / Albert Collins

20130411truckinwith


思わぬところで。
思わぬことで。
小耳に挟んで。
もしや、まさかと。
調べてみたらそうだったと。

こいつは。
なんとも。
懐かしいねと。
楽しみ半分。不安半分。
まぁ、駄目でもともとと。

連絡してみれば。
どちら様でと問われて。
これこれこうでと答えて。
覚えてるかな?
覚えてるさと。久し振りだねと。

数十年の隔たりも。
飛び越えて。
交わってた。重なってた。

『Truckin' With Albert Collins』'69年リリース。
その顔の迫力に思わずビビらされるアルバート・コリンズのアルバム。
'62年~'63年の録音が集められていて。元は'65年に編集されたアルバムの新装版です。
コリンズと言えばテレキャスター。変則チューニングにカポタスト。指弾きでギュワーンとぶちかますと。
硬質なテレキャスターのサウンドを最大限に生かして。突っ込んで、切れ込んで暴れまくると。
そんなイメージ故か。やれ凶暴だの凶悪だの鬼だの。殆ど昭和のプロレスラーみたいな形容詞で呼ばれてて。
確かにねぇ、顔も恐そうだからなと。いやいやコリンズさん、実はとっても紳士なお人柄だった様なんですけどね。
そのギターが、フレーズが。グサグサと刺さる如くの攻めのスタイルなので。まぁ、褒め言葉なんですけどね。
刃を突き付けれれている様な危うさを感じさせる、その切れ味の鋭さがスリル満点で堪らなかったりします。
そう。スリリングなんですよね。だから爆発的で突破力もあって熱いのに、どこか冷たい感触もあって。
それでクール・サウンドとかって。「Frosty」とか「Frostbite」なんてタイトルのインスト中心にやってたと。
このアルバムでも1曲を除いてはインストですからね。そこらが一部のブルース・マニアには受けが悪い様で。
いやいや。この歌の無いひんやりとさせながらも十二分に熱いギターも立派なブルースだと思うんですけどね。
アルバムタイトル通りに。コリンズのギター、ブルースと交われば。自分の中のブルースも呼びさまされるしねと。
そうそう。J.ガイルズ・バンドもやってた「Sno-Cone」はコリンズがオリジネイターですが。
イントロなんかはこのアルバムに収録されてる「Thaw Out」の影響大で。連中もコリンズ、好きだったのかな。

思わぬところから。
思わぬことから。
繋がりが見つかって。
でもな、今更なと思いつつ。
これも何かの縁には違いないと。

そいつは。
そいつで。
嬉しいねと。
不安よりも懐かしさが勝るなら。
まぁ、取敢えずはねと。

会話してみれば。
時の経過を感じながらも。
あの頃の空気がそこにある様で。
変わらないものかね?
変わらないさと。そんなもんだねと。

数十年の隔たりなんて。
飛び越えて。
交わってた。重なってた。

勿論。
時の隔たりだけじゃなく。
数十年の空白の。
その間の。
お互いの歩みや。
その間に。
築いてきたものや。
異なるものはあるだろう。
それが。
どう出るか。どう転ぶか。
でも。まぁ。
それくらいスリリングなくらいが。
熱くなるには丁度いい。

何よりも。
交わってた。
重なってた。
今は。それだけで。
楽しみに出来るなら。
それでいい。



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2013/04/10 Wed *丁々発止 / Junior Wells

20130410southsidebluesjam


さてと。
どうにか。
こうにか。
転がることに。
決まったところで。

先ずは。
お互いの。
お手並み拝見。
軽くジャブでも繰り出して。
出方を探りつつ。

手札を見せつつ。
どいつが刺さるのか。
どいつは響かないのか。
序盤で見極めたいよねと。
飄々とした様を装いつつも。

その実は。
既に。
丁々発止。

『Southside Blues Jam』'70年リリース。
かの傑作『Hoodoo Man Blues』以来久々にデルマークに舞い戻ったジュニア・ウエルズのアルバム。
アルバム・タイトル通りに。オーティス・スパンやバディ・ガイの名前がジャケットにクレジットされている様に。
シカゴ南部のブルース・クラブで夜毎繰り広げられていたであろう、そのセッションの様を再現しようと試みて。
細かいことは決めずに。スタジオに入って。出たとこ勝負の一発録りに近い感覚で録音されたらしいアルバム。
何でも。スパンには偶々スタジオ入りの前夜にクラブで顔を合わせたウェルズが参加を依頼したんだとか。
なのでラフでルーズなジャム。その気怠さ漂うスロー・ブルースがなんとも言えない味わいを醸し出しています。
その一方で。ウェルズにバディにスパンに。ルイス・マイヤーズとかが顔をそろえているので。
ただで済むわけが無く。お互いに喰ってやろう、いいとこ頂いてやろうって虎視眈々と狙ってるところもあって。
気怠くもありながら、張り詰めた緊張感も並じゃないと言う。そこがまたゾクゾクくるところで。
なんたってシカゴ・ブルースを支えてきたつわもの達ですからね。そりゃぁ、丁々発止にもなるでしょうよと。
お互いにジャブを出して探りながら。ここぞって場面では強烈なストレートを繰り出して切り込んでくると。
どんな顔してやってたんだろうなと。その表情を想像するのもまた楽しかったりします。
まぁ、基本的には手の内も気心も知れていた顔ぶれなので。楽しんでやってたのは間違いないんでしょうが。
ウェルズとバディは言わずと知れた名コンビですが。ウェルズとスパンの顔合わせは珍しいのかな?
録音は'69年の12月か'70年の1月らしく。'70年の4月に亡くなったスパンの最後の録音でもあるのですが。
そう思って聴くせいか。主役であるウェルズのブルース・ハープと同じくらいにスパンのピアノに耳を奪われます。
終生フロントに立つことを好まなかったスパンですが。その指捌きは十分に主役足り得たんですよねぇ・・・

さてと。
どうにか。
こうにか。
転がる先も。
見えてきたところで。

取敢えず。
お互いの。
お手並み拝見。
軽くフェイントも挟みながら。
反応を探りつつ。

手札を窺いつつ。
どいつで刺してくるのか。
どいつは用いもしないのか。
情勢で見極めたいよねと。
軽やかな様を装いつつも。

その実は。
早くも。
丁々発止。

お互いに。
思いもあれば。
狙いもある。
思惑もね。
目指すものは同じでも。
役割も異なるし。

それでも。
その。
知恵。
知識。
知見。
楽しくぶつけ合えるなら。

丁々発止。
それもまた。
楽しからずや!



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2013/04/09 Tue *今夜はブルースを / Gary Moore

20130409bluesforgreeny


今夜はブルースを。

今夜は。
今夜だけは。
ブルースを。
聴こう。
聴いていよう。

誰かの為に。
皆の為に。
そして。
そうさ。
自分の為に。

今年も。
今日は。
今日だけは。
ブルースを。
聴いていよう。

『Blues For Greeny』'95年リリース。
当時は隠遁状態だったピーター・グリーンに捧げられたゲイリー・ムーアのアルバム。
'90年代も半ばに入ってからのアルバムなのでアナログ盤は結構珍しいかもしれません。
ムーアはどうしてもハード・ロック、ヘヴィ・メタルのイメージが強いギタリストなのですが。
世代的にブルースやブルース・ロックに多大な影響を受けたギタリストであったことも事実で。
一時期はかなりその原点に回帰したアルバムを制作していて。このアルバムは中でも真打登場って感じで。
何たってムーアがそのプレイに最も影響を受け敬愛していたのが他ならぬグリーンだったのは周知のことで。
全曲、そのグリーンがフリートウッド・マック時代に書いた、演奏したナンバーのカヴァーですからね。
しかもそのグリーンから直接譲られたと言う'59年製のギブソン・レスポールで弾いてるんですから。
となると心配されるのはムーアの悪い癖がまたまた出ちゃうんじゃないかってところで。
熱くなり過ぎちゃって。もうひたすら暑苦しいまでにギンギンに弾き巻くってしまうのではないかとね。
ところがどっこい。そこは流石にわきまえたか。レスポールとマーシャルとのシンプルな組み合わせで。
余計な装飾は排して。ひたすらそのレスポールならではのサウンドでブルース、ブリテシッシュ・ブルースをと。
その真摯で控えめな姿勢が抑制されたプレイに表れています。それでも十分に弾いてますけどね。
勿論、ここでのムーアの演奏が全盛期のグリーンを凌駕しているかは別ですが。愛情は十二分に感じられると。
その一点のみで。評価されてもいいアルバムかな。ほんといい音でギターが鳴いてるしねぇ。
ところが。実はグリーンが件のギターを本当に譲りたかったのはスノウィー・ホワイトで。ホワイトに断られて。
仕方なくムーアに譲ったって説もあって。しかもこのアルバムに対しても。解ってないなぁと評したとも・・・
まぁねぇ。人の思いなんて行き違うし、誤解もされるし。でもそこに熱い思いがあれば思い込みでもいいかなとね。
所詮そんなもので自己満足に過ぎなくても。誰かへの思いが熱く残ってるってのは儚いけど、悪くはないかな。

今夜はブルースを。

今夜は。
今夜だけは。
ブルースを。
奏でよう。
奏でていよう。

誰かの為に。
皆の為に。
そして。
そうさ。
自分の為に。

今年も。
今日は。
今日だけは。
ブルースを。
奏でていよう。

そこに。
ある。
込められた。
熱い思い。
自己満足でも。
勘違いでも。
いいじゃないかと。

誰かを。
皆を。
自分を。
熱く思えてる。
思いが残ってる。
それで。
いいじゃないかと。

きっと。
記憶違いもある。
美化してる。
そうさ。
思いが行き違ったり。
誤解もあったし。
喧嘩もしたし。
でも。

巡り来た春に。
今年も。
今日も。
今夜も。
思いが残ってる。
それでいい。それだけでいい。
その儚さに打ちのめされながらも。

今夜はブルースを。

今夜は。
今夜だけは。
ブルースを。

今年も。
今日は。
今日だけは。
ブルースを。

そして。
これからも。
今日と言う日だけは。
今夜だけは。
ブルースを。

聴いていよう。
奏でていよう。
届け続けよう。
遠い空の上。
きっと微笑んでる。
貴方の為に。
空を見上げてる皆の為に。
空を見上げて涙を堪える自分の為に。

今夜はブルースを。

ね、師匠。
せっかくだからねぇ~。



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2013/04/08 Mon *真っ向勝負 / The Who

20130408directhitsukmono


あれや。
これや。
あれも。
これも。
考えられるっちゃぁ。
考えられる。

あれは。
これは。
あっちも。
こっちも。
悩まないかっちゃぁ。
悩む。

右から。
左から。
右斜め上から。
左斜め下から。
いやいや。
裏からでも。

否。
真っ向勝負で。

『Direct Hits』'68年リリース。
ザ・フーにとって英国での初めての編集アルバム。
色々と狙い過ぎて(悩み過ぎて?)外してしまった様なジャケットはいただけませんが。
中味はね。フーですからね。外れ曲、捨て曲無しの実に魅力的なものとなっています。
御存じの様に。ブランズウィックからデビューするも。契約問題で揉めてマネージャーと決別。
新マネージャーと緊急避難的にリアクションを設立して移籍。更にトラックに移籍して落ち着いたと。
そんな経緯もあって。トラックからのこのアルバムにはブランズウィックの音源は収録されていません。
そう。「I Can't Explain」とか「Anyway, Anyhow, Anywhere」とか「My Generation」は入ってないのです。
それでも。リアクションとトラックでのシングル盤7枚の全A面曲が収められていますからね。どうだと。
当時は「I Can See For Miles」以外はオリジナル・アルバム未収録だったので実に便利でもあったと。
当時どころか。日本では'80年代前半まではこのアルバムの日本盤が結構重宝されてたんじゃないかな。
さて。最近は1年半ほど前に入手した英国オリジナルのモノラル盤で聴くことが多いのですが。
その太く厚い音でフーのナンバーが次から次へと飛び出してくると。それだけでテンション上がります。
「I'm A Boy」「Picture Of Lily」「I Can See For Miles」「Substitute」「Happy Jack」「Dogs」...
曲名を連ねただけでも。熱くなってくるし、嬉しくなってくるし。思わず叫びながら飛び跳ねたくなるかな。
ドラッグ騒動の渦中にあったストーンズ支援の為の「The Last Time」なんてのも嬉しい選曲です。
要はフーですから。外れない、間違いない、答えは決まってるので。迷わずに真っ向勝負すればよくて。
結果、アルバム・タイトル通りに聴く者の胸に真直ぐに刺さる、直撃するってものなのです。
とかいいながらA面1曲目が「Bucket "T"」ってのは、どうなのよと思ったり。まぁ、笑えるからいいか(笑)。

あれか。
これか。
あれでも。
これでも。
やれるっちゃぁ。
やれる。

あれもね。
これもね。
あっちでも。
こっちでも。
ありっちゃぁ。
ありで。

曲げたり。
落としたり。
緩急使って。
見せ球も使って。
そうそう。
くさいところをついてでも。

否。
真っ向勝負で。

考えれば。
考えるほど。
増えはする。
悩めば。
悩むほど。
膨らみもする。

やるだけなら。
なんでも。
どの手でも。
どの道でも。
ありだけど。
まだるっこしい。

答えは決まっている。
外れてないし。
間違ってもいない。
ならば。
衝突も。激突も。
摩擦なんか恐れずに。

真っ向勝負に。
決めた!

真っ向勝負で。
決めてやる!



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2013/04/07 Sun *夢語りしか、夢語りでも / David Bowie

20130407heroes


その。
空気の中で。
その。
爪痕の前で。
何が出来る。

ただ。
訳も分からず。
ただ。
心が震えてる。
膝も震えてる。

あぁ。
終わってなんかいない。
あぁ。
始まってさえいない。
それだけ。それだけ。

それでも。
とにかく。
ここへ来れた。
ここに立てた。
それだけでしかないけれど。

『Heroes』'77年リリース。
所謂“ベルリン三部作”の2枚目にして中核を成したデヴィッド・ボウイのアルバム。
鋤田正義撮影によるジャケットが何と言っても強烈な印象を残します。
このポーズ。ずっとエゴン・シーレの自画像がモデルかなと思っていたのですが。
どうもそうでもなく。ボウイが好きだったドイツの画家が描いた肖像画にインスパイアされたものだとか。
個人的にはシーレ説を採りたいんですが。まぁ、ベルリン三部作ですからね・・・
インスト・ナンバーを主にB面に配した構成は『Low』を引き継ぎつつも。その実それ程コンセプチュアルでなく。
ベルリンの壁の前で逢瀬を重ねる男女の姿から着想を得て書き上げた「Heroes」の世界観。
それがアルバム全体を支配している様な印象を強く与えます。事実、稀代の名曲でもあるわけで。
御存じの様に。タイトルとは裏腹に。英雄譚や英雄崇拝の歌ではなく。英雄を夢見る男の物語で。
それも閉塞した、先の見えない状況の中で。この一日、この一夜だけでも英雄になれたらなとの儚き物語。
かっての邦題『英雄夢語り』とはよくぞつけたなって感もあります。そう夢語りでしか英雄にはなれないのだと。
その諦念。そしてそれでも夢を語り続ける、そこにある、そこに秘められた強い意志に惹かれてしまうのです。
サウンド面ではイーノ、カルロス・アルマー、ロバート・フィリップの参加が重要な要素を占めていて。
更には参加はしてないものの多大な影響を与えたイギー・ポップの存在も大きかったのだろうと思われます。
一説によると。ベーシックなトラックは僅か2日間で盗られて。フィリップなんか数時間で総てを終えたんだとか。
当時のベルリンって特殊な状況下での制作による緊張感もこのアルバムを特別なものにしている一因ですかね。

その。
空気の中に。
あるもの。
爪痕が物語るもの。
受け止めるしかなく。

ただ。
言葉にも出来ず。
ただ。
心に響いてくる。
震える膝に力を込める。

そう。
終わってなんかいない。
そう。
始まってさえいない。
そうなんだ。そうなんだ。

それでも。
とにかく。
ここまで来た。
ここに立っている。
それだけでしかないけれど。

何かを。
伝えたい。
何にもならなくても。
何かを。
語りたい。
何の意味も無くても。
何かを。僅かでも。
自分なりに届けたい。
無力でも。
無力だから。

それでも。
そう。
未だ。
小さだけど。微かだけど。
そう。
後は勇気しかないけれど。
夢語りしか語れない。
夢語りでも続けていくしかない。
英雄になんかなれなくても。
英雄になったつもりで。
自分なりの思いとやり方で。
一歩でも。一歩ずつでも。

今日。
この地から。



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2013/04/05 Fri *不完全燃焼 / Slade

20130405sladeinflame


燃えそうで。
燃えない。
燃え尽きそうで。
燃え残ってる。
どうにも。こうにも。

燃えそうなもの。
あれこれ集めて。
油を注いで。
火種も落として。
燃え上がった。

そう。
確かに。
燃え上がったのに。
風向きが変わったのか。
火勢が弱まってる様な。

あぁ。どうにも。
じれったい・・・

『Slade In Flame』'74年リリース。
英国労働者階級の星、スレイドの主演映画のサントラでもあったアルバム。
今も英国では根強い人気を誇るスレイドですが。'70年代の中頃までは特に大人気で。
とにかく。その馬鹿馬鹿しいまでに騒がしく陽気なサウンドとキャラが大いに受けてたと。
ビートルズ、クイーンと並ぶ(愛され方はは異なるものの・・・)国民的バンドだったのです。
そんなスレイドですが。何故かなかなか米国では売れなくて。どうにかしなければいけないと。
まぁ、英国と米国で受け入られるものや、受け入られ方が異なるのは当然と言えば当然なので。
それを妙に意識するとあまりいい結果にはつながらないのですが。スレイドもねぇ・・・
恐らくは。その英国的なユーモラスさが米国では受け入られないんだろうとでも思ったのでしょう。
妙に真面目な実録風(未見ですが)の映画を作って主演して、そのサントラで勝負をかけたと。
しかし。やはり米国では受け入れられず。英国でもそんなのスレイドじゃないと売上落としたと。
まぁ、得てして考え過ぎは良くないよって典型例になっちゃったんですよね。
メンバーにも迷いがあったのか。このアルバムも妙にバラエティに富んでるんですよね。悪くないけど。
そう。悪くなくて。ホーンが入ったナンバーとかバラードもなかなか良くて聴けちゃうんだけど。
それだけに尚更。スレイドに求めてるものはそうじゃない。そっちに行かなくていいって反発しちゃうかな。
何よりも。馬鹿に徹しきれてないメンバー自身の迷い、吹っ切れて無さ、燻ってる感じが伝わっちゃって。
やっぱりねぇ。やるからには。憂いを残さず思いっきりやってもらわないとと思ってしまうのです。
決して悪くはないんですけどね。相変わらずポップでキャッチーで。でも振り切れてはいないんだよなぁ・・・

燃えそうで。
燃えてない。
燃え尽きるまでの。
勢いがない。
どうにも。こうにも。

燃えそうなもの。
更に投げこんで。
油も足して。
煽りに煽って。
炎を絶やさずに。

そう。
確かに。
絶えてはいないけど。
風が止んでしまったのか。
火炎は吹き上がらずに。

あぁ。どうにも。
じれったい・・・

不安も。
戸惑いも。
その。
理由も。
解る。
解るが故に。
どうにも。
じれったい。
なんとかしたい。

手をこまねいていても。
仕方がない。
手をまわし過ぎても。
策を弄し過ぎても。
それはそれで結局すっきりはしない。
ならば。
やはり。ここは。
正面突破で燃え上がらせるしかないけれど。

火種を用いても。
油を注いでも。
団扇で煽ってみても。
肝心要の誰かの腹が据わらねば。
不完全燃焼になってしまう。

あぁ。どうにも。
じれったい・・・ね。



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2013/04/04 Thu *あと二日 / Elkie Brooks

20130404twodaysaway


週の半ば。
もう。
木曜日。
まだ。
木曜日。

今週は。
どっちだったかな。
どう。
感じてるかな。
そいつが問題で。

もう・・・なら。
悪くは無いと。
まだ・・・なら。
よくないなぁと。
調子のバロメーター。

さて。今週は・・・

『Two Days Away』'77年リリース。
元ヴィネガー・ジョーのエルキー・ブルックスの2枚目のソロ・アルバム。
ヴィネガー・ジョー時代はロバート・パーマーと2枚看板でツイン・ヴォーカルで。
しかしながらその迫力ある歌声でパーマーを圧倒してたブルックスです。
マギー・ベルと並んで英国版ジャニス・ジョプリンと称された時期もあった要です。
AOR(死後)なサウンドをバックにしたこのアルバムでもその歌声は変わることなく。
そのソウルフルでハスキーな歌声は却ってポップなバックとの対比で。
その魅力がより明確に伝わる様になった感もあります。力強く、そして艶やかに。
ブルックス自体は何も変わって無くて。サウンドやバックだけが時流に合わせて変わってと。
そこらは如何にも大衆的で中道なイメージの強い(?)A&Mレコーズならではかな。
ミス・マッチにも思えたA&Mとの契約と言う選択が結果的には功を奏したってことですね。
「Sunshine After The Rain」「Pearl's A Singer」が全英ではベスト10に入るヒットになったと。
それ以上にアレサ・フランクリンで著名なダン・ペンによる「Do Right Woman, Do Right Man」とか。
見事にソウル・ナンバーにしてしまった「Love Potion No.9」とかのが魅力的に仕上がっている辺りは。
ブルックスの資質、本質が色濃く表れているところですね。ブルー・アイド・ソウルですね。
アンニュイ(再び死後)なジャケットはねぇ・・・。アルバム・タイトルには合ってるか・・・脚は魅惑的だけど(笑)。

週の半ば。
あと二日。
しかない。
あと二日。
もある。

今週は。
どっちだったかな。
どう。
思えてるかな。
そいつが問題で。

しか・・・なら。
悪くは無いと。
も・・・なら。
よくないなぁと。
気持ちのバロメーター。

さて。今週は・・・

木曜日ね。
ここまでは。
早かった。
悪くはなかった。
いいこともあった。
でも。
そう。
あと二日・・・もある。

木曜日ね。
モチベーションあがること。
週の前半に寄せ過ぎたかな。
この先も悪くはないだろうけど。
あまり上がりはしないよなと。
だから。
そう。
あと二日・・・もある。

土曜日まで。
持たせるには。
辿り着くためには。
何か。
特効薬でもいりそうです(苦笑)。



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2013/04/03 Wed *青い気持ち / RC サクセション

20130403blue


まぼろし。
幻影。
残像。
なんでもいいさ。
なんでも構わない。

そうだな。
きっと。
美化してる。
都合よく書き換えてる。
それでもいいじゃないか。

いま。
まだ。
こうして。
ここに。
この胸に。
この思いがあるのなら。
それで。
もう十分じゃないか。

『Blue』'81年リリース。
その生々しさがいまも鮮烈なRCサクセションのアルバム。
『Please』の音質に納得がいかなくて。普段練習で使っていたスタジオに機材を持ち込んで録音したとか。
定評のあったライヴでの勢いを再現するには自分達自らで手掛けるのが一番良いとの判断だったのかな。
確かこのアルバムからプロデュースのクレジットもRCサクセションと明記されたんだと記憶しています。
その目論見は見事に当たって。生々しく、そして荒々しいサウンドが実に鮮やかに胸に突き刺さってきます。
所謂ヒット曲は無いものの。収められているナンバーそれぞれが個性的で魅力的で名曲揃いなのも最高で。
数多いRCのアルバムの中でも針を落とす機会が多いかな。このアルバムが一番好きだって友人も多いです。
いつ聴いても涙が滲んでしまう「多摩蘭坂」を始めとして。ロックンロールなナンバーにも切なさが漂っていて。
その切なさはどこから来るのだろうと考えると。アルバム・タイトル通りに青いからかなのかなと。
なんともやり切れない、なんともわり切れない、漠然とした不安と焦燥、そして確かな憧憬と情熱みたいなもの。
そんな言い表せないもやもやしたもの。それを鮮やかに切り取ってみせている。その青さを曝け出している。
その青さ、切なさ、青い気持ちこそがロックンロールで、ブルースで、ソウルなんだと。それでいいんだと。
解ったふりをしたり、無理やり折り合いをつけたりする必要は無いんだと。青く、切なくていいんだと。
青く、切なく。震える膝に力を込めて、拳を握りしめて。好きなものや人に一生懸命になればいいんだと。
納得できないものや人に精一杯立ち向かえばいいんだと。舌でも出して、笑い飛ばして走り出せばいいんだと。
そしてそして。いつも、いまも見果てぬ夢だろうと追い続けるんだと、叶えるために足掻きつづければいいんだと。
そんな大切なことを教えてくれた、感じさせてくれた、背中を蹴飛ばしてくれたアルバムだったりするのです。
自分にとってはあの『傷だらけの天使』と同じ匂いがして、同じくらいに大きな意味合いを持っていたりします。
「ロックン・ロール・ショー」から「あの娘のレター」まで。本当にね総てが愛おしくて大切なんですよね。

まぼろし。
幻影。
残像。
それでもいいさ。
それでも構わない。

そうだな。
わざと。
間違えてる。
都合よく思い込んでいる。
それでもいいじゃないか。

いま。
まだ。
こうして。
いまも。
この胸に。
この気持ちがあるのなら。
それが。
もう答えじゃないか。

あの頃と。
同じ。
あの頃と。
変わらない。
あの頃より。
鮮やかな。

青い思い。
青い気持ち。
それは嘘じゃない。
ならば。
まだ。
一生懸命になれる。
立ち向かえる。
夢中になれる。
追いかけられる。

そうさ。
逃げられっこないんだから。
ならば。
この。
青い気持ち。
震わせて。
求め続けよう。
追い続けよう。
足掻きつづけよう。

青い気持ち。



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2013/03/31 Sun *ありのまま / PYG

20130331pygorg


ありのまま。
そのまま。
そのはずで。
そのつもりで。
だけど。そいつが難しい。

あるがまま。
そのまま。
そう思って。
そう信じて。
だけど。そいつが困りもの。

ありのまま。
あるがまま。
そのまま。
思うほどに。
信じるほどに。
そうはいかなかったりする。

『オリジナル・ファースト・アルバム』'71年リリース。
ザ・タイガース、ザ・テンプターズ、ザ・スパイダーズのメンバーによって結成されたピッグの1stアルバム。
沢田研二、ジュリーと萩原健一、ショーケンのツイン・ボーカルと言う、夢の様な二枚看板を誇ったピッグです。
そして岸部修三、サリーに大口広司、井上堯之、大野克夫とまさにGS界のスーパー・スターが顔を揃えていて。
日本初のスーパー・グループと言っても過言じゃないバンドだったんですよね。改めて凄いメンバーだなと。
元々はジュリーを除くメンバーが'70年の後半くらいから脱GS、ニュー・ロックのバンドを構想していて。
事務所の意向に反してバンド志向が強かったジュリーにサリーが声をかけてジュリーも参加したとの事です。
既にザ・タイガースのライヴでもロック・ナンバーのカヴァーとかやってた様なので。当然の流れだったのかなとも。
サリーはかなりのハード・ロック好きだったみたいですしね。自分達のありのまま、あるがままにやってみたと。
そんなメンバー達の思いが昇華された素晴らしい、捨て曲の1曲も見当たらないアルバムなのです。
ですが。だけど。当時は殆ど評価されず、受け容れても貰えなかったと。後追いで聴いた身では不思議だなと。
なんでもロックは反体制だと思われていたので。GS出身、大手芸能事務所所属ってだけで不評を買ったとか。
別にねぇ出自なんてどうでもいい。そのやっている音楽だけが総てだと思うんですが。そうもいかなかったと。
更にジュリーのファンとショーケンのファンが仲が悪くて贔屓の引き倒し状態になっちゃったとか・・・やれやれと。
プログレ的な感覚もある多彩なサウンドに、幻想的だったり情緒的だったりと表情豊かな詩の世界と。
それも殆どがメンバー自身の手によるもので。その才能の豊かさに今更ながら驚かされる思いがします。
特にサリーは、あのジョン・ポール・ジョーンズをも感心させたと言うベースに、印象的な詩作にと。
地味ながらも八面六臂で縁の下からバンドを支えています。カッコ良いのです。何故に評価されなかったのかと。
時代が悪かったと言えばそれまでですが。ありのまま、あるがままが受け容れられない時もあるんですよね・・・
あっ、この初回盤のジャケット、鼻を押すと豚の鳴き声の様な音がします。その遊び心も好きです。

ありのまま。
そのまま。
そのはずが。
そのつもりが。
それが。そいつが楽じゃない。

あるがまま。
そのまま。
そう思ってた。
そう信じてた。
それが。そいつが簡単じゃない。

ありのまま。
あるがまま。
そのまま。
思うほどには。
信じるほどには。
そうでもなかったりする。

いままでやってきた。
ここまでやってきた。
そのままで。
その延長で。
そのまま続いていく。
そのまま乗り越えていく。
いける。
そう思ってた。
そう信じてた。
それがなかなかその通りにはいかなくて。

ありのまま。
あるがまま。
そのまま。

ありのまま。

なかなかに難しい・・・



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2013/03/28 Thu *胸に秘めて / Blue Öyster Cult

20130328secrettreaties


この。
胸に。
収めて。
秘めて。
さぁ。

この。
計画を。
進めよう。
図面を。
描こう。

間に合う様に。
役立つ様に。
闘える様に。
始めよう。
さぁ。

『Secret Treaties』'74リリース。
『オカルト宣言』なるとんでもな邦題が冠されていたブルー・オイスター・カルトの3rdアルバム。
う~ん、まぁ、ノストラダムスとかユリ・ゲラーとかエクソシストの時代(?)だったからなぁ。
ブルー・オイスター・カルト自体がサンディ・パールマンの神秘主義をロックで表現すると言う。
何だか訳の解る様な、解らない様なコンセプトの為に結成されたバンドだったりもしますからね。
このアルバムにもパールマンの詩の世界の影響を受けたナンバーが収録されていたりもします。
アルバム全体を通しても曲間を極力短くしていて。ある種のコンセプト・アルバムに仕上げています。
尤も神秘主義に真正面から取り組んでると言うよりも。物語を作り上げることを楽しんでるって感じです。
このアルバム。先ずは戦闘機が描かれたモノクロのジャケットのカッコ良さが堪らないなと。
「ME 262」なるナンバーも収録されているので。これは世界で初めて実戦投入されたジェット戦闘機・・・
ドイツが極秘開発して第二次世界大戦末期に投入したメッサー・シュミット262なんだろうなと。
元々メッサー・シュミットが好きなので。もうそれだけで嬉しくなって、惹かれてしまうわけですが。
そのサウンドも。鈍く光るジェット戦闘機の如くで。重厚な光を放ちながらも颯爽と滑空するかの様で。
そのメタッリクでヘヴィー、尚且つスピーディーでキャッチーなところ。そのカッコ良さに痺れてしまうのです。
そう。元祖ヘヴィ・メタルの一言で済まされてしまうことの多いブルー・オイスター・カルトですが。
その実、そのキャッチーなところこそがブルー・オイスター・カルトのブルー・オイスター・カルトたるところで。
キャッチーでメロディアス、故にそのヘヴィ・メタルな世界観も抵抗なく聴く者に届き、侵されるのです。

この。
胸に。
収めて。
秘めて。
さぁ。

この。
計画を。
成し遂げよう。
設計図を。
完成させよう。

間に合ったら。
役立ったら。
闘えたなら。
文句も無いだろう。
さぁ。

新しい季節へ。
新しい世界へ。
新しい地平へ。
飛翔できる様に。
いま。

この。
胸に。
収めて。
秘めて。
さぁ。

思いを。
志を。
描いて。
形にして。
届けよう。
侵してしまおう。

密かに。
思い。
志し。
誓い。
動き出そう。
離陸しよう。

胸に秘めて。



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