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2013/05/06 Mon *逃亡しよう / Jimmy Hughes

20130506stealaway


逃亡しよう。
このまま。
そのまま。
誰にも気づかれぬ様に。
立ち去ろう。

逃げてしまおう。
このままにして。
そのままにして。
誰も困りはしないなら。
ここから立ち去ろう。

そうさ。
別に明日など。
その先の日常など。
用は無い。
黙って消えてしまおう。

日常から。
逃亡しよう。

『Steal Away』'64年リリース。
アラバマ・ソウルのメッカ、フェイム・レコード。
クラレンス・カーターやキャンディ・ステイトンを輩出したそのフェイムの最初のスター。
それが誰あろう、このジミー・ヒューズで。ヒューズの活躍が無ければその後のフェイムも無かったと。
そのヒューズの、大ヒット・ナンバー「Steal Away」をタイトルに冠した初めてのアルバム。
あのパーシー・スレッジの従兄弟だと言うヒューズ。多くのソウル・シンガーと同じくゴスペル出身で。
スレッジにも共通する様な甘く優しい歌声が特徴です。時にその声の高さ、細さが評価を妨げもしますが。
その歌声の繊細さが、他のソウル・シンガーには真似の出来ないヒューズならではの味わいになっていて。
特にスロー・バラードにおいては甘く優しく、その上に懐かしさも感じさせて。心、くすぐられるものがあります。
アラバマ・ソウル、サザン・ソウルと言うと。どうしても熱く、力強く。情感溢れて、哀感漲ってと。
そんな歌声を連想し期待してしまって。確かにその点ではヒューズは異質であり物足りないかなと。
でも故に。溢れないからこそ、漲らないからこそ。伝わってくるものもあって。声高でなくても熱く、力強くて。
真摯な思いが真直ぐに聴く者の胸に、心に迫ってくることもあるのだと。そんなことを感じさせてくれるのです。
「Steal Away」はゴスペルの世界では著名な逃亡する奴隷をテーマにしたナンバーを改作したオリジナルらしく。
勿論、ソウルなので。男女の許されない(?)愛の逃避行の歌になっていますが。ダブル・ミーニングで。
やはりアフリカ系米国人の置かれた境遇と、救いを求める歌にもなっているわけなのですが。
そのメッセージはヒューズのこの歌声故に拡散され、されど世の中に響き渡ったってのもあるのかと思うのです。

逃亡しよう。
このまま。
そのまま。
誰にも気づかれない内に。
立ち去ろう。

逃げてしまおう。
このままにして。
そのままにして。
誰も弱りなどしないから。
ここから立ち去ろう。

そうさ。
別に明日など。
その先の日常など。
未練は無い。
黙って消えてしまおう。

日常から。
逃亡しよう。

あっという間に。
いつの間にか。
逃亡しようとしている。
立ち去ろうとしている。
消えようとしている。
非日常の。
その後ろ姿を追いかけて。
その後ろ髪を掴んで。

こっちが。
あっという間に。
いつの間にか。
逃亡出来たらな。
立ち去れたらな。
消えられたらな。
追いかけていきたいな。
後ろ髪引かれっぱなしだよな。

日常から。
逃亡しよう。

非日常へと。
逃亡しよう。

したいよなぁ~(笑)。



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