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2013/05/10 Fri *いくつもの場面 / Rod Stewart

20130510everypicturetellsastoryukor


いくつかの場面。
その空気。
その匂い。
その情景。
そこにあった顔。

遠く離れて。
とうの昔に。
薄れて。
消えて。
忘却の彼方へと。

そんなものが。
ふと蘇り。
ふつふつと湧き上がり。
巡り始める。
語り始める。

数十年の時を隔てても。

『Every Picture Tells A Story』'71年リリース。
全英、全米共にチャートの一位に輝いたロッド・スチュワートの3枚目のソロ・アルバム。
フェイセスでの活動とソロ活動を並行させ、両立させていたロッド。フェイセスのメンバーも毎回参加していて。
このアルバムではロン・ウッドとイアン・マクレガンの名前がクレジットされています。
この頃って。フェイセスのアルバムもロッドのアルバムも。殆ど同じと言うか垣根が無いと言うか。
そりゃ同じ様な面子でスタジオに入ってればそうなるかと。ちゃんと区別して入ってたんでしょうかね。
フェイセスのアルバムがよりハードでラフで。ロッドのアルバムにはアコースティックでセンチな面もあったりと。
そこが違うと言えば違うのかな。何にしろ。とっても仲が良かったんでしょうね。仲間意識も強くって。
そこらがフェイセスがロッドのバック・バンド扱いされちゃった遠因でもあるんでしょうけど。楽しかったろうなと。
なんかフェイセスって。サークルのバンドみたいな、それも男子の部活みたいな雰囲気が漂ってるからなぁ。
さてと。大西洋を渡る前のロッドです。酔いどれながらも真摯に歌に向き合っていたロッドです。
ソウルフルで、トラッドの香りも漂わせ。哀感も滲み出て。そのしゃがれた歌声が胸に響きます。
収められてるナンバーもいいナンバーばっかりだし。ロッド、魂込めて歌ってるし。これで悪い訳がないなと。
マギー・ベルとのデュエットもゾクゾクする「Every Picture Tells A Story」で豪快に幕を開けて。
「Seems Like A Long Time」や「Tomorrow Is A Long Time」でグッと迫ってくる歌を聴かせて。
かの「Maggie May」で。軽やかに、しかしながら切なさを感じさせながらサラッと決めてみせて。
「(I Know) I'm Losing You」でソウルフルに盛り上げて。「Reason To Believe」でしめやかに幕を下ろしてみせる。
英国時代のロッドのアルバムはどれも素晴らしいけれど。中でもこのアルバムは完成度も高いかな。
まったくね。いつまでも出来損ないのシナトラやってないで。こんなアルバムをもう一度・・・無理だな(苦笑)。

いくつもの場面。
その空気。
その匂い。
その情景。
そこにあった顔。

遥か遠くて。
随分と前に。
靄がかかって。
輪郭が曖昧になって。
記憶の辺土へと。

そんなものが。
ふと蘇り。
少しずつ鮮やかに。
見つめてくる。
語りかけてくる。

数十年の時をものともせずに。

旧友再会。
あんな話。こんな話。
あんなこと。こんなこと。
あの時の情景。
担任の女の先生を二人で泣かせたっけ。
授業を抜け出そうって言ったのはお前だったよな。
黒板消しを仕掛けたのはお前だろ。
クラス中で机叩いてリズムとったの先導したのはお前だ。
先生振り返った時に全員が机ごと後ろ向いてるってのはお前だな。

悪友再会。
あんな話。こんな話。
あんなことも。こんなことも。
あの時の空気。
あの可愛い娘、二人でからかって怒らせたっけ。
抜け駆けして交換日記してたの知ってるからな。
階段の踊り場で泣いてるあの娘に肩貸してたよな。
キャンプでテント脱け出して二人で忍んでったよな。
そうそうあの夏の日にさ・・・それはまずいだろうよお互いに(笑)。

時を超えて。
蘇る。
語りかけてくる。
いくつかの場面。
いくつもの場面。
そこには。いつも。
あの歌声が聴こえていたかもしれないね。



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コメント

無理でしょ(笑)

ロッドもフェイセズも深く聴いてないけどcoldsweats02、この時期のロッドは好きだな。なかでもこれが一番。

ジョージア・サテライツのタイトル曲のカバーも最高だったなぁ。それからクロウズの歌も、もろロッドみたいだよね。

投稿: イトう | 2013-05-15 23:21

無理ですよね。
なんであんな薄っぺらい路線にいったんだか。
しかも結構売れたらしくてますます勘違いしちゃったんだな、きっと。
サテライツのカヴァーにはイアン・マクレガンが参加してましたね。
クロウズはフェイセス、そしてパイ辺りの匂いが濃厚でしたね。

投稿: TAC | 2013-05-16 03:49

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