« 2013/06/28 Fri *このひと時を / 沢田研二 | トップページ | 2013/06/30 Sun *時代 / Marianne Faithfull »

2013/06/29 Sat *ありったけ / The Street Sliders

20130629screwdriver


ありったけ。

そんなもん。
いつだって。
十分とはいかないし。
満足なんてできないし。
何か足りないと。

そうなんだ。
物足りない。
食い足りない。
誰よりも。
自分が感じてるさ。

でも。
だから。
いまの。
総てで。
精一杯カッコつけて。

立ってないと。
歩いてないと。
転がってないと。
駄目になっちまう。
虚勢でも構わないから。

ありったけ。

『Screw Driver』'89年リリース。
ストリート・スライダーズのライヴやベストも含めて通算9枚目のアルバム。
おそらくこのアルバムがスライダーズのアルバムとしてはアナログ盤が作られた最後かな。
ZUZUの負傷による活動休止とか。ベスト・アルバムとかを間に挟んでるので。
第二期スライダーズの幕開けみたいな扱いされてた様な。でも実際には原点回帰したかの様で。
そのせいもあってか。今更これかよと。当時はあまり評判良くなかった様な。古臭いとかね。
何言ってんだと。このストレートで重心の低いロックンロールこそがスライダーズなんだぜと。
快哉を叫んでいたのですが。なんか周囲にはあまり共感してもらえなくて。
あぁ、なんだか思い出したら腹立ってきたなぁ。進歩してないとか、華が無いとかさ。
馬鹿じゃないのと。スライダーズは進歩や進化じゃなくて深化したんだと。秘した華の艶があるんだと。
いま聴いても。ブルージーなサウンドも。その詩も。変わらずに響いてくるし、沁みてくるし。どうよと。
変わらないとか。後退したとか。ストーンズじゃんとか。煩いなと。それでもいいものもあるんだと。
そんな些細なことよりも。どれだけありったけの思いでロックンロールしてるか。それが総てなんだと。
いま聴いても。「風の街に生まれ」のイントロ聴くだけで。自分は間違ってなかったと確信があるんですけどね。
なにもかも飲み込んで。なにものにもよらずに。ただロックンロールであること。その覚悟、その矜持。
それがスライダーズに求める総てだったんだよな。余計なものを求めた奴等には解らなかったんだろうな。
「かえりみちのBlue」「おかかえ運転手にはなりたくない」「ありったけのコイン」・・・好きだった・・・好きだな。
もう。こんなバンドは出てこないな。いまどきロックンロールにありったけの愛情をなんて流行らんだろうし・・・

ありったけ。

そりゃそうよ。
いつまでたっても。
十分になんかならんし。
満足することなんてないし。
満ち足りないと。

そりゃそうさ。
物足りなさも。
食い足りなさも。
誰でもない。
自分が感じてるのさ。

でも。
だから。
ここにある。
総てで。
精一杯見得切って。

向かわないと。
握りしめてないと。
転がり続けないと。
蹲って動けなくなっちまう。
ハッタリでも構わないから。

ありったけ。

ありったけの。
思いで。
覚悟で。
矜持で。
愛情で。
やるんだ。
立ち向かうんだ。
膝の震えを隠して。
震える拳を握りしめて。

ありったけ。

誰かの。
運転手なんて。
まっぴらだから。
行き先は。
自分で。
選びたいから。
いつも。
風を感じていたいから。
だから。

ありったけ。

あいつも。
みんなも。
俺も。

ありったけ。



web拍手 by FC2

|

« 2013/06/28 Fri *このひと時を / 沢田研二 | トップページ | 2013/06/30 Sun *時代 / Marianne Faithfull »

005 Japanese」カテゴリの記事

コメント

このアルバムは佳曲が多くて好きだな。なんか肩の力が抜けて、自然体で書いた曲、って感じ。

BabyDontWorryとか、Oh神様を聴いて、ハリーは良い曲を書くなぁ、と感心したよ。

投稿: イトう | 2013-07-01 20:16

いいですよね。これ。
でもリリース当時はなんか評判いまいちで。
なんかねぇ、今でも根に持ってます(笑)。
まぁ、メディアとか評論家とか、にわかファンなんてそんなもんですけどね。

投稿: TAC | 2013-07-01 21:39

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 2013/06/29 Sat *ありったけ / The Street Sliders:

« 2013/06/28 Fri *このひと時を / 沢田研二 | トップページ | 2013/06/30 Sun *時代 / Marianne Faithfull »