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2013/08/13 Tue *黒魔術でもなんでも / Magic Sam Blues Band

20130813blackmagic


あぁ。
この咳が。
止まるのなら。
この熱が。
抜けてくれるのなら。

そう。
崩れっぱなし。
狂いっぱなし。
そんな調子が。
元に戻ってくれるのなら。

どんな。
薬だって飲むだろう。
どんな。
治療だって受けるだろう。
なんとかしてくれるなら。

それが。
例えば。
いけないことでも。
禁断の何かでも。
今なら受け入れてしまうだろう。

『Black Magic』'69年リリース。
マジック・サムの2ndアルバムにして遺作となってしまったアルバム。
今ではライヴやら未発表音源やら様々なアルバムがリリースされていますが。
生前には『West Side Soul』とこのアルバム。デルマークからの2枚を遺したのみだったのです。
3rdアルバムの制作も計画されていたらしいのですがサムの夭折により陽の目を見ませんでした。
夭折、僅か32歳ですからね。しかも彗星の様に表舞台に表れて。新たなブルースの地平を切り開くであろう。
『West Side Soul』を聴いた誰もがそう確信したと言う。シカゴ・ブルースの超新星だったんですよね。
ソウル色、R&B色を取り入れて伸びやかに、でもどこまでもブルースだと言う。
この瑞々しい勢いと、綿々と受け継がれてきたものが何の違和感も感じさせないで融合しているところ。
これこそがサムのマジックなのです。明らかに新しんだけれど。これでもかとブルースでもあって。
サムが2枚のアルバムでこの新しい道を示さなかったら。例えばロバート・クレイとかは世に出なかったかもとか。
更に言えばシカゴ・ブルース若手三羽烏だったサム、オーティス・ラッシュ、バディ・ガイ。
そのバディは'80年代の復活以降。サムが示した道を意識している、その意思を継ごうとしているとも思えます。
サムの凄さ、凄みを感じるにはなんと言っても、『Magic Sam Live』が一番だと思われて。
その熱気や迫力ではやや見劣りして。大人しく感じられ。サウンドもやや軽く感じられなくもありませんが。
それでも。ライヴでの迫力を内に溜め込んで色気に変えて吐出す様なサムのブルース。やはりマジックです。

あぁ。
この霧が。
晴れるのなら。
その先が。
見渡せる様になるのなら。

そう。
迷いっぱなし。
乱れっぱなし。
そんな心の理が。
元に戻ってくれるのなら。

どんな。
言葉だって聞くだろう。
どんな。
指示にだって従うだろう。
なんとかしてくれるなら。

それが。
例えば。
あぶないことでも。
禁断の何かでも。
今なら受け入れてしまうだろう。

魔力だろうが。
魔術だろうが。
そうさ。
黒魔術でもなんでも。
なんとかしてくれるなら。

喜んで。
開くだろう。
進み出て。
受け入れるだろう。
なんとかなるものならば。

本音を言えば。
咳も熱も。
どうでもいい。
調子も心の理も。
どうでもいい。
ただただ。
霧が晴れるなら。
見渡せる様になるのなら。
この先が見えてくるならば。
それならば。

黒魔術でもなんでも。
構いはしない。



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