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2014/03/01 Sat *それは生きている / Magic Sam's Blues Band

20140301westsidesoul


その色は。
その色彩は。
その配色は。
それは。
生きている。

時を超え。
いま。
まさに。
目の前で。
動き出さんが如くに。

息をしている。
囁きかけてくる。
婀娜な仕草で。
色香を放ち。
微笑んでみせる。

たかが。
浮世絵。
されど。
浮世絵。
それは生きている。

『West Side Soul』'68年リリース。
その大胆すぎる配色やデザイン。タイトルのレタリング。
計算なのか、偶然なのか。強烈な印象を残すマジック・サムのアルバム。
(当時のロック・シーンを席巻していたサイケデリック・ムーブメントの影響もあったのかな)
早くからその才能を見込まれて。'50年代にはコブラでオーティス・ラッシュらと腕を競って。
人気を獲得した直後に徴兵されて。拒否して脱走兵となり逮捕されて半年服役させられて。
それもあってか。出所後は人格が変わっていたとも言われ。'60年代半ばまで低迷を続け。
ようやくデルマークとの契約を得て。チャンスを掴み。オムニバス・アルバムへの参加を経て。
満を持して録音、制作されたのがこのアルバムだったのです。久々に浴びたスポットライト。
サムのやる気が、意欲がどれ程のものだったか。そのギターの一音、一音に乗り移っている様で。
その音色の艶やかさ。黒く咽かえる様なその色香にはゾクゾクさせられます。
一曲、一曲。一音、一音。そこに得も言われぬ色気と凄みが同居してるんですよね。そして明るく。
扮続きだった過去を嘆くだけでなく。その先、新しい時代のブルースを開拓していくんだとの意思がね。
感じられるんですよね。アルバム・タイトルにもある通りに。ソウルの時代をも睨んだ先見性。
故に。カヴァーにもオリジナリティがあり。見事にサムのブルースになっているのです。
「Sweet Home Chicago」がスタンダードとなったのはこのアルバムのサムのヴァージョンによるのかな。
それだけに'69年の夭折が惜しまれてなりませんが。幾ら生前の録音が発掘されても。それでもね。
しかし。このアルバムで聴ける鮮やかなサムのブルース。それは色褪せることなく。今も生きているのです。

その音は。
その音色は。
その配色は。
それは。
生きている。

時を超え。
いま。
まさに。
目の前で。
弾きだれているが如くに。

息をしている。
囁きかけてくる。
先の割れた舌の先を。
ちらつかせて。
微笑んでみせる。

たかが。
ブルース。
されど。
ブルース。
それは生きている。

その生々しさ。
その艶かしさ。
その温かさ。
その繊細さ。
その激しさ。

堰を切って。
溢れ出る情熱。
高みへと。
登り詰める情感。
新たな時代へと。
噴き出す息吹。
時に一体となって。
時に見事なバランスで。
その鮮やかさ、輝き。
それは生きている。

姿を消して。
何百年。
何十年。
その意思は。
そらは生きている。

たかが人間。
されど人間。
たかが人生。
されど人生。
魂込めて。
命削って。
馬鹿になって。
なにものかと闘って。
生み出されたものは。

そう簡単にくたばりゃしないのです。



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