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2014/04/25 Fri *何処かで誰もが / Free

20140425tonsofsobsuk


聞える。
聞えてくる。
ここにいても。
何処にいても。
その声が。

声にならない声が。
そこから。
あそこから。
聞える。
届く。

この街を。
この世界を。
真綿の様に覆う。
得体のしれない。
漠然とした不安。

迷い。
慄き。
行き場を失った。
声が。
降り注いでいる。

『Tons Of Sobs』'68年リリース。
ミッキー・マウスが写ったジャケットも印象的なフリーの1stアルバム。
とても初めてのアルバムとは思えない渋く、重たいブルース・ロック。
いかにアレクシス・コーナーの下で修業を積んだりとキャリアがあったとは言え。
この時メンバー全員10代ですからね。アンディ・フレイザーななんて15歳かな。
それで。このサウンドって。どれだけ早熟なんだって話です。
しかも青くないんですよね。若さはあるんだけど。酸いも甘いも知っているみたいな。
でもって。ブルース・ロックの範疇に止まらない広がりをも感じさせて。
相当な驚きと脅威をもってシーンに登場したんじゃないかと想像してしまいます。
英国ならではの空気に漂う重さ、沈鬱さ。それを引き受ける強靭さ。
そんな諸々をこの段階で既に体得していたと。恐ろしいの一言に尽きるかな。
特にポール・ロジャースのヴォーカルとポール・コゾフのギター。
この2人のブルースに根差した才能の素晴らしさ。震えが来るほど痺れます。
次第にアンディが台頭するにつれて。コゾフのギターの出番が減った感もあるので。
コゾフのギターを聴くならこのアルバムが一番かな。啼いてますからねぇ。
で、ロジャース。この人今でも変わってませんからね。既に完成していたんですね。
アルバム・タイトル通りに、そぼ降る雨の様な咽び泣きが心を打つアルバムです。

聞える。
聞えてくる。
ここでも。
何処でも。
その声が。

声を上げ始めた声が。
そこでも。
あそこでも。
聞える。
届く。

この街を。
この世界を。
雨雲の様に覆う。
姿を見せ始めた。
確かな不安。

惑い。
恐れ。
行き先を求める。
声が。
降り注いでいる。

空は。
晴れているのに。
風は。
吹いているのに。
それなのに。

そぼ降る様に。
ここでも。
そこでも。
あそこでも。
何処かでも。

そう。
何処かで誰もが。
泣いている。
声を殺して。
声にして。

そう。
何処かで誰もが。
堪えきれずに。
泣き始めている。
泣きだしているんだ。



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