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2014年4月

2014/04/28 Mon *どっちにしろ / T-Bone Walker

20140428tbonewalker


だから。
結局。
どのみち。
どっちにしろ。
憂鬱なんだな。

雨が降ろうが。
降るまいが。
嵐になろうが。
なるまいが。
月曜日なんてのは。

そりゃ。
そうだよな。
天気なんか。
お構いなしに。
どっちにしろ。
ブルースってのは。

やってくるし。
居座るし。
憑りつくし。
どっちにしろ。
やっかいなんだよな。

『His Original 1945-1950 Performances』'63年リリース。
『モダン・ブルース・ギターの父』なる邦題で有名なTボーン・ウォーカーのアルバム。
実はジャケットは同じながらも選曲は日本独自だったとか。
このアルバムはその大元となった米国編集のアルバムです。
アルバム・タイトル通りに'40年代半ばから'50年代初頭までの録音から編集されています。
その邦題と。股割してギターを担いでと言うジャケットのインパクトから。
特に日本ではブルース・ファンなら誰もが一度は聴かねばならない名盤としての地位を築いています。
実際、エレキ・ギターをブルースにおいて今の様に使い始めたのはTボーンだったらしく。
エレキ・ギターでメロディーを奏でるってのはTボーンの発明と言ってもいいくらいらしくて。
B.B.キングもTボーンを観て衝撃を受けて。それまでのスタイルを捨てたんだとか。
つまりB.B.のあの奏法の生みの親なので。まぁ、件の邦題もあながち大袈裟では無いのかなと。
元々ジャズ系のミュージシャンとも親交があって。ビッグ・バンドの一員としても弾いていたらしく。
その辺りのモダンにスウィングする感覚もブルースとしては斬新だったんでしょうね。
そして何と言っても。「Call It Stormy Monday But Tuesday Is Just As Bad」の畢生の名演。
このスロー・ブルースを大ヒットさせて。ブルースの定番曲にしてしまった功績。
所謂ストマンとか、ストマン進行ってのはここから生まれたんですからね。やっぱり凄いなと。
聴けば聴くほど。B.B.に与えた影響の大きさが身に沁みて解ったりもするのです。

だから。
結局。
どのみち。
どっちにしろ。
逃れられないんだな。

月曜日だろうが。
火曜日になろうが。
避けられない時は。
隠れる場所なんて。
どこにもないんだな。

そりゃ。
そうだよな。
曜日なんか。
お構いなしに。
どっちにしろ。
ブルースってのは。

来るときは。
来るし。
魅入られるし。
どっちにしろ。
やっかいなんだよな。

雨でも。
晴れでも。
嵐でも。
好天でも。
どっちにしろ。

ブルースってやつは。
いつでも。
直ぐ傍にいて。
その機を窺ってやがるんだ。
どっちにしろ。

だから。
どっちにしろ。
魅入られたら。
覚悟を決めて。
つきあう・・・
楽しむしかない。
まぁ。
そう思えば。
心に嵐が吹き荒れる。
そんな月曜日も悪くは無いかな・・・



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2014/04/27 Sun *それもいいけど / Bobby Bland

20140427callonme_2


いやね。
ほらさ。
メールとか。
SNSとか。
それもいいけど。

できればね。
顔が見たいよね。
声が聞きたいよね。
そのほうがさ。
やっぱりいいよね。

便利だし。
気楽だし。
でも。
なんだか。
味気ないよね。

ドキドキしないし。
ときめかないし。
それはそれで。
ありなんだろうけど。
淋しいかな。

『Call On Me』'63年リリース。
ボビー・ブランドの'57年~'63年の録音からなるアルバム。
「Call On Me」「That's The Way Love Is」のヒットを受けて制作されました。
その2曲ともブランドにしてはポップと言うか軽い感じなのですが。
その中にもしっかりとブルースを感じさせるところが流石だなと。
恐らくは新しい客層を狙ったのでしょうが。芯はぶれないと言うか。
その歌声の熱さ、黒さはそのままに軽快に歌ってみせるブランドなのです。
心底ブルースが染みついていたんだろうなぁ。一声発するだけで魅せられます。
またアルバムの中に数曲、オーソドックスなブルースも入れていて。
これがまたね、そのバックとの相性もバッチリで。真骨頂、ブルース・シンガーだなぁと。
熱く、黒く。そして深く男臭いんだけど。甘くもあって。さぞかし黒人女性を泣かせたんだろうなと。
日本でブルースと言うと。どうしてもギタリストに注目が集まりがちなのですが。
ソウル・シンガーとはまた一味違う。ブランドの様なブルース・シンガーの魅力も捨てがたいのです。
ブランドはブルース界では珍しく。楽器は一切手にせず。その歌声一本で勝負したんですよね。
こんなブルースを。それこそ小さなブルース・クラブとかで聴けたら最高だったろうな。
昨年亡くなったブランド。3回ほど来日しているみたいですが。見逃してしまったのが悔やまれます。

いやさ。
ほらね。
メールでも。
SNSでも。
繋がっていればね。

それもいいけど。
顔が見たいよなと。
声が聞きたいよなと。
それがさ。
やっぱり本音かな。

簡単だし。
手頃だし。
でも。
なんだか。
つまんないんだよね。

ワクワクしないし。
震えもしないし。
それはそれで。
ありなんだろうけど。
物足りないかな。

受話器持つ手に。
汗かいて。
声が震えたりとか。
その頃と。
思いは変わらないのに。

姿が見えるまで。
ソワソワして。
会ったら声が上ずったりとか。
その頃と。
熱さは変わらないのに。

メールも。
SNSも。
それもいいけど。
偶にはね。
電話したり。直接会ったり。

それで約束を交わせたらいいなとかね。
思ったりもするのです。



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2014/04/26 Sat *もどかしさ / Faces

20140426longplayer


決して。
悪くはない。
嘆くほどでもない。
でもね。
なんだかね。

上手くいってる。
なんだろうけど。
思ったほどでもなくて。
だから。
なんともな。

落胆はしてない。
ほっとはしてる。
だけどさ。
いまひとつな。
スッキリしないんだよな。

もどかしさ。

『Long Player』'71年リリース。
フェイセズの2ndアルバム。
特殊ジャケットの多かったフェイセズですが。
ボール紙をミシンで縫い合わせただけって。
遊び心もここに極まれりと言った感じです。らしいですけどね。
こんな遊びが許された緩い時代もあったってことで。
またフェイセズのサウンドもその緩さが最大の魅力かなと。
チューニングも結構ラフで。リズムも時にもったたりして。
でも。それが様になると言うか、実にいい塩梅にカッコいいんですよね。
世界一酒量の多いロック・バンドだったと言うフゼイセズらしく。
その千鳥足のカッコ良さ。実に見事な千鳥足のロックンロールなのです。
特に2曲収録されているライヴにおけるラフでルーズでありながら。
ビシッと決めてみせる辺りは。本当にもう痺れちゃいます。
その2曲「Maybe I'm Amazed (恋することのもどかしさ)と「I Fell So Good」と比較すると。
どうにもスタジオ録音はその魅力を捉えきれていない。スタジオに持ち込めてないなと。
その、どうにもね。もどかしさが残るところ。それもフェイセズらしいと言えばそれまでかな。
何にしろ。フェイセズってのは実に御機嫌なロックンロール・バンドだったと。
それだけは確かなんだよな。この5人でしか生み出せないマジックが存在したんですよね。

決して。
まずくはない。
溜息つくほどでもない。
でもね。
なんだかね。

進んではいる。
なんだろうけど。
思うほどにはいかなくて。
だから。
なんともな。

悲嘆はしてない。
微笑んではいられる。
だけどさ。
いまひとつな。
ハッキリしないんだよな。

もどかしさ。

まぁ。
簡単に。
上手くいっても。
進んでも。
それはそれで。

面白くないし。
それでいいって訳でも。
無いんだけど。
そうなんだけど。
それはそれで。

どうにも。
この胸に残る。
この腕の届かない。
このやりきれなさ。
もどかしさ。

いつまで。
それを。
我慢で観るかな。
それを。
楽しんでいられるかな。

もどかしさ。



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2014/04/25 Fri *何処かで誰もが / Free

20140425tonsofsobsuk


聞える。
聞えてくる。
ここにいても。
何処にいても。
その声が。

声にならない声が。
そこから。
あそこから。
聞える。
届く。

この街を。
この世界を。
真綿の様に覆う。
得体のしれない。
漠然とした不安。

迷い。
慄き。
行き場を失った。
声が。
降り注いでいる。

『Tons Of Sobs』'68年リリース。
ミッキー・マウスが写ったジャケットも印象的なフリーの1stアルバム。
とても初めてのアルバムとは思えない渋く、重たいブルース・ロック。
いかにアレクシス・コーナーの下で修業を積んだりとキャリアがあったとは言え。
この時メンバー全員10代ですからね。アンディ・フレイザーななんて15歳かな。
それで。このサウンドって。どれだけ早熟なんだって話です。
しかも青くないんですよね。若さはあるんだけど。酸いも甘いも知っているみたいな。
でもって。ブルース・ロックの範疇に止まらない広がりをも感じさせて。
相当な驚きと脅威をもってシーンに登場したんじゃないかと想像してしまいます。
英国ならではの空気に漂う重さ、沈鬱さ。それを引き受ける強靭さ。
そんな諸々をこの段階で既に体得していたと。恐ろしいの一言に尽きるかな。
特にポール・ロジャースのヴォーカルとポール・コゾフのギター。
この2人のブルースに根差した才能の素晴らしさ。震えが来るほど痺れます。
次第にアンディが台頭するにつれて。コゾフのギターの出番が減った感もあるので。
コゾフのギターを聴くならこのアルバムが一番かな。啼いてますからねぇ。
で、ロジャース。この人今でも変わってませんからね。既に完成していたんですね。
アルバム・タイトル通りに、そぼ降る雨の様な咽び泣きが心を打つアルバムです。

聞える。
聞えてくる。
ここでも。
何処でも。
その声が。

声を上げ始めた声が。
そこでも。
あそこでも。
聞える。
届く。

この街を。
この世界を。
雨雲の様に覆う。
姿を見せ始めた。
確かな不安。

惑い。
恐れ。
行き先を求める。
声が。
降り注いでいる。

空は。
晴れているのに。
風は。
吹いているのに。
それなのに。

そぼ降る様に。
ここでも。
そこでも。
あそこでも。
何処かでも。

そう。
何処かで誰もが。
泣いている。
声を殺して。
声にして。

そう。
何処かで誰もが。
堪えきれずに。
泣き始めている。
泣きだしているんだ。



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2014/04/24 Thu *私は誰、誰でしょね / The Who

20140424whoareyouwho


誰かって?
そうだな。
誰なんだろうな。
なんだか。
ハッキリしないんだよな。

どうも。
lここのところ。
自分の。
輪郭も。
実体も。

曖昧で。
ぼやけてて。
境界線も見失って。
溶け出して。
消えてしまいそうで。

私は誰、誰でしょね。

『Who Are You』'78年リリース。
キース・ムーン在籍時最後のフーのオリジナル・アルバム。
その後、サントラも出たし。ケニー・ジョーンズを加えて活動して。
再結成後もアルバムはありますが。やっぱりこれがフーのラスト・アルバムかな。
ピート・タウンゼンドも語ってた様に。キース・・・ムーニーの代わりなんていないからね。
尤も。この頃既にムーニーは心身ともにボロボロで。とても活動を続けられる状態じゃなかったとか。
だからかな。リリース直後にムーニーが亡くなったという事実を抜きにしても。
全体に元気が無いと言うか。どこか内省的なナンバーが多い様な気がしてしまいます。
一説ではピートは解散を念頭においていたって話もありますからね。
やたらとシンセを多用してるサウンドもらしくないと言えばらしくないし。
ただそれでもメロディーが秀逸なナンバーが多いところが流石と言うか。
フーってのはほんとに捨て曲や埋め草的な曲が少なくて。ピートの完璧主義者振りがわかります。
で、そんなピートの繊細な世界を体育会系のロジャーが全身全霊で歌うと。いいコンビです。
ムーニーはちょっと元気が無いかなと思うのですが。タイトル・トラックである「Who Are You」だけは別で。
そのド迫力はまさにムーニー最後の晴れ姿ってところですけね。とんでもないよなぁ。
パンクの時代に真正面から挑もうと思ってたんだろうな。残念ながら叶わなかったわけだけど・・・
ジャケットのムーニーが座ってる椅子の背もたれに書かれた言葉・・・偶然とはいえ哀し過ぎるよなぁ。

誰かって?
そうだよな。
誰なんだろうね。
自分でも。
分かんないんだよな。

どう。
考えても。
自分の。
身体も。
精神も。

漠然と。
したままで。
保っていられなくて。
蒸発して。
消えてしまいそうで。

私は誰、誰でしょね。

ハッキリしない。
分からない。
ここにいる。
いるはずなんだけど。
どうなんだろう。

それさえも。
幻で。
思い込みで。
自分なんて。
いないんじゃないかと。

本気で。
疑ってみたり。
してるんだよな。
真面目にさ。
ここにいるのかな。

私は誰、誰でしょね。

それが。
知りたくて。
爪を立てて。
胸倉引っ掻いて。
もがいてるんだな。

誰なんだろうなぁ?



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2014/04/23 Wed *私的年代記 / The Kinks

20140423thekinkkronikles


この街を。
歩けば。
そこかしこに。
かっての。
自分の足跡を感じる。

そこにも。
あそこにも。
その時。
あの時の。
思いが沁み込んでる。

今は。
遠く。
離れて。
でも。
直ぐに蘇る。

そう。
この街には。
私的な。
思いが。
刻まれているのだ。

『The Kink Kronikles』'72年リリース。
米国編集によるキンクスの2枚組ベスト・アルバム。
'60年代半ばからのナンバーを中心に全28曲が選ばれていて。
「Victoria」とか「Lola」も入ってますが。総じてやや地味かなと。
尤も、この時代のキンクスって。既にマニアックになりつつありましたからね。
ブリティッシュ・ビートバンドからロック・オペラ時代への過渡期の記録かな。
アルバム・タイトルのKroniklesってのはCronicles(年代記)のもじりですね。
そんな言葉遊びもキンクスらしいし。騎兵のジャケットも如何にもかな。
当時はこのアルバムでしか聴けないナンバーもあったみたいですが。
今ではCDのボーナス・トラックとかで聴ける様になっていると思われます。
ロック・オペラ時代のキンクスは苦手なのですが。そこへ至る過程の。
少し捻くれたノスタルジーを感じさせるキンクスは好きなので。
個人的にはとても楽しんで聴いています。ちょっとずれてる感じがいいんですよね。
しかし。ロックンロールあり、フォークあり、サイケあり、ヴォードビルありと。
レイ・ディヴィスってのは本当に多才で。その才能の足跡を辿れるのも嬉しいかな。
ここまで才能があると。世の中を上から、斜めから見てしまうのも無理ないかなと。
またね、この時代のキンクスって英国の香りが濃厚でね。いいんですよね。

この街を。
訪れれば。
そこかしこに。
かっての。
自分の息吹を感じる。

その街角にも。
あそこの路地にも。
その時。
あの時の。
匂いが残ってる。

今は。
暫く。
遠のいて。
でも。
直ぐに蘇る。

そう。
この街には。
私的な。
思いが。
溢れているのだ。

その。
残滓。
その。
残り香。
それが総てではないけれど。

その。
思い。
その。
足跡。
それが無かったならば。

いまの。
自分は。
存在しない。
自分は。
歩んでいけない。

多少。
詩情に。
囚われ過ぎだとは。
知りながら。
十分に承知しながらも。

私的年代記。
時に読み返しに足を運んでる。



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2014/04/22 Tue *街は時々 / John & Yoko / Plastic Ono Band

20140422sometimeinnycityusorg


街は時々。

意味もなく。
理由もなく。
人を苛立たせる。
その煩さで。
その冷淡さで。

そこにいる。
そこで暮らしている。
それだけで。
そのことが。
無性に腹立たしくて。

その。
怒りのぶつけ処が。
見えないことも。
拍車をかけて。
独り。爆発しそうになる。

街は時々。

『Sometime In New York City』'72年リリース。
ヨーコとの連名となったジョン・レノン初の2枚組アルバム。
ニューヨーク、米国への移住決意後初めてのアルバムでもあって。
背景にはFBIやCIAも巻き込むことになる永住権を巡る闘いと。
そして活動家達との積極な交流と言う政治の季節があったと。
体制側は結構本気だったんだろうけど。ジョンはどうだったんだろうと。
なんかむきになる相手をおちょくってる様な感じもあって。
更に言えば反体制の活動も。真剣でありながら面白がってるふしもあって。
戦闘的でありながら、皮肉屋で気まぐれでってジョンの本質が表れてるかなと。
唾を飛ばして喚くんじゃなくて。唇の端に皮肉な微笑を携えて痛いところを突いていく。
ここまでするってことは。勿論本気ではあるんだけど面白がる気分の方が強かったにかなと。
で、面白がるってことは。それだけ。追い詰められてもいたってことで。
だから戦闘的になってるんだけど。照れ隠しもあって笑ってると。ジョンだよなぁ。
1枚目がスタジオ録音で。フィル・スペクターのプロデュースで音楽的な完成度も高く。
2枚めがライヴ録音で。フランク・ザッパとのフリーキーなジャムなんかもあって。
これを2枚組で世に問うってパラノイア的なところもジョンならではです。
そう。あらゆる面で。家庭に入ってしまう前ジョンの素顔が感じられるアルバムなのです。
新聞紙の様な手触りのジャケット。意図のあるインサート。米国オリジナルのアナログ盤で持っていたいかな。

街は時々。

意味は問わず。
理由も訊かず。
人を受け入れる。
その深さで。
見て見ぬふりで。

そこにいる。
そこで暮らしていける。
それだけで。
そのことが。
無性に愛おしくて。

その。
昂ぶりの落とし処が。
見えないことも。
拍車をかけて。
独り。絶叫しそうになる。

街は時々。

苛立ち。
闘い。
行き場なく。
拳が空を切り。
小石を蹴飛ばし。

昂ぶり。
愛し。
行き場なく。
両の手で空を抱きしめ。
水たまりを飛び越え。

そんなことを。
繰り返しながら。
今日も。明日も。
この街で。
生きている。

街は時々。



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2014/04/21 Mon *隠れ家が欲しい / The Rolling Stones

20140421gimmeshelterfr


隠れ家。
隠れ家が。
欲しい。
欲しいなぁ。
欲しいんだよなぁ。

どうも。
どうにも。
この世の中と。
折り合いが悪い時。
そんな時。

頭を低くして。
膝を抱えて。
嵐が過ぎ去るのを。
じっと耐えられる。
そんな場所が欲しい。

だってなぁ。
休み明けの。
月曜日だぜ。
しかも。
空模様も怪しいし。

隠れ家が欲しい。

『Gimme Shelter』'73年リリース。
ローリング・ストーンズのフランス盤再発シリーズの17枚目。
タイトル通りに英国盤の同名アルバムと同内容となっています。
そう。映画の公開に合わせて編集されたもので。
A面には映画で演奏されたナンバーのオリジナル・ヴァージョンを6曲。
B面には『Got Live If You Want It !』から6曲が収録されています。
まぁ、『Got Live If You Want It !』は当時は米国と日本以外では未発表だったので。
B面が目玉と言えば目玉だったんですかね。でもねぇ、いかんせん中途半端で。
所詮、映画に便乗した急造の編集アルバムってところですかね。
「Jumpin' Jack Flash」から「Love In Vain」で始まる選曲は悪くないんですけどね。
で、このジャケット。キースとミックが一本のマイクでってのはいいんですが。
なんでミックが後ろ姿なのと。自分はキース派なので別にこれで構わないのですが。
普通はジャケットにしないよなと。フランス・デッカのセンスはどうも微妙です。
(因みに英国盤のジャケットは裏ジャケットで使用されています)
まぁ、結論からすると。どうってことのない編集アルバムってことなんですけどね。
でもまぁ、映画を思い出しながら聴くと。それなりにあの時代の雰囲気は伝わってくるかな。
「Gimme Shelter」の切迫した危機感が。いまの時代にも通用するってのはいいんだか、悪いんだかですが・・・

隠れ家。
隠れ家が。
必要。
必要だ。
必要なんだよなぁ。

どうも。
どうにも。
この世の中と。
相性が悪い時。
そんな時。

頭を掻きながら。
身体を横たえて。
人々が行き過ぎるのを。
ぼーっと眺めてる。
そんな場所が欲しい。

だってなぁ。
連休前の。
月曜日だぜ。
しかも。
雨も降り始めた。

隠れ家が必要だ。

誰にも。
誰にだって。
そう。
俺にだって。
身を隠すところが。

嵐とか。
なんとか。
この世の。
諸々の。
煩わしさから。

離れて。
逃れて。
身を隠せる。
そんな時が。
そんな場所が。

時には。
あってもいい。
いや。
あるべきだ。
あってしかるばきなんだ。

隠れ家が欲しい。



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2014/04/09 Wed *その不在 / The Rolling Stones

20140409timeisonmyside


その不在。

いないんだなって。
改めて思って。
そうか。そうだったなと。
受け入れようと思うんだけど。
なかなかね。

もう。
何年も経ってるし。
それこそ。
いてくれた時間と。
同じくらいの時間が流れてて。

なんだけどね。
どうも。
もういないんだなって。
普段はね。
どうしても思えないんだよね。

大きすぎるんだよね。
空いちゃった穴が。
繋ぎ止められなかったものが。
続けられなかった物語が。
困ったもんだよね。

『Time Is On My Side』'73年リリース。
ローリング・ストーンズのフランスでの再発シリーズ。
10枚以上あるらしいのですが。その3枚目にあたるアルバム。
内容は英国盤の『No.2』と同じです。因みにフランスでは『No.3』なる同内容のアルバムがあったとか。
『No.2』と同じであれば。そりゃ、何と言っても。実に渋い傑作なのですが。
だったら音質的には英国オリジナルのモノラル盤が断トツなので。そちらに針を落とせばいいので。
まぁ、このアルバムに針を落とすことは滅多になくて。言わば観賞用なのかな。
観賞用と言っても。このジャケットですからねぇ・・・何故ビル・ワイマンと。
このシリーズではメンバーそれぞれが単独でジャケットを飾っているアルバムがあるので。
ビルが起用されてもおかしくはないのですが。どうせなら時代に合わせた写真を遣おうよと。
更に言えば。他に写真はなかったのかと。これもね渋いと言えば渋いけど。どうもなぁ・・・
しかし。ストーンズのアルバムでビルが単独でジャケットを飾っている。それだけで貴重ではあるかな。
この選択って。米国や日本では間違ってもやらないですよね。この辺のセンスがフランスならではなのかな・・・
思えば。ビルがストーンズを脱退して、いなくなって。もう20年以上経つんですね。早いなぁ。
すっかり4人のストーンズに慣れてしまって。ステージにダリル・ジョーンズがいるのも何の違和感もなくて。
なんですけどね。やっぱりね。ストーンズのベースはビルじゃないとね。なんか収まりが悪いんですよね。
どうも。『Steel Wheels』以降のアルバムに針を殆ど落とさないのはビルのベースが聴こえないから・・・
だけじゃないんですけどね。でもなぁ、やっぱりビル・ワイマンじゃやないと。落ち着かないんだよなぁ。
初来日で。ビルも含んだ5人のストーンズを観られて良かったなと。改めて思う今日この頃なのです。

その不在。

いないんだなって。
改めて思って。
そうか。そうだったなと。
受け入れようと思うんだけど。
なかなかね。

もう。
何年も経ってるし。
それこそ。
いてくれた時間と。
同じくらいの時間が流れてて。

なんだけどね。
どうも。
もういないんだなって。
普段はね。
どうしても思えないんだよね。

大きすぎるんだよね。
空いちゃった穴が。
繋ぎ止められなかったものが。
続けられなかった物語が。
困ったもんだよね。

誰もが。
そうなんだけど。
代わりなんて。
誰にもできないし。
どこにもいないし。

それも。
ほら。
ほっておいても。
いつの間にか。
人の。話題の中心で。

いつも。
どこでも。
平気な顔で。
垣根を乗り越えて。
誰にでも好かれて。

その不在。

今更ながら。
思い知らされて。
空を見上げて。
ため息ついて。
グラスを傾ける。

まったくな。
詮無いことだけどさ。
折角だから。
今夜ぐらいは下りてこないか。
なぁ、師匠・・・



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2014/04/08 Tue *海賊に憧れて / The Pirates

20140408skullwars


もう。
忘れちゃったけど。
なりたかったもの。
やりたかったこと。
あった筈なんだよな。

随分前に。
道から外れて。
道を踏み外して。
なにになったんだか。
なにをやりたかったんだか。

譲ったり。
諦めたり。
守ったり。
そんなことを。
繰り返してるうちに。

なんだか。
遠いところに。
来てしまったみたいで。
それで納得してちゃ。
いけないんだけどな。

海賊に憧れて。

『Skull Wars』'78年リリース。
元祖パブ・ロック(?)、ザ・パイレーツの2枚目のアルバム。
元々はジョニー・キッド&ザ・パイレーツとして'50年代後半から活動していて。
ザ・フーとかにも大きな影響を与えたのですが。当時はアルバム制作には至らず。
'60年代に解散。キッドは交通事故で亡くなってと。忘れ去られる運命にあったのですが。
ギターのミック・グリーンに影響を受けたウィルコ・ジョンソンがドクター・フィールグッドで成功すると。
そのルーツとして脚光を浴びて。再結成されて。パブ・ロックのフェスティヴァルに参加して。
ついにはレコーディングしてオリジナル・アルバムの発表にまで至ったのでした。
このアルバム、英国と米国では曲目が異なるのですが。我家にあるのは米国盤です。
このいけてなさが如何にもパブ・ロックなジャケットは英米で同じデザインの様ですが。
これって。タイトルもヘルメット被った骸骨も。もろに“あの映画”のパクリですよね(笑)。
さてさて。ライヴ3曲を含む肝心の内容ですが。これが凄いんだな。怒涛のビート攻撃ってとこで。
トリオ編成とは思えない圧巻のサウンドで豪快にぶった切って突き進んでいきます。
ぶった切る。そうなんですよね。ウィルコと比較するとグリーンは重量級って感じで。
同じマシンガンでも口径が大きい様な、ウィルコが切れ味勝負ならグリーンは骨ごと叩き斬るみたいな。
柵も土嚢も防護壁も。なにもかも薙ぎ倒し、引き摺りながら前進していく迫力に満ちてます。
ザ・フーやフィールグッズのメンバーが、ウィルコが憧れた理由がよく分かる理屈抜きのカッコ良さです。

もう。
忘れちゃったけど。
憧れてたもの。
憧れてたこと。
あった筈なんだよな。

随分前に。
道から逸れて。
道を間違えて。
なにになったんだか。
なにをやりたかったんだか。

いつのまにか。
譲ったり。
諦めたり。
守ったり。
し過ぎちゃったんだな。

なんだか。
遠いところに。
来てしまったみたいで。
それで終わってちゃ。
いけないんだけどな。

海賊に憧れて。

そう。
髑髏のスカーフ頭に巻いて。
アイ・パッチしてさ。
マストの上から望遠鏡で。
水平線の果てを見つめてさ。

風を帆に受けて。
大波小波。
荒波なんかものともせず。
大海原を渡ってく。
どこまでも進んでいく。

なにものにも。
縛られず。
屈せず。
囚われず。
自由だけを胸にして。

そんな。
風の様な。
雲の様な。
海賊に。
憧れてたんだよなぁ。

その気持ち。
それだけは。
忘れちゃ駄目だよな。
無くしちゃ駄目だよな。
絶対に。

海賊に憧れて。



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2014/04/07 Mon *じゃ、またね・・・ではあるけれど / Dr. Feelgood

20140407beseeingyou


そっか。
そうなんだ。
しかたないね。
うん。
じゃ、またね。

そう。
しかたないんだ。
だから。
またの機会に。
そうなんだけど。

あたりまえだけど。
またってのは。
いつになるのか。
いつ来るのか。
分からないんだよな。

少なくとも。
明日とか。
明後日じゃないし。
そもそも。
今夜は逢えないし。

じゃ、またね・・・ではあるけれど。

『Be Seeing You』'77年リリース。
ドクター・フィールグッドの5枚目となるアルバム。
前作リリース後にウィルコ・ジョンソンが脱退して。
急遽ジッピー・メイヨーを後任に迎えて。
前作から僅か4か月後にリリースされたのでした。
この異様なまでに短いインターバル。ウィルコへの意地か。
はたまた危機感の表れだったのか。両方あったのかな。
じゃ、またね・・・ってアルバム・タイトルには皮肉と言うよりは。
リー・ブリローの苦渋も入り混じった意地を感じます。愛憎半ばでありながら。
冗談じゃねぇと。辞めた奴に未練はない。まぁ、その気があればいつでも帰ってくればと。
毒づいてみせるしか無かったんだろうなと。そんな気がしてならないのです。
全12曲中、カヴァーが6曲、外部提供が2曲ってのは致し方無いところかなと。
ウィルソン・ピケット、オーティス・クレイ、マディ・ウォーターズなどなど。
その選曲にフィールグッズらしさは十分に感じられて。またいい味を出していて。
ジッピーのギターも早くも溶け込んでいて。一丸となって生きのいいロックンロールをぶちかましています。
ウィルコ程の強烈な個性は無いものの。そのシャープでスピード感溢れるプレイは実に魅力的で。
リーの濁声との相性も抜群なのです。リズム隊も気合入ってるしね。
クレイのカヴァーである「Baby Jane」のカッコ良さなんて。相当なものがあるのです。

まぁ。
そうだよな。
しかたないよな。
そう。
じゃ、またね、と。

もう。
しかたないんだから。
だから。
またの機会を。
そうなんだけど。

あたりまえだけど。
またってのは。
本当にあるのか。
本当に来るのか。
分からないんだよな。

確かな。
約束とか。
予定とかじゃないし。
そもそも。
今夜は逢えないし。

じゃ、またね・・・ではあるけれど。

じゃ、またね。
その。
一言に。
思いを乗せて。
思いを込めて。

またの機会を。
次の機会を。
作ろう。
待とう。
待ち侘びよう。

そうなんだけど。
今夜。
宙に浮いたままの。
この気持ち。
この思い・・・

じゃ、またね・・・ではあるけれど。



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2014/04/06 Sun *発見 / Graham Parker

20140406livealonediscoveringjapan


休日。
何処にも。
出かけず。
何も。
しないで。

独り。
気儘に。
時を過ごし。
物思いに。
耽る。

半ば。
微睡みながら。
胸の内を。
散策する。
当てもなく。

独り。
漫ろ歩く。
胸の奥まで。
下りてみる。
辿り着く先も知らぬまま。

『Live Alone ! Discovering Japan』'93年リリース。
グラハム・パーカーの弾き語りによるライヴ・アルバム。
当時15年振りとなった来日(ソロとしては初来日)時に渋谷クアトロで収録されました。
CD全盛だった日本ではCDのみでしたが。英国や欧州ではアナログ盤も制作されました。
『なまのどくそう、にほんはっけん』なる邦題(?)と渋谷の街頭に佇むグラハム。
このジャケットはやはりアナログ盤も大きさでこそインパクトがあると思うんですけどね。
グラハムにはこのアルバムでも歌ってる「Discovering Japan」なるナンバーがあって。
初来日時の印象を元に書かれたとのことですが。再び訪れた日本で何を感じたのか。
それは分かりませんが。変わらずに力強く味わい深い歌声を聴かせてくれています。
ギター一本での弾き語り。地味に渋く纏めてと。そんな路線に落着きそうなところですが。
グラハムの歌声に込められた力が、その反骨の精神が。それを許さず。
確かに派手ではないものの。何とも熱気に溢れたライヴ・アルバムとなっています。
この変に枯れてしまわないところがグラハムの魅力なんですよね。
その訴えかけてくる歌声には張りも艶もあって。改めていい歌声だなと聴き惚れてしまいます。
「Watch The Moon Come Down」も「Don't Ask Me Questions」にも新たな生命が宿っています。
ボブ・マーリーの「No Woman No Cry」のカヴァーもね、胸に迫ってきます。
そう。勿論ルーモアを従えてシャウトするグラハムも素晴らしくて大好きなのですが。
こうして弾き語りで聴くと。その歌声の魅力がよりストレートに伝わってくるんだなと。それが発見だったかな。

休日。
何処へも。
行かずに。
何事も。
なさずに。

独り。
気儘に。
時の流れるに任せ。
問わず語りに。
浸る。

半ば。
覚醒しながら。
胸の内を。
徘徊する。
当てもなく。

独り。
彷徨い歩く。
胸の底まで。
下りてみる。
辿り着けるかも知らぬまま。

独り。

独りで。
独りだけで。
耽り。
浸り。
訪ねる。

独りで。
独りだけで。
奥まで。底まで。
下りて。
尋ねる。

独りで。
独りだけで。
新しくでもいい。
改めてでもいい。
見つけないといけない。

この答え。
それだけは。
独りで。
独りだけで。
発見しなきゃならない。

そうなんだ。



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2014/04/03 Thu *開宴 / Professor Longhair

20140403crawfishfiesta


さてと。
役者は揃った。
筋書きも見えてきた。
これで。
舞台は整ったかな。

それぞれの。
顔色を窺ったら。
思惑も透けてきた。
想定内。
想定外。

どちらも。
あるにせよ。
状況は。
いいとは言えないが。
絶望的でもない。

これ以上。
ごちゃごちゃ言ってても。
埒が明かない。
幕を上げよう。
開演、開宴しよう。

『Crawfish Fiesta』'80年リリース。
ニューオーリンズの重鎮、プロフェッサー・ロングヘア。
前年の末に録音されたこのアルバムが遺作となってしまいました。
何でも発売日当日にプロフェッサー、フェスが亡くなってしなったと言う。
享年61歳。まだまだ活躍できたのにと、その死が惜しまれます。
早くからその才能を発揮していたフェスですが。商業的には恵まれない時期もあって。
そんな時には、ボクサーとかコックとかギャンブラーとして生計を立てていたんだとか。
その逞しさが、飛びっきり陽気なフェスのブルースを下支えしてるのかもしれません。
そう、撥ねる様に陽気なフェスのピアノがこのアルバムでも実に楽しくて、愉快で。
遺作だなんて湿っぽさは少しも感じさせません。まぁ、予期せぬ死だったらしいので当然ですが。
本当にフェスのピアノは。どのアルバムでも。陽気で楽しくて。ついつい踊っちゃうんですよね。
流石に若いころかと比較すると大人しくはなってるのかな。でもその分、気楽にやってるというか。
もう自由に弾きたい様に弾いて、やりたい様にやってと。思う存分、楽しんでるんですよね。
ドクター・ジョンがギターで参加してるのかな。とにかく気心の知れた弟子達に囲まれて。
悠々と自分が一番、撥ねて弾んで。楽しんでみせる。そんなフェスの心意気が嬉しいのです。
タフな日々や季節や時代があっても。楽しくやろう、愉快にやろう、やったもん勝ちだぜと。
そんな勝負師らしい心意気も感じられたりしてね。いいなぁ、好きなんだよなぁ。
アルバムとして企画された録音はこれが未だ3枚目だったんですよね。もっと聴きたかったなと。
それだけが心残りで。最後のインストだけは陽気なナンバーなんだけど、ちょっと切なくなるかな・・・

さてと。
揃った役者に。
どんな脚本で。
動いてもらおうか。
箱書きは見えてきたかな。

それぞれの。
顔色と思惑。
想定してたもの。
想定してなかったもの。
ちょいと脚色して細工もして。

どうしても。
難しいことに。
変わりはないが。
だからこそ手応えが。
無くもない。

これ以上。
ごちゃごちゃ考えてても。
埒が明かない。
幕を上げよう。
開演、開宴しよう。

宴を初めて。
跳ねて。
弾けて。
楽しんで。
愉快にと。

そいつが。
一番。
肝心で。
困ってても。
落ちてても。

勝負師の。
心意気。
そいつだけは。
胸に秘めて。
タフにいこうぜと。

取敢えず。
楽しいことだけ。
想像して。
鼻歌でも口ずさんで。
軽くステップでも踏んで。

さぁ、開宴のお時間です!



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2014/04/02 Wed *願わくは花の下にて春狂わん / Buddy Guy

20140402stonecrazy


もしも。
もしも。
本当に。
願いが。
叶うのであれば。

この。
花の下で。
その咲き誇り。
その舞い散る。
その下で。

己が。
思いを。
吐出して。
声にして。
そのままに。

思いのままに。
思いの中で。
狂ってしまいたい。
この妖しくも儚い。
その下で。

『Stone Crazy !』'81年リリース。
元々は'79年にフランスで録音され発売されたバディ・ガイのアルバム。
その音源をアリゲーターが買い取って米国で新装発売されたものです。
'70年代後半のバディって。商業的には不遇の時代だったはずで。
確か米国ではレコード契約も失ってたんじゃなかったかと。
いま、現在の活躍ぶりからすると想像つかないんですけどね。そんな時代もあったねと。
境遇に不満も抱いていただろうし。さぞかし鬱憤も溜まっていただろうしと。
その恨み、怨念を一気に爆発させたのがこのアルバム・・・なのかな。凄まじいです。
実弟であるフィル・ガイを含むバンドを従えて。ひたすら憑りつかれた様に弾きまくるバディ。
それも。なんと全6曲中、4曲がスロー・ブルースで。その執拗で異様なまでの響き。
溜めに溜めて。しつこく、ねちっこくどこまでも絡みついてくるかと思えば。
その溜めに溜めたものを、ここぞとばかりに一気に爆発させたりと。危険なことこの上ないです。
これ弾いてるバディも息もできないほどに張り詰めてたんでしょうけど。
聴く側もね。やっぱり息もできないくらいに追い詰められたりするのです。洒落になってません。
体調の悪い時に針を落としてはいけないアルバムです。心身ともに健全でないと対抗できません。
この異常なまでの緊張感の高さ、その持続、その突き詰め方。常軌を逸してるかな。
でも。その紙一重の危うさこそがバディの魅力ですからね。やっぱりこれくらいじゃないとねと。
まぁ、間違ってもヘヴィー・ローテーションにはならないはずなのですが。何故かこの季節にはね・・・

そうさ。
そうなんだ。
この胸に。
秘めた願いが。
叶うのであれば。

この。
花の下で。
その艶やかさと。
その香りの。
その下で。

己が。
思いを。
一度だけ。
天に叫んで。
そのままに。

思いのままに。
思いの中で。
狂ってしまいたい。
この美しくも脆い。
その下で。

そうさ。
そうなんだ。
もし。
本当に。
願いが叶うなら。

願わくは。
花の下にて。
春。
狂わん。
いま。この時に。

この。
思い。
その。
重さ。
感じるほどに。

いっそ。
この桜色の。
その下にて。
狂って。
しまいたくなるんだよ。



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2014/04/01 Tue *春だと言うのに / Elmore James

20140401kingoftheslideguitar


春だと言うのに。

何かが。
起こるでもなく。
新たに。
始まるでもなく。
ただ漂うままに。

そもそも。
起こるのを。
始まるのを。
待っていたのか。
怪しくもあるけれど。

春なんだよなと。
桜の花の。
色や香りに包まれて。
物足りなさを。
感じてはいるんだな。

春だと言うのに。

『King Of The Slide Guitar』'83年リリース。
スライド・ギターの王様、エルモア・ジェイムスの英国編集アルバム。
'52年~'56年に残された録音から当時未発表だった音源を集めたものです。
未発表曲や別テイクなど全10曲が当時としては新発見でお蔵出しだったんだとか。
スタジオでの会話や、やり直すシーンも入っていて。実に生々しいものとなっています。
今ではその全キャリアを纏めたCDボックスとかも出されているので。
音源的は価値は無いのでしょうが。エルモアですからね。CD3枚とか4枚とか。
聴き通すには相当な精神力と体力が必要とされるので。その点では助かるかなと。
それに何と言っても。アナログ盤で聴くモノラル録音のエルモアのブルースってのが堪らないなと。
スライド・ギターの王者、エルモアのブルース。確かにそのスタイルのフォロワーも存在しますが。
歪んだ音でギュワワワー、ギュワワワー、ギュワワワーと迫ってくるボトル・ネックの迫力。
また歌声も泥臭く挑んでくる感じが独特で。エルモア・ジェイムスってのが一つのジャンルなんですかね。
初めて聴いた時は面食らいましたけどね。なんなんだ。なんでここまでたたみかけられないとならんのかと。
でも。これが。いつの間にか快感に変わるんだから。ブルースは、エルモアは恐ろしいなと。
その代表曲から、“ダスト・マイ・ブルーム調”とかも言われる、そのスライド。一度はまってしまうと。
もう。それが無いと。聴こえないと物足りなくて堪らないんだから。う~ん、困ったもんだな。
このアルバムでも針を落とすと同時にA面頭の「Lost Woman Blues (Please Find My Baby)」にやられて。
B面ラストの「Elmo's Shuffle (Part 2)」までもう一気です。ギュワワワー、ギュワワワー、ギュワワワーです(笑)。

春だと言うのに。

何かが。
変わるでもなく。
新たな。
展開があるでもなく。
ただ流れのままに。

そもそも。
変わるのを。
展開するのを。
望んでいたのか。
不確かでもあるけれど。

春なんだよなと。
浮かれている様な。
街や人を眺めて。
物足りなさを。
感じてはいるんだな。

春だと言うのに。

何かが。
そう。
きっと。
何かが。
足りないんだな。

決定的に。
そう。
きっと。
決定的に。
足りないんだな。

それさえ。
分かれば。
それこそ。
一気。
一気なんだけどな。

春だと言うのに。

物足りなくて。
ぼんやりと。
佇んで。
ため息ついて。
眺めてる。

物足りない。
それが何かが。
実のところ。
分かっているんだな。
分かっているから・・・

春だと言うのに。



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2014/03/31 Mon *それでも春はやってくる / Shuggie Otis

20140331herecomessuggieotis


何があっても。
何かが変わっても。
何も変わらなくても。
兎にも角にも。
春はやってくる。

いい調子でも。
いま一つでも。
絶好調でも。
ボチボチでも。
春はやってくる。

早く目覚めようと。
なかなか起きられなくても。
こっちの都合など。
お構いなしに。
春はやってくる。

そうなんだ。
何処にいても。
誰であっても。
それでも。
春はやってくる。

『Here Comes Shuggie Otis』'70年リリース。
ジョニー・オーティスの息子にして天才ギタリスト、シュギー・オーティス。
昨年、奇跡の来日も果たしたシュギーのファースト・ソロ・アルバム。
既に父親ジョニーのアルバムにも参加。それを耳にしたアル・クーパーに見初められて。
アルとの共演も果していたとは言え。この時弱冠16歳ですからね。
まさしく天才少年現る、天才シュギーがやってきたって感じだったのではと。
アルバムに針を落とすと。いきなり独創的なフレーズやソロが飛び出してきて。
その煌めきの斬新さに驚かされます。基本的にはブルースなんですけど。
時代のせいかサイケデリックな空気も感じさせて自由に弾きまくっているかなと。
サイケで、ファンキーでと。その発想、その奏法には無限の可能性を感じさせます。
実に伸びやかに演奏してるのは、やはりジョニーがプロデューサーだからかな。
でも。時にマイケル・ブルームフィールドの影が過ぎったりするのは。
シュギーもマイケルもアルと共演して。その多大な影響を受けたからかもしれません。
影響を受けたブルース・マンの名前を挙げながらコピーしてみせる「Shuggie's Boogie」とかに。
ブルース・ギタリストとしての卓越した技量を感じさせますが。
それ以外のナンバーの型に嵌らない、枠を飛び越えていく演奏に。
次作以降に開花する多彩な才能の萌芽が見てとれるかな。しかし、いいギター弾くよなぁ。
余りに若くして春を迎え過ぎたのか。'70年代半ば以降失速した感があるのが残念かな。

何かがあるかな。
何かが変わるかな。
何も変わらないのかな。
兎にも角にも。
春はやってくる。

調子でるかな。
いま一つのままかな。
絶好調にならないかな。
ボチボチならいいかな。
春はやってくる。

早起きしてみようかな。
二度寝の誘惑には逆らえないよな。
こっちの思惑など。
お構いなしに。
春はやってくる。

そうなんだ。
何処にいても。
誰であっても。
それでも。
春はやってくる。

生まれたところとか。
育ったところとか。
学んだところとか。
働いているところとか。
関係なしに。

肌の色とか。
瞳の色とか。
信じてるものとか。
信じない自由とか。
関係なしに。

先が長くても。
可能性が多くても。
先が見えてきてても。
可能性が限られてきてても。
関係なしに。

それでも春はやってくる。

やってくるんだなぁ・・・



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2014/03/30 Sun *雨の物語 / Irma Thomas

20140330timeisonmysideirma


雨だ。
雨が降っている。
だんだんと。
強く。
激しく。

木々が。
緑が。
一段と。
その色を濃くし。
生命を漲らせ。

山々の。
稜線は霞み。
霧が漂い。
視界を。
遮っていく。

雨だ。
雨が降っている。
だんだんと。
強く。
激しく。

『Time Is On My Side』'83年リリース。
ニューオーリンズの歌姫、クイーンであるアーマ・トーマス。
アラン・トゥーサンと組んでヒット曲を連発した'60年代。
そのミニット、インペリアル時代の音源を集めた英国編集のアルバム。
ストーンズがカヴァーしたナンバーのオリジナルの音源を集め出した頃に。
レコード屋さんにオーダーして輸入してもらって入手したんですよね。
勿論、その時の目当ては「Time Is On My Side」だったんですけどね。
アーマのソウルフルなんだけど。可憐で可愛らしい歌声に魅了されて。
結構ヘヴィー・ローテーションで針を落としていた記憶があります。
アランのちょっと人を食った様なユニークで楽しい曲との相性も良くて。
そうか。こんなノベルティな感じのソウルもあるんだと。新たな発見だったかな。
日本では「Time Is On My Side」でしか知られてないんでしょうけど。
ストーンズがお手本にしたくらいですから。素晴らしいのは間違いないんですけど。
他にもオーティス・レディングが「Pain In My Heart」と改題した「Ruler Of My Heart」とか。
「Wish Someone Would Care」とか「Breakaway」とか、素晴らしい曲が多くて。
「It's Rainin'」なんてのも実に可憐でいて切なくて。雨の日には思わず聴きたくなるのです。
アーマと雨と言えば。20年程前、来日したアーマのサイン会がレコード屋さんで開かれて。
平日の昼間に会社を抜け出して駆けつけて。サイン貰って握手もして。
会社に戻る途中に雨に降られて。結構濡れて帰ったら。何を勘違いしたか。
同じフロアの役員さん外回りも大変だよなとYシャツを差し出されて・・・すいません、サボってました(笑)。

雨だ。
雨が降っている。
いつまでも。
しとしとと。
止むことなく。

建物が。
街が。
一段と。
その色を濃くし。
重く圧し掛かる。

雨音が。
街を覆い。
窓を通して。
どこまでも。
耳に残る。

雨だ。
雨が降っている。
いつまでも。
しとしとと。
止むことなく。

こんな。
雨は。
雨の日は。
どうしても。
思いに沈む。

胸の内。
過ぎる。
漂う。
抱えてる。
思いに耳を傾ける。

雨の。
雨の日の。
物語。
囁きかける。
語られる。

色濃く。
残り。
霧の様に。
朧に。
漂い続ける。

雨の物語。



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