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2014/11/17 Mon *何処かで / Howlin' Wolf

20141117thebestofhowlinwolf


何処かで。

そう。
何処かで。
鳴いている。
呻いている。
吠えている。

見えない。
けれども。
確かに。
何処かから。
聴こえてくる。

その。
鳴き声が。
呻きが。
遠吠えが。
急き立てる。

このままで。
いまのままで。
いいのかと。
そこに坐したままで。
いいのかと。

『The Best Of Howlin' Wolf』'74年リリース。
'50年代を中心とした録音を日本独自編集したハウリン・ウルフのベスト・アルバム。
先ずは。このイラストが。その迫力が。ウルフのブルースの本質を伝えていて秀逸かなと。
(当時はこのアルバムで初めてアルバム化されたナンバーが2曲あって。それが目玉だったのかな)
選曲者の意図もあって。比較的初期の録音を中心とし、代表曲でも外されているものもあって。
一聴すると地味なのですが。そこがまさしく狙いで。地味ながら迫力に溢れる。
未だ南部の匂いが濃厚な荒々しいウルフのブルースがギュッと濃縮されているところです。
歌声を喉の奥から絞り出し、唸る。まさに狼の如きウルフのブルースの凄味。
完成度よりも、その凄みに、その唸りに総てをかけてみせるウルフです。それがウルフのブルースです。
恐らく好き嫌いも別れるし、その迫力や、その暴走具合についていけないって人もいるんだろうなと。
それって。恐らくウルフ自身も同じで。チェスに入社してマディ・ウォーターズをライバル視して。
でも。どうやったってマディみたいに歌えない、マディのバンドみたいには演れない。そこにジレンマはあって。
だったら。俺は俺のやり方を貫いてやる。意のままに呻き、吠えてやると覚悟を決めたのかな。
その覚悟故の、遠吠えが。その迫力が。聴く者の胸倉を掴んで話さず、胸の内を抉る。
それがウルフのブルース、ウルフの魅力、自分が囚われて離されないものなんだなと思い知るのです。
総てのナンバーではありませんが、勿論ヒューバート・サムリンの鋭い攻撃的なギターも聴けて。
吠えるウルフ、突っ込むサムリン。この子弟コンビの相性が最高だったことも改めて感じられます。

何処かで。

そう。
何処かで。
鳴いていやがる。
呻いていやがる。
吠えていやがる。

耳を塞いでも。
それでも。
確かに。
何処かから。
聴こえてきやがる。

その。
鳴き声が。
呻きが。
遠吠えが。
問い詰める。

そのままで。
いまのままで。
いいのかと。
そこで見てるだけで。
いいのかと。

何処かで。
吠えてる。
狼の。
その呻きが。
その遠吠えが。

どこまでも。
追ってくる。
聴こえてくる。
どこまでも。
いつまでも。

胸倉を掴み。
離さない。
胸の内を。
抉りやがる。
囚われて逃げられない。

そうさ。
今日も。
昨日も。
明日も。
何処かで。吠えている。

咬みつけ。
咬み破れ。
喰らいつけ。
目を逸らすな。
逃げるんじゃないと。

何処かで。



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