« 2014/11/21 Fri *その色に / Derek & The Dominos | トップページ | 2014/11/23 Sun *俺にとっては / Television »

2014/11/22 Sat *退廃も混沌も / The Stooges

20141122thestooges


気がつけば。
この街も。
この社会も。
随分と。
小奇麗になっている。

否。
小奇麗に見せられている。
はみ出るもの。いびつなもの。
排除し。隠蔽し。
整っている様に見せかけている。

だから。息苦しい。
だから。暴発する。
綺麗すぎるものなど。
不気味以外のなにものでもない。
そうじゃやないか。

退廃も。
混沌も。
何処へ消えた。
何処へ追いやられた。
ところがどっこい。生きている。

『The Stooges』'69年リリース。
イギー・ポップ率いるストゥージーズの1stアルバム。
今見ると随分大人しいけど。既に只者でないイギーの表情が印象的。
プロデュースを手掛けたのがジョン・ケイルってのが話題だったらしいのですが。
それもあってか。人工的なサウンドになっていて。当時のライヴの迫力に欠けるとか。
まぁ、確かに。元祖ガレージ・パンクって耳で聴くと。大人しく聴こえるかな。
そう言えば。後にはデヴィッド・ボウイのプロデュースで牙を削がれたとか何とか。
イギーってのは、プロデュースする側からすると凄く魅力的な素材に見えるんだけど。
ところがどっこい。大人しく言うこと聞くほど軟じゃないって厄介な存在んだろうな。
さて。'60年代末ですからね。サイケでドラッギーな香りとも無縁では無いんだけど。
それが楽天的だったり厭世的だったりと言った方向に向かわずに。
外に向けても内に向けても攻撃的であるところがイギー、ストゥージーズの特徴で。
その激しさと同居する脆さ、危うさの混沌とした世界に強く惹きつけられるのですが。
このアルバムでは。そこに時代背景故なのか、1stアルバム故なのか。
退廃感が通奏低音として流れていて。その混沌とした世界に耽溺したくなるのです。
綺麗で、平和で、健康的で、真直ぐで、整理されてて。いいことではあるだろうけど。
世の中がそれだけだったら息苦しい。そもそも。そんな世の中などある筈が無い。
そんな事実を、人々が目を背けがちな事実を突きつけるイギーとストゥジーズ。
その描く世の中にこそ真実があると。そしてその退廃も混沌も呑み込んで人は生きていくのだと。

気がつけば。
この街も。
この社会も。
随分と。
無機質になっている。

否。
無機質にさせられている。
逆らうもの。剥き出しのもの。
排除し。隠蔽し。
均一にに見せかけている。

だから。息苦しい。
だから。暴発する。
均一すぎるものなど。
不気味以外のなにものでもない。
そうじゃやないか。

退廃も。
混沌も。
何処へ消えた。
何処へ追いやられた。
ところがどっこい。生きている。

小奇麗な社会に。
無機質な世界に。
密かに背を向けて。
下でも出して。
それがどうしたと。

しぶとく。
したたかに。
生きている。
退廃に身を置いて。
混沌の中で踊りながら。

時に。
叩かれ。
潰され。
膝を折ったとしても。
また。這い上がる。立ち上がる。

気づかないか。
退廃も混沌も。
人間の本質なんだよ。
それを少しも感じられない。
そんな社会、世の中のが不気味だろう。

退廃の中。
混沌の中。
何よりも自己に牙を剥き。
生き延びて。
やがて透明にとなっていく。

退廃も混沌も。
決して無くなりはしない。
決して無くさせはしない。
それも。
ロックンロールのロックンロールたる由縁なんだよ。



web拍手 by FC2

|

« 2014/11/21 Fri *その色に / Derek & The Dominos | トップページ | 2014/11/23 Sun *俺にとっては / Television »

002 American Rock」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/188094/60722375

この記事へのトラックバック一覧です: 2014/11/22 Sat *退廃も混沌も / The Stooges:

« 2014/11/21 Fri *その色に / Derek & The Dominos | トップページ | 2014/11/23 Sun *俺にとっては / Television »