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2014/12/09 Tue *まだ早すぎる / The Who

20141209quadropheniaukorg


こんなに。
長生きなど。
する筈じゃなかった。
とっくに。
召されるものと思ってた。

なのに。
未だに。
くたばらずに。
くたばれずに。
生きさらばえている。

とっくに。
若さなど失い。
そこら中にガタがきて。
ぎしぎしと音を立てやがる。
改修するにもパーツも欠品だ。

時代遅れ。
波にも乗れず。
先頭にも立てず。
彷徨い続けて。
這い蹲って。

なんとか。
かんとか。
生き延びてきただけ。
それだけ。
それでも心の臓とやらは止まらない。

それならば。

『Quadrophenia』'73年リリース。
ザ・フーのライヴを含めるとオリジナルとしては7枚目になる2枚組アルバム。
作詞作曲は総てピート・タウンゼンドで。ある少年の成長期をモッズの時代を背景に描いたアルバム。
四人のメンバーの性格が邦題でもある四重人格として描かれていると言われてきましたが。
一説には総てピートの内面を反映したものであるとも言われており。真相は藪の中。
とにかく一から十までピートが構想し、作業も主導し。ピートの頭の中にのみ完成図があったらしく。
他のメンバーは途中までは訳が解らずに。完成して初めて。こういうことだったのと解かったんだとか。
(確かにここ数年リリースされたピートによるデモを聴いてるとかなり完成度が高いんですよね)
ピートってのは繊細な面と破壊的な面が両極端に表に出てくるアーティストだと思うのですが。
このアルバムではその詩に繊細な面が、サウンドに破壊的な面が昇華されているのかな。
ところが。またその詩が難解で。なかなか手強くて。恐らく未だに理解はできてないなぁ。
手助けとなるのはこのアルバムを基に制作された映画『さらば青春の光』なんだけど。当然のことながら。
映像には映像の描き方がありますからね。当然異なってくる部分もあるんだろうし。
もう。そうなると。後はひたすらカッコいい破壊的なサウンド。圧倒的な疾走感と美しさも備た。
これこそがザ・フーなんだってサウンドに没頭することになると。これが素晴らしいんですよね。泣きたいくらい。
ピートと言う紙一重の精神的な天才がいて。それを現実のものにできるこれまた天才的な3人のメンバー。
やはり。この4人の邂逅も。ロックの神様による天の配材としか思えないかな。あり得ないもんな。
一部では有名な様に。ザ・フーってのは“作られた”モッズ・バンドだったので。特にピートには葛藤があって。
モッズからの卒業、少年期の終り、青年期の終り、終わらせ方。そして終わった後に何が待っているのかと。
そこに強い拘りを持ってこのアルバムを制作したんだと思われます。ピートが見つけた答えは何だったのか。
人、それぞれの解釈があると思いますが。『さらば青春の光』のラスト、そしてエンド・クレジットが近いのかな。
このアルバムにはストーリーの粗筋を描いた40頁以上のブックレットがついていて。それも素晴らしく。
これはアナログ盤で持ってないと。その意味が半分以上は損なわれるアルバムかな・・・

ここまで。
生きるなんて。
想像だにもしなかった。
三十歳までに。
死ぬのが当たり前だと思ってた。

なのに。
未だに。
死なずに。
死ぬことも出来ずに。
生き恥を晒してる。

とっくに。
情熱など失い。
そこら中にガタがきて。
身も心も風穴だらけだ。
塞ごうにも時が立ちはだかりやがる。

時代は過ぎて。
何処へも行けず。
何者にもなれず。
漂い続けて。
しがみついて。

なんとか。
かんとか。
生き延びてきちまった。
それだけ。
それでも完全に停止はしやしない。

それならば。

まだ。
何か。
やることが。
やり残したことが。
あるというのか。

まだ。
何か。
語ることが。
伝えなければならないことが。
あるというのか。

まだ。
誰かが。
待っている。
逢わなければならない人が。
いるというのか。

まだ早すぎる。

そう。
言うならば。
ボロボロになって。
穴だらけになって。
這いずりながらでも。

生きるしかない。
生き恥を晒してでも。
立ち向かうしかない。
闘うしかない。
その証を遺すしかない。

恐くても。
震えても。
汗一杯の。
拳を握りしめて。
最後まで闘う姿勢をとるのだと。

諦めるのには。
まだ早すぎる。
そう言うのなら。
いいさ。
とことんこの目で見届けてやるさ。

まだ早すぎる・・・んだろうな。



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