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2015/02/04 Wed * 囚われの身 / Bukka White

20150204parchimanfarm


朝から。
目覚めた時から。
重く。
陰鬱な。
空気に包まれて。

身も重く。
心も重く。
足に鎖でも。
付けられた様な。
そんな気分。

来ちまったなと、
こんな時は無理に。
逆らっても勝ち目がない。
勝ち目がなくちゃ勝負にならない。
じっと我慢の子を決め込んで。

重い。
陰鬱な。
空気を身に纏い。
囚われの身となって。
一日をやり過ごす。

『Parchman Farm』'69年リリース。
先ずはそのジャケットのド迫力に驚かされるブッカ・ホワイトのアルバム。
その顔の大きさ、刻まれた皺の深さ、穏かな様で冷酷そうな口元。
ロバート・ジョンソンやサン・ハウスと並んで戦前デルタ・ブルースの巨人の一人、ブッカです。
そのブッカの'37年と'40年の録音から14曲を集めたのがこのアルバムでした。
その絶妙なスライド・ギターの技法に加えて。独特な歌声。
鼻に掛った濁声で。ヴィブラートをかけて語尾を延ばすと言う。妙に心に残る歌声です。
後にサヴォイ・ブラウン等もカヴァーした「Shake 'Em On Down」を'37年に録音して。
ヒットを記録するのですが。肝心のブッカがよりによってパーチマン・ファームに収監されてしまって。
何をしでかしたのか。詳細はしりませんが。パーチマン・ファームってのは凶悪囚が入れられる所だったそうで。
そこでの待遇や労働も過酷なものがあったそうで。その体験から「Parchman Farm Blues」が作られれたと。
このアルバムにもレコード会社の意向でセカンド・ギタリストがつかれられたナンバーが収められていますが。
元来、弾き語りを好んでいたブッカとしては孤独な刑務所生活の中でかえって原点に戻れたとも。
出所後、'40年の録音にはウォッュボード・サムによるウォッシュボードが加わっていますが。
こちらとは相性もあった様で。「Parchman Farm Blues」でもいい味を出しています。
囚われの身の間には死を覚悟したこともあったであろうと思われるブッカのブルース。
悲しげに鳴り響くスライドと、心に残る濁声。独自の生死感が表れた歌詞。妙に心に刺さるブルースなのです。

朝から。
目覚めた時から。
一日中。
憂鬱な。
空気に覆われて。

身は重い。
心も重い。
足に鎖で。
付けられた錘が付き纏う。
そんな気分。

降りてきたと、
こんな時は無駄に。
足掻いてもどうにもならない。
どうにもならないのに足掻いても。
疲れるだけ。大人しく浮かんでる。

暗い。
裕綱な。
空気を身を覆われて。
囚われの身のままで。
一日をやり過ごす。

今日。
一日くらいなら。
囚われの身となって。
思いの中に身を沈め。
じっと思考を巡らすのも悪くない。

今日。
一日で終わるなら。
囚われの身を利用して。
思いの中に耽溺して。
じっと思考を辿るのも悪くない。

今日。一日ならば・・・

ずっと。
このまま。
囚われの身になるのなら。
それもそれで。
悪くはないかもしれないが。



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