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2015年2月

2015/02/27 Fri *世界中へ / Ten Years After

20150227rockandrollmusictotheworld


今も。
今日も。
今夜も。
この瞬間。
世界中へ。

鳴れ。
響け。
轟け。
届け。
そう。世界中へ。

下らない。
拘りも。
憎しみも。
取るに足りない。
些細な事だと。

思わせてやれ。
感じさせてやれ。
このビートが。
このリズムが。
伝わったなら。

踊れ。
歌え。
叫べ。
それでいい。
それだけでいい。

『Rock & Roll Music To The World』'72年リリース。
アルヴィン・リー率いるテン・イヤーズ・アフターの8枚目のアルバム。
アルヴィン・リーですよ、アルヴィン・リー。一時期特に日本ではギター小僧の間で大人気。
速弾きの神様の如く崇められていたアルヴィンです。今ではすっかり忘れられてますけどね。
全盛期の人気は凄まじくウッドストックの「Goin' Home」の熱演一発で世界中へその名を轟かせ。
世界中を震撼させたこともあったんですよね。まぁ、いま聴くとそこまで速くもないんですけどね。
なんかもう。ロックンロール命、一筋。情念込めてギターを弾きまくる。その姿が受けたんだろうなと。
特にね。しつこいですけど。日本のロック・ファンってそう言うタイプが好きじゃないですか。
ロリー・ギャラガーとか、ゲイリー・ムーアもその系譜で支持を得てのかなと思うのですが。
さてと。なのに。何故。今では忘れられてしまっているのか。それは、そうだなぁ。
ライヴの凄さに比べて。オリジナル・アルバムで、これだって傑作を残せなかったからかなと。
(日本でも、例えばショーケンってライヴは凄いけど。それをスタジオには持ち込めないみたいな)
なんでも。一説によると。あまりにもライヴが、「Goin' Home」が受けてしまったので。
アルヴィンとしてはスタジオでまで同じことはやりたくないんだと。その思いが強くて。
それが反映してオリジナル・アルバムでは実験的に色々なスタイルを試してたんだとか。
気持ちはわかるのですが。それがファンのニーズには合ってなかったんだろうなぁ、残念だけど。
このアルバムではそれに気づいたのか。タイトル・ナンバーである「Rock & Roll Music To The World」を始め。
シンプルでストレートで。ブルースやブギーを感じさせるナンバーが収められていて。流石だなと。
だけど。ところどころでね。エフェクター使い過ぎちゃったナンバーもあって。葛藤してたんだなと。
えーい、もういいわい。世界中へロックンロールを鳴り響かせたる、それでええんやろ、どやっと。
開き直れていたら。今の評価も変わってたのかな。まぁ、その人間臭さも含めて好きなんですけどね。

これからも。
明日も。
明日の夜も。
その瞬間。
世界中へ。

鳴れ。
響け。
轟け。
届け。
そう。世界中へ。

下らない。
柵も。
思い込みも。
取るに足りない。
些細な事だと。

思わせてやれ。
感じさせてやれ。
このビートに。
このリズムに。
反応できたなら。

踊ってみよう。
歌ってみよう。
叫んでみよう。
それでいい。
それだけでいい。

ロックンロールには。
音楽には。
それだけの。
力があるんだと。
底力があるんだと。

世界中へ。
届けてやろう。
思い知らせてやろう。
そうさ。
そうなんだ。

下らない。
いざこざとか。
争いなんか。
してると。
損をするだけだぜと。

今も。これからも。
今日も。明日も。
今夜も。明日の夜も。
世界中へ。

鳴れ。
響け。
轟け。
届け。
さぁ。世界中へ。



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2015/02/26 Thu *振り払え、突き抜けろ、その先に / Tear Gas

20150226teargas


誰が。
撒いたか。
知らないが。
白い煙が。
辺りに立ち込め。

一寸先も。
見えやしない。
その煙を吸って。
多くの人が涙を流してる。
心の底で泣いている。

見えない筈の。
一寸先の。
その先の。
光景が心に浮かんで。
血の涙を流してる。

誰かが。
ほら。
今日も。
あそこで。
撃っている。撒いている。

迷うな。
負けるな。
振り払え。
突き抜けろ。
その先に。

『Tear Gas』'71年リリース。
グラスゴー出身のハード・ロック・バンド、ティア・ガスの2ndアルバム。
印象的ながらも。一目見ただけでは何が写ってるのかわからないジャケット。
こういう仕業をするのはヒプノシスで。生卵を握りつぶした、その一瞬なんだとか。
ヒプノシスがこのアルバムのサウンドを聴いてから制作したのか、否かは定かではありませんが。
もし。耳にしていたのだとしたら。流石はヒプノシス。見事にそのサウンドを表現しています。
強力なリズム隊が叩き出す強靭なビート。その上を自由自在にドライヴするギター。
更には個性的で印象の強いリフを連発していて。この時代のハード・ロック・バンドとしては驚異的だなと。
なかなか。ここまで個性的で、聴かせて、カッコ良いバンドもないぞと。唸らされます。
なのに。当時は商業的には成功には程遠かったと言うのですから。う~ん、よくわからんなと。
メドレーで収められている「Jailhouse Rock」と「All Shook Up」なんてね。
ジェフ・ベック・グループをも凌駕してると思うんだけどな。ヴォーカルを除けばね。そうヴォーカルが弱いんだな。
で、このアルバムを最後に解散。ヴォーカルを除くメンバーは新たなヴォーカリストを迎えて再出発・・・
と言うか。同郷の稀代のトリック・スター、アレックス・ハーヴェィに見初められて。
そう。あのザ・センセーショナル・アレックス・ハーヴェィ・バンド(SAHB)に生まれ変わるんですよね。
クリス・グレンとエディ(テッド)・マッケンナのリズム隊、稀代のリフ・メーカーであるギタリスト、ザル・クレミンソン。
この3人が揃っていたわけですから。後はそこに足りないものを加えれば化学変化を起こして。
爆発して。シーンのトップに躍り出るのも当たり前だったとも言えるんですよね。
まぁ、SAHBではアレックスの個性が強すぎて(クレミンソンはピエロのメイクで対抗?してましたが)。
外連味が強くなり過ぎてしまったきらいもあって。だからかな。なおさらストレートなこのアルバムが愛しいと。
でも。あの時代に。他の有象無象を振り払って、突き抜けるには必然の出会いではあったのかな。

誰が。
拡散したか。
知らないが。
白い煙が。
辺りを覆いつくし。

足元も。
見えやしない。
その煙に巻かれて。
多くの人が涙を流してる。
心の底から泣いている。

見えない筈の。
足元の。
その崩れ落ちる。
光景が心に浮かんで。
血の涙を流してる。

誰かが。
ほら。
今日も。
あそこで。
撃っている。迫ってくる。

迷うな。
負けるな。
振り払え。
突き抜けろ。
その先に。

その先にこそ。
もう。
我々の。
生きられる。
世界は無い。

この煙の様な。
異様な空気に。
巻かれ。覆われ。
取り込まれ。
何も感じなくなる前に。

泣ける。
涙が流せる。
今の内に。
さぁ。
立ち上がれ。

迷うな。
負けるな。
振り払え。
突き抜けろ。
その先に。

希望を。
抱かせる。
出会いがあれば。
変化が起きれば。
未だ。望みはあるはずだ。

だから。
そう。
振り払え。
突き抜けろ。
その先に。



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2015/02/25 Wed *静けさが訪れた時 / Donny Hathaway

20150225thebestofdonnyhathaway


忙しい日々。
喧騒の中。
突然。
静けさが訪れる。
そんな時。

ふと。
いまの
現実に。
ここにいることに。
違和感を感じて。

何処かへ。
行きたくなる。
帰りたくなる。
勿論。
そんな場所などないのにも関わらず。

静けさが訪れた時。
その無音の世界に。
惹き込まれずに。
呑み込まれずに。
立ち続けていられるか。

静けさのもつ。
安らぎ。
穏かさ。
そんなものに。
抗うことができるだろうか。

『The Best Of Donny Hathaway』'78年リリース。
'79年に自ら命を絶ってしまったダニー・ハサウェイ。生前唯一のベスト・アルバム。
(家族や関係者は事故死だったと主張をしているそうですが)
シカゴで生まれ、聖歌隊でゴスペルを歌いと。ここまでは数多のソウル・シンガーと共通するキャリアですが。
その後に大学に進学して正式にクラシックの教育を受けて。ソングライターとして活動を始めてと。
ここらが先達のソウル・シンガー達と異なり、ダニーなりのソウルを形成していく基礎となったのか。
これまた正式に教育を受けたというピアノも活かして。白人シンガーのナンバーも積極的にカヴァーすると。
その一方で同胞たる黒人達への眼差しも常に忘れない。今までにないタイプのソウル・シンガー。
故にしばしばデュエットしたロバータ・フラック等と共にニュー・ソウルの旗手として祀り上げられてと。
確かにその端正なピアノと、熱くはなりすぎない歌声で歌われる名曲の数々。
「A Song For You」であったりロバータとの「You've Got A Friend」であったりは。
それまでには存在しなかった、ソフィスケイテッドされたソウルでり。クール・ダウンさせてくれると言う。
それまでのソウルとは正反対とも言えるものであったのは確かなのかな。
凄くね、静かと言うか。通奏低音だけが静かに鳴っている中でダニーが囁きかけてくる。そんな印象かな。
決してドライでは無くて。穏やかで安らぎを与えてくれるんですけど。それが時に恐くなる。
何故か。一方で「Someday We'll All Be Free」や「The Ghetto」なる熱いナンバーもあって。
その落差に驚かされるとと共に。熱いナンバーの中にも端正なものがあって。それがひっかかると言うか。
その端正さが、熱くなり過ぎるのを抑えてる気がして。それをダニー本人がどう感じていたのかなと。
どんなに熱くなっても、盛り上がっても。ふと我に返った時に訪れる静けさ。それをどう受け止めていたのかと。
ニュー・ソウルの旗手、そんな扱いに一番戸惑っていたのはダニーで。故に静けさが訪れた時に・・・

追われる日々。
雑踏の中。
突然。
静けさが訪れる。
そんな時。

ふと。
いまの
現実が。
ここにいることが。
奇妙に感じられて。

元の場所に。
戻りたくなる。
帰りたくなる。
勿論。
そんな場所などないと知りながら。

静けさが訪れた時。
その無音の世界に。
惹き込まれたくなる。
呑み込まれくなる。
もう。立っていなくてもいいのだと。

静けさのもつ。
安らぎ。
穏かさ。
それがまやかしだとしても。
抗うことができるだろうか。

静けさが訪れた時。

そこに。
違和感を感じず。
何でもいい。
誰でいい。
ただ静かで。

そこへ。
行きたい。
帰りたい。
戻りたい。
その静けさの中へと。

ふと。
そんな。
思いに。
誘われる。
駆られる。

静けさが訪れた時。

開け放たれた窓は。
見ないでやり過ごすに限る。
ビルの屋上など。
見上げないに限る。
心の声など聞かないに限る。

静けさが訪れた時。
その影に潜むものの声は聞かないに限るのだ。



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2015/02/24 Tue *あっちへフラフラ、こっちへフラフラ / The Meters

20150224struttin


どうにも。
落ち着かなくて。
なんともし難くて。
街へと繰り出して。
あっちへフラフラ、こっちへフラフラ。

なんでこうも。
落着きが無いのか。
わかりゃ苦労はしないよな。
街の中を。
あっちへフラフラ、こっちへフラフラ。

目的がある様で。
無い様で。心も落ち着かず。
どうする。どうしたい。
何かあった筈なんだけどなと。
あっちへフラフラ、こっちへフラフラ。

思いつても。
三歩も歩けば忘れてるし。
あれ。何処へ行こうと思ったんだっけ。
こいつは。相当な重症だよなと。
あっちへフラフラ、こっちへフラフラ。

まぁ。
そんな時でも。
心も。体も。
リズムを刻んではいるけどね。
あっちへフラフラ、こっちへフラフラ。

『Struttin'』'70年リリース。
ニューオーリンズ・ファンクの雄、ザ・ミーターズ。
そのミーターズの3rdアルバムにしてジョンジーでの最後のアルバム。
A面頭の「Chicken Strut」が鶏の鳴き声の物真似で始まって。
もう、一気に御機嫌なニューオーリンズ、ミーターズのファンクの世界へと跳びはねて。
後はミーターズと共に。リズムに乗って、リズム刻んで。それで御機嫌、極楽と。
あれっ、さっき何か考えてたかな。まぁ、いいかと。そんな気分にさせてくれるアルバムです。
ミーターズのファンクの基礎には当然、ニューオーリンズ伝統のセカンド・ラインがあるのですが。
あの、マーチング・バンドが生み出した独特の溜めを再現してるもの。
それがリズム隊の絶妙な、何と言うか揺れ、緩さ、フラフラした感じじゃないかなと思うんですよね。
そう。無理にギターやキーボードに絡みつかずに。ちょっとズレて微妙に追ってる感じ。
これが。凄く自由な感覚を生み出してるのかなと。で、自由だから心地良くて踊りだしたくなるんだよなと。
この辺りのズレ、緩さ故の解放感って。何かレゲエと共通してる感覚でもあるかな。
ヴォーカルが入ると、やはりリズム&ブルースっぽくなって。それも心地良くはあるんですけど。
自分としてはヴォーカル抜きのインストこそがミーターズかなと思ったりもします。自由度が高いのかな。
このアルバムの後、リプリーズに移籍してからはギター・ソロの比重が高くなったりして。
そのキレッキレのミーターズも最高なんですけど。このアルバムの頃までの緩いミーターズがね。
フラフラしてる時の自分には合ってるんだよな。三歩踊ったら、もう後は忘れていいみたいな感じでね。

どうにも。
やり場がなくて。
なんともしもどかしくて。
街へと繰り出したものの。
あっちへフラフラ、こっちへフラフラ。

なんでこうも。
やり場が無いのか。
わかっている様な気もするけど。
街の中で。
あっちへフラフラ、こっちへフラフラ。

落としどころがある様で。
無い様で。体まで落ち着かず。
どうするんだ。どうしたいんだ。
堪えがあった筈なんだけどなと。
あっちへフラフラ、こっちへフラフラ。

思いだしても。
三歩も歩けば忘れてるし。
あれ。何処へ落とそうと思ったんだっけ。
こいつは。相当な偽善だよなと。
あっちへフラフラ、こっちへフラフラ。

まぁ。
そんな時でも。
心も。体も。
リズムを刻んでいてはくれるかど。
あっちへフラフラ、こっちへフラフラ。

あっちへフラフラ、こっちへフラフラ。

チンピラ止まりの。
この俺だけど。
落ち着かなかったり。
やり場が無かったり。
そんなこともあるんだよな。

なんとか。
なるなら。
なんとか。
したい。
そりゃそうだけど。

どうしていいのか。
どうしようがあるのか。
わからないままに。
ただ彷徨って。
あっちへフラフラ、こっちへフラフラ。

ズレてるんだろうな。
緩いんだろうな。
甘いんだろうな。
でもよ。それがさ。
想像力を生むこともあるんだよな。

サボってばかりの。
この俺だから。
落ち着かない世の中の。
やり場のない空気の。
声が聞えてくることもあるんだよな。

自分の心も。
自分の体も。
世の中の空気も。
落ち着かない。やり場がない。
あっちへフラフラ、こっちへフラフラ。

どうにも。こうにもな。



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2015/02/23 Mon *何が正しいかなど / Gwen McCrae

20150223somethingsoright


何が。
正しいか。
何が。
間違ってるか。
そいつは。

なかなかに。
難しい。
一応の。
常識なんてのは。
あったとしても。

状況とか。
人間関係とか。
色々な思いとか。
そんなものが。
絡み合うから。

その場は。
正しくても。
ある場においては。
正しいとは言えない。
そんなこともあるし。

そもそも。
正しいか。
正しくないか。
その基準は。
個人で違ったりもするし。

『Something So Right』'76年リリース。
マイアミ・ソウルのクイーン、グエン・マックレー。
'60年代から活動しながら。なかなか芽が出ず。
'73年にCATレーベルに移籍してから頭角を表しました。
そのCATでの3枚目の、このアルバムとなります。
先ずはこの横座りで上目使い、胸元が少し開いててと。
このジャケットに魅力を感じるのは“男”としては正しいですよね(笑)。
実は裏ジャケの表情のがもっと、なんとも“くる”んですけどね。
さて。元来シャウト系と言うよりは味わい深い歌声に魅力があったグエン。
このアルバムの頃は脂が乗ってた頃ですから。味わい深さも増して。
更には繊細さも兼ね合わせてきて。バラードを歌わせたら絶品かなと。
いきなりポール・サイモンの「Something So Right」をアルバムの頭にもってきて。
アルバム・タイトルにまで関してる辺りにその自信の程が窺えます。
味わい深さを増したことで。更にはファンキーなナンバーまで飛び出して。
そこらは時流にも敏感になっていた。センスの良さ、鋭さも感じられます。
また、歌声がちょっとね“濡れてる”感じなのもグエンの魅力なんですよね。
聴いてると。その唇、その眼、その姿が思い浮かんで。惹かれるんです。
多少、邪道な気がしないでも無いけど。まぁ、それも一つの正しい選択肢ですかね。

何が。
間違ってるか。
何が。
正しいか。
そいつは。

なかなかに。
計り難い。
一応の。
倫理なんてのは。
あったとしても。

歴史とか。
取り巻く環境とか。
色々な想いとか。
そんなものが。
積み重なってるから。

その時は。
間違ってても。
ある時には。
間違ってるとは言えない。
そんなこともあるし。

そもそも。
正しいか。
正しくないか。
その基準など。
実は誰にもわからなかったりするし。

何が正しいかなど。

言えない。
見えない。
わからない。
そんなところかも。
知れないな。

何か。
絶対的に。
正しいもの。
そんなものがあれば。
簡単なのかもしれないが。

それは。
それで。
味気ないし。
数寄もないし。
だから。

いま。
暫くは。
このまま。
正しいか、正しくないか。
そいつはおいといて。

心のままにかな・・・



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2015/02/21 Sat *取り戻そう / Cissy Drinkard & The Sweet Inspirations

20150221songsoffaithandinspiration


失われたもの。
失われそうなもの。
今なら。
未だ。
間に合うかもしれない。

だから。
もう一度。
謙虚に。
来た道を。
振り返って。

もう一度。
身につけよう。
呼び覚まそう。
そう。
取り戻そう。

今のままでは。
失われたままでは。
完全に失ってしまったら。
終わってしまうから。

その前に。
この手に。
この身に。
この心に。
取り戻そう。

『Songs Of Faith & Inspirations』'68年リリース。
その素晴らしいコーラスで脇役として、時に主役としてアトランティック・ソウルを支え続けたグループ。
それがスウィート・インスピレーションズでした。そんな彼女達の2枚目のアルバム。
グループ名にシシー・ドリンカー(後のシシー・ヒューストン、ホィットニーの母親)の名前を冠し。
そしてこのアルバム・タイトル。明らかにゴスペルへの回帰、ゴスペル濃度の高さを目指したアルバム。
シシー、エステル・ブラウン、シルヴィア・ブラウン、マーマ・スミスの4人ともがリードをとれる実力者。
既に1枚目のアルバムがヒットを記録していましたが。会社の意向か彼女達の意向か。
恐らくは後者だと思われますが。急激にソウル、ポップへの傾倒に歯止めをかける意味合いがあったのかなと。
3枚目のアルバムからは再びソウルの世界へと向かうのですが。ここで一度立ち止って。
失ってはならないものを振りける必要があったんだろうな。それは何か・・・アルバム・タイトルが表してるかな。
全10曲の中で半数以上の6曲でリードをとっているシシーの歌声が、その黒さと力強さで際立っていて。
シシーがリードをとると一挙にゴスペル濃度が高まります。圧倒的なものがあります。
(ハッキリ言うと、娘のホイットニーはソウル・シンガーとしては母親の足元にも及ばないかな)。
そして。エステル、シルヴィア、マーマもシシーには及ばずとも十分な実力の持ち主で、それを遺憾なく発揮。
いやぁ、この4人が組んだスウィート・インスピレーションズが如何に強力なコーラス・グループであったか。
このアルバムに針を落とすだけで感じられます。サザン・ソウル好き、アトランティック・ソウル好きなら必聴かと。
一説によるとたった2日間で録音されたそうですから。そのコンビ-ネーションの良さ、信頼関係の強さ。
おそらくスタックスにおけるブッカー・T&MGズと同様に他のアーティストの録音に参加しながら。
その合間にちゃっちゃと録音させられたことも多かったかと。それでこれだけのアルバムを制作しちゃう強さです。

失われたもの。
失われそうなもの。
今だから。
どうしても。
間に合わせなければならない。

そうさ。
もう一度。
誠実に。
歩んできた道を。
振り返って。

もう一度。
身につるのだ。
呼び覚ますのだ。
そう。
取り戻すんだ。

今のままでは。
間違いなく失われてしまう。
完全に失ってしまったら。
もう。取り戻せない。終りの時がくる。

その前に。
この手に。
この身に。
この心に。
取り戻そう。

信頼してたじゃないか。
自分を。
誰かを。
皆を。
この世界の可能性を。

信頼し合ってたじゃないか。
自分も誰かと。
誰かと誰かも。
そして。
世界の可能性を。

感じてたじゃないか。
自分も。
誰かも。
皆も。
自然が教えてくれるものを。

自分の感。
誰かの感。
皆の感。
そんな感が導いてくれるものを。
大切にしてきたじゃないか。

今こそ。

取り戻そう。



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2015/02/20 Fri *丑三つ時 / Wilson Pickett

20150220themidnightmover


真夜中。
真夜中過ぎ。
草木も眠る。
丑三つ時。
そいつが。

そこからが。
俺の時間。
そこからが。
俺の出番。
そこからだけが。

真夜中。
真夜中過ぎ。
草木も眠ってしまえば。
こっちのもの。
後は何処へでも。

神出鬼没。
あっちへ。こっちへ。
ふらふらと。
彷徨いながら。
あんなこと。こんなこと。

どんなに。
元気が無くっても。
真夜中。
真夜中過ぎちまえば。
俺のもの。

『The Midnight Mover』'68年リリース。
ウィルソン・ピケットのアトランティックでの5thアルバム。
前作『I'm In Love』に続いてボビー・ウォーマックの協力を得て。
極上のサザン・ソウル・アルバムに仕上げています。
思えば、ピケットもウォーマックも共に“ラスト・ソウル・マン”と呼ばれてましたっけ。
その2人ともいなくなってしまいましたが。その作品は永遠に残ると。
如何にもピケットらしい力強いシャウトが強力な「The Midnight Mover」で始まりますが。
ウォーマックの作るナンバーの影響もあり。ピケットのもう一つの魅力。
歌い上げるバラーディアーとしても輝きを放っていて。
「It's A Groove」や「Trust Me」など。胸に迫ってくるものが心揺さぶります。
やや異色な「Deborah」での力唱でサンレモ音楽祭で受賞したとの逸話もあります。
録音はアメリカン・スタジオで。プロデューサーはトム・ダウド。
この体制がピケットには合っていたのかな。その実力を遺憾なく発揮しています。
でも。マッスル・ショールズでもいい作品を創ってるしな。ピケットの底力なんでしょうね。
どちらかと言えば力押しの面が強かったピケット。残作とこのアルバムで。
バラーディアーとしても成熟し始めたのかな。何度聴いても、いつ針を落としても。
飽きることの無い歌声を聴かせてくれるんですよね。結果的に絶頂期だったのかな。

真夜中。
真夜中過ぎ。
草木も眠る。
丑三つ時。
そいつが。

やってくれば。
俺の出番。
そこからが。
俺の時間。
そこからだけが。

真夜中。
真夜中過ぎ。
草木も眠ってしまえば。
こっちのもの。
後は何処にでも。

快刀乱麻。
あっちへ。こっちへ。
ふらふらと。
徘徊しながら。
あんなことも。こんなことも。

どんなに。
気分が滅入っていても。
真夜中。
真夜中過ぎちまえば。
俺のもの。

丑三つ時。
それが。
そこからが。
勝負の時間。
勝負の始まり。

目を。
爛々と輝かせ。
真夜中。
闇の中で。
思うが儘に動き回る。

丑三つ時。
それさえ。
迎えられれば。
遊びの時間。
楽しいことの始まり。

五感を。
思うが儘に。
働かせ。
闇の中を。
赴くままに駆け回る。

丑三つ時。

そこまでが長いんだよなぁ。



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2015/02/19 Thu *今必要なのは / Joan Jett And The Blackhearts

20150219goodmusic


今。
この俺に。
必要なのは。
それだけ。
これだけ。

この。
沈みそうな心を。
落ち込みそうな気持ちを。
支えてくれる。
上げてくれる。

そんな。
リズムが。
ビートが。
リフが。
歌声が。

それが。
聴こえてさえくれば。
何とか立ってられる。
何とか歩いていられる。
何とか帰りつける。

今。
この俺に。
必要なのは。
それだけ。
これだけ。

『Good Music』'86年リリース。
ジョーン・ジェット・アンド・ザ・ブラックハーツの5thアルバム。
(インディーからのデビュー・アルバムを含めると6thアルバムになります)
失礼だけど。改めてジョーンって結構キャリアがあると言うか。
それに相応しくアルバムを制作してたんだなと。久々に針を落として感じたりして。
少なくとも「I Love Rock 'n' Roll」だけの一発屋では無かったてことですね。
因みに 「I Love Rock 'n' Roll」てのはジョーンのオリジナルでは無くて。
日本とも縁が深いアラン・メリルのアロウズのナンバーで。
一説ではストーンズの「It's Only Rock 'N' Roll」へのアンサー・ソングとの説もあるとか。
さて。このアルバムですが。アルバム・タイトル通りにジョーンにとってのグッド・ミュージック。
スージー・クアトロに影響を受けてロックンローラーを目指したジョーンの。
更に遡ったルールである、小さいころから慣れしたん出来た音楽への敬意、愛情を表したもので。
オリジナル、カヴァーを問わず。'60年代初期から中期の残り香を漂わせたものとなっています。
ここで聴かれるシンプルなサウンド、キャッチーなメロディーこそがジョーンのルーツであったと。
その愛情が故にタイトル・ナンバー「Good Music」にはダーレン・ラブとビーチ・ボーイズの面子が参加していて。
そのコーラスの楽しそうなこと。世代を超えて“楽しく”音楽をやっている様が目に浮かぶようです。
ビーチ・ボーイズに関しては「Fun, Fun, Fun」もカヴァーしていて。ジョーン、相当好きだったんだなと。
その一方でジミヘンのカヴァーでは骨太なところを見せているところもジョーンらしいかな。

今。
この俺に。
必要なのは。
あれだけ。
あれだけなんだ。

この。
重たい身体を。
堕ちていきそうな精神を。
引き摺ってでも。
進ませてくれる。

弾ける。
リズムが。
ビートが。
リフが。
歌声が。

それが。
降ってきてさえくれば。
何とか立ち続けられる。
何とか歩き続けられる。
何とか辿り着ける。

今。
この俺に。
必要なのは。
あれだけ。
あれだけなんだ。

今必要なのは。
弾ける。
リズム。
ビート。
リフ。

そして。
歌声。
それだけ。
それさえあれば。
何とかなる。

突き付けられた。
現実を。
限られた。
時間を。
その上での困難極まる判断を。

直視して。
乗り越えて。
判断を下す。
そして。
また。転がっていく為に。

今必要なものは。



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2015/02/18 Wed *今日も世界の何処かで / George Thorogood & The Destroyers

20150218thorogoodlive


そうさ。
それでも。
今日も。
世界の。
何処かで。

誰かが。
有名、無名に。
関わらず。
ギターをかき鳴らし。
マイクに向かってシャウトしてる。

そうさ。
誰かが倒れても。
別の誰かが。
引き継いで。
ロックンロールを。
世界の何処かで響かせている。

そうさ。
何があっても。
ロックンロールは。
今日も世界の何処かで。
鳴り響いているんだ。

ざまぁみろ。
そんな。
馬鹿な奴が。
一人でも。
いる限り。
ロックンロールはくたばらないんだよ。

『Live』'86年リリース。
今日も何処かの街で御機嫌なライヴをやってるであろう。
そんな御機嫌なロックンロールバンド、ジョージ・サラグッド&デストロイヤーズ。
ストーンズのオープニング・アクトを務めて注目を浴びた時期もあったけど。
基本的には知る人ぞ知る、偉大なるB級ロックンロール・バンド。
それが勲章にさえ思えるとこがジョージ・サラグッド&デストロイヤーズの魅力なんだよな。
だってさ。見るからにロックンロール馬鹿だし、それしか出来なそうじゃない。
そこがいいんだよ。なんたって。こんだけ素晴らしいロックンロールやブルースがあるじゃないか。
そう言ってオリジナル・ナンバーを演奏することに積極的じゃないなんて。
普通じゃないよな。笑っちゃうよな。でも。それがジョージの本音、心意気なんだろうなと。
先達の遺した素晴らしいロックンロールやブルースを熱くプレイし続けること。
それを何よりも優先して。街から街へとライヴをして回る。それが大好きなんだと。
そんな一本気で熱いジョージとデストロイヤーズ。何の文句があるんだと。ねぇ。
このアルバムでも。ひたすら熱くプレイし、観客を熱くさせる。それしか考えて無いよねと。
否、それすら考えてないな。本能の赴くままにロックンロールしてるだけだなと。
それがわかっちゃうんだよな。少しは考えろよと心配にもなりますが。これでいいんだろうな。
ジョージって、メジャーリーガーを目指してたもののマイナー止まりで挫折したって話があるんですけど。
きっとね。変化球とかに対応出来なかったんだろうなと。ストレートには滅法強いにも関わらずとかね。
そんな真直ぐな性質がロックンローラーになっても変わらなかったと。偉いなと。
ハッキリ言って。世界中にね。同じ様なバンドって、星の数までとは言わないまでもあると思うんですよ。
でもね、デビューから変わらずに。変われずにかもだけどさ。今日もやり続けてる。それだけでいいんです。

そうよ。
どうでも。
今日も。
世界の。
何処かで。

誰かが。
有名だろうが、無名だろうが。
必ず。
ギターをかき鳴らし。
マイクに向かってシャウトしてる。

そうさ。
誰かがいなくなっても。
別の誰かが。
バトンを受けて。
ロックンロールを。
世界の何処かでやっている。

そうよ。
どうしようもなくても。
ロックンロールは。
今日も世界の何処かで。
鳴り響き続けてるんだ。

ざまぁみろ。
そうよ。
ロックンロール馬鹿が。
この世界に。
存在する限り。
ロックンロールは無くならないんだよ。

誰かが止めても。
誰かが始める。
誰かが去っても。
誰かが生まれる。
途切れはしない。

世界の。
何処かで。
鳴り止んだら。
何処かで。
鳴り始める。

踏まれようが。
潰されようが。
危機に瀕しようが。
しぶとく。
絶対に生き残っていく。

だから。
そうさ。
何の。
心配も。
いらないんだ。

今日も世界の何処かで。

ロックンロールが鳴り響いているんだ!



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2015/02/17 Tue *信用できるのさ / Creedence Clearwater Revival

20150217ccrchronicle


信用できるのさ。

何がって。
自分で見たもの。
自分で聞いたもの。
自分で感じたもの。
その為に。

雨が降ろうが。
雪が降ろうが。
槍が・・・それは困るが。
この足で。自分の足で。
歩いていくのさ。

何があるのか。
何が起きているのか。
何が話されているのか。
その場所へ行き。
その街を歩いて。

見えるまで。
聞えるまで。
感じられるまで。
歩いていき。
彷徨うのさ。

上ったり。
下ったり。
曲がったり。
繰り返しながら。
止まらずに歩き続けるのさ。

『Chronicle』'76年リリース。
解散後に編集されたクリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル(CCR)の2枚組ベスト・アルバム。
CD時代に入ってからも様々なベスト・アルバムが編集されているCCRですが。
それらの選曲や曲順の基本にもなっていると思われるCCRのベスト・アルバムの代表作かなと。
実はCCRって実質4年間程しか活動して無いのですが。その間に放ったシングル・ヒット曲が殆ど。
(ひょっとして全部かな)20曲が年代順に収録されていて。その殆どが全米50位以内にランクされ。
ミリオン・セラーやゴールド・ディスクも数多く獲得していて。その活動期間の短さを考えると。
如何に当時のCCRが莫大な人気を博していたかがわかると思います。だからなんですかね。
CCRって今でも世代を超えて愛されてるバンドって印象が凄く強いんですよね。
曲名を知らなくても。あぁ、この曲知ってる、このメロディー聴いたことあるってのが多いんじゃないかなと。
「Susie Q」から始まって「Proud Mary」「Down On The Corner」「Travelin' Band」「Who'll The Stop The Rain」...
そして「Have You Ever The Rain」「Hey Tonight」と。曲名を連ねるだけで楽しくなってきます。
因みに「I Heard It Through The Grapevine」がこのベスト・アルバムに合わせてシングル化されています。
さて。CCRと言えば何と言っても米国南部の香りも濃厚なスワンプでアーシーなリズム。
それに支えられたキャッチーなメロディーが特徴的なストレートなロックンロール・バンドとして知られていますが。
メンバー全員がカリフォルニアの出身で、所属レーベルのファンタジーもサンフランシスコだったんですよね。
でも逆に。それが故に。憧れの米国南部へ足を運んで、その空気や匂いを肌で感じて。
それを持ち帰って音にしたからこそ。現地の人間には気づけない、築けない世界を構築できたのかなと。
それが。誰にでも愛されるロックンロールであったところに。CCRの、ロックンロールの本質があるかなと。
だからですね。勝手ながらCCRを好きだって人は、それだけで信用できる気がしてしまうんですね・・・

信用できるのさ。

何がって。
自分で見ようとする。
自分で聞こうとする。
自分で感じようとする。
その為に。

雨が降ろうが。
雪が降ろうが。
槍が・・・それは困だろうが。
その足で。自分の足で。
歩いていく人がさ。

何があるのか。
何が起きているのか。
何が話されているのか。
その場所へ行き。
その街を歩く人がさ。

見えるまで。
聞えるまで。
感じられるまで。
歩いていき。
彷徨う人がさ。

上ったり。
下ったり。
曲がったり。
繰り返しながら。
止まらずに歩き続ける人がさ。

そりゃ。
いいことばり。
見えはしないし。
聞えはしないし。
感じられはしないし。
徒労に終わることもあるだろうし。

それでも。
何かが起きている。
その場所へ。
出向いて。
その場で感じないと。

わからないもの。
一杯あるんだよな。
だから。
自分の嗅覚を信じて。
歩を止めるわけにはいかないんだ。

河を下れば。
雨が見えるかも知れない。
その雨を誰かが止めるかも知れない。
虹が広がるかも知れない。
何が起きるかわからない。

でも。
自分の目で。
自分の耳で。
自分の肌で。
自分の心で。

それだけが。
そういう人だけが。
信用できるのさ。
そういう人には。
ロックンロールが聴こえているんじゃないかなと。



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2015/02/16 Mon *ブルースを蹴飛ばせ / Hot Tuna

20150216thephosphorecentrat


寒いし。
月曜日だし。
憂鬱な。
悲痛な。
事ばかり聞えてくるし。

なんだって。
週の初めから。
こんなにも。
身も心も。
重くならなきゃならんのか。

あぁ。
もう。
出口が見つからないなら。
歩き出す必要も無いじゃないか。
このまま寝床へ逆戻り。

布団にもぐって。
何も聞かずに。
二度寝を決め込んで。
起こされても。
狸寝入り・・・てな訳にはいかないんだよな。

ブルースを蹴飛ばせ。

『The Phosphorescent Rat』'74年リリース。
ジェファーソン・エアプレインから派生したホット・ツナの4thアルバム。
確かこのアルバムの制作を前にそれまでジェファーソン・エアプレインでの活動も並行していた2人。
ヨーマ・コウコネンとジャック・キャサディはジェファーソン・エアプレインを脱退して。
遂にホット・ツナに専念することになって。逆にフィドラーのパパ・ジョン・クリーチが抜けて。
新たにドラマーを加えた3人組として再出発を図ったんだったと思います。
それまでの3枚のアルバムではアコースティックな面が強く表に出ていたホット・ツナですが。
このアルバムからはエレクトリックなイメージが前に出てくるようになって。
ここからをエレクトリック・ホット・ツナと呼んでる人達も一部にいた様です。
確かに。ヨーマのギターも、キャサディのベースも。アコースティックという制約が無くなったことで。
より一層、自由に伸びやかにブルースを奏でてる感じがありありとします。
それまでは。ブルース・マニアの2人が、言葉は悪いですが余技的にやっていたものを。
腹を括って本腰を入れて。自分達のブルースを探し、やり始めたのがこのアルバムになるのかな。
思考錯誤もあったのか。ちょっとポップ過ぎないかな、なんてナンバーもありますが。
それはご愛嬌。聴いていると。ヨーマとキャサディのブルースに対する愛情を強く感じます。
確かに。ここまでくるとジェファーソン・エアプレインのメンバーでいることは辛かったかなと。
一方で。その愛情故に。ブルースをベースとしながら、そこから別の形で飛び立とうとしているところも。
乱暴に言うと。今まではブルースに倣っていたものを。ブルースを蹴飛ばして。
その先に。新たなブルースを構築してやろうと言う、地味ながらも熱いものをひしひしと感じるのです。

雨じゃないけど。
月曜日だし。
憂鬱な。
悲痛な。
事ばかり目にさせられるし。

なんだって。
週の初めから。
こんなにも。
身も心も。
硬くならなきゃならんのか。

あぁ。
もう。
出口が無いのなら。
動きだす必要も無いじゃないか。
このまま玄関へ逆戻り。

さっさと着替えて。
何も見ずに。
サボタージュを決め込んで。
呼び出されても。
居留守を決め込む・・・てな訳にはいかないんだよな。

ブルースを蹴飛ばせ。

どうせ。
逃れられられないなら。
もう。
観念して。
出ていくしかないな。

それも。
逃がしてくれないなら。
もう。
大人しく。
倣っていくんじゃなくて。

いっそ。
逃げるのことなど考えず。
もう。
その背中に。
蹴りを入れるくらいの勢いで。

そうさ。
逆に追われるくらいに。
もう。
追い抜いて。
そのまま自分の道を歩いていこう。

ブルースを蹴飛ばせ。



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2015/02/13 Fri *狂わずにはいられない / John Lee Hooker

20150213madmanblues


どうしても。
どうやっても。
抑えきれない。
抑えておけない。
そんなものが潜んでいる。

普段は。
顔にも出さず。
口にも出さず。
時には頭を離れている・・・
様に思えることもある。

だが。
決して。
離れてなどいかない。
ひと時も消えはしない。
もはや棲んでいるのだ。

どうしても。
どうやっても。
抑えきれない。
抑えておけない。
そんなものがある限り。

狂わずにはいられない。

『Mad Man Blues』'84年リリース。
チェスで編集された『The Real Folk Blues』をベースに。
日本独自に2曲を追加したジョン・リー・フッカーのブルース。
ジャケットは『The Real Folk Blues』でタイトルだけ『Mad Man Blues』にと。
このジャケットのデザインがピッタリとはまってて。いい仕事してるよなと。
さて『The Real Folk Blues』から選ばれた9曲は全曲'66年の録音で。
マディ・ウォーターズやハウリン・ウルフの同名のアルバムと同様に。
決して弾き語りでフォーク・ブルースをやってるわけではなくて。
バンド・スタイルでシカゴ・ブルースを聴かせてくれます(フォーク・ブルース・ブームの便乗商法)。
実はジョン・リーの場合、その奏法や小節数の数え方がかなり独自なので。
本人も俺は弾き語りの方が好きだと認めていたりするのですが。
ここではジョン・リーに自由にやらせて、バンドがそれについていくと言う。
かなり冒険的で。しかもバックが相当腕達者じゃないと出来ない手法をとってるのですが。
それが見事にはまって。ジョン・リーの生き生きとしてると。ここらは流石チェスって感じですかね。
そして追加で収録された「Mad Man Blues」と「Hey Boogie」は'51年の録音で。
これがジョン・リーのエレキの弾き語りとストンプ(足踏み)によるものなのですが。
その迫力、乗りはバンドがついた時を凌ぐんですよね。録音された年代差をものともしない生々しいド迫力。
やっぱり。ジョン・リーは弾き語りの人なのかなと。そう思わされます。凄まじいんですよね。
まぁ、「Mad Man Blues」なんて実らぬ恋、嫉妬に狂う男心なんてのは。そう一人が似合うわな(笑)。

どうしても。
どうやっても。
抑えなきゃいけない。
抑えておかなきゃいけない。
そんなものが潜んでいる。

絶対に。
顔にも出さず。
口にも出さず。
時には本当に消えてしまった・・・
様に思えることもある。

だが。
決して。
消えてなどいない。
ひと時も消えも、離れもしない。
もはや棲んでいるのだ。

どうしても。
どうやっても。
抑えなきゃいけない。
抑えておかなきゃいけない。
そんな思いがある限り。

狂わずにはいられない。

抑えきれないから。
抑えななきゃいけない。
抑えておけないから。
抑えておかなきゃいけない。
そいつが俺を悩ませる。

身勝手。
甘さ。
狡さ。
自業自得。
そいつは百も承知。

それでも。
棲んでるものが。
棲んでる思いが、
ある以上。
認めなきゃ嘘になる。

身勝手。
甘さ。
狡さ。
自業自得。
そいつは受け止めなきゃならない。

それでも。
棲んでるものが。
棲んでる思いが。
思わず溢れ出て。
呟いてしまう時もある。

狂わずにはいられない。



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2015/02/12 Thu *もう少し・・・ / Etta James

20150212comealittlecloser


もう少し。
あと、もう少し。
近ければ。
その一歩を。
踏み出せるものを。

もう少し。
あと、もう少し。
手の届く範囲であれば。
何としても。
手に入れるものを。

もう少し。
その少しが。
とてつもなく。
遠く感じられて。
踏ん切りがつかない。

もう少し。
その少しが。
実感できなくて。
実現するイメージが。
具体的にならない。

もう少し。

『Come A Little Closer』'74年リリース。
永らくチェスの女帝として君臨し続けたエタ・ジェイムス。
その倒産まで在籍し続けたエタにとってチェスでの最後から2枚目のアルバム。
そしてR&Bチャートの上位に食い込んだ最後のアルバム。
映画『Cadillac Records』で誇張して描かれて。故に大衆の知るところとなった様に。
その活動の初期から薬物中毒に苦しめられてもいたエタ。
チェスに入社して直ぐにヒットを放ちスターとなるも、その活動は安定せずに。
それでも、チェスはエタを見捨てることなく。マッスル・ショールズに送り込んで。
あの傑作『Tell Mama』を制作したりと。如何にその才能、魅力を買ったいたかが窺われます。
このアルバムでも腕達者な面子を配していて。ローウェル・ジョージやボビー・キーズの名前も。
故に。ロックに寄り過ぎとの批評もある様ですが。しかしながらそこはエタです。
ステッペンウルフのカヴァーをやっても。そのブルージーでファンキーな様は。
明らかに、エタのブルース、R&Bならではの迫力に満ちた世界に仕上げていて。
その懐の深さを見せつけています。そう。若き日の情熱だけで勝負するエタでは無く。
その歌声の味わい深さ、表現力で聴く者を踊らせるだけでなく、抱きしめるエタがここにはいるのです。
確かにね。これがブルースかR&Bかと言われれば。はみ出てる部分もあるとは思いますが。
それも含めて。エタの世界、魅力なのです。そして。力強いのにどこか淋しげなところもね、エタなのです。

もう少し。
あと、もう少し。
傍に寄れれば。
その肩を。
抱き寄せられるものを。

もう少し。
あと、もう少し。
心の届く範囲であれば。
何としても。
触れてみせるものを。

もう少し。
その少しが。
とてつもなく。
永く感じられて。
冗談まじりで誤魔化している。

もう少し。
その少しが。
体感できなくて。
漂う空気が、匂いが。
姿を現さない。

もう少し。

それでも。
近づくのか。
留まるのか。
相反する心を抱えて。
葛藤している間は。

未だ。
何処かに。
何かに。
可能性を。
夢を見ている。

心は。
道は。
そちらを指している。
ただ。
引き留めるものも断ち切れない。

もう少し・・・

時間なのか。
決断なのか。
心の行き先、落ち着き先。
そいつを。
見定めていたい。

もう少し・・・
近くで。傍らで。



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2015/02/11 Wed *時は・・・ / Fenton Robinson

20150211themellowbluesgenius


時は今。
なんてさ。
光秀みたいに。
決断できりゃ。
いいんだろうけど。

そうは。
なかなかね。
時が。
いつなのか。
今なのか。未だなのか。

時は。
いつ見方を。
してくれるのか。
判れば苦労はしないよな。
光秀だった結局はな。

でも。
時を。
待ってる間に。
一番美味しい。
熟してる時を。

逃してたりしたら。
それは。
それで。
また。なんだよな。
切ないよな。

『The Mellow Blues Genius』'78年リリース。
モダン・ブルースの世界でも異能の鬼才だったフェントン・ロビンソン。
その最も脂の乗り切っていた'60年代後半~'70年代前半の。
幾つかのマイナー・レーベルへの録音を集めた日本独自の編集アルバム。
フェントンと言えば。これまた契約や権利の問題の犠牲になって。
その全盛期に世に出れなかった不幸なブルースマンなのですが。
そこは日本が誇るP-VINEのお仕事。キッチリとその全盛期を耳にすることを可能にしたと。
B.B.キングやアルバート・キングとは全く異なる個性で自分の世界を描いたフェントン。
それはギターや、歌に限らずに。曲作りやサンドにまで拘りぬいた結果なんだろうなと。
一度耳にしたら忘れられなくなる繊細なんだけど熟したギター、同じく繊細ながら緊張感のある歌声。
だからと言って。どこにも力みや歪は感じられず。聴く者には緊張どころか、弛緩を感じさせる。
このいい具合に熟した“果実”を口に含んだ時の様な、包まれた時の様な幸福感。
これはフェントンならではのもので。代表作「Somebody Loan Me A Dime」の見事さと言ったら。
まさに。時は今。熟し切ったフェントンの世界なのです(それなのに。ボズ・スキャッグスがねぇ・・・)。
B.B.やアルバートがブルースにソウルを取り入れていった様に。
フェントンの場合はブルースにジャズ、後のフュージョンの要素を取り入れようとしたのかな。
そのソフィスケイテッドされたブルースは唯一無比の絶妙に熟した甘味があるのです。
アルバム・タイトルはよくも名付けたと言う感じですが。本当にね、その味わいを生み出す天才の。
旬の瞬間を記録したアルバムとして。永遠に聴き継がれるべきアルバムだと思います。

時は今。
なんてさ。
三成みたいに。
決断できりゃ。
いいんだろうけど。

そうは。
なかなかね。
時が。
いつなのか。
正しいのか。正しくないのか。

時は。
本当に見方を。
してくれるのか。
判れば苦労はしないよな。
三成だって結果はな。

でも。
時を。
待ってる間に。
一番の旬を。
熟してる時を。

逃してたりしたら。
それは。
それで。
また。なんだよな。
悲しいよな。

時は・・・
俺の時は。
いつ熟すのか。
旬はいつ訪れるのか。
判らないなぁ。

逃したかな。
でも。
熟したとも。
旬だとも。
感じたことないんだよな。

しかたない。
大器晩成ってことに。
しとくかって。
残り時間は。
殆ど無いんだけどな。

せめて。
土方みたいに。
散り際くらいは。
見極めたいな。
それだけはな。

ところで。

道ですれ違った。
女の子。
未だ。
小学校の。
低学年だと思うけど。

私の人生返してよ。
今までの私の人生は何だったの。
いい加減にしてほしいわ。
もう、嫌っ。
なんて叫んでたけど・・・

大丈夫。
君には。
まだまだ。
時もあるし。
機会はあるからさ!



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2015/02/10 Tue *腰を振れ、腰を振れ / Elmore James

20150210elmorejames


笑いたければ。
楽しみたければ。
さぁ。
思いっきり。
ステップを踏もう。

弾みたければ。
弾けたければ。
さぁ。
思いっきり。
ジャンプしよう。

喜びたければ。
喜ばせたければ。
さぁ。
思いっきり。
腰を振ろう。

嫌なこと。苦いこと。
沈むこと。悩ましいこと。
さぁ。
思いっきり。
今だけは振り切ってやろう。

『Elmore James』'75年リリース。
英国ベル・レコードが編集したエルモア・ジェイムズのアルバム。
それが入手困難になった際に改めて日本で編集、制作されたのがこのアルバムでした。
当時のCBSソニーがブルースに力を入れていた為と思われますが。
何故かレーベルはアリスタ(当時は東芝EMIが権利を持ってたのかな?)になってます。
まぁ、ブルースの場合。その辺りの権利関係が複雑と言うか、いい加減だったりしましたからね。
さて全12曲が収録されたこのアルバム。'59年~'62年にファイア・レーベルに録音されたもので。
'63年に心臓発作で急逝したエルモアの後期の姿を捉えたものとなります。
エルモアと言えば。そえはもうロバート・ジョンソン譲りのスライドが何と言ってもその魅力で。
ジョンソンのそれをアンプリファイドして豪快にギュワワワワーンってのが定番な訳で。
このアルバムにも「The Sky Is Crying」「Dust My Broom」と言った代表的なナンバーが収録されています。
初期と異なるのは。南部出身のエルモアがこのアルバムの前にはシカゴでの録音を経験したせいか。
所謂エルモアのイメージからすると、随分と洗練されたギターと歌声を聴かせてるところかな。
スライドは単弦中心になり、歌声にも技巧を凝らしていたりと。以前には無かった面を見せています。
でもエルモアですからね。時代に迎合して軟弱になった様なことは無く。
要は力任せでなくても。熱いブルースを奏で、歌うことが出来る様になったと。そういうことで。
その暑苦しさ、猥雑さ。些かも衰えることなく。エルモアのブルースであり続けているのです。
これも十八番の「Shake Your Money Maker」の乗りの良さ。こいつで腰が動かなきゃ、腰を振れなきゃ。
男も、女も。お互いに悦ばせられないし。その手の稼業のお姐さんは稼げないだろうと。
まぁ、そんな歌が実に真に迫りつつ、ユーモラスでもある。ブルースの神髄を爆発させるエルモアです。

笑っちゃおう。
楽しんじゃおう。
さぁ。
思いっきり。
ステップを踏んで。

弾んじゃおう。
弾じけちゃおう。
さぁ。
思いっきり。
ジャンプして。

喜んじゃおう。
喜ばせちゃおう。
さぁ。
思いっきり。
腰を振って。

嫌なこと。苦いこと。
沈むこと。悩ましいこと。
さぁ。
思いっきり。
今だけは振り切ってちゃおう。

腰を振れ、腰を振れ。

俺達には。
どんな時も。
いつだって。
ロックンロールが。
ブルースがついている。

嫌なことばかり。
目に入る。耳に入る。
苦しいことばかり。
背負わされる。
沈まずにいられない。悩まずにいられない。

だから。
ステップ踏んで。
ジャンプして。
腰を振って。
振り切って。

ロックンロールの。
ブルースの。
女神を、神様を振り向かせるんだ。
悦ばせるんだ。
悦ばせてもらうんだ。

腰を振れ、腰を振れ。



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2015/02/09 Mon *待っている / Little Milton

20150209waitingforlittlemilton


待っている。
今朝も。
ここで。
一人で。
待っている。

そいつが。
やって来るのを。
やって来て。
囁きかけるのを。
待っている。

そいつが。
耳元で。
あの言葉を。
囁きかけ。
誘惑してくるのを。

耳を貸さぬふりをして。
囁きの子細も漏らさずに。
聞き逃さずに。
その誘惑に乗って。
重い腰を上げるのだ。

『Waiting For Little Milton』'73年リリース。
チェスからスタックスに移籍したリトル・ミルトン。
'71年にスタックスで最初のヒットを放って順調にスタート。
そのミルトンが満を持して放ったスタックスでの初めてのアルバム。
アルバム・タイトルに。ミルトンを待ち侘びたスタックスの。
そしてアルバムを待ち侘びたファンの心境が反映されている様で。心憎いなと。
チェス(正確にはチェッカー)時代からヒットを放ちスターだったミルトンですが。
その魅力がより広がりを見せたのはスタックス時代だったかなと思うのですが。
ボビー・ブランドなどと同様に。あくまでも黒人達のスターであることに拘って。
チトリン・サーキットと飛ばれる黒人街のクラヴ周りを欠かさずに。
それを土台に大スターとなったミルトンです。そのブルースに磨きがかかったところで。
サザン・ソウルの雄、スタックスに移籍して。ソウルのエッセンスも吸収して。
ミルトンならではの。ブルースとソウルの融合した世界を築くことになるのです。
その第一歩ともなったのが。このアルバムで。B面は比較的オーソドックスなのですが。
メンフィス・ホーンズやストリングスを起用したA面のファンキーなこと。
そのどちらでもミルトンの圧倒的な歌唱力にノック・アウトされること必至なのですが。
特にA面のファンキーで熱い乗り、これがね。新しいブルースの誕生の瞬間かなと。
そう思わせる程に新鮮で。でも、どうしようもなくブルースなんですよね。最高だなぁ。

待っている。
今日もも。
ここで。
一人で。
待っている。

そいつが。
ついて来るのを。
ついて来て。
囁きかけるのを。
待っている。

そいつが。
耳元で。
例の言葉を。
囁きかけ。
嗾けてくるのを。

追い払うふりをして。
囁きの子細も承知の上で。
乗せられた振りをして。
その嗾けを理由にして。
歩き続けるのだ。

どうせ。
追い払っても。
無視しても。
ついてくるのなら。
それでいい。

逆手にとって。
理由にして。
利用して。
良い様に。
使えるならそれでいい。

それにな。
熱く。
ファンキーに。
背中を押してくれれば。
それに乗ればいいし。

駄目でもな。
黒く。
ブルージーに。
耳元でまた妖しい囁きを。
してくれればそれもいい。

だから・・・
待っている。



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2015/02/08 Sun *何を感じ、何を創る / The Creation

20150208howdoesitfeelsofeel


そこに。
何を感じ。
そこで。
何を得て。
何を創る。

同じ。
場所で。
同じ。
もの。
相手。

でも。
異なる。
空気。
匂い。
感じ取るものは。

それそぞれで。
その差異に。
何を感じ。
何を創る。
創り上げるのか。

そいつが。
わからない。
できない。
故に。
興味が尽きないのか。

『How Does It Feel To Feel』'98年リリース。
ブリティッシュ・ビートのバンドとして知られるクリエィション。
元祖ガレージ・バンドとして一部で熱狂的な支持を受けていたりもしますが。
それなりにヒット曲もあったのに。何故か現役時代はオリジナル・アルバムは制作されず。
初めて編集アルバムが世に出たのが'70年代、その後も忘れた頃にひっそりと出される様で。
このアルバムがアナログ盤としては最後のアルバムなのかな。需要があるんだか無いんだか。
ジャケットでお揃いの恰好をしているメンバー。ルックスもそれなりで。
当時の宣材とかを目にすると。クールでスマートで。所謂モッズだったんだろうなと思われますが。
そのサウンドが。独特の暴力性を帯びていて。サイケと言うか、フリーキーと言うか。
この一種の奇形なところが。レコード会社にアルバムの制作を躊躇させた由縁かもしれないなぁ。
なんせ'60年代中頃ですからね。良識のある(と勘違いしている)大人達には受け入れ難かったと。
ナンバーによってはビートルズやツェッペリンより部分的に先行してる感じもあるからなぁ。
これが部分的じゃなくて。完全に先行してたら。また歴史はどっちへ動いたかはわかりませんが。
それ程に刺激的で面白いんですけどね。好き嫌いは分かれる、大衆向けでは無かったのかな。
しかし。同じモッズ・シーンの出自でもバンドによって表へ出てくるものが時に全く異なるってのは。
そこはやはり各自の個性だったり、個性と個性の組合せによる融合結果の違いだったりするんだろうな。
そう考えると。クリェイションのサウンドも別に突飛なわけでなく。一つの個性だったとなるんだけど。
こんどはそのバンドの数だけある個性で何が世の中に受け入れられるかってのもあるわけで。
まぁ、別に大衆に受け入れられるだけが総てでは無いし。好きな奴だけが好きってバンドもあっていいなと。

そこに。
何を見て。
そこで。
何を聞いて。
何を創る。

同じ。
場所で。
同じ。
もの。
人々。

でも。
違う。
空気を。
匂いを。
感じ取っていて。

それそぞれに。
その対象に。
感じた何かから。
創り上げた何かを。
どう纏めていくのか。

そいつが。
わからない。
できない。
故に。
興味が尽きないんだな。

自分の目しか。
自分の耳しか。
自分の感覚しか。
自分の心しか。
信じられない。

見たもの。
聞いたもの。
感じたもの。
震えたもの。
その匂い。

そいつしか。
根本的に。
信じられない。
如何なる。
集まりも。集合体も。

基本的に。
信じてない。
心底からは近寄らない。
そんな自分だから。
興味が尽きないんだな。

何を感じ。
何を創る。
そして。
どうやって。
一つに纏めていくのかにね。



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2015/02/07 Sat *熱くなりたければ / Dave Edmunds

20150207closertotheflame


寒い。
こいつは。
もう。
一人では。
どうにもならん。

こんな時は。
熱いところへ。
熱い奴等のところへ。
その炎の燃えるところへ。
行くしかない。

やせ我慢。
食わねど高楊枝。
そんなことに。
意味は無い。
今すぐ行くんだ。

熱い。
熱いところへ。
熱い奴等が。
炎を燃え上がらせてる。
その場所へ。

『Closer To The Flame』'89年リリース。
ストレートなロックンロールに回帰したデイヴ・エドマンズ。
確かこのアルバム、数年ぶりのオリジナル・アルバムだったんだよな。
思えばこの頃から体調が悪くて。それで原点に帰りたくなったのかな。
デイヴのオリジナルは1曲だけで。後はカヴァー。でも、それがどうしたと。
いつも通りに。総てデイヴのロックンロールにしてしまってるのは流石だなと。
リズム&ブルースをベースにしたロックンロール。
リズム&ブルースをカヴァーしてもロックンロール。それがデイヴなんだな。
この根っ子からのロックンローラーのところがニック・ロウと袂を別った原因かな。
ニックはもっとカントリーと言うか、土着系であり皮肉屋だからなぁ。
デイヴはカッコつけたロックンローラーじゃないと似合わない、納得いかないんだな。
まぁ、デイヴは(ニックも)その頑固さが魅力なんだよなぁ。譲れないもんは譲れないと。
で、相手に対しても炎を燃やすんだけど。自分の中の炎はもっと熱かったりするんだな。
舎弟でもあった、ブライアン・セッツァーとリー・ロッカーの参加が話題になりましたが。
全編を支えてるリズム隊、フィル・チェンとジム・ケルトナーの息の合ったコンビネーション。
それがあってこそのデイヴのギターでありヴォーカルと。安心してシャウトしてられると。
強固でありながら弾力性もあるリズム隊ってのは本当に貴重だし、ご機嫌ですよね。
フィルって結構色々な面子とやってて。名盤参加率も高いのでもっと知られてもいいかなぁ。

震える。
こいつは。
もう。
家にいても。
どうにもならん。

こんな時は。
熱いところへ。
嫌でも熱くしてくれる奴等のところへ。
その炎の燃えさかるところへ。
行かねばならない。

出不精。
表へ出るのが面倒。
そんなことは。
問題にならない。
今すぐ行かねば。

熱い。
熱いところへ。
熱い奴等が。
炎をガンガン燃やしてる。
その場所へ。

その炎の。
近くへ。下へ。
飛んでいこう。
駆けつけよう。
例え道に迷っても。

その扉を。
明けて。飛びこんで。
炎に。灯りに。
吸い寄せられる虫の様に。
炎に近づいて。焦げる程に。

身も心も。
熱く。熱く。
燃やそう。
ガツンと注入して。
ガツンとぶっ飛ばされて。

さぁ。
熱くなりたければ。
今すぐ。
この炎を目指して。
飛んでこい!



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2015/02/06 Fri *宇宙の恵み / Cream

20150206livecreamvoltwoukorg


同じ。
寒い日でも。
陽光が。
降り注ぐ日は。
それだけで気分がいい。

陽だまりの中に。
身を置いていると。
それだけで。
何か幸せな。
心持ちになっていたりする。

自然の。
否。
宇宙の恵み。
大袈裟かもしれないけど。
そんなことを感じたりもする。

広大な宇宙の。
片隅のこの星の。
更に隅っこの。
この街角にまで。
陽光が届いて明るくしてくれる。

『Live Cream Volume Ⅱ』'72年リリース。
'70年にリリースされた『Live Cream』の好評に気をよくしたレコード会社など。
そんな関係者主導で企画、制作されたクリームのライヴ・アルバム。
収録されている音源はクリームが解散に向っていた'68年の全米ツアーからのものだとか。
ヒット・ナンバーを含んでいなかった『Live Cream』との差別化を図る為か。
「White Room」と「Sunshine Of Your Love」の2大ヒット曲が含まれていて。
当時からそれが目玉だった様ですが。記憶だとそれに反発する声もあった様で。
ロックを聴き始めた頃は雑誌のレビューでも、売れ線を狙った二番煎じのアルバムだとか。
収録場所もバラバラで統一感が無いとか。音質も悪いとか結構散々言われてたんだよなぁ。
まぁ、あの頃は売れ線狙いとか、二番煎じってのを異様に日本のマスコミは嫌ってたからなぁ。
おかげで。自分も実際にこのアルバムを耳にするまでに余計な時間がかかってしまったのですが。
実際に針を落としてみたらとんでもない。まったくもって凄まじいライヴで。度肝を抜かれました。
エリック・クラプトン、ジャック・ブルース、ジンジャー・ベイカー。一人一人がとんでもないのに。
三人揃って。しかもメンバー間で競い合って闘ってるんですからね。そのエネルギーの強烈なこと。
本当に。隙あらば割り込んでやろう、喰ってやろう。そんな緊張感が放射されっぱなしなので。
聴くほうも気力、体力のいることったらね。これが解散に向かってたライヴとは思えないんですけど。
まぁ、それだけエネルギーを持て余してもう制御不能になってたんでしょうね。それで解散したのか。
我々としては太陽のコロナの様なライヴが遺されて。それに触れられることに感謝ってとこですかね。

同じ。
寒い日でも。
陽光が。
煌いている日は。
それだけで心地がいい。

陽だまりの中で。
目を閉じていると。
それだけで。
何か泣きだしそうな。
心持ちが沸き上がってきたりする。

自然の。
否。
宇宙の恵み。
大袈裟かもしれないけど。
そんなことを感じているのだろう。

広大な宇宙の。
片隅のこの星の。
更に隅っこの。
この街角にまで。
陽光が届いて包んでくれている。

この。
明るく。
温かく。
優しい。
光があるから。

遠く。
宇宙から。
空から。
届けられる。
光があるから。

今日も。
どんな日も。
なんとか。
穏かに。
過ごしていられる。

今日も。
どんな日も。
なんとか。
優しく。
過ごしていられる。

偶には。
宇宙の恵み。
そいつへの。
感謝を。
思いださないといけないね。



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2015/02/05 Thu *背筋も凍る / Albert Collins

20150205flashfrozen


予報が外れて。
雪こそ降らなかったけど。
なんなんだ。
この寒さは。
背筋も凍りそうだ。

それこそ。
ドアを開けたら。
外出したら。
瞬間冷蔵。
されちまいそうだ。

暦の上では。
春とは言え。
確かに未だ冬だからな。
当然と言えば。
当然なんだろうが。

こいつは。
かなり応えるなぁ。
歩く身にもなってほしい。
あぁ、こんな時こそ。
熱いのを一発、ぶっ放したい。

『Flash Frozen』'83年リリース。
ブルース界のテレキャス・マスター、アルバート・コリンズ。
待望の初来日'82年12月の九段会館で収録されたライヴ・アルバム。
コリンズと言うと。何故か、凶悪とか冷酷とかのキャッチ・フレーズで知られて。
いやいやプロレスラーじゃ無いんだからと。突っ込みたくもなりますが。
確かになぁ、人相はなぁ強面だし。ギターもあまりにも熱いが故にかえって寒くなると言う。
実に貴重な言ってみれば一芸名人みたいなギタリストではありました。
このアルバムでも。頭から全開、シャッフルでもブギでもスロー・ブルースでも。
一切手抜きなしですからね。この熱さ、エネルギーの源泉はどこにあったんだろうなぁ。
オープン・チューニングでフンガー・ピッキング。それ故の独自の音色が。
熱いのに寒さを覚えさせると言う。唯一無二の個性を生み出したんですかね。
コリンズが乗ってきて熱く弾けば弾くほど、客席は凍り付きながら盛り上がると。凄い図だよなぁ。
コリンズと言えばもう一つ。一説では100メートルはあったと言われる長いシールドを使って。
乗ってくると客席の中央まで乱入して来ると言う。乱入、これもプロレスみたいだな。
九段会館でも客席前方の三分の二ほどまで乱入したとか(渋谷のライヴ・ハウスではキャッシャーまで)。
この芸人根性にコリンズの浮き沈みの激しかったブルース人生が窺えたりもするんだよなぁ。
実際はとても穏やかで優しい人だったらしいコリンズ。スイッチ入れてステージに立ってたんでしょうね。
余談ですが。コリンズの長いシールド、お手本にしたのはサックス・プレイヤーだったそうで。
何でも演奏中に店から出てって街中でブロウしまくって、ポリスに連れて帰ってこられたこともあったとか。
う~ん、そっちのがっぽど凶悪と言うか。コリンズは黒人芸能の伝統芸の継投者でもあったんですね。

予報が外れて。
雨で済んだものの。
なんなんだ。
この冷気は。
背筋も凍りそうだ。

こんな日に。
どうしても。
外出しなきゃならない。
冷蔵庫の中に入っていく様な。
こっちの身にもなってくれ。

冬至の頃に比べれば。
日照時間は長いとは言え。
実体は未だ冬だからな。
当然と言えば。
当然なんだろうが。

こいつは。
身体の芯まで応えるなぁ。
歩き続ける身にもなってほしい。
あぁ、こんな時こそ。
熱いのを一発、ぶっ放したい。

身も。
心も。
熱く。
滾らせて。
一発。

熱いのを。
ぶっ放したい。
凶悪でも。
冷酷でも。
構わない。

熱く。
昂ぶり。
溜まったものを。
思いきり。
ぶっ放したい。

それこそ。
ぶっ放したら。
終わったら。
背筋も凍りそうなやつを。
一発ね。

Happiness is warm gun ~♪



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2015/02/04 Wed * 囚われの身 / Bukka White

20150204parchimanfarm


朝から。
目覚めた時から。
重く。
陰鬱な。
空気に包まれて。

身も重く。
心も重く。
足に鎖でも。
付けられた様な。
そんな気分。

来ちまったなと、
こんな時は無理に。
逆らっても勝ち目がない。
勝ち目がなくちゃ勝負にならない。
じっと我慢の子を決め込んで。

重い。
陰鬱な。
空気を身に纏い。
囚われの身となって。
一日をやり過ごす。

『Parchman Farm』'69年リリース。
先ずはそのジャケットのド迫力に驚かされるブッカ・ホワイトのアルバム。
その顔の大きさ、刻まれた皺の深さ、穏かな様で冷酷そうな口元。
ロバート・ジョンソンやサン・ハウスと並んで戦前デルタ・ブルースの巨人の一人、ブッカです。
そのブッカの'37年と'40年の録音から14曲を集めたのがこのアルバムでした。
その絶妙なスライド・ギターの技法に加えて。独特な歌声。
鼻に掛った濁声で。ヴィブラートをかけて語尾を延ばすと言う。妙に心に残る歌声です。
後にサヴォイ・ブラウン等もカヴァーした「Shake 'Em On Down」を'37年に録音して。
ヒットを記録するのですが。肝心のブッカがよりによってパーチマン・ファームに収監されてしまって。
何をしでかしたのか。詳細はしりませんが。パーチマン・ファームってのは凶悪囚が入れられる所だったそうで。
そこでの待遇や労働も過酷なものがあったそうで。その体験から「Parchman Farm Blues」が作られれたと。
このアルバムにもレコード会社の意向でセカンド・ギタリストがつかれられたナンバーが収められていますが。
元来、弾き語りを好んでいたブッカとしては孤独な刑務所生活の中でかえって原点に戻れたとも。
出所後、'40年の録音にはウォッュボード・サムによるウォッシュボードが加わっていますが。
こちらとは相性もあった様で。「Parchman Farm Blues」でもいい味を出しています。
囚われの身の間には死を覚悟したこともあったであろうと思われるブッカのブルース。
悲しげに鳴り響くスライドと、心に残る濁声。独自の生死感が表れた歌詞。妙に心に刺さるブルースなのです。

朝から。
目覚めた時から。
一日中。
憂鬱な。
空気に覆われて。

身は重い。
心も重い。
足に鎖で。
付けられた錘が付き纏う。
そんな気分。

降りてきたと、
こんな時は無駄に。
足掻いてもどうにもならない。
どうにもならないのに足掻いても。
疲れるだけ。大人しく浮かんでる。

暗い。
裕綱な。
空気を身を覆われて。
囚われの身のままで。
一日をやり過ごす。

今日。
一日くらいなら。
囚われの身となって。
思いの中に身を沈め。
じっと思考を巡らすのも悪くない。

今日。
一日で終わるなら。
囚われの身を利用して。
思いの中に耽溺して。
じっと思考を辿るのも悪くない。

今日。一日ならば・・・

ずっと。
このまま。
囚われの身になるのなら。
それもそれで。
悪くはないかもしれないが。



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2015/02/03 Tue *秘密 / Valerie Wellington

20150203milliondollarsecret


誰にだって。
誰にも知れらたくない。
誰にも話せない。
秘密の一つや二つ。
三つや四つ・・・あるだろう。

当然。
自分にもある。
それも。飛びっきりの。
秘密が一つ。
この胸の中にある。

あるんだなぁ。
うん。秘密だよな。
誰にも知ってほしくはない。
誰にも話したくない。
そうなんだよな。

俺の胸だけが。
俺の心だけが。
知ってればいい。
それだけでいい。
その秘めた感じもいい。

でもね。いつかはね。
秘密じゃ無くなる日が。
来ないかなとも。そう思ってもいる。
それもまた胸に秘めた。
秘密ってところだな。

『Million Dollar Secret』'84年リリース。
新世代のシカゴ-・ブルース・クイーンとして期待されたヴァレリー・ウェリントン。
ココ・テイラーの座を脅かすかとも言われたヴァレリーの鳴り物入りの1stアルバム。
マジック・スリムやジョン・リトル・ジョンら当代きっての名手達がバックを務めていて。
周囲の期待の大きさも解かろうかと言うものです。その期待に見事に応えたヴァレリー。
まだまだ硬さが残り、一本調子なところもあるものの堂々とした歌声を聴かせてくれます。
クラヴかどこかわかりませんが。ヴァレリーを見つけた関係者は思わず微笑んだだろうなと。
ちょっとした秘密、秘密兵器を見つけた。そんな気分だったんじゃないでしょうか。
オリジナルとカヴァーを織り交ぜて。「Smokestack Lightning」なんかはウルフ親分には敵いませんが。
まぁ、その挑む度胸と愛嬌で親分も笑って許してくれたことでしょう。
時期的に、ロバート・クレイなんかと並んで特に日本ではブルース界の新星として期待されて。
自分も野音でライヴを観たことがあるのですが。なかなかの迫力でした。
確か、憂歌団の「嫌んなった」をカヴァーしたこともあったんじゃないかなとも思うのですが・・・
ところが、この後2枚のアルバムを遺して。32歳の若さで亡くなっちゃったんですよね。
生きてたらまだ50代の筈で。まったく惜しいと言うか、無念と言うか。
コオ・テイラーも数年前に他界してしまって。このままシカゴ・ブルース・クイーンの座は空席のままなのか。
結果的に秘密のままで終わってしまった様なヴァレリー。世に出て円熟した歌声を聴きたかったなと。今でもね。

誰にだって。
誰にも知れらたくない。
誰にも話せない。
秘密の一つや二つ。
三つや四つ・・・あるよなぁ。

当然。
自分にもある。
その中でも。これだけはって。
秘密が一つ。
この胸の中にある。

あるんだなぁ。
うん。秘密だよな。
誰にも知ってほしくはない。
誰にも話したくない。
ただ、独りを除いてはね。

俺の胸の内を。
俺の心の内を。
その人だけは。
感じてくれてればいい。
その秘めた感じが尚更ね。

でもね。いつかはね。
秘密じゃ無くなる日が。
来ないかなとも。そう思ってもいる。
それだけは本当に自分だけの。
秘密ってところだな。

初めて。
見つけた。
初めて。
出逢った。
その時からの。

この胸の内の。
この心の内の。
この思い。
飛びっきりの。
秘密として。

この胸の内の。
この心の内の。
この思い。
これだけはって。
秘密として。

このまま。
墓場まで持っていくか。
それとも。
いつか秘密でなくなるのか。
どちらにしても。

この思いが。
変わらない。
変わることはない。
変えられはしない。
それも、また特別な秘密だね。



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2015/02/02 Mon *小唄でも / Lil Green

20150202romanceinthedark


真夜中。
天辺近く。
あぁ、もうすぐだなと。
密かに。
心の中で準備して。

真夜中。
天辺を過ぎたら。
グラスを上げてみる。
密かに。
心の中でお祝いをして。

真夜中。
暗闇の中。
秘めた思いを。
氷の音を相手に。
小唄でも口ずさんでみる。

世の中。
思い通りには。
いきゃしない。
特に。
そう。人の思いはね。

だから。小唄でもひとつね。

『Romance In The Dark』'71年リリース。
戦前に活躍した女性ブルース・シンガー、リル・グリーン。
その絶頂期だった'40年代前半の録音を集めた編集アルバム。
同じ女性ブルース・シンガーでも色々なタイプがあるもので。
このリル嬢の場合はなんとも可愛らしい、小唄とても言おうかと。
そんな粋な歌声が何とも音心をくすぐるものがあったりするのです。
本来はジャズ・シンガーを目指していたって話もあるらしいのですが。
ジャズの世界では殆ど名前が残って無いので。夢破れてブルースの世界へ。
それも。どちらかと言うと。場末の匂い漂う様な世界へと流れ着いたと。
そこで花開く夢もあると。そう。なんかね。ほろ酔いで聴いてるとね。
夢の中へと誘われる様な、粋で婀娜な、でも気さくなお姐さんってとこかな。
アルバム・タイトルにもなっている「Romance In The Dark」と並んで。
代表曲とも言えるのが憂歌団もカヴァーした「If I Didn't Love You」で。
流石は憂歌団。ここら辺りまで聴き込んでいたのかと恐れります。
バックは、ギターとベースにドラムスで。ビッグ・ビル・ブルンンジーが参加してたり。
で、全編でピアノを弾いてるのがシメオン・ヘンリーなる人で。不勉強で殆ど存じ上げないのですが。
このシメオンさんのピアノが実にいい味を出していてですねぇ。リル嬢の歌を引き立てるんですよねぇ。
全盛期が第二次世界大戦と被っていて。あまり録音する機会にも恵まれず。
'50年代に若くして亡くなってしまったとリル嬢ですが。うん、この小唄のブルース、好きなんだなぁ。

真夜中。
天辺過ぎ。
あぁ、もう寝なくちゃなと。
思いながらも。
もう一杯と。

真夜中。
天辺を遥かに超えて。
グラスを重ねながら。
密かに。
心の中で呟いてみる。

真夜中。
暗闇の中。
秘めた思いを。
回り続けるレコードに合わせて。
小唄の様に口ずさみ続ける。

人の世は。
思い通りになんか。
ならやしない。
特に・・・
まぁ。野暮になるからな。

だから。小唄でもひとつね。

富士の高嶺に降る雪も。
京都先斗町に降る雪も。
雪に変わりはないじゃなし。
解けて流れりゃみな同じ・・・

そこから先は。
まぁ。いいか。
小唄でも。
口ずさみながら。
夢でもみながら。

そこから先は。
野暮なことは考えず。
小唄でも。
口ずさみながら。
眠りにつくことにしますかね。



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2015/02/01 Sun *肝っ玉 / Big Mama Thorton

20150201shiesback


まったく。
何と言うか。
恐れ入るしか。
ない時が。
あるんだよな。

経験してきた。
潜ってきた。
事柄の多さ。
その重さ。
そいつがね。

確かに。
こちらとは。
比較にならない。
ものがあるんだろう。
それにしてもだ。

よくぞ。
そこまで。
色々と。
諸事。
心得ていられるなと。

肝っ玉の据わり方が違うんだなぁ。

『She's Back』'70年リリース。
その体格、そして歌声からビッグ・ママと呼ばれたウィリー・メイー・ソートン。
「Hound Dog」そして「Ball And Chain」のオリジネーターとしても知られるビッグ・ママ。
このアルバムはジャニス・ジョプリンが「Ball And Chain」をカヴァーしたことで。
再び脚光を浴びることとなった為に編集されたと思われるアルバムで。
ビッグ・ママの全盛期とも言い得る'50年代のピーコック音源から選曲されています。
'60年代~'70年代にかけてはマディ・ウォーターズのバンドをバックに従えていて。
シカゴ・ブルースのイメージも強いビッグ・ママですが。元々は西海岸で活躍していて。
ジョニー・オーティス楽団などで歌っていたと。そして'53年に「Hound Dog」が大ヒットして。
一躍スターの座へと躍り出たのでした。未だ歌声に若さはあるものの。
堂々とした歌い振り、シャウトでバックをも圧倒する。その原始的とも言える迫力。
もう、何と言うか。堂々としたなんてものではなくて。肝っ玉の据わり方が違う感じです。
こいつはねぇ、群がる猟犬、言い寄ってくる男ども(= Hound Dog)もねぇ敵わないだろうなと。
甘く見るんじゃないよ。私はそんなに柔じゃないよ。出直しておいでってとこだな。
そのビッグ・ママの脂の乗った歌声を、淡々と支えるバックのサウンドとの対比も見事で。
ここらはピーコックと言うレーベルの自社のアーティストに対する真摯な姿勢が窺えるかなと。
このジャケットも実に見事にビッグ・ママの“歌声”を捉えていて。
このアルバムを制作したバック・ビートも愛情に溢れたいい仕事をしてるなと思います。

まったく。
何と言うか。
参りましたとしか。
言えない時が。
あるんだよな。

経験してきた。
生き抜いてきた。
年月の長さ。
その重さ。
そいつがね。

確かに。
こちらとは。
端っから違う。
そうなんだろう。
それにしてもだ。

よくぞ。
そこまで。
淡々と。
諸事。
覚悟していられるなと。

肝っ玉の据わり方が違うんだなぁ。

何が起きても。
何が起ころうとも。
どうにかなると。
信じて。
微塵も疑わない。

何が起きようが。
何がやってこようが。
どうにでもなると。
信じて。
揺るぎもしない。

あんなことも。
こんなことも。
やってきたんだから。
乗り越えてきたんだから。
この先、何が来たって。

どうってことないよと。
なんとかなるでしょと。
その微笑が語ってる。
敵わないね。まったくもって。
乗り越えられないなぁ。

身体の。
大小とは関わりなく。
その。
肝っ玉の大きさ、太さ。
伊達に長生きしてるんじゃないなと。

そんな。
戦争も。
復興も。
色んなものを。
乗り越えてきた肝っ玉に、安らぎを覚えたりするんだな。



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2015/01/31 Sat *漂うものの中に / Marianne Faithfull

20150131loveinamist


この。
社会に。
世界に。
漂う。
嫌な感じ。

漠然とした。
不安。
危険。
嫌悪。
不寛容。

そんな。
ものが。
じっとりと。
身に心に。
沁みていく様で。

なんとも。
遣り切れなく。
なんとも。
不快で。
ついつい不機嫌になってしまう。

こんな時だから。

『Love In A Mist』'67年リリース。
マリアンヌ・フェイスフルの4枚目のアルバム。
デッカにに遺した、そして'60年代に遺した最後のアルバムでもあります。
各曲が録音された年代には幅がある様ですが。統一感は失われておらず。
デッカが明確なコンセプトを持ってマリアンヌを売り出していることがわかります。
それは結局、お嬢様であり、お姫様であり。可憐で穏やかなマリアンヌの歌唱が楽しめます。
尤も。マリアンヌがそれを良しとしていたか、満足していたかは不明ですが。
少なくとも'60年代のマリアンヌは良くも悪くも、可愛い女の娘とのイメージが似合っていたかなと。
「Yesterday」から、『シェルブールの雨傘』の主題歌「Ne Me Quitte Pas」まで。
マリアンヌならではの舌っ足らずで可愛らしい歌声がいい感じかなと。
「Ne Me Quitte Pas」では気品すら漂う辺りは。流石は貴族の血を引く女性だなと感じさせます。
まぁ、今となっては。この“表の顔”の裏側で行われていたことが。
決して周りがマリアンヌを堕落させただけでないことは、周知の事実なんですけどね。
う~ん。だから女性は怖いよななどと思わず。その完璧な演技に騙されて。
可愛らしい歌声を楽しむのが得策かなと。その儚げでもある歌声で。
マリアンヌの周囲にはそれこそ漂う霧の中に愛情と優しさがさり気無く見え隠れしている様で。
濡れるのも構わずに。その霧の中を歩いていたいなと思わせるものがあるので。
それにしても。'70年代後半の復活後とのギャップは。その激しさは。それはそれで魅力的ですね。

この。
社会を。
世界を。
覆う。
嫌な感じ。

影を落とす。
不安。
危険。
嫌悪。
不寛容。

そんな。
ものが。
じっとりと。
身に心に。
纏わりつ様で。

なんとも。
遣り切れなく。
なんとも。
心細く。
ついつい俯き加減になってしまう。

こんな時だから。

漂うものの中に。
微かでも。
愛情が。
その気配が。
感じられないものかと。

覆いつくすものの下に。
僅かでも。
愛情が。
その匂いが。
感じられないものかと。

僅かでいい。
微かでいい。
愛情が。
見え隠れはしないかと。
そんなことを思いながら。

漂うものの中に。
消えない灯りを。
一筋の光を。
探し求めている。
自分がいる。



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2015/01/30 Fri *今日という / The Kinks

20150130thekinkkontroversy


今日という日が。
終わるまで。
閉じこめられた。
この部屋で。
何を。

思い。
感じ。
受け止め。
過ごすのか。
やり過ごすのか。

曇り空から。
雪が降り続く。
今日。
一体。
いつ終わるのだろうか。

独り。
この。
陰鬱な空気を。
吸いながら。
何を待つと言うのか。

『The Kink Kontroversy』'65年リリース。
キンクスの英国での3枚目のオリジナル・アルバム。
1枚目、2枚目と微妙なずれを醸しだしつつも。
あくまでも。ブリティッシュ・ビート・バンドだったキンクス。
このアルバムから。いよいよ。満を持して。レイ・ディヴィスの。
独特の捻くれた世界が表面に表れ始めたアルバムではないかと。
それでも。基本はブリティッシュ・ビートなところが絶妙なところで。
初期の3枚の中では一番充実したアルバムだったとも言えるかも。
恐らく、この次辺りから今に至るディヴィス兄弟の確執が萌芽したのではと。
「Milk Cow Blues」の凶暴なカヴァーから始まって。ビート・ナンバーを決めながら。
名曲「Till The End Of The Day」のキャッチーで哀愁漂う素晴らしき世界へ突入。
B面に移ると。「I'm On An Iskand」とか「Where Have All The Good Times Gone」と。
いよいよ、サウンド的にも詩的にもレイのひねくれ具合が増していくのがなんともね。
サウンドも。その後を予想させるフォーキーな面が顔を出し始めています。
その一方で。デイヴ・ディヴィスのギターがハードにファンキーに弾けてもいて。
サウンドの核は渡さないぜと主張しているみたいで。う~ん。
結局、レイとデイヴが渡り合ってる時がキンクスってのは魅力を発揮できるんでしょうね。
これが。どっちかに寄り過ぎちゃうとね。途端にマニアックになるか単純に過ぎるかで。
で、世界一仲の悪い兄弟とか言われちゃってね。でもその業みたいなものがキンクスの魅力の源泉かな。

今日という日の。
陽が暮れるまで。
閉じこもった。
この世界で。
何を。

思っていたのか。
感じていたのか。
受け止めていたのか。
過ごしていたのか。
やり過ごしていたのか。

曇り空の下。
雪が雨に変わった。
今日は。
一体。
いつ暮れたのだろうか。

独り。
この。
鬱屈な空気を。
吐きだしながら。
何を待ってたと言うのか。

独り。
とり残されて。
優しさも。
温かさも。
何処かへと消えてしまった。

そんな。
空気に満たされた。
気分に侵された。
今日という日の。
陽はいつ暮れたのか。

こんな。
空気に覆われて。
抗えなかった。
今日という日が。
終わるのはいつなのか。

わからない。
感じられない。
それでも。
また。
明日はやってくる。

それはそれで。幸せなんだろう。



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2015/01/29 Thu *共にある / The Beatles

20150129withthebeatlesloudcut


共にある。
それは。
時に。
距離や時間とは。
関係のないもの。

共にある。
それは。
時に。
距離や時間を越えて。
訪れるもの。

不思議なことに。
ある日突然。
あらぬところから。
現れて。
あぁ、そうだったと。

あそこにも。
共にある。
仲間がいたのだと。
思いだされて。
微笑ませてくれる。

そうだな。
そうだよな。
あの時。
共にあったんだから。
今もねと。

抱きしめてくれる。

『With The Beatles』'63年リリース。
ビートルズの英国での2枚目のアルバム。
先ずはハーフ・シャドウと呼ばれるこのジャケット。
元々はアストリット・キルヘアがハンブルグで試した撮影方法。
それが印象に残っていたメンバーがロバート・フリーマンに依頼したと。
米国盤や日本盤の『Meet The Beatles』に流用されただけでなく。
後に多くのパロディーをも生み出したこのジャケットで既に勝負ありかなと。
全14曲中8曲がオリジナルで、初めてジョージの作品も採用されて。
残り6曲がカヴァーで。その選曲も実に渋くも幅広くてと。
まさに初期ビートルズを代表するアルバムと呼べるのではないかと思います。
この勢いと黒さのあるビートルズ。間違いなくロックンロール・バンドです。
それもとても身近に感じられて。聴く者と共にある一体感。そこが好きなんですよね。
次のアルバムが『A Hard Day's Night』で。映画製作にも乗り出して。
急速にその人気も世界も拡大していきましたから。ビートルズが街角のロックンロール・バンドだった。
今ではその証の様なアルバムかなとも思えてしまうのです。堪らないんだよなぁ。
針を落とした瞬間に始める「It Won't Be Long」・・・やっぱりジョンのシャウトで始まらないとね。
どうにもビートルズのアルバムって感じがしないんだよなぁ。その点でも最高かなと。
ポールの最高傑作なんじゃないかと思う「All My Loving」も入ってるし。
でも。「Please Mister Postman」「You Really Got a Hold on Me」「Money (That's What I Want)」と。
モータウン大好き!を臆面なく披露もしてるジョンが明らかに全体を牽引しててね。やっぱりそこがいいかな。
さて。英国盤のモノラル盤の初版はミスなのか意図的なのか音圧が以上に高くて。
当時のプレイヤーでは針跳びも起きたと。その通称“ラウド・カット”で聴くと。別物の様な迫力があります。
一部のマニアや評論家のせいで。高騰してしまいましたが。一度は“ラウド・カット”で体験してほしいかな。

共にある。
それは。
時に。
距離や時間など。
ものともしないもの。

共にある。
それは。
時に。
距離や時間など。
忘れさせてくれるもの。

不思議なことに。
思わぬ時に突然。
ひょっこりと。
現れて。
あぁ、そうだったと。

あそこにも。
共にある。
仲間がいたのだと。
呼び覚まされて。
微笑ませてくれる。

そうだな。
そうだよな。
あの時。あそこで。
共にあったんだから。
今もねと。

蹴飛ばしてくれる。

一人でも。
独りでも。
そうだ。
ここにも。あそこにも。
共にある。

そんな。
思いを。
感情を。
抱かせてくれる。
仲間がいる。

抱きしめてくれる。
蹴飛ばしてくれる。
笑い飛ばしてくれる。
顔は見えなくとも。声は聞こえなくとも。
共にある。

悪くは無いなぁ。



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