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2015/03/19 Thu *表裏一体 / Aretha Franklin

20150319queenofrandb


表があれば。
裏もある。
一面からでは。
窺い知れない。
もう一つの面がある。

正があれば。
悪もある。
正しいことを行いつつ。
悪いこととは知りながら。
そんなこともある。

聖があれば。
俗もある。
身を引き締めて臨みながら。
身も悶える思いに焦がされる。
そんな日々もある。

表と裏。
異なってはいても。
離れてはいなくて。
常に寄り添って。
顔を覗かせる。

だからこそ。
人間ってのは。
複雑で。
面倒で。
それが面白い。

『I Never Loved A Man The Way I Love You』'67年リリース。
クイーン・オブ・ソウル、アレサ・フランクリンのアトランティック移籍後初のアルバム。
日本では『リズム・アンド・ブルースの女王』なる邦題で。この日本独自のジャケットで世に出ました。
その実力、歌声の凄さは誰しも認めるところながらコロンビア時代は芽が出なかったアレサ。
ジェリー・ウェクスラーの肝いりでアトランティックに移籍。ソウル・シンガーとしての本領を発揮し。
オーティス・レディングのナンバーをアレンジした「Respect」の大ヒットにより一挙に女王の座へと。
とにかく。アレサの場合はその歌声。力強さ、太さ、深さ、味わいが段違いなので。
本人や制作陣が下手に奇を衒ったり、狙い過ぎたりせずにただ歌うことに専念さえすれば。
それだけで。凡百の他のアーティストには近寄ることも出来ない世界が創造出来てしまうのです。
ただ。それだけに。それだけの実力が備わっているが故に。返って疑心暗鬼に陥るのか。
時々、何でそんなことをアレサがするの。なんでそんな小細工が必要なのってアルバムもあるんですけどね・・・
まぁ、そこへいくと。初めて大きな成功を手にしたこのアルバムは正攻法で。
とにかく。ひたすら。アレサの歌の魅力を引き出す、アレサにただただ歌わせること。
それだけに焦点が当てられているので。実に素晴らしいアルバムとなっています。これが正解なんですよね。
アレサが歌う、声を発する。それだけで素晴らしいので。後はアレサが迷った時に、軌道修正さえすればね。
アレサの歌声には生命力が宿っている。それは人間の営みそのものを表現する力があると言うことで。
人間の表と裏、正と悪、聖と俗。それらを併せ飲み。圧倒的な歌唱力と表現力で聴く者の魂を揺さぶるのです。
「Respect」で人間の尊厳を謳い上げ、例えば「Dr. Feelgood」では性の歓びに溺れてみせる。
神々しさと生々しさの表裏一体の鬩ぎ合い。それが人間の営み。それを体現するのがアレサの歌声なのです。

裏があるから。
表もある。
二つの面があるから。
片面だけでは醸しだせない。
両面だからこその深みがある。

悪を知るから。
正を守ることができる。
両方を知っているからこそ。
最後の一線で踏み止まれる。
そんなこともある。

俗に身を浸してるから。
聖なる一瞬を求める。
悶えて。身もこがして。
故に身を律していたい。
そんな日もくる。

表と裏。
異なってはいても。
離れてはいなくて。
常に寄り添って。
交互に表れる。

だからこそ。
生きるってのは。
厄介で。
困難で。
だから止められない。

表と裏。
そこに。
明確な。
線など引かなくていい。
線があったとしても。

時に。
表へ。
時に。
裏へ。
行きたい様に。

その時。
その時で。
身を置くところ。
闘うところ。
逃げるところ。

あっていい。
自在には。操れなくても。
表には裏が。裏には表が。
あると思える。
それだけでいい。

表裏一体。それがいい。



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