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2015/06/06 Sat *祭典 / The Doors

20150606anamericanprayer


彼は。
あの嫌悪すべき。
あの畏怖すべき。
呪術者は。
旅だったのか。

彼は。
あの神に妬まれ。
悪魔に愛された。
詩人は。
旅だったのか。

何処へ。

彼の。
無垢でいて。
汚らわしい。
救いを求め続けた。
魂は。

彼の。
あの魅惑的な。
あの魔性の様な。
体と。
決別できたのか。

本当に。

彼は。
そこに。
この世界に。
存在したのか。
君は耳にしたのか。君は目にしたのか。

あの。
唾棄すべき。
遺棄すべき。
そして。
誰よりも。愛すべき。

あの者を。

『An American Prayer』'78年リリース。
ジム・モリソン死後7年目にして。ドアーズ解散6年目にして制作されたアルバム。
そう。ジム亡き後も残された3人は活動を継続して2枚のアルバムを制作後に解散。
その後、詩人に成りたがっていたと言うジムの遺構や朗読のテープが発見されて。
3人がそのテープに合わせて演奏を新たに録音したのがこのアルバムとなります。
わざわざこんなアルバムを制作しなくてもジムは十分に詩人だったよとも思いますが。
レイ・マンザレク、ロビー・クリューガー、ジョン・デンズモアには思うところもあったろうし。
商業的に言えば映画『地獄の黙示録』に便乗しようとしたとも言えるのかな。
いきなりあのジムの声でウェイク・アップ!と叫ばれるだけで背筋を震わされて。
後はいつもの様に。ジムの呪術に魅せられ、堕ちていく。抗おうにも抗えない。
いつものジム。いつものドアーズ。大嫌いなんだけど魅せられてやまないドアーズです。
完全に。別々に録音している筈なのに。まったくもって違和感を感じさせない演奏。
ここらは3人が如何にジムと一体化し、ジムを崇拝し、愛していたのかを感じさせます。
レイは生前、ジムの考えてることは半分も理解できなかったよとか言ってましたが。
それでも稀代の呪術師の側にいた3人にしかわからない何か。その何かが。
3人を突き動かしている。その背景からはやはりジムの姿が浮かび上がってくるのです。
ジムの難解で奥深い詩の真意など。自分の様な凡人には一生かかってもわからないだろうと。
そして。そんな凡人をいつまでも惹きつけて解放しないジム。やはり憎むべき相手だなと。
尤。ジムが果たして人間だったどうか。妖の者だったのでは無いかとも思いますが。
部分的に'60年代の録音と思える「Roadhouse Blues」のライヴ音源が収録されていて。
これが。また嫌になるくらいカッコいいんだな。流石はドアーズと跪くしかないな。もう。

彼は。
あの嫌悪されるべき。
あの畏怖されるべき。
トリックスターは。
旅だったのか。

彼は。
あの神に愛されすぎて。
悪魔を焦がしすぎた。
役者は
旅だったのか。

何処へ。

彼の。
赤子の様な。
老人の様な。
救われるはずもない。
魂は。

彼の。
あの彫刻の様な。
仮の棲家の肉塊と。
体と。
決別できたのか。

本当に。

彼は。
ここに。
この世界に。
実在したのか。
君の耳に囁いたのか。君の目に映ったのか。

あの。
唾棄すべき。
遺棄すべき。
そして。
誰よりも。愛すべき。

あの者は。

あの者。
呪術者にして詩人。
トリック・スターにして役者。
そして。
蜥蜴の王は。

この世界で。
禍々しくも。
華やかな。
禁断の。
祭典を催してしまった。

その日から。
この世界は。
光り輝き。
そして。
呪われた。

その日から。
この世界は。
消えた光を求め続け。
解けない呪いに縛られて。
もがき続けてる。

泣き。
叫び。
踊り。
飛び跳ね。
祭典の続きを待っている。

本物の。
祭典を知ってしまった者達は。
偽りの祭典を捜索しながら。
未だ。あの男の帰還を信じている。

その。
願いが叶う日。
本物の。禁断の。
祭典が再び催される。
その時。
世界は終わりを迎えるかも知れない。

あの男の。
怜悧な眼差しと共に。
妖の身振りと共に。
終わるのなら。終われるのなら。
禁断の祭典も悪くはない。



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