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2015/07/01 Wed *雨の日の幻想 / Led Zeppelin

20150701houseoftheholyukorg


降り続く雨を。
ぼんやりと。
眺めながら。
想像してみる。
このまま降りやまなかったらと。

降り続き。
降り続き。
雨水が地表を覆い。
どこもかしこも。
水浸しになってしまったらと。

願っても。
祈っても。
降り止まず。
降り続け。
やがて世界は水の中へと。

ゆっくりと。
静かに。
水没していく。
世界。
何もかもが飲み込まれていく。

人も。
家も。
街も。
都市も。
山々も。

総てが飲み込まれ。
静寂が訪れた世界に。
それでも。
雨は降り続く。
それこそ。永遠を思わせる様に。

『House Of The Holy』'73年リリース。
ヒプノシスによるジャケットが印象的なレッゾ・ツェッペリンの5thアルバム。
前作に引き続いてジャケットにはバンド名もアルバム・タイトルも無く。
尤も。ツェッペリンがアルバムに正式にタイトルをつけたのはこのアルバムが初めてでしたが。
一部には帯(?)付でリリースされたものもあったとか。少女の裸を隠す目的もあったのかな。
例によって忙しいツアーの合間を縫ってレコーディングに臨んでいて。
ストーンズのミック・ジャガーの別荘にストーンズの移動スタジオを持ち込んで録音を完了させたと。
しかし。本当に'70年代のミュージシャンってのはよく働いていたなと。
まぁ、旧来的な興行の世界の習慣が残ってもいたんだろうし。それだけ創造意欲が盛んだったとも。
さてと。ツェッペリンにとっては転機になったアルバムと言うか。
それまでの4枚のアルバムが凄すぎたと言うか。そこまでで一旦、総て出し切っちゃったかなと。
ジミー・ペイジお得意のブルースからの引用(パクリ)も流石にネタが尽きたかなと。
で、急に民主的になった訳でもないでしょうが。例えばジョン・ポール・ジョーンズの出番を増やして。
曲調も変化に富ませて。レゲエまで引っ張り出してきて。新たな段階へ進んだんだぞと幻惑させる。
勿論、実力があってこそできることではありますが。流石はペイジ。
良く言えばアイデアマン。悪く言えばペテン師。どちらにしろプロデューサー的感覚は優れてるなと。
確かに。このアルバムで萌芽したものが成長して。ツェッペリンを唯のハードロックに終わらせなかったんだし。
ただ。恐らくは録音中にはそこまでの考え、確信はペイジにも無くて。結果的にそうなったと。
例えば「No Quarter」辺りはなんかおっかなびっくりで。未だ完成形には程遠い感じがするんですよね。
その中で流石のヘヴィさでアルバムを締める「The Ocean」とかは流石だし。
何と言ってもアルバム冒頭の「The Song Remains The Same」から「The Rain Song」への流れ。
その性急に始まって、静寂の中に消えていく展開。その間の緩急の見事さ。これにはやられて。
雨が降るとね。ふとこの2曲が頭の中に蘇って。それこそ永遠にリフレインしそうだな・・・なんてね。

黒く立ち込める雨雲を。
ぼんやりと。
見上げながら。
想像してみる。
このまま覆われたままだったらと。

何日間も。何週間も。何ヶ月も。
そして。何年。何十年。
降り続ける雨が世界を覆い。
どこもかしこも。
雨の中になってしまったらと。

怒っても。
叫んでも。
降り止まず。
降り続け。
そして世界は水の底へと。

諦めたように。
ものも言わずに。
水没していく。
世界。
静寂の中に飲み込まれていく。

人々
街並みも。
家家も。
街並も。
人工の建造物も。
雄大な自然も。

総てが水面下へと消え。
静寂だけが遺された世界に。
それでも。
雨は降り続くのか。
それこそ。永遠に赦さぬ様に。
築き上げ。
営み。
いつしか。
当たり前の様に。
傲慢になり。

自ら。
汚し。
壊し。
見ぬ振りを。
決め込み。

聞く耳さえも。
失った。
そんな世界に。
永遠に止むことの無い。
雨が降り続ける。

やがて。
総てが沈み。
総てが覆われ。
沈黙だけが支配し。
永い時が流れ。

総てが。
洗い流され。
洗い清められ。
新しい世界の。
息吹が芽生える。

その時。
ようやく。
全く姿を変えた。
世界に陽が降り注ぐ。
永遠の雨が降り止む。

もはや。
今の世界は。
そこまで。
自らを。
追い込んでしまったのではないか。

せめて。
生まれ変わった。
新しい世界の。
イメージだけでも。
浮かんでこないかと。

降り続く雨を。
ぼんやりと。
眺めながら。
想像している。
自分が確かにいる。



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