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2015/09/01 Tue *必要とされた時、求められた時 / Otis Redding

20150901thedictionaryofsoul


必要とされるもの。
それがなんであるのか。
わかっているか?
知っているか?
何よりも。感じているか?

一から十まで。
十から百まで。
百から千まで。
千から万まで。
一言一句を暗記していることか。

それとも。

何かあった時に。
何か起きた時に。
一から万の何処に。
その対応のヒントが、方法が。
書かれているかを想起できることか。

どっちだ。

覚えること。
覚えていること。
丸暗記していること。
それは。
努力の結晶。一つの能力。

だからこそ。

必要とされた。その時。
それが。何であるか。
何を必要とされているのか。
感じられなければ。
宝の持ち腐れになりはしないか。

『Complete & Unbelievable: The Otis Redding Dictionary Of Soul』'66年リリース。
カーラ・トーマスとのデュエット・アルバム、『King & Queen』を別にすると。
オーティス・レディングの生前にリリースされた最後のアルバムです。
当時の邦題は『ソウル辞典』、そしてこのジャケット。オーティスの何たるかを。
そしてソウル界におけるオーティスの地位を見事に捉えていると思われてなりません。
MGズとメンフィス・ホーンズ、そしてアイザック・ヘイズを従えて。
いつもの様に熱く激しく。そして温かく優しく歌うオーティス。その歌声の素晴らしさ。
既に録音時には、後に手術することになる喉の病の兆候が表れていたのか。どうか。
やや声が掠れて聴こえる瞬間もあるのですが。それさえもオーティスにかかると。
哀愁や情感を感じさせる見事な表現の一部になってしまう。その歌唱の見事さに。
そこに、その歌に魂を込めて見せる技量に。キング・オブ・ソウルの呼称は間違いないと。
そう。感じずにはおれないのです。ソウルのA~Zまで。一から総てを知り尽くし。
曲に合わせて、必要とされる、求められるものを見事に引き出して表現してみせる。
それが天性のものだったのか。研鑽して身につけたものだったのか。それは問題ではなく。
決して期待を裏切らず。必ずそれを越えてみせる。やはり、オーティスこそがキングだと。
MGズやメンフィス・ホーンズのサウンドには新しい時代への対応も垣間見えて。
その発展するスタックス・サウンドとオーティスの更なる世界を聴きたかったと。
あの事故さえ無かったらと。詮無い事とは知りながら。思わずにはいられないのです。
「Fa-Fa-Fa-Fa-Fa(Sad Song)」、「Day Tripper」、「I’m Sick Y’all」、「My Lover’s Prayer」・・・
そして、「Try A Little Tenderness」と。オーティスの汗と涙が染み込んだ辞典なのです。
極論を言えば。他の辞典、他のソウル・アルバムは必要ない。
ソウルとは何かと問われたら、ここへ来れば。必要とするもの、求めるものは示される。
そんな素晴らしいアルバムなのです。針を落とせば落とす度に愛しさが増すのです。
尚、ステレオ盤はミックスが粗く、不自然で。モノラル盤で聴いてこそのアルバムです。

求められているもの。
それが何であるのか。
判断できているか?
理解できているか?
何よりも、感じているか?

一から十まで。
十から百まで。
百から千まで。
千から万まで。
暗記した智識を披露することか。

それとも。

何かあった時に。
何か問われた時に。
一から万の中の。
その豊富な知識を生かして。
臨機応変な知恵を提供できることか。

どっちだ。

覚えたこと。
覚えていること。
丸暗記していること。
それは。
努力の結晶。一つの成果。

求められた。その時。
それが。何であるのか。
何を求められているのか。
感じられなければ。
生きたものにはならないのでないか。

その場。その場。
その人。その人。
それぞれに状況が異なる。
それぞれに事情が異なる。
正解は無いかもしれない。

しかし。
感じ取り。
読み取り。
呼び起こし。
結晶の中から。

必要とされているもの。
求められているもの。
それの。
ヒントを。知恵を。
どれだけ提供できるか。共に考えられるか。

それこそが。
本当の。
能力。成果。
それに気づけるか。気づけないか。
そこがプロとアマの違いなのかもしれないよ。



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