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2015/09/03 Thu *垣根を越えて / Wilson Pickett

20150903heyjide


垣根を越えて。
扉をノックして。
扉が開かれ。
抱きしめ合い。
家へと迎え入れる。

そんな。
光景が。
普通になれば。
見慣れたものになって。
広がっていけば。

ひょっとして。
夢は夢で終わらずに。
理想は理想で終わらずに。
この嫌な感じの。
空気が変わるのかもしれない。

だとすれば。
先ずは最初の一歩。
勇気を出して。
垣根を越えて。
扉をノックする。

思いのほか。
頑固で。
依怙地で。
偏屈な。
自分の心を開けるか。

どうだろう。
踏み出せるだろうか。
どうだろう。
出来るだろうか。
躊躇いを振りきって。

『Hey Jude』'69年リリース。
ソウル界きっての伊達男、ウィルソン・ピケットの後期の代表作となるアルバム。
しかし。いつも思うのですが。ピケットほどの“ソウル顔”も滅多にいないなと。
なんか。見ているだけで。熱いソウルの匂いが漂ってくる様な・・・
さて。実はこのアルバム。曰くつきと言うか。制作当初は危機的な状況もあったと言うか。
今でこそ。例えばスタックスではMGズの様な白人も含むハウスバンドが存在した様に。
ソウル・ミュージック。そのサウンド創りには白人ミュージシャンも多大な貢献をしたと。
当たり前の様に語られていますが。人種差別の激しかった当時。余り知られることも無く。
また。ソウル・シンガーの中にもその事実をしって驚き。好まなかった人達もいて。
ピケットもそんな一人で。黒人ミュージシャンとのニュー・ヨーク録音を好んでいたと。
そんなピケット。レコード会社の意向もあって。南部はフェイム・スタジオに送られてと。
何で、既に成功を収めた大スターの俺様が、今更こんな綿花畑ばかりの南部に行くんだと。
しかも。ミュージシャンは白人ばっかりだと。相当、御立腹だったと本人も語ってました。
ところが。スタジオに入ったピケット。ミュージシャン達の演奏を聴いてブッ飛んだと。
そりゃ、何しろ。名うての名人達。フェイム・ギャングですからね。凄いの、凄くないの。
蟠りが解け、垣根を超えるピケット。そして止めを刺したのが、ある男の存在でした。
そう。自らのバンドでの活動が暗礁に乗り上げ。フェイム・スタジオで働いていた。
あの男、デュアン・オールマン。このオールマンが最終的にピケットの心を動かしたと。
タイトル・ナンバーでもある「Hey Jude」の録音を嫌がり、渋っていたピケット。
(因みに自分も「Hey Jude」は凡庸な、典型的なポールの失敗作だと思っています)
それが。デュアンがイントロのギターを爪弾き始めた瞬間に。何かが降りてきたと。
そしてピケットは迫真の歌声でもって、デュアンに応えてみせたと。
結果、凡庸なヒット曲が迫真のゴスペル・ソウルへと。姿を変えたのです。
垣根を越え、扉が開かれ。抱きしめ合い。お互いの方を叩き合い、笑顔で世界を変えたと。
そして。アルバムを締めくくるスロー・バラード「People Make The World Go Round」・・・
キング牧師に捧げられたとも言われるこのナンバーのピケットの歌声には。
体感した。世界が変わる、広がる瞬間。それを伝えようとの強い意志を感じるのです。

垣根を越えてきた。
誰かが扉をノックしたら。
扉を開いて。
手を握り。抱きしめ合い。
家へと迎え入れよう。

そんな。
光景を。
日常にできれば。
見慣れたものにできれば。
広められれば。

ひょっとして。
夢を夢で終わらせずに。
理想は理想として諦めずに。
この閉塞した。
気配を変えられるかもしれない。

だとすれば。
先ずは最初の一歩。
勇気を出して。
垣根を越えてきた。
扉をノックした誰か。

最初は。
頑固で。
依怙地で。
偏屈かもしれない。
そんな誰かを受け容れられるか。

どうだろう。
受け容れられるだろうか。
どうだろう。
勇気が持てるだろうか。
躊躇いを振りきって。

誰かと。
肩を叩き合い。
笑って。
出会いを。
喜びあえれば。

そんな。
出会いが。
増えれば。
広がれば。
空気も、気配も。

姿を変える。
嫌な匂いは霧散し。
閉塞感は解消され。
異なる世界と世界が。
歩み寄る意思を示す。

甘いかな。
夢は夢のまま。
理想は理想のまま。
そうだとしても。
それで終わるのだとしても。

垣根を超える。
扉をノックする。
抱きしめ合い。
迎え入れられる。受け容れてみせる。
そんな勇気は失いたくないんだな。



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