« 2015/10/31 Sat *騒々しさの中で / U2 | トップページ | 2015/11/02 Mon *空虚な世界で / David Bowie »

2015/11/01 Sun *密やかに / The Rolling Stones

20151101undercoverukorg


人には言えない。
誰にも言えない。
内なる変化の兆し。
膨らみ続けて。
今にも溢れだしそうで。

こいつは。
こいつだけは。
言えない。
表に出せない。
露呈させるわけにはいかない。

知られたくない。
知られたら困る。
誰かが傷つくからではなく。
周囲が困惑するからでもなく。
ただ、自分が、それを失うから。

こいつは。
この密やかな。
新しい楽しみは。
自分だけのもの。
誰にも知らせない。誰にも譲らない。

密やかに。
育てて。
愛でて。
今までにない快楽を。
得るのだ。その中で溺れるのだ。

だから。
秘密裏に。
密やかに。
潜航して。
独りで耽溺しながら進めるのだ。

『Undercover』'83年リリース。
ローリング・ストーンズ史上、稀にみる問題作とされるアルバム・・・なのかな。
この何ともセンスの無いジャケットからして問題と言えば問題で。
米穀オリジナル盤では女性の下腹部に貼られたステッカーが剥がせたと言う・・・
因みにこの英国オリジナル盤はステッカーでは無く、印刷で。流石は紳士の国だなと(笑)。
さて。このアルバムの録音が開始された頃からキースとミックの確執が顕になって。
まぁ、キースは自分でも認めている様に’70年代は殆ど薬漬けで。曲作りとギター弾く以外は興味無しと。
その間、マスコミ対応やらなんやらビジネス面はミックが一人で背負ってストーンズを継続させてきたと。
で、ある日目覚めたキースがアルバムや、バンドとしての方向性なんかに口を出し始めたと。
当然、ミックとしては面白い筈も無く。ふざけるなよ、人の苦労も知らないでとなるわけで。
で、当然アルバム出したらツアーだろうと思っているキースはストレートなロックンロールを書いてくるけど。
常に流行な、新好きなミックとしては。ストーンズは常に最先端であらねばならないとの自負も示さねばと。
ダブを取り入れ、ヒップホップの先鞭をつける様なナンバーにも密かに挑んでみたと。
そう。密かな個人作業。どうも、このアルバムの頃からキースとミックが共同で作業することが減ったのかなと。
それぞれが、曲を書くだけでなく。ある程度アレンジまで仕上げてスタジオに持ち込む様になったのかなと。
それで。キースのナンバーはロックンロールだから。特にミックが口出しをすることも無かったと思いますが。
ミックのナンバーの、その斬新さと言うか、奇抜さにはキースとしては一言も、二言もあった筈で。
特に、当時の技術じゃライヴでの再現は無理だろうと。現にこの後、ストーンズは暫くツアーに出ませんでしたし。
キースは相当、怒っていたと思うのですが。流石はミック。クリス・キムゼイと言う第三者を引き込んで。
プロデューサーとしては2対1になる様に根回しをしていたと。謀は密を以て行うべし。
ミックのしたたかな策士ぶりには、ロック馬鹿を地で行くキースじゃ適わなかったかなと。
何だか内部の勢力争いに関してばかり長々と書いてしまいましたが。音楽性に関しては。
当時としてはあまりにも先端を行き過ぎたと言うか、ストーンズのパブリック・イメージからはかけ離れすぎて。
ついていけなかったファンも多くて(自分もその一人)かなり酷評されていた記憶があるのですが。
30年以上経ったいまとなると。そのリズムの変化に富んだ、へヴィでファンキーなサウンドが心地よくて。
オーソドックスなロックンロールもやれれば、重量感と躍動感を併せ持ったファンクだってお手のもんだぜと。
そんな、ストーンズの底力を感じさせるアルバムとも言えるのかなと。自分の中では評価が変わったかな。
尤も。その底力を思い知らされつつ。それがストーンズの主流ではないよなとはいまもくぁらずに感じますが。
それにしても。ミックのしたたかさ。己が欲望を満たす為には密に事を進めることも厭わない。流石です。

人には見せられない。
誰にも見られてはならない。
内なる変化の蠢き。
暴れ出して。
今にも飛び出しそうで。

こいつは。
こいつだけは。
見せられない。
表に出してはならない。
表沙汰にするわけにはいかない。

知られたくない。
知られてたまるものか。
誰かを傷つけることも。
周囲が困惑することも関知しないが。
ただ、自分は、それを失いたくない。

こいつは。
この密やかな。
新しい欲望は。
自分だけのもの。
誰にも知らせない。誰にも邪魔させない。

密やかに。
飼いならし。
愛情を注いで。
今までにない悦楽を。
得るのだ。その中で沈むのだ。

だから。
秘密裏に。
密やかに。
潜伏して。
独りで夢想しながら進めるのだ。

夜の闇の。
更に深い。
漆黒の闇に紛れて。
密やかに。
謀を進める。

血の匂いが。
色濃く漂う。
その空気を吸い込み。
昂りながらも。
あくまで冷静に。

その熱さ。
その甘さ。
それを我が手に。
抱く瞬間の。
甘美な幸福を想像しながら。

それが。
己が身を。
地獄の炎に焦がすことに。
なったとしても。
それもまた悦びであると。

夜の闇の。
更に深い。
漆黒の闇に紛れて。
密やかに。
謀を進める。

お前が欲しい。
死ぬほど欲しい。
恋しくて。
恋しくて。
堪らない・・・

呪文の如く。
願望を唱えながら。
両手が血に染まる様を。
想像して昂りながら。
密やかに。密やかに。どこまでも。密やかに。



web拍手 by FC2

|

« 2015/10/31 Sat *騒々しさの中で / U2 | トップページ | 2015/11/02 Mon *空虚な世界で / David Bowie »

001 British Rock」カテゴリの記事

008 The Rolling Stones」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/188094/62601180

この記事へのトラックバック一覧です: 2015/11/01 Sun *密やかに / The Rolling Stones:

« 2015/10/31 Sat *騒々しさの中で / U2 | トップページ | 2015/11/02 Mon *空虚な世界で / David Bowie »