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2015/11/10 Tue *風を、流れを / Bonnie Raitt

20151110slipstream


風を。
流れを。
利用する。
それが必要な。
時間もある。

そう。
思えれば。
感じられれば。
強風や。
濁流も。

受け流す。
やり過ごす。
そんな自分を。
許せる。
認められる、かもしれない。

風を。
流れを。
真面に受けない様に。
何かを。時には誰かを。
利用する。

それすらも。
必用な。
そんな時間もある。
そんな時期もある。
そこまで吹っ切れれば。

隠れて。
盾にして。
時が来るまで。
後をついていく。
そんな自分を受け容れられる、のだろうか。

『Slipstream』'12年リリース。
前作から7年の間隔が空いた、ボニー・レイットの2枚組オリジナル・アルバム。
発売直後に。偶々、アナログ盤を目にして。久し振りだなと入手しましたが。
ボニーのオリジナル・アルバムを新譜で手に入れたのはそれこそ二十年振りくらいで。
'70年代前半~中頃のアルバムには、割と頻繁に針を落としていたものの。
そうか、未だ現役だったのかと。妙に感傷的な気分で針を落としたのですが・・・
もう。枯れるとか、懐古的になるとかとは無縁の。元気なボニーのギターと歌声に驚かされたと。
何しろ、'00年以降は活動のペースも落ちて。あまり情報も耳に入ってこないし。
このアルバムがオリジナル・アルバムとしてはやっと3枚目だったとのかな。そんな状況だったので。
正直、あまり期待していなかった分、ブッ飛ばされたと言うか、嬉しさのあまり顔がほころんだと言うか。
ボニーならではの、ブルースをベースにしたアーシーなロックと、テンダーなバラード。
変わらぬ魅力に、いい塩梅で年輪が刻まれてと。いい意味での余裕、マイ・ペースの成果としてのアルバム。
それを届けてくれたボニーに、感謝するとともに。改めて御見それしましたと脱帽したのでした。
ハウリン・ウルフや、ジュニア・ウェルズとも親交があり。フレッド・マクダウェルに師事したボニー。
女性のスライド・ギタリストの先駆者として名高い、その腕前はこのアルバムでも遺憾なく発揮されていて。
しかも、どうやら今回はそのスライド・ギター(とヴォーカル)に専念したとのことで。
ボニーならではの、柔らかな温かみも感じさせるスライドの響きに存分に酔いしれることが出来るのです。
録音には知る人ぞ知る名鍵盤奏者のマイク・フィニガンの名前もあって。その鍵盤の響きも心地よいなと。
考えてみれば。長らくその実力や評価に見合う成功には恵まれなかったボニーです。
キャリア20年にして、漸く全米チャートを制してグラミー賞も獲得。成功と名声を手にした苦労人です。
雌伏の時、逆風の時の対応は否が応でも身に付いた筈で。故に、成功や名声に溺れることも無く。
風の避け方、風の利用方法も熟知した上でのマイ・ペースかなと。アルバム・タイトルを深読みしたり、ね。

風も。
流れも。
無視する。
それが必要な。
時間もある。

そう。
思えれば。
感じられれば。
逆風や。
泥流からも。

目を逸らして。
身もかわして。
そんな自分を。
許せる。
認められる、かもしれない。

風に。
流れに。
呑み込まれてしまわない様に。
何かを。時には誰かを。
風除けにする。

それすらも。
必用な。
そんな時間もある。
そんな時期もある。
そこまで割り切れれば。

隠れて。
盾にして。
時が来るまで。
後に潜んでいる。
そんな自分を受け容れられる、のだろうか。

風に向かって。
流れに逆らって。
前に進む。
闘いを挑む。
その意志はあれども。

風を受けても。
流れに飲まれても。
揺るがない。
真面に立ち向かう。
その矜持はあれども。

時には。
雌伏を余儀なくされ。
意志も。矜持も。
流されそうな。飲み込まれそうな。
そんな時には。

ひとまず。
兎に角。
風を避けて。
流れを逸らして。
身を守り。

時を待つ間は。
何かを。誰かを。
盾にして。
後を追いながら。
後に潜みながら。

その時までは。
マイ・ペースを貫いて。
その時が来たら。
一気に前に出るのだと。
一気に抜きに出るのだと。

そこまで。
吹っ切れれば。
割り切れれば。
自分を。
許せるのだろうか。認められるのだろうか。
受け容れられるのだろうか・・・



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