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2015/12/04 Fri *闇の住人 / Luther Allison

20151204nightlife


夜。
闇。
その中で。
その中でのみ。
生きられる。

夜の気配。
夜の匂い。
闇に包まれる。
闇に紛れられる。
その安らぎ。

やはり。
夜が。
闇が。
その時間こそが。
自分の世界。

最早。
この事実から。
目を逸らすのは。
逃れようとするのは。
止めよう。

夜だけが。
闇だけが。
自分の。
生存が。
許されている。

その。
細やかな。
時間なのだ。
であるならば。
味わい尽くすだけのこと。

『Night Life』'76年リリース。
南部出身で'50年代後半にシカゴで活動を始めたルーサー・アリソン。
マジック・サムやオーティス・ラッシュと共に若手ギタリストとして期待されながら。
なかなか。芽が出ずに。'60年代はフレディ・キングの世話になって。
フレディから様々なテクニックを教わったとの逸話も残っています。
そんなアリソン、何故か’70年代に入ってモータウン傘下のゴーディと契約を結んで。
そこでリリースしたアリソンの代表作とも言うべきアルバム。
さて。モータウン参加と言うレーベルの特性故なのか。それともアリソンの狙いだったか。
あるいは両者の思惑が一致したのか。ストレートなブルース・アルバムと言うよりは。
ソウルも、ニュー・オーリンズも、ファンクも何でもありの雑食なサウンドが特徴で。
リリースされた当時は、これをブルースと言っていいのかとの議論もあったのだとか。
結論から言えば。その雑食故の猥雑性、その危うくも妖しく逞しい生々しさ。
それはやはりブルース以外のなにものでも無いかなと。ファンク・ブルースになるのかな。
アリソンの歌声とギター。そしてサックスやキーボードも加わったバックのサウンド。
そしてモータウンらしい女性コーラスのハーモニー。その質感、手触りはビロードの様で。
その裏地に隠された、ざらつく感触を覆い隠しながらも、時折顔を出させている様で。
なんとも。陽の光は似合わない。夜の四十万を彩る煌きと、その輝きと隣り合わせの闇。
その中で蠢く様が、その匂いが漂ってくるような。極端に言えば陽気でありながらも淫靡でもあると。
ここまで都会の夜と闇が似合う、それしか似合わないブルースって言うのも珍しいかなと。
必然的に天辺過ぎ、丑三つ時などに針を落とす機会が多いのですが。実になんともしっくりくるのです。

闇。
夜。
その中で。
その中でのみ。
生を実感できる。

闇の気配。
闇の匂い。
夜に包まれる。
夜に紛れられる。
その穏やかさ。

やはり。
闇が。
夜が。
その世界こそが。
自分の時間。

結論。
この事実を。
否定する心は。
認めようとしない試みは。
捨てよう。

闇だけが。
夜だけが。
自分で。
生存を。
許している。

その。
細やかな。
時間なのだ。
であるならば。
貪り尽くすだけのこと。

夜にのみ。
闇にのみ。
生きられる。
生きられない。
そんな者もいるのだ。

夜にのみ。
闇にのみ。
安らぎを。
穏やかさを。
感じられない者もいるのだ。

闇の住人。
そうであることに。
何の躊躇いがある。
何の屈折がいる。
何もかも闇の中で。

生み出し。
思い。
蠢き。
成し遂げ。
果たしたいのだ。

朝も。
昼も。
ただやり過ごせばいい。
仮面を被って。
その影で、押し殺してればいい。

夜を。
闇を。
自分の時間を。
自分の生を。
生きられればいい。

闇の住人。それでいい。



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