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2015/12/10 Thu *宝の山 / The Who

20151210oddsandsodsukorg


そうだろうな。
あんたにも。
誰にも。
わかりはしないだろう。
そんなものだろう。

否。
わかろうともしないだろう。
それが。
本当のところかな。
たぶん、そんなところだろう。

そうさね。
ガラクタや。
クズの集まり。
ゴミの山。
そうとしか見えないのだろう。

確かに。
金銭的な価値だとか。
社会的な価値だとか。
そんなものは。
皆無に等しいものばかり。

でも。
そんなことは。
どうでもいい。
俺には関係ない。
俺には俺の価値観がある。

そうさ。
俺にとっては。
こいつらは。
宝の山で。
そして。同志ですらあるのさ。

『Odds & Sods』'74年リリース。
ガラクタとかクズとか、やっつけ仕事とか。
そんな意味を持つタイトルを冠されたフーの編集アルバム。
因みに邦題は『不滅のハードロック』だったとか。なんなのでしょうねぇ・・・
このロック史上に残るカッコ良さを誇るジャケットからの連想だったのかな。
斬り込みからインナーのライヴ写真が透けて見えるアイデアも秀逸なジャケットです。
(日本の某バンドがそのままコピーしていましたねぇ・・・)
さて。映画版『Tommy』の制作等で新作アルバムのレコーディングが捗らずに。
契約枚数を楯にレコード会社から矢の催促を受けていたと言う当時のフー。
手が離せず、また精神的にも追い詰められたピート・タウンゼントに代わって。
ジョン・エントウィッスルが陣頭指揮を執って未発表曲をアルバムに纏め上げたのだとか。
で、特権を行使してA面1曲目にはちゃっかり自作のナンバーを配置していると。
そんなささやかな自己主張をしつつも。後は当然、ピートの作品が中心で。
因縁浅からぬピーター・ミーデンによるハイ・ナンバーズ時代の「I’m The Face」も押さえつつ。
『Tommy』の構想の基になったとされる作品や。幻に終わった『Lifehouse』セッション時の作品とか。
ファン、マニアの心理を擽りつつ。それでもアルバム全編を聴き通すと。
年代とか、背景とかを超えて。1枚のアルバムとしての整合性をきちんと感じさせるところが凄いなと。
改めて。ピートの創造する楽曲の質の高さと。それを表現できる他の3人の力量の高さに敬意を表したいと。
現行のCDでは曲数が倍以上に増えていて。曲順も年代順に整然と並べられ。一般的な価値はそちらが高いと。
でも。このジョンによって選び抜かれた12曲とその曲順。そこにも確かな意志と味わいがあって。
冒頭で意表を突きつつ。途中で大作の舞台裏を覗かせて。若気の至りとも言えるモッドな作品で郷愁を誘い。
そして。最後は「Long Live Rock」で締めくくることで。フーは、ロックは死なないぜと高らかに宣言する。
ガラクタでも、クズでも、やっつけ仕事でも、寄せ集めでも無いぜとの皮肉を込めた心意気が感じられて。
そうだな。資料的な価値は別にして。やっぱりオリジナルのアナログ盤に愛着を感じるアルバムです。

それでいいさ。
あんたにも。
誰にも。
わかってほしくもない。
それでいいのだろう。

否。
わかろうともしない。
その時点で。
縁が無いってことかな。
たぶん、そんなところだろう。

そうさね。
ガラクタさ。
クズの集まりさ。
ゴミの山だよ。
そう見るのが正しいのかもね。

だけど。
金銭的な価値だとか。
社会的な価値だとか。
そんなものに。
何か意味でもあるのだろうか。

そう。
そんなことは。
少なくとも。
俺には意味がない。
俺には俺の意志がある。

そうなのさ。
俺にとっては。
こいつらは。
宝の山で。
そして。同胞ですらあるのさ。

何に。
価値を見出すか。
何を。
価値として重んじるか。
そいつくらいは。

勝手に。
させてもらう。
決めさせてもらう。
口を出すな。
手も出すな。

ガラクタには。
ガラクタなりの価値が。
クズには。
クズなりの価値が。
あるのさ。

否。
ガラクタに見えて。
ガラクタじゃない。
クズに見えて。
クズじゃない。

俺には。
俺の価値観が。
俺には。
俺の意志が。
あるのさ。

そして。
俺には。
俺の愛情が。
俺の愛し方が。
あるのさ。

それがある限り。
宝の山で。
同志や同胞に囲まれて。
俺は。
くたばりはしないのさ。



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