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2016/01/11 Mon *いっそのこと / David Bowie

20160111themanwhosoldtheworld


いっそのこと。
もう。
手放してしまったらどうだ。
もう。
売り払ってしまったらどうだ。

だって。
ここは。
この世界は。
この地球は。
その姿を大きく変えてしまった。

否。
変えられてしまった。
誰に?
決まっているじゃないか。
あんた方に。そして我々に。

空も。
海も。
大地も。
汚され、穢され。
いびつに歪められ。

穿たれ。
削られ。
拭いきれない血で染まり。
数多の命が失われ。
それでも未だ回らされている。

そろそろ。
止めてやったらどうだ。
終わりにしてやったらどうだ。
解放してやったらどうだ。
帰してやったらどうだ。

『The Man Who Sold The World』'71年リリース。
デヴィッド・ボウイの通算3枚目にして、実質的には2枚目とも言えるアルバム。
このアルバムの制作に入る前にミック・ロンソンと出会い。新たにバンドに加えて。
またこのアルバムリリース後にはトニー・ヴィスコンティがボウイの下を離れてと。
そんな出会いと別れ、運命の交差する、ボウイを語るのに欠かせないアルバム。
ロンソンがギターを、ヴィスコンティがベースを弾いたそのバンド、ハイプこそが。
後のスパイダース・フロム・マースの基盤となったサウンドを生み出して。
プロデュースも兼ねたヴィスコンティがそのサウンドを磨き、装飾を施してみせたと。
そう、このアルバムを支えているバンド、彩っているサウンドこそが。
後の、ジギー・スターダストの、そしてグラム・ロックの出発点だったとも言えるかなと。
ヒット曲を含んでいないせいか。どうにもボウイのアルバムの中では軽視されがちですが。
そのメタリックでヘヴィー、そしてギラギラとした触感が、新しい時代の幕開けを感じさせ。
一方でどこか心ここにあらずとも感じさせる、ボウイの歌声の隠し切れない退廃の匂い。
サウンド的にはハードであり、その迫力と存在感に圧倒されながらも。
手を伸ばしても、届かない、浮遊する感覚に阻まれ存在を確かめられない。
まるで、生々しい幽体としてのボウイが半透明の繭の中から、こちらを眺めている
それは。この世界のものの様であり、この世界のものでは無い様でもあり。
そして。未だなにものにも成っていない、なにものを演じるかを決めかねている。
そんな繭の中のボウイに、バンドが刺激を与えながら孵化の瞬間を待っていると。
やがて。その繭の中ら。心を定めた新たな生命体の鼓動が響き、大きくなっていく過程。
その瞬間が捉えられた、重要で且つ貴重なアルバムではないかと思えてならないのです。
タイトル・ソングである、「The Man Who Sold The World」そこで歌われる世界とは。
この地球、この世界であると同時にボウイ自身でもあり。自らを売り払い。その代償として。
新たな自分を手に入れる。そしてこの地球、この世界をも手に入れようとする。
そんなボウイの、決意、意思表明の歌だとも解釈できるのではないかなと。そんなこともね。
因みに、この女性用ドレスを身に纏ったジャケット。刺激が強すぎるとの理由で変更され。
翌年には、一般的に知られている片足を高く上げたジャケットに変更されたのだとか。
更には、米国オリジナル盤は全く別物のアメコミ風のジャケットだったりもして。
そんなボウイのコレクター泣かせのアルバムであったりもします。

いっそのこと。
もう。
手離してしまったらどうだ。
もう。
買ってもらったらどうだ。

だって。
ここは。
この世界は。
この地球は。
その姿を失おうとしている。

否。
失う瀬戸際に追い込まれている。
誰が?
決まっているじゃないか。
あんた方だ。そして我々だ。

風も。
水も。
空気も。
汚され、穢され。
異様に消費され。

空けられ。
崩され。
傷口から流れ出る血は止まらず。
数多の命が滅びの列に並び。
それでも未だ走らされている。

そろそろ。
止めてやったらどうだ。
終わりにしてやったらどうだ。
解放してやったらどうだ。
還してやったらどうだ。

そもそも。
あなた方が。
そいて。
我々が。
異質なのだ。異物なのだ。

なのに。
適合せずに。
自然の。天界の。
摂理に。
従わずに。

逆さまに。
この世界を。
この地球を。
変えてまで。
追い詰めてまで。
従わせようとした。

その。
思い違いが。
思い上がりが。
夥しい血を流させ。
贖えない程の命を奪った。

空を。
海を。
大地を。
汚し、穢し。
いびつに歪めた。

風も。
水も。
空気も。
汚し、、穢し。
消費尽くそうとしている。

恵みへの。
感謝を忘れ。
より多くを望み。
生命の循環から逸脱し。
破壊と浪費に生きている。

略奪。
暴行。
侵略。
戦争。
核開発。

もう。
十分だろう。
もう。
いい頃合いだろう。
手遅れになる前に。その前に。

いっそのこと。
もう。
解放しばいか。
還さないか。
この世界を。この地球を。

この母なる宇宙に。



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